ロックマンロックマン

登録日:2010/02/01(月) 00:51:12
更新日:2023/11/06 Mon 17:43:18
所要時間:約 7 分で読めます




カプコンから2006年に発売されたPSP用アクションゲーム。略称は『ロクロク』。
ロックマンシリーズ1作目の元祖「ロックマン」のリメイク作品として発表され、ロックマンファンだけでなくゲーマーの間でも評価は高いが、売れ行きはイマイチだった。
後にBest版やイレギュラーハンターXとの同梱版も発売され、現在ではPSストアでの配信もされている。



【リメイク版の追加要素】
ロックマン1のボス6体に加え、原作にはいなかった追加ボス2体(後述)による8ボス制が導入された。
それに伴うステージの追加・弱点の変更の他に、なんと倒したボスを使ってストーリーを進めることができるようになる。
ゲーム開始時点ではロックマン一人しか使用できないが、各ボスをロックバスター(通常攻撃)のみで倒す事で、以後そのボスがプレイヤーキャラに加わるのである。
キャラ変更中はタイトル画面もロックマン○○(そのキャラの名前)に変更される。

また、ストーリーモードに加え、特殊条件下で課題をクリアするチャレンジモード、自身でステージを作成できるコンストラクションモードがあり、充実したゲーム内容となっている。
特にコンストラクションモードは一定の制限はあるものの、自由自在にステージを製作でき、それをオンライン上で発表する場も設けられているため、非常に評価が高い。
なんといっても、自由帳やチラシの裏にオリジナルステージを描いて遊んだファン諸氏の夢が現実になるのである。これが楽しくないはずがない!
敵満載ギミック満載の夢のステージから、別作品の再現ステージから、開始早々トゲに突っ込むしょうもない出落ちステージ、はたまた全自動ロックマンまで、今なおアップロード者が絶えないほどの人気を誇っている。

キャラクターが2等身*1かつポップなデフォルメ化(+フルボイス)されたことから好き嫌いが出てしまう面も否めないが、それでもロックマンファンなら必ず持つべき!!な一作である。
売れれば続編構想もあったようだが…残念。
自由にステージを作れてアップロードできるスーパーマリオメーカーが後に大ヒットした事を思えば、時代と宣伝不足が悪かったというべきか。



【登場人物】
ロックマン1のリメイクという事もあり、ボスも合わせて全員ライトナンバーズだが、新規ボス2体の都合でかナンバーは振られていない。

ロックマン
CV:小林由美子
武器:ロックバスター

皆大好き僕らの岩男。
本作では特定の実績を達成すると

スライディングが出来る[ロックマンS]
チャージショットが撃てる[ロックマンC]
戦闘用に改造してもらう前の[ロック]

がプレイヤーキャラとして順々に追加される。
スライディングは姿勢こそ低いが発生が遅い、スピードが歩きと大差ないなど、過去の作品と比べて使いづらくなっている。
チャージショットは見た目スーパーロックバスターに近く、ザコなら本来倒せない敵も一撃、ボスでも強制ダウンと超強化されている。

なおロックマン(とボスではないロールちゃんとブルース)以外をプレイヤーキャラに選んだ場合、本来そのボスがいるステージには偽物の「ロックマン?」が穴を埋める形で登場する。
なんと偽物のくせに本物より高性能で当然のようにスライディングとチャージショットを使ってくるが、行動パターンは読みやすく攻撃も概ね直線的で避けやすいものばかりなのであまり強くはない。

●カットマン
CV:高木礼子
武器:ローリングカッター

森林開発用ロボット。アホの子。一人称は「オイラ」で、語尾に「っス」をつけるっス。
他の兄弟ロボット達を「アニキ」(ガッツマンのみ「ダンナ」、ロールは「ねえさん」)と呼ぶが、舎弟のアイスマンに対しては兄貴ぶっている。

ローリングカッターはオリジナルとほぼ同性能だが、他の武器の大半が地形や敵を貫通しなくなっている一方でそのままの貫通力を維持していたり、全体的に燃費が悪化している中で比較的低燃費(1発2ゲージ)なままだったりと相対的にかなり使いやすくなっている。

プレイヤーキャラとしては壁蹴り能力を持つ。またローリングカッターを画面内に同時に2発まで投げられる。
使い勝手はそこそこだが、連射性に乏しい武器の仕様上CWU-01P戦がかなりの鬼門になる。

ボスとしては攻撃を受けてもノックバックしなくなり、通常バスターも3ダメージではなく2ダメージしか通らなくなっている。
ボスの無敵時間が伸びていることもありゴリ押しが通用せず、かなり強化されている。
大技は巨大ローリングカッター。投げられるブロックを破壊してしまうため、弱点で攻めたい場合は注意が必要。

弱点はリメイク前と変わらずスーパーアーム。ヘヴィな一発には弱いのだ。

●ガッツマン
CV:乃村健次
武器:スーパーアーム

特殊合金製の土地開発作業用ロボット。一人称は「ワシ」。
良き現場監督であり、彼にとっては戦いというよりも土木工事現場での作業といった感覚。

スーパーアームでブロックを投げつけて攻撃できるほか、ブロックのないところで攻撃ボタンを押すことでどこにでもブロックを生成できるのが大きな特徴。
トゲの上に足場を作ったり、敵をブロックに閉じ込めてやり過ごすなどかなり応用が効く。
アイスマン・ファイヤーマン・エレキマン・タイムマン・オイルマンの5人はブロックを利用したハメで完封もできてしまう。
一方体が大きい分当たり判定も大きかったり、スーパーアーム以外に攻撃手段がない性質上ハシゴ上や空中での咄嗟の迎撃が難しかったりという欠点もあり、全体的に他のキャラとは異なる立ち回りを要求される。
イメージに反してテクニカルな性能の持ち主と言えるだろう。
「ガッツジャーイwww」

ボスとしては基本的な挙動はリメイク前と変わらないが、ボス部屋に高台がなくなったため若干ブロック投げがかわしにくくなった。
またカットマン同様ゴリ押しができなくなっているため着地時の揺れなどにも丁寧に対処しながら戦う必要がある。
大技は『4』のドリルマンのような地中に潜っての奇襲攻撃。

リメイク版ではタイムスローが弱点に。重たそうなのが更にスローに…。
リメイク前の弱点武器であるハイパーボムもそこそこ効く。

●アイスマン
CV:神田朱未
武器:アイススラッシャー

寒冷地作業用ロボット。であります!一人称は「ワタクシ」であります!
語尾は『〜であります!』であります!
カットマンに唯一舎弟呼ばわりされたりファイヤーマンに萌えられたり等、気苦労が絶えないであります!

ワタクシの使うアイススラッシャーはロックマンさまのものと違って微量ながらダメージも与えられるであります!
連射力も上がっていて画面内に2発まで撃てるであります!
それと凍らせた敵を足場がわりにすることもできるであります!カチンコチンであります!
燃費が全体的に悪化しているなかでは1発2ゲージと安い方なので、ロックマンさまの武器としても優秀であります!

リメイク前の3発アウトな超火力は修正されて常識の範囲内になったであります!
代わりにアイススラッシャーを同じ高さに3連射するパターンが増えて少しかわしにくくなったであります!
大技は上空から氷柱を降らせるであります!氷柱はしばらく床に刺さったまま残って障害物になるので要注意であります!

リメイク版の弱点はハイパーボムであります! 電流よりもわかりやすくなった感じであります!

●ボンバーマン
CV:うすいたかやす
武器:ハイパーボム

岩盤破壊用ロボット。一人称は「おらっち」。ばーいはどそん。
性格・嗜好共に江戸っ子の匂いがするぜべらぼうめ!そのためかファイヤーマンの会話にならない会話についてこれた。

ハイパーボムは敵に当たった時点で爆発・ダメージが発生するようになったのでFC版に比べ格段に使いやすくなった。
またジョーやシールドアタッカーなど盾持ちの敵に使うと爆風で盾を弾き飛ばすこともできる。
燃費も相対的に安いほうなのでそこそこ普段使いしやすい武器となっている。

自機としてはハイパーボムを画面内に2発まで投げられるほか、投げる際に上下にキーを入れることで投射角度を変えられる。
しかし一方で本来苦手であるカットマンに加え、タイムマンもこれに耐性を持っている。*2

挙動はリメイク前と概ね同じ。カットマンとガッツマンがそこそこ強くなっているため相対的に倒しやすいボスという印象が強まっているかも。
大技は巨大爆弾。大きな放物線を描くパターンと数回地面にバウンドするパターンがある。

リメイク版の弱点はローリングカッター。爆弾も信管や導火線を切られたら話にならないというトンチか。

●ファイヤーマン
CV:いずみ尚
武器:ファイヤーストーム

ゴミ処理用ロボット!ファイヤー!
いつでも燃える!可愛い子には萌える!(性別不問)
水に触れると頭の火が消えるぞ!火に触れれば元に戻るぞ!ファイヤー!
コピーの方がまともとか言うな
ファイヤーストームは性能そのものはほぼ据え置きだが燃費が1発3ゲージと大幅悪化。気軽に使えない代物になってしまった。

自機としてはファイヤーストームをエネルギー制限なしで撃ちまくれるため非常に高性能。その上ロックマンの使うものより弾が大きい。
なんなら普通にロックマンで攻略するより楽に感じられるほど。
ただし上記の通り水に濡れると弱体化する点にだけは注意。

行動パターンが微妙に変わり、こちらとの間合いを保とうとしなくなったため従来のパターンハメは通用しない。
例によってゴリ押しもできないためかなり厄介なボスになっている。
大技は地を這って進む火柱。

リメイク版の弱点は相変わらずアイススラッシャー。

●エレキマン
CV:小林康介
武器:サンダービーム

原子力エネルギーの電圧制御用ロボット。一人称は「私」。
芸術肌だがどこかズレた感覚。美しく散りなさい!
サンダービームは地形を貫通しなくなった上ファイヤーストーム同様燃費が1発3ゲージと盛大に悪化しており劣化が著しい。元が強すぎたからしょうがないのかもしれないが。
自機としてはサンダービーム撃ち放題というアドバンテージが大きくかなり使いやすい部類。燃費さえ悪くなければやっぱり優秀な武器なのだ。
とはいえ連射性の低さが仇になる場面も少なくないので油断は禁物。

ボスとしてはサンダービームがリメイク前ほどの凶悪な威力ではなくなり、移動速度も他のボスと同等になったので正攻法でならかなり倒しやすくなった。
ただしファイヤーマン同様ハメはできなくなっている。
大技は落雷による攻撃。

リメイク版の弱点はオイルスライダー。機敏さがアダになり滑りやすくなってしまったからに違いない。
ただしちゃんと突進を当てなければならず、オイルドロップ直当てだと効果が薄いという点には要注意。このあたりもオイルマンでの攻略が難しいと言われる要因のひとつになっている。

●タイムマン
CV:成田紗矢香
武器:タイムスロー

追加ステージボスその1。型式番号はないが、便宜上エレキマンの次にナンバリングされている。一人称は「ボク」。時は満ちた!
時間旅行実現のための研究用ロボットで、そのためか時間に厳しい。
また不完全である事にコンプレックスを抱いており、優秀なエレキマンに嫉妬心を抱いたり、ファイヤーマンの発言にムキになる面も。

特殊武器のタイムスローは名前の通り画面全体の時間の流れを遅らせる武器。
燃費が悪い上に場面によってはかえってステージギミックの突破が難しくなったりもするので使い所が難しい。

プレイヤーキャラとしては通常ショットとして斜め上と斜め下の2方向に時計の針型の弾を撃つ「タイムアロー」を持つ。加えてチャージすることでどこでもタイムスローを発動可能。
正面方向の遠くの敵を狙えないという欠点はあれどタイムアローがそこそこ優秀で、連射こそできないもののタイムスローが使い放題ということもあり自機性能はかなり高い方。

ステージ道中は振り子型の障害物やカウントボムなど時計や時間に関するギミックが多数仕掛けられている。
珍しく落ちても死なない穴があるが、代わりに大きくステージを逆戻りさせられてしまう。

ボスとしては部屋を左右に往復しながら弾速の違う2種のタイムアローを撃ち分けて攻撃してくる。
大技はタイムスロー。
……が、画面端にいれば本体と接触することはなく、タイムアローはただまっすぐ飛んでくるだけで、タイムスローも回避に難儀するほど動きが遅くはならないので、正直に言えばボスとしては弱い。

弱点はサンダービーム。稲光の速さは捉えきれなかった模様。

●オイルマン
CV:私市淳
武器:オイルスライダー

追加ステージボスその2。やはり型式番号はないが、便宜上タイムマンの次にナンバリングされている。一人称は「オレっち」。
メンテナンス作業用ロボット。どんな機械にも対応するオイルを体内で精製し、腕から発射できる。
陽気でお喋りな性格。ショータイムDAZE!なウザイ子。しかし一方で意外と勘の鋭い一面も見せる。ボンバーマンとは兄弟と呼ぶ程の仲。

特殊武器のオイルスライダーは小さく放物線を描いて飛ぶ「オイルドロップ」を発射し、その上に乗ることで高速移動・体当たり攻撃ができるようになるというもの。
途中で乗り捨てることで2段ジャンプをすることも可能。また、オイルなので水面を走ることもできる。
慣れないうちは制御が難しいが、そこさえ乗り越えられれば移動手段としては快適。
反面、武器としては敵を踏みつけるようにして当てないと自分もダメージを食らってしまったり、一応オイルドロップ直当てでもダメージは発生するものの威力が低くて微妙だったりと使い勝手はよろしくない。
にもかかわらず自機としてのオイルマンはこれ以外に武器を持たないため非常に弱い。特に相性不利なファイヤーマン戦の難易度はかなり凶悪。

ボスとしてはしつこく床に残り踏むと滑ってしまうオイルドロップによる攻撃が厄介。なるべく小ジャンプでの移動を心がけよう。
大技はオイルスライダーによる体当たり。

弱点武器はファイヤーストーム。特別なモーションこそないが、燃料に火を近づければどうなるかは見るより明らかだろう。


ロール
CV:二宮圭美
武器:ロールスウィング

家庭用のお手伝いロボット。
原作ではEDのみの登場であったが、本作では序盤から登場。
そして配信限定だが、まさかのプレイヤーキャラとして参戦。
手にした箒をスウィングさせて攻撃。
基本的に地上攻撃は硬直があってリーチも短く扱いが難しいが、ボスへのダメージが大きめで、かつワイリーマシンを難易度きつきつでも大ダメージ&問答無用で怯ませる*3ため、道中はキツイがボス戦には強い極端な性能となっている。

特筆すべきは彼女のコスチュームのバリエーション。
初回こそ通常のロールちゃんが配信されたが、最終的には

  • ロール(デフォルト)/箒
  • くのいちロール/小太刀
  • バレンタインロール/チョコ
  • ロックマン8ロール/箒
  • スポーツロール/フラッグ
  • ナイトロール/ランス
  • 雨の日ロール/傘
  • 麦わらロール/虫あみ
  • バカンスロール/パラソル
  • お月見ロール/杵
  • ハロウィンロール/魔女箒
  • のらねこロール/秋刀魚
  • サンタロール/ステッキ

…とデフォルト含め驚異の13種類。
スタッフわかってらっしゃる。


ブルース
CV:佐々木大輔
武器:ブルースストライク

武器を持つ戦闘用ロボット。
原作のロックマン1時点ではまだ登場前だが、そこはリメイクの良い所。
恐らく本来の設定通りのキャラクターであろうが明言はされていない。
ライト博士の元を離れたさすらいのロボット程度の認識で良いのだろう。

彼の武器(ブルースストライク)はロックマンCのチャージショットと同等の大きさ・威力を持ちながらロックバスター同様連射可能という異常な性能。
防御力が低いというデメリットを持つが、手にした盾は敵の弾を一度弾く効果を持つため、被ダメージ効率は他キャラと大して変わらず。
加えてジャンプ性能も他キャラより1マス分高く、移動速度も速い。チート乙。

当初はチャレンジモードをオールクリアすることで使用可能になる夢のまた夢の存在だったが、現在ではキャラ配信によりあっさり解禁に。



【余談】
  • マグネットビーム
ステージの構造が変わった事に伴い、隠し特殊武器であるマグネットビームが出現しなくなっている。
ただし、ステージの構造も含めて原作再現したOLD STYLEでは、原作通りエレキマンステージに登場する。
ファミコンと違ってちらつきが無いので消滅するまでとても見やすい。


  • 弱点の円環構造
NEW:カット←ガッツ←タイム←エレキ←オイル←ファイヤー←アイス←ボンバー←カット

OLD:カット←ガッツ←ボンバー←ファイヤー←アイス←エレキ←カット


  • 壁抜けバグ
コンストラクションのステージ作成の際、あるバグを利用すると、ボス部屋ではない場所でボスと戦う事ができる。
詳細はこちらを参照。


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最終更新:2023年11月06日 17:43

*1 ファミコンの等身を忠実に再現したらある意味正しい姿とも言えるが

*2 本来タイムマンを苦手とするのは、ガッツマンのはずだが、彼のスーパーアームによる攻撃が普通に通る。設定ミスの可能性が高い。

*3 他のキャラだと基本1ダメージ。大ダメージ&怯みが発生するのは自身の武器を苦手とするボスの技を使っている時のみ