ゴーレッド/巽マトイ

登録日:2011/12/12(月) 18:17:45
更新日:2024/02/14 Wed 12:23:45
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気合いだ、気合い!


(マトイ)とは、スーパー戦隊シリーズ第23作目「救急戦隊ゴーゴーファイブ」に登場した人物であり、ゴーレッドに変身する戦士である。

演:西岡 竜一朗
ゴーレッドのスーツアクター:高岩成二


【人物】

巽家の長男。1975年1月21日生まれの24歳。
両親のいない巽家の家長として、弟や妹を引っ張っていた。

首都消防局のレスキュー隊の隊長を勤めていたが、ゴーゴーファイブとして戦うため、父のモンドによって勝手に辞職させられる。

性格は本人曰わく「至って温厚」だが、実際はかなり横暴な部分もあり、
小うるさい父親のような存在として、初期の頃は弟達からは愛されつつも煙たがられており、13話では日頃の態度から一人ディナーに置いて行かれた。

その性格の裏付けとして非常に責任感が強く、弟達の危機には何があっても駆けつける。
しかし、弟達を大事に思うあまり、ダイモンが怪我をした時に理由も聞かずに一緒にいたナガレを怒鳴りつけた事もあった。*1
ただし、この件は後で「自分が短気だった」とナガレにはちゃんと謝罪しており、自分の非はちゃんと素直に認めている。

これらの性格は、全て父親と母親が不在の中で家族をまとめる為に必死だったからという背景が存在し、小うるさい父親のようと上で評したが、こういった経緯から実際に殆ど父親代わりとして弟や妹達には接していた。
最終話で家族が8年ぶりに揃い、父から労いの言葉をかけられその重責から解放された時には涙を流している。

また、子供っぽい所もあり、上記のディナーに置いていかれた際には、腹いせに家中の食料(カップラーメン)をたいらげた事もある。
劇中で矢沢永吉の歌をよく歌ってるが、歌唱力は余り高くない。


レスキューのプロとしては高い誇りを持っており、人を助けるという事への使命感と責任感は人一倍強い。人命救助の為ならば弟や妹達を一旦炎の中に置き去りにするという、苦渋の決断も選んでいる。
特にVSギンガマンで、敵である闇の亡者にゴーゴーファイブの攻撃が効かないことを理由に、リョウマから戦いから手を引くように言われた際には、彼等のことを戦闘のプロと認めつつも、レスキューのプロではないギンガマンだけに人命救助は任せられないと一蹴した。

そんなレスキュー隊員としての力量は、隊長を任されるだけあって物凄く高い。レスキュー隊員としての能力は兄弟達の中でも頭一つ抜きん出ており、彼等からもその能力については認められている。
レスキュー隊員として普段から鍛えている為に、体力や持久力も兄弟の中でも段違いで高い。

二言目にはアニマル浜口ごとく「気合いだ!」と叫ぶ脳筋野郎でも確かにあるが、レスキュー隊の隊長をやっていただけあって決して単なる体力バカではなく、目に見える(現場で手に入る)情報から周囲の状況を冷静に分析し、最良と思った方法を即座に実践する分析力と判断力と行動力を併せ持っている。
5話ではビル風を計算して救助より消火を優先し、13話では修理の終わったゴーゴーブレスを取りに行ってナガレ達のいる火災現場まで戻る時間を計算。
20話では敵のバリアが至近距離では使えないことを見抜いている。

また、危険や困難に先頭立って挑んでいくことも多い。
20話では、死の恐怖や自分達では誰も助けれないのではないかという恐怖に始めて震えながらも、4人を鼓舞して戦いに赴いた。
覚悟の零距離射撃で強敵を撃破したり、13話では現場までの炎がひどくなっている中を走って向かうなど、リスクを引き受けて挑む。

このように、作中では「気合いだ!」とよく叫ぶ彼だが、彼の言う気合いとは何度叩き潰されても決して折れない不屈の闘志だったり、上記した状況分析や計算をした上でそれを実行する原動力として唱えている場合が多く、決してただの根性論で気合いを叫んでいる訳ではない。
彼の強靭な精神力とレスキュー隊員としての能力は、劇中でも多くのキャラに様々な影響を与えており、特に弟や妹の中でも同じレスキュー隊員であるナガレとショウは、なんだかんだで兄のことは尊敬している。

一方で、その精神力から新人時代から威勢よかったものの、レスキュー隊員として初出動した際に、突入する建物の火災に腰を抜かして、
先輩のレスキュー隊員である工藤に助けられたという失態を犯してしまった過去がある(第41話)。そのため工藤には頭が上がらないが、いつか乗り越えるべき目標として定めている。
*2

劇中で唯一お見合いをした兄弟。
次回予告でナレーションも「美人」と紹介した乾つぐみで、レスキューを分かってくれる人であったことからマトイ本人も戦いが終わったら考えようとしていたが、最後は投げ飛ばされ天井にはまってしまった。
因みにその回ではマッハ全開なレーサーと同じく、敵怪人と1度体が入れ替わった事がある。

第45話ではサイマ獣バハムーの幻想攻撃、邪霊姫ディナースのディーナスシンドロームにより他の男兄弟と共にメロメロにされ、うっとりしていた。

最終回で災魔一族を倒した後はレスキュー隊に復帰し、以前と変わらない日々を送っている。



着装!

ゴーレッド!!


ゴーレッド

マトイがアンチハザードスーツを着装して変身した姿。
マスクのバイザーの形は消防局の地図記号を表している。

かなりシンプルなデザインで、おそらくスーパー戦隊のマスクの中でトップクラスに書きやすい。
しかし、そのシンプルな見た目とは裏腹に、かなりの高性能を誇る。

特にマトイのスーツは火災救助に長けており、熱や冷気に強く、酸素やバッテリーの搭載量も多い。
また、濃い煙の中でもはっきりと見通せる。


○装備


  • ファイブレイザー
ゴーゴーファイブの共通装備の銃。
接近戦用のスティックモードにもなる。
トリガーは予算の少ないであろう私営戦隊らしく、ロボットの機動キーやライフバードのレスキューツールのトリガーとなる。

  • ブイランサー
柄に「V」字型のパーツがある薙刀状の武器。ゴーゴーファイブの武装では唯一と言っても良い完全な武器
V字の部分はVブーメランという武器になり、ファイブレイザーと合体させると、ブイマシンガンになる。

  • Vモードブレス
マックスシステムの使用やビクトリーマーズを呼んだり身体能力を強化できる私営戦隊らしい万能ブレスレット。

  • ゴーブラスター
ナガレの開発した新兵器。
ファイブレイザーの二倍の威力を誇る光線を放つ他、様々なレスキューツールが使用できる。

  • ビークドリラー
「ライフバード」のくちばしに当たるレスキューツール。
メガレッドのドリルセイバーと似ている、ドリル剣。
マトイ専用というわけではないが、主にマトイが使用する。



【余談】

実は彼、意外にも当時は結構賛否が別れたレッドである。

当初は前述した、独裁的で短気な長男っぷりが鼻につくという人も少なくなかったらしく、劇中でも明確に描かれてる彼の短所にそのまま苦手意識を抱く人が結構いたということである。
演者の西岡氏自身も、マトイの振る舞いを横暴と感じていたが、先の展開で優しさを見せる機会があると信じ、上記のナガレを怒鳴るシーンを本気で演じたとのこと。

ちなみに傾向としては、兄妹がいる人物よりは兄妹がいない人物の方にそういう意見が多いらしく、実際に自分の兄だったら嫌だとか。またこういった人達の間では、マトイよりも敵である災魔兄弟のジルフィーザの方が長男としての評価は高かったりもする。
確かにあのワンマンぶりに付き合わされると、自分の時間というものは持てなくなるだろうし、唯我独尊ぶりも相当なものではあるのでその意見自体は妥当ではある。

ただし、上記でも言ったようにマトイが高校生にして、一家のまとめ役になってしまったという背景も考え併せると、仕方ない面は多い。
母親ががいなくなった時点で、マトイは17才、最年少のマツリは13才だった。
そんな環境の結果、元々リーダーシップは強い方だったこともあり、それが多少歪んだ形で強化されてしまったのだろう。
その重圧から解放された最終回での涙がそれを物語っている。

加えてマトイは、最早父親代わりとして弟や妹達に接していた為、彼の上記したワンマンぶりはどちらと言えば長男というより、頑固親父のそれに近いものになっている。
そして、そもそもこういったマトイの横暴さやワンマンぶりは、当然ながら劇中では意図した彼の欠点として描かれており、回を追う毎に弟や妹達との絆が深まるにつれてこういった横暴な面は鳴りを潜めていき、演者が望んだ通り弟達の先頭に立って彼らを奮い立たせる、厳しくも優しく頼れる兄貴としての面が全面に出るようになった。
ダイモンが子供に怪我をさせた回で彼が言った「俺は慰めねーぞ、自分の責任は自分でつけろ!そうすればいつだって手を貸してる!」というセリフがそれを象徴していると言える。

短気さもどんどん改善されていき、終盤のビッグが暴走した件ではナガレとショウに全ての判断を委ねるなど、弟達を信用して彼らに任せる様子も増えていった。
謂わばマトイというキャラクター自体が、兄としても人としても明確に成長途上のキャラとして描かれていたのであり、当然ながらこういった彼の成長によって彼への評価を改めて好きになっていった視聴者も多い。

『海賊戦隊ゴーカイジャー』では、レスキューの特性と海賊が合わなかったためか、レジェンド回でマーベラスが1回チェンジしたのみ。
レジェンド回でも祭が登場したため本人は未登場。その後、乾つぐみさんとはどうなったのだろうか。

仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』では仮面ライダーディケイドに敗れ亜空間に消されていた。
そして終盤で復活し、他の戦隊、ライダーと共に大ショッカー、大ザンギャックと戦った。


西岡氏は後に『忍風戦隊ハリケンジャー』にゲスト出演。
シュリケンジャーが変装する太鼓打ちの青年・鼓六平を演じた。本物の方も一般人ながらジャカンジャに挑もうとするなど、マトイ同様の熱血漢である。

西岡氏自身は2007年に芸能界を引退したものの、ゴーゴーファイブやマトイに対する思い入れは並々ならぬものがあり、ゴーゴーファイブ関連のイベントには度々出演している。


ちなみに企画時の名前の候補はトビオだった。(マトイは次男の候補だった)


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最終更新:2024年02月14日 12:23

*1 この時ナガレは止めたのだが、ダイモンが先走って怪我をする結果となってしまった。

*2 余談だが、工藤役:真木蔵人はモンド役:マイク真木の実子である。このエピソードでは工藤に対面したモンド博士が「親の顔が見てみたい」と言うメタネタがあった。