ホラー(牙狼-GARO- 第1期)

登録日:2012/07/27(金) 13:54:40
更新日:2023/03/20 Mon 01:26:08
所要時間:約 6 分で読めます




推奨BGM:次回!

まさか、「自分がホラーに憑依されない」
……なんて思ってないだろうな?

奴らはお前らの心の隙間を、いつでも狙ってるんだぜ。

次回!『陰我』

お前の心にも陰がある。









雨宮慶太原作・監督の特撮番組『牙狼-GARO-』に登場する敵キャラクター。いわゆる特撮作品における「怪人」に相当する。

古代より人間を餌とし、魔戒騎士や魔戒法師と戦ってきた魔獣。
魔界から「陰我(負の思念)」が宿った物体を「ゲート」にして心に闇を持つ人間に憑依し、姿形をコピーして、近づく人間を次々と襲い、その血肉を喰らう。
ホラーに憑依された人間の魂と肉体はその時点で消滅する=死ぬ事になるが、強い思念を持つ者は憑依される前の意思をかろうじて残している場合もある。
憑依される人間の多くは私利私欲に塗れ、それによって強い陰我を抱きホラーに憑依されるという自業自得の末路を辿る者が多いが、中には愛する者を失った悲しみから心を壊してしまう、元は善人だったがあるきっかけで狂気に堕ちて凶行に走ってしまった末に取り憑かれる者など、適切なメンタルケアが出来ていれば救えていたはずの者も存在する。
取り憑かれる者と喰われる者、そうした二つの悲しき犠牲者を増やさないため、魔戒騎士は古の時代よりホラーを狩り続けているが、人間がこの世に存在する限り、その戦いは永久に終わる事はない……とは、劇中での阿門法師の言葉。

人類の歴史と共にある天敵のような存在だが、全てのホラーが人間に対して悪意を持っているわけではなく、魔導輪ザルバのような共存関係にあるホラーも存在する。
また、ソウルメタルの素材にはホラーの一部が使われており、魔戒騎士の武器や鎧の本質はホラー同様、魔界に属するモノである。

魔界から「こちらの世界」である人界に出現するのは「プリズンホラー」と呼ばれる不法入国者のようなもので、騎士に斬られたホラーは死ぬのではなくこちらの世界で行動するための器を失うのみ。
番犬所で武器を浄化する際に小さな短剣のようなオブジェにその姿を変え、それが12本揃った時点で専用のゲートを通して元いた魔界へ強制送還される。

また、魔戒騎士が禁忌を犯してホラーを喰らう事でその力を取り込んだ存在が「暗黒魔戒騎士」であり、1000体のホラーを喰らった暗黒魔戒騎士は究極の存在になるとされている。
しかし、使命を帯びた他の魔戒騎士に粛清されてしまうため、バラゴを除いて長い歴史において実際にそれを成し遂げた騎士はいなかったようである。

この項目ではTV版第1期「暗黒魔戒騎士篇」に登場したホラーを紹介していく。
主にソロモン72柱等の悪魔の名前を関しているパターンが多い。

  • 素体ホラー
ホラーが人間界に現れたばかりの姿。小型の黒い悪魔のような姿をしている。指のように関節のある角と剥き出しの白目がキモい。
どのホラーも最初はこの姿で、戦闘力も低い。陰我を持つ人間に憑依して、初めてホラーは個々の姿を持つ。

第1話に登場。絵画をゲートに現れたホラー。
額縁から飛び出す油絵の具の塊でできた怨霊のような姿。たくさんの色を混ぜたような汚らしい色合いが秀逸。
女が好物で、外敵に備えてトラップを張るなど周到で狡猾な性質を持つ。
このホラーの血を御月カオルが浴びた事から、鋼牙とカオルの物語は始まった。

  • イシュターヴ
第2話に登場。廃材置場にあった十字架のオブジェをゲートにして出現し、詐欺を働いていた九条あずさ(演:藤井かほり)の「金銭欲」の陰我に反応して憑依した。
彼女の主催するセミナーの参加者を、鎖に変換して捕食する。
本来、脆弱な人間の肉体は戦闘には向かないのだが、人間体のままで鋼牙と互角に渡り合ったり、かなりの高所から飛び降りるなど、完璧に使いこなしていた。
ホラー体は鎖を全身に纏った女性の姿。追い詰められ鋼牙を道連れにしようとするが、敢え無く振りほどかれ牙狼剣に両断された。

ちなみにスーツアクターは人間体を演じた藤井かほり本人が担当している。

  • モラックス
第3話に登場。人間の陰我ではなく、時の流れの陰我に憑依する特異な性質を持ち、ザルバや番犬所の三神官もその存在を探知できなかった。
それぞれの人間の嗜好に合わせた時計に擬態し、自分を拾った人間を体の内側から喰らう。その際の「食べカス」が砂のように残るのが特徴。
古には一晩で村ひとつを壊滅させたほどの大食い。

巨大な時計塔に擬態し、鋼牙を自分の体の中に誘い込んで戦いを有利に進めるが、牙狼の鎧を纏った鋼牙の敵ではなかった。

  • パズズ
第4話に登場。人体実験に使われていたメスをゲートにして出現し、医師・立神亮一(演:加勢大周)に憑依、彼の病院を根城に長期に渡って人間を捕食していた。
自らを美食家と称し、生を実感し幸せの絶頂にいる人間が何よりの珍味と語る。そのために立神の医療技術を使って人間を治療していた。

手下のホラーを使役したり、鎧の召喚を封じる結界を張り、一度は鋼牙が撤退せざるを得ない状況を作り出した実力者。
しかし再戦ではホラーの血を浴びたカオルに結界の護符を剥がされ形勢が逆転、最後は初披露となった烈火炎装に敗れた。

  • ルナーケン
第5話に登場。自殺の名所から出現し、男女関係のいざこざで自殺しようとした女性(演:北川絵美)に憑依したホラー。
見た目は黒いゴシック調の服を着た女性だが、これはまだ「蛹」と呼ばれる状態。満月の光を浴びると覚醒し、赤い髪に白い肌の女性になる。
身体の回りを周回する「月」と呼ばれる硬質な球体を操りぶつけるのがメイン攻撃手段で「月」はスパイクや刃状の突起を形成する事が可能。
人間部分も背中から薄い蛾の羽状の物を出して攻撃出来る上に無数の蛾で形成された身体は攻撃された場合蛾の姿に分体化し霧散させて攻撃の無効化と移動を兼ねた格ゲーで言う「当身技」を扱える。
しかしザルバに「月」が本体である事を看破され、牙狼剣で「月」を貫かれた後人間型の擬態部分もまた斬り倒された。

  • ウトック
第6話に登場。老いたホステス、氷見川琴美(演:及川奈央)の若さを欲する思いに憑依。彼女に望み通りの美貌を与え、言い寄ってきた男を次々と捕食した。
人間体は元AV女優の及川奈央が演じているため、この回の演出は全体的に非常にエロティック。しかしホラー体は腐乱した死体のような醜悪な姿で、墓石を使って攻撃する。
人の死の尊厳を冒涜するような戦い方は同族のザルバをして「最低な奴」と言わしめた。

  • モロク
第8話に登場。哀しみの氷と情熱の炎、2つの相反する性質を併せ持つホラー。
ピアニスト志望の恋人を失った絶望から猟奇殺人を行っていた神須川美理(演:エリカ)に憑依。憑依した後も彼女の意志が残っていたようで、彼女の行っていた殺人の法則に沿って人間を喰らう。
氷と炎にハーフ&ハーフで塗り分けられた異形はさしずめ韮澤版フレイザード

二の腕の部分がなく、切り離された腕をファンネルのように動かして死角から攻撃したり、両肩のリングから炎と凍気を飛ばす。
最期は烈火炎装で縦に両断(氷の部分は烈火炎装が弱点な為か溶け消えた)された。

後に第21話で彼女の義父・神須川祐樹(演:森本レオ)がモロクを封印したオブジェを自らに刺した事で再び登場したが、彼は陰我の性質が異なるためか激しい苦痛に襲われた。

  • ハンプティ
第9話に登場。工事現場を徘徊していた巨大ホラー。普段は卵のような姿に擬態しており、牙狼剣すら通さない強靭な皮膚を持つ。
迷いを払拭した鋼牙が試練に打ち勝ち轟天を得る→SAVIOR IN THE DARK牙狼斬馬剣で(´д`)ウォオオーオーオーオーオーーという牙狼屈指の神展開の一端を担った。

物語の過去に別個体が先代牙狼・冴島大河の手で撃破されている。カオルの父・由児の死因を作ったホラーでもあるが、これがきっかけで大河と由児が出会った事が後の大きな伏線になる。

  • アスモディ
第10話に登場。両手にウシくんとカエルくんホラーを模したパペットを付けた不気味な道化師(演:中村有志)に憑依しているホラー。
ちなみに会話は2体のパペットを用いた腹話術で行う。
赤い付け鼻から放たれる光は人間の本性を露にし、お互いを争わせて殺害した後、巨大なボールに加工して丸呑みにする。
人間を食べる事よりも、人間の醜い本性を観察する事を好んでいた節がある。

見た目はコミカルだが、の魔戒剣をパントマイムの様な動きで防ぐなど、実力は高い。
ホラー体は醜悪かつ巨大なピエロの怪物で、何故か動く度に妙にファンシーな効果音が鳴り響く。

  • ダンタリアン
第11話に登場。椚礼次郎(演:川平慈英)という男に憑依。
人間に理不尽なゲームを仕掛け、敗北した相手の魂をコインに変換し抜き取ってコレクションにし、残った肉体を喰らう。
鋼牙にクイズやアトラクションで勝負を挑むが、全てにおいて鋼牙が一枚上手だった。

本来は紫色のボディを持つが、自身の展開する異空間では色相が反転して蛍光グリーンに映る。

  • ノウル
第12話に登場。先代牙狼・冴島大牙が戦ったホラー。
おもちゃ作りの男(演:ぜんじろう)に憑依し、幼い鋼牙と仲良くなった。自分を庇う鋼牙を利用して人質に取るが、大牙には通じず瞬殺された。

  • ヴエル
第13話に登場。列車のホラー。
話のラストに鋼牙に撃破された状態で登場、特徴と戦闘の様子は小説版で明かされた。

  • ガーゴイル
第15話に登場。「神の手」を与えるという条件で、芸術家・倉町公平(演:板尾創路)が自ら憑依させたホラー。
選んだ対象を自分が作り出した粘土の像に連動させて操る事ができ、像の足や腕を引きちぎって殺害しその死体を喰らっていた。

板尾の怪演によって、ホラー体より人間体の方が不気味。

第17話に登場。水の中でしか生きられないホラー。
魚に擬態し、元プログラマー・戸沼充(演:笠原紳司)の孤独な心に付け込み、彼の血を飲んで成長。彼に人間を誘拐させて喰らい、体のパーツを得ていた。
正体は醜悪な人魚。

  • 12体融合巨大ホラー
第19話に登場。鋼牙がこれまでに封印したホラーの短剣が、魔界に送還する儀式の失敗で融合した姿。
見た目は巨大な素体ホラーだが圧倒的なパワーを持ち、鋼牙と零が初めて明確な連携で戦ったにも関わらず歯が立たなかった。
しかし直後に現れた暗黒騎士・呀に瞬殺され、喰われた。

  • ボナファルツ
第21話に登場。魔戒騎士への復讐を誓う神須川祐樹が、ゲートであるポーチャードピストルとホラーの魂を内包した弾丸で射殺した警備員・栩野(演:栩野幸知)に憑依した。
腕と頭部に砲のような機構を持ち、そこから弾丸を発射する。

  • メシア
第24、25話に登場。全てのホラーの始祖。全身真っ白な巨大な女性の姿をしている。
大きなお友達向けのラスボスであるためか、トップレスで極端に露出度が高く、中の人のルックスも相まってお色気全開なデザインと言える。
1000体のホラーを喰らった龍崎駈音(バラゴ)が融合して不死の存在になろうとしたが、実際は彼もガルムによってメシア復活に利用されており、動揺した所を一方的に喰われる結果となってしまった。

カオルの肉体をゲートにして人間界に現出しようとしたが、翼人となった牙狼の剣によって眉間を貫かれ爆散した。

  • 呀の鎧
第25話に登場。バラゴの思念が呀の鎧に憑依して動き出した、「バラゴでも龍崎駈音でもない限りなくホラーに近い存在」。
メシアを倒した牙狼と絶狼に襲い掛かるが、英霊たちの想いを乗せた牙狼の剣によって両断された。


追記・修正の際は、アニヲタwikiをゲートに現れるホラーに憑依されないように気をつけてください。

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最終更新:2023年03月20日 01:26