ランサー(EXTRA)

登録日:2010/07/31 Sat 23:28:35
更新日:2024/01/05 Fri 14:22:15
所要時間:約 15 分で読めます




ランサー(EXTRA)は、『Fate/EXTRA』にて初登場したサーヴァント。



※ネタバレ注意



声:江川央生
身長:191cm
体重:90kg
血液型:不明
誕生日:不明
イメージカラー:赤茶
特技:焦土作戦
趣味:不明
好きなもの:鉄の規律、信仰
嫌いなもの:不道徳、不覚悟
天敵:エルドラゴ
属性:秩序・
マスター:ランルーくん

パラメータ
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
B A E A D C


  • 保有スキル
◆信仰の加護:A+++
強い信仰心によって肉体と精神面で強い耐久性を誇る。
ランクが高ければ高いほど効果が高まる代わり、人格に異常を来し出す。
狂信者としての側面が強く出過ぎた影響か、自身のマスター以外とはまともな意志疎通は不可能。
このスキルは、『神性』によって相殺される。

◆戦闘続行:A
決定的致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の重傷でも戦闘を可能にする。
尋常じゃないタフさだけでなく自身に槍を刺す呪いの攻撃を可能にしている原因の一つでもある模様。

◆無辜の怪物:A
(優秀なマスターなら能力のブーストを行えるムーンセルにあって、)このスキルは外せない。
生前のイメージによって、後に過去の在り方を捻じ曲げられなった怪物。能力・姿が変貌してしまう。
ランサーの場合は極めて高いためか、空中浮遊や呪いによる攻撃も可能になっている。

◆対魔力:C
ランサークラスとして保有する標準的なスキル。
魔術を相殺し、二小節までなら無効化する。


  • 宝具
串刺城塞(カズィクル・ベイ)

ランク:C
種別:対軍宝具
レンジ:0~50
最大捕捉:300人
「串刺し公」と呼ばれた彼の代名詞的な宝具で、魔槍から放つ呪いと鉄槌の拷問魔城。
言うまでもなく生前の串刺し刑が元。
発動すると周囲に突き刺さる幾万の血杭を展開し敵を穿ち、投槍で止めを刺す。

相手が持つ不義・堕落の罪(『逃走』『不道徳』『暴力』)に応じて痛みを増す正義の一撃。
ただし、敵対者のうちマスターであるザビ2名は聖杯戦争開始時点では諸事情で生まれたての赤ん坊に等しいくらいに罪のない存在だったので、
(それ以降は対戦相手を死なせたり、異性のトイレに突撃したが)
この特性は思うように振るわなかった。

…展開形態がどう見ても無限の杭製(アンリミテッド・ステークワークス)。
ゲーム的には、通常ダメージと防御不可能の生贄効果による追加ダメージに加え、与ダメージに応じて自身のHPを回復するという便利な攻撃。



  • 来歴
真紅の鮮血のようにギラつかせた双眸と血塗れた漆黒の鎧を纏い、凶々しい槍を携えたランサーのサーヴァント。
しかし“最速のサーヴァント”槍兵クラスのはずなのに敏捷が最低。そのため、冬木とはルールが違うらしい、とプレイヤー達に知らしめた存在でもある。

スキルにより人格に異常をきたしており、出会った当初から謎の言動で迫ったり、空腹のマスターのために美しいものを求め活動するが、
信仰や裏切りといった言葉に過剰に反応し、途端に異様な熱を帯び始める。

言動や行動は狂気に満ち満ちているが、実際はランルーくんが実際に人を食べてしまわないよう上手く諭して押し留めており、
そうして人としての矜持を紙一重で持ち続けるからこそ、自身のマスターに愛情を抱く。
本来の高潔な性質が垣間見える『怪物』でもある。
彼女に尽くすことに全存在を賭ける意義を見出しているので、マスターとの相性は抜群に良い。


その本質はバーサーカー級の凄まじい戦闘能力を持ち併せた、高潔な騎士の皮を被りし『怪物(フリークス)』。

『怪物』の二つ名は伊達ではなく、サーヴァント戦においては9999を超えるHP、こちらがキャスターなら2~3発くらえば死ぬ程の攻撃力、
耐久UPや自身を串刺しにしてこちらにダメージを与えるスキル、GUARDを貫通しさらに生贄状態(ターン終了後にダメージを受け、相手側は回復する)にする宝具と、かなりの強さを誇る。
ぶっちゃけ、対策を講じないとキャスターはここで止まる。

だがスキルスタンでスキルと宝具を潰すとただのしぶとい変態にランクダウン。
セイバーなら回復があまり要らないのでスキル潰しに専念でき、あっさり勝てたりする。


実はこのサーヴァント、天の鎖の所為でほぼお荷物扱いされていた『神性』が、初めて有効に働く性質を持つサーヴァントだったりする。

「Fate/EXTRA」では主人公が『神性』を持つサーヴァント扱えないから意味無いけどな!


  • 真名
彼の真名はワラキア公ヴラド3世
吸血鬼ドラキュラのモデルとなった有名な人物で、「串刺し公」「竜の息子(ドラクリヤ)」などの数多の異名を持つ。

オスマン軍からワラキアを守り抜くため、国土を荒廃させた貴族たちを徹底的に粛清。
敵対する兵士2万を串刺し刑にしたが、厳罰主義を貫いた為に貴族たちに背かれた。
ヴラド三世はワラキア独立を守るために手段を選ばず、オスマンからは悪魔の如く嫌われた。

オスマン帝国による侵略に対する防衛戦争において15万の軍勢に1万の軍隊で焦土戦術とゲリラ戦で応戦し、のべ2万を超えるオスマン兵たちに串刺しを行った。
無数の串刺し死体の異様と異臭に勇猛なオスマン兵の士気を挫き、
“征服者”と呼ばれたメフメト二世でさえ「私はどんな人間も恐ろしくないが悪魔だけは別だ」と戦慄し撤退させた。

残虐にして合理的、人間以上の視野の広さを持つが理解者に恵まれず、裏切りによる失望の中で人生を終えた。



Fate/Grand Order


イベント「ハロウィンカムバック!超極☆大かぼちゃ村」(16/10/19~)と同時に実装。
レア度は星4(SR)のランサー。

ヴラド三世の武人と断罪者としての側面が現れた存在であり、不義と悪徳を憎み敵を苛む苛烈な人格。
統治者としての側面であるもう一人の彼とは違い、そこには寛容と苦悩と言う物が存在しない。
なお、バーサーカーとして現れた自分については「静かに狂っている」「我が事ながら苦労をかける」と認識している。

一方で「正しき者」には非常に友好的。
世界を救うためにひたむきに歩むマスターの事を友と呼び、ちょっと重い位の友情を向けてくれる。
EXTRAの時とは全く言動が違うが、アレはマスターの狂気に寄り添い、支えるために演じていた物だったため。
カルデアでは演技こそやめているが、その胸にはどこかの世界に確かに存在していた愛の欠片が強く残っている。
そしてそれ故に彼は彼女の理性を否定し、手に掛けた存在を決して赦しはしない。
たとえその記憶が世界にも本人にも残っていなくとも、他ならぬ彼女自身がそれを赦していると理解していても。
聖杯については別側面の自分が吸血鬼の名を消すために聖杯を欲するのとは対照的に、
いかに願望機といえど高い信仰心ゆえにオリジナルの聖杯以外の贋作には興味を持たず、同じ信仰の加護A+++を持つキングハサン並、あるいはそれ以上に否定的。「我が身に聖杯を捧げる愚行は犯すな」と直球で言ってくる。

今まで掘り下げが少なかったため別側面の自分のように吸血鬼・怪物呼びは禁句と思われていた
(事実漫画版ではワカメの化け物呼びに激昂している)が、FGOではそのことに激昂するどころか
高らかに笑いながら肯定し上記のように贋作の聖杯には興味がなく願いもないなど別人のようである。
なお贋作聖杯に否定的な発言は後述のような性能からヴラド三世を重用し聖杯転臨*1を検討しているマスターが
転臨を渋ってしまうジレンマを生んだりしている。追記者は普通にささげたけどな!

一方生前のなんでも自分でやらないとすまない性分が残っているのか、裁縫は主君としての自分には劣るが、料理はこちらに分があると自負しており、事実お返しでは見た目もさることながら「実際うまい」と太鼓判を押されている。
見た目・味ともにテロく成長しても変わらなかったエリちゃんとは何から何まで対照的である。
なお他にも農業なども得意らしく、エイプリールフール企画では歴代ランサー&執行者と組んで「YARIO」なる謎アイドルユニットを結成していたりする。

イベント内では終始ギャグ路線だったイベント内で数少ないシリアス担当としてエリちゃん一行に立ち塞がる。

スキル構成からは『戦闘続行:A』がなくなった代わりに『軍略:B』が追加された。*2
『無辜の怪物』はランクが高いためか他の同スキル持ちと異なり、防御ダウンが1ターンのターゲット集中を付与する効果に変わっている。
この変更は一長一短だが、どちらかと言えば盾役として味方を守れるという面からプラス方向に働きやすい。
『信仰の加護』はHPを回復しつつ1ターンの防御、3ターンの攻撃バフと弱体耐性アップを付与する攻防一体型のスキル。非常に便利だが攻撃力アップに使うか回復に使うか悩むという贅沢な悩みもある。
『軍略』は1ターンの宝具バフで主に宝具使用直前に使うスキル。2022年8月実装の強化クエストで『悪魔の軍略』に変化した後は宝具バフが3ターンに延長し、Busterバフ3ターンと3ターンの間ダメージを受けると攻撃して来た相手の防御を3ターンの間下げる状態が追加され、攻撃面が強化されただけでなく『信仰の加護』によるターゲット集中と組み合わせて味方を守りつつ相手の防御を更に下げる事が可能となった。

宝具はEXTRAと同じく『串刺城塞』で効果は『自身に無敵貫通状態を付与(1ターン)&敵単体に超強力な〔悪〕特攻攻撃〈オーバーチャージで威力アップ〉』
悪特攻が刺さるアーチャーは現時点ではアタランテ新宿のアーチャーエミヤ・オルタ浅上藤乃しかいないものの、
アーチャークラスには回避スキルを持つサーヴァントが多く、無敵貫通で突破出来る*3為有効に働く事が多い。
バーサーカークラスには並行世界の自分を含め悪属性が多い為かなり有効。特に回避スキル持ちのクー・フーリン・オルタを突破出来るのは大きい。

また、現在実装されているアヴェンジャークラスも魔王信長以外は悪属性なので、
特攻の優位性とスキルによる防御力アップ・HP回復の耐久性から耐久面の不安が付いて回るバーサーカー以上に安定して対処できるのも着目点。
無敵貫通によりジャンヌ・オルタの「うたかたの夢」も無視して対処できるという、最高クラスのアヴェンジャーキラーである。
ただし、ジャンヌ・オルタ相手だと宝具を使う前にそのトンデモ火力で落とされてしまう危険もあるので、油断は禁物。
彼女とは味方同士で組んだ場合、自身のスター回収率も良い事や、『無辜の怪物』で彼女をサポートしたりできるのでなかなか良い組み合わせである。
さらに2021年8月1日、新要素としてアペンドスキルと言うパッシブスキル*4で「対アヴェンジャー攻撃適性」を獲得。アヴェンジャーキラーとしてさらなる活躍が期待できる。*5

発表当初はHP偏重ステで低めのATK、特攻付き宝具とマスター達に不安がられていたが蓋を開けて見れば良好なNP効率とスター生産力を持ち、
『無辜の怪物』でスターを出しつつターゲット集中で味方を守り、強化後なら『悪魔の軍略』で相手の防御を同時に下げ、
敵の攻撃を『信仰の加護』によるHP回復とデバフ耐性・防御アップで耐えつつ、
『信仰の加護』の攻撃バフと『軍略』(もしくは『悪魔の軍略』)で強化された宝具を叩き込む、と言った具合に状況に応じて盾役・スター供給役・アタッカーをこなせる万能型に仕上がっている。

ただし、回避・無敵スキルやガッツを持たないので『無辜の怪物』使用後の集中攻撃で落ちる危険性が高く、
『信仰の加護』との併用やマシュダビデ辺りの味方に無敵・回避等を付与するパートナーの存在は必須。
また、それぞれのスキルのレベルが低いうちはもう一つの弱点とも言える火力不足にも陥ってしまい、
同様に盾役としても中途半端になりがちなのでしっかりと育てる必要がある晩成型でもある。
更に霊基再臨とスキル強化で6章で追加された素材の『愚者の鎖』が大量に要求される。
他の素材の例に漏れずドロップ率は低く、ドロップするクエスト自体も消費APが多く、中々手に入りにくい為ここで躓く事も多い。
最終的にはセイバー相手以外ならどこにでも連れて行けるほどの器用万能になり、亜種特異点Ⅰのような
悪属性ばかりの場所に至っては終始出ずっぱりになるような八面六臂の大活躍をする場面もあるため
キャラに愛着が湧いたのなら根気よく育てることをオススメできるサーヴァントである。
あまりの活躍ぶりに「新宿の王」とか「新宿に串刺し畑完成」とか言われたけど



「アナタに虚飾はない。獰猛な欲求。偽りない求愛。―――あまりにも幼い、破綻したその恋慕。同じヒトとして、吐き気を催さずにはいられない。
ああ、だからこそ―――
―――愛に狂え。
その姿は、美しい。」


「それでいい、妻よ。地上こそが既に理想郷(ソドム)。おまえの欲望は、我が槍で肯定する!」

「―――では謝肉祭の始まりだ。」

「供物は天高く掲げ飾るべし!」

「とくと味わえ!裁きの槍!」

「妻よ、晩餐の刻だ…!」

「正しさを求め、裁きを求め血を求めた。
 我が人生はこの夜のようなもの。あらゆる罪科を飲み込み、夜明けとともに消えゆかねばならない。
 友よ……そなたの戦いに罪はない。それらはすべて、私が地獄に持ってゆこう。」



―――追記・修正に狂え
     その姿は、美しい


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最終更新:2024年01月05日 14:22

*1 各章クリアやイベント報酬で手に入る聖杯を使ってレベル上限を底上げするシステム、現状マシュを除く全てのサーヴァントが上限を100まで上げれるが、入手できる聖杯の数に限りがありレアリティによって必要数も違うため容易に使うことはできない

*2 ちなみに軍略をB以上で持つキャラはヴラド公、イスカンダル、アルテラ、カエサル、ヘクトール(C+)のみなのでかなりの戦上手である

*3 字面からは分かりづらいが無敵貫通には無敵だけでなく回避も無効化出来る

*4 開放に固有のアイテムが必要ではあるが

*5 「悪特効」宝具にアストライアや紅閻魔がいるがアストライアはそもそもクラス不利、紅閻魔は期間限定かつ☆5鯖なので差別化も成功したと言える。