デジモンアニメシリーズ

登録日:2010/05/05 Wed 01:22:18
更新日:2023/11/22 Wed 19:23:13
所要時間:約 6 分で読めます




『デジモンアニメシリーズ』とは、携帯育成ゲーム『デジタルモンスター』を元にしたアニメ作品シリーズである。

基本的に作品は一年放送で、世界観は『アドベンチャー』~『02』と『クロスウォーズ』2作は同じだが、他は作品毎に異なる。
ほぼ全作品に共通しているのは、「デジモンが普段成長期で過ごし、戦闘時のみ進化する」事と〈デジヴァイス〉と呼ばれるアイテムが登場する事である。

また、主題歌はそのほとんどが和田光司の歌であり、EDもAiMが担当することが多く、2人の曲はデジモンアニメの象徴のようになっている。


●目次

【シリーズ一覧】


デジモンアドベンチャー

◆1999年~2000年


今、冒険が進化する───。


記念すべきシリーズ第一作。後に続編『02』が作られたため「無印」という呼称が定着している。本作から『フロンティア』までは4年連続でフジテレビ日曜朝9時台に放送されたため、「四部作」とひとまとめにして呼ばれることもある。

漫画作品である『デジモンアドベンチャー Vテイマー01』は、本作と平行してVジャンプにおいて連載された。

異世界デジタルワールドに迷い込んだ子供たちがパートナーデジモンと出会い、彼らの戦いはデジタルワールドだけでなく現実世界とも密接に関わってくるなど、ジュブナイル作品としても評価が高い。

デジモンアニメシリーズの先駆者としてファンから根強い作品だが、本作を絶対視して以降のデジモンシリーズを(特に理由なく)貶し、他作品のファンとの口論を巻き起こす『無印厨』がファンの間で問題になっている面もある。

ちなみに『02』のラストは本作の元々のラストが持ち越されたものである。




デジモンアドベンチャー02

◆2000年~2001年


今、冒険のゲートが開く───。


シリーズ第二作。前作の予想以上の人気を受けて急遽制作された。
世界観が地続きなため、人によって続編と捉えるか蛇足と捉えるかで評価が分かれてしまいがちな作品でもある。

しかし、前作の進化とは趣の異なる「アーマー進化」や「ジョグレス進化」が好評を博したことから、後のシリーズにも出てくる「特殊進化」の要素が取り入れられた面もある。




デジモンテイマーズ

◆2001年~2002年


君も、テイマーを目指せ!


シリーズ第三作。前2作とは世界観が共通していない。
シリーズ中唯一デジモンがホビーとして存在しており、放映当時の現実と似通った世界観で実際に発売されていたデジモンカードゲームとの連動もあった。

前作まで「デジモンが戦っている間、子供たちは応援くらいしかできない」という問題点があったため、本作では子供たちがデジモンカードをパートナーに使用して、様々な面で戦闘をサポートするという要素が取り入れられた。

カードスラッシュによるテンポの阻害、デジモンとテイマー(人間)や大人達の関係についての心理的な掘り下げ、終盤の展開など少々高めの年齢層向け設定なのが特徴。

劇場作品
『デジモンテイマーズ 冒険者たちの戦い』
『デジモンテイマーズ 暴走デジモン特急』



デジモンフロンティア

◆2002年~2003年


今、伝説は進化する───。


シリーズ第四作。デジモンアニメのマンネリにより、本作の後シリーズ製作が一時中断された。
前作と同じく戦闘中の子供たちの立場という問題点には「パートナーデジモンが存在せず、人間がデジモンに進化して戦う」という答えを出している。
所謂「変身ヒーローもの」に近く、それを意識した部分も多い(進化シーンなど)。

パートナーデジモンの不在という点を見れば「育成」というデジモン本来のコンセプトと合わない面で批判があるが、ストーリー自体はしっかりしており、それを評価する声もある。

敗北シーンが多いことや最終クールのメイン変身者がほぼ二人に絞られていたことが特徴。

劇場作品
『デジモンフロンティア 古代デジモン復活!!』



DIGITAL MONSTER X-evolution

◆2005年


───すべての命は、生きるためにある。


劇場用に作られたが諸事情によりテレビ放送されたフル3DCG作品。
「デジタルワールドの危機にデジモンたちが立ち向かう」という内容で、人間は一切出てこない番外編的な作品。

説明が少なく一時間弱で終わるが、比較的まとまっており、ロイヤルナイツオメガモンデュークモン、そして空白の席の主らが織りなす迫力あるバトルやストーリーの評価はそこそこ高い。
また、従来のシリーズで登場したデジモンの声は当時と同じ声優が担当するというファンサービスもある。



デジモンセイバーズ

◆2006年~2007年


拳に宿れ、俺のデジソウル!!


『フロンティア』から3年空けて制作されたシリーズ第五作。
キャラクターデザインが一新され、それまでのシリーズでは小学生だった主人公が中学生になっているなど内容が変化した。
『テイマーズ』以降考えられてきた共通課題「戦闘中の人間の立場」には「人間がデジモンを直接ぶっ飛ばす」というとんでもない答えを出している“勢い”重視の作品である。

作画の質は安定し、ロイヤルナイツ登場等ある種のファンサービスもあり、ストーリーも特別悪くなかったもののデジモン人気の再燃には至らず、ここで再びシリーズが途切れる。
シリーズで初めてOPが前期と後期にわかれた。後期は和田光司が歌っている。

同時期に『デジモンネクスト』が連載されている。

劇場作品
『デジモンセイバーズ THE MOVIE 究極パワー! バーストモード発動!!』
『デジモンセイバーズ3D デジタルワールド危機イッパツ!』



デジモンクロスウォーズ

◆2010年~2011年


ほっとけない!


『セイバーズ』から4年を空けて放送されたシリーズ第六作。
年齢は『セイバーズ』同様中学生。

従来の枠が『ドラゴンボール改』で埋まっていたためか、局がフジテレビからテレビ朝日に変更された。
放送時間も夜7時半なせいか度々放送休止が入っていた(丸々1ヶ月空いたことも)。
中盤で放送日時が日曜朝6時半に変更され、タイトルに「悪のデスジェネラルと七つの王国」が追加された。

従来の“一人の人間に一体のパートナーデジモン”という関係を崩し、“一人の人間(指揮官)が多数の兵隊(デジモン)に指示を出す”という『軍団バトル』をコンセプトにし、
デジモンの変形合体〈デジクロス〉が取り入れられたかなりの異色作。
しかし進化の概念等、昔のデジモンの設定を大幅に変更したことや、軍団バトルがテーマにも関わらず合体して一体になるため軍団バトルにならない等、設定がちぐはぐなこと等に対する批判がある。

ただし、本作の作風を好むファンも少なからず存在するため、好き嫌いは個人の勝手だが、嫌いだからといって所構わず批判するなどはしないようにしよう。
また、漫画版は評価が高い。



デジモンクロスウォーズ 時を駆ける少年ハンターたち

◆2011年~2012年


さぁ、デジモンハントが始まるぜ!


『クロスウォーズ』の一年後の続編。前作から話数は続いているため、実質的な『クロスウォーズ』の第三部にあたる。
人間キャラは「デジモンハンター」と呼ばれ、異世界「デジクォーツ」でデジモンハントに参加するなど、前作とは違った世界観が特徴。



デジモンアドベンチャー tri.

◆2015年~2018年


みんな、また会えたね───


『デジモンアドベンチャー』の続編。一応『02』とも繋がっているが、関わりはかなりボカされている。
機動戦士ガンダムUC』や『宇宙戦艦ヤマト2199』と同じく連続形式の劇場公開作品。ネット配信も行われているので視聴は容易。
人気作である無印の続編というのもあるが、
スタッフと子供たちの声優は無印及び『02』から刷新されており、ノイタミナ風味なキャラデザと相まってやや賛否両論。
設定面で02どころか無印とも完全に相違する部分がある上、デジモンアドベンチャーという作品の設定を把握していれば
絶対に有り得ない監督の矛盾した発言などから、評価が極めて悪い。
アドベンチャーが好きであれば出来れば視聴しないことを勧められる。


デジモンユニバース アプリモンスターズ

◆2016年~2017年


アプリの数だけモンスターがいる───。


『クロスウォーズ』から約4年を空けて放送されたシリーズ第七作。しかし「デジモン」というタイトルはあるものの「アプモン」という従来のデジモンと一切関係のない作品である為究極の異色作とも言える。
年齢はやはり中学生。本作では主人公の苗字名前からたの字が無くなったがゴーグルは健在。
局がテレビ東京に、放送時間は土曜朝7時に変更された。『タイムトラベル少女~マリ・ワカと8人の科学者たち~』の後番組でもある。
後に土曜朝9時半という時間に移動。
略称は「ユニバース」「アプモン」。


デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆

◆2020年


オレたちは、ずっと一緒だ。


20周年を迎えた「デジモンアドベンチャー」を記念した劇場版。
舞台は2010年。大学生となった太一が主人公。一応「tri.」から繋がっているが関わりは薄い。

2018年5月には、初代・02のシリーズディレクターである角銅博之氏が、「デジモン新プロジェクト」について、設定の継承で脚本の監修にという要請があったため2017年より作業進めてきたが、TV版の設定と相容れないと思われるプロットが提出されプロデューサー陣がそれが支持されたことを理由に降板を表明した出来事があったが、新プロジェクトがこの劇場版のことなのかは不明。
一部設定が明らかに02と矛盾するが、一本の映画としては高評価。
ただし件の角銅氏からは本作について「そんな設定ありえません(意訳)」とバッサリ切り捨てられているので、続編としてや繋がると見ない方が無難。
ある意味tri以上に人を選ぶ作品。


デジモンアドベンチャー:

◆2020年~2021年


冒険は新たな世界へ!


『デジモンアドベンチャー』のリブート作品。
単独作品としては全67話と最長である。この作品から再びフジテレビ系日曜朝9時から放送となった。


デジモンゴーストゲーム

◆2021年~2022


ヤツらは、君のそばにいる。


久々の完全新作にしてシリーズ第八作目。設定が従来のままの新作シリーズとしては「セイバーズ」以来となる。また、「セイバーズ」と同じく主人公は名前が「タ」から始まらないしゴーグルも所持していない。
ホログラム技術が当たり前になった「『ほんの少しの未来』の世界」を舞台に、『ホログラムゴースト』という怪奇現象に挑む少年少女たちの物語が描かれる。
シリーズディレクターは『ゲゲゲの鬼太郎(第6シリーズ)』に参加した地岡公俊&三塚雅人。
そのため、これまでのシリーズと異なり怪奇性を強調した作風となっている。


【関連】

デジヴァイス


人間側が持つパートナーデジモンの進化に関わる機器。
番外編的な『X-evolution』を除く全ての作品に登場するデジモンアニメの象徴とも言えるアイテムである。
名前は『デジタル』と『デバイス』の造語。

初代のデジヴァイスと区別するために、シリーズ毎に別名が付いているが、劇中ではそのほとんどが「デジヴァイス」と呼称される。
実際に玩具で発売された物は殆どが劇中の機能を再現した物ではなく、デジモン本来の用途である「育成ゲームギア」である。

バンクシーンとして映されるデジモン達の多種多様な進化シーンは必見。
(各作品における進化の詳細はリンク先にて)


デジモンカードゲーム


アニメ以前から展開されていたデジモンのカードゲーム。
対戦で遊ぶだけでなく、本来ドット絵のデジモンのデザインを見ることができるため、コレクション目的で集める人も。
アニメに合わせて『アーマー進化&ジョグレス進化(02)』『ブルーカード&デ・リーパー(テイマーズ)』『スピリット進化(フロンティア)』などの新要素が取り入れられていった。

テイマーズで初めてアニメでも扱われ、集めだしたファンも少なくない。
アニメに登場しないデジモンも多く存在するため、そこで興味をもってゲームを始めた人も。

長らく展開が停滞していたが、2020年から「:」の展開に合わせてリニューアルされた。


和田光司


ほぼ毎回デジモンアニメのOPを担当する歌手。
『セイバーズ』の前期OPと『クロスウォーズ』以降の作品以外の全てでOPを歌っていた。
良曲ばかりで「デジモンのOPと言えばこの人」「OPはこの人でなければダメ」という意見も多い。

2016年に死去。デジモンファンにとっては生き神のようなお方だった。


AiM

和田光司とは反対にEDを多く担当する。
こちらも良曲揃いで人気が高い。

ちなみにAiMは『デジモンアドベンチャー(&02)』の登場キャラ「太刀川ミミ」の中の人「前田愛」の歌手名義であり、無印劇場版『ぼくらのウォーゲーム!』以降はこの名義を使用している。

前田 愛→Maeda Ai→Ai Maeda→AiM
(及び英単語aim“狙う”から)
同名の女優と混同するためのこの名義にしたが…

『tri.』でも1章EDにて「I Wish」のアレンジを披露している。


バトルスピリッツ






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最終更新:2023年11月22日 19:23