オフレッサー(銀河英雄伝説)

登録日:2012/09/12(水) 11:39:15
更新日:2024/02/07 Wed 08:04:08
所要時間:約 4 分で読めます




ワハハハハ…
孺子め、勇気のかけらが少しでもあるのなら男らしく俺の前に出てきてみろ!

それともまた姉のスカートの陰にでも隠れたか!?



オフレッサーとは、大河SF小説『銀河英雄伝説』の登場人物。
声:郷里大輔(石黒監督版)、小山剛志(Die Neue These)。


■[来歴]■

ゴールデンバウム王朝の下級貴族の出身。
反ラインハルト最右翼で、作中ではブラウンシュヴァイク公が起こした反乱『リップシュタット戦役』にリップシュタット連合側で参戦し、レンテンベルク要塞の守備を司る。

フレイヤ星域にあるレンテンベルグ要塞には先のアルテナ星域会戦で破れたリップシュタット連合軍のシュターデン大将が逃げ込んでいた。
要塞の周辺を制圧したラインハルト・フォン・ローエングラム「シュターデンはどうでもいいがレンテンベルグを放置しておくのは厄介」として、この要塞を攻略してガイエスブルク要塞攻略の橋頭堡にすると決める。


レンテンベルグ要塞の攻略の作戦会議で中心部にある核融合炉を奪取することが最も速く確実な方法であり、外壁から最短距離で核融合炉に到る第6通路を白兵戦で突破する必要があるとなった。
その作戦には艦隊運用だけでなく陸上戦闘においても並ぶ者がない、ミッターマイヤー、ロイエンタールが選ばれる。

だが、第6通路を守っているのはロイエンタールをして「人を殴り殺すために生まれてきた」と揶揄され、
ミッターマイヤーやロイエンタールも一対一であったらすっ飛んで逃げるという装甲擲弾兵総監オフレッサー上級大将であった。

艦隊と要塞の砲撃戦後二人はレンテンベルグ要塞の砲塔の死角にある切れ目に艦隊で突入して取り付くことに成功し、兵を送り込んで白兵戦となった。だが、オフレッサーの戦闘能力は恐ろしいもので、送り込んだ部隊の悉くを全滅させた。(アニメでは8回もの攻撃を撃退された)
しかしここでオーベルシュタインがオフレッサーの存在を役立てるとして生け捕りにするよう提案、オフレッサーに姉を侮辱された件から生きて帰らせることをよしとしないラインハルトは激怒したが最終的に提案を受け入れる。
かくしてミッターマイヤー、ロイエンタールになんとしても生け捕りにして眼前に連れてくるよう命じた。


まともに戦っては勝ち目がないと判断した両提督は、罠を仕掛けることにした。両提督は自ら囮として出撃し、挑発して襲い掛かってきたところを落とし穴にかけることに成功。これによって残った雑魚の部隊を突破して、レンテンベルグ要塞を攻略することができた。

生け捕りにされたオフレッサー上級大将をラインハルト、ミッターマイヤー、ロイエンタールが殺そうとしたが、オーベルシュタインが策に使えるとして船を用意してガイエスブルク要塞にわざと帰還させた。

ガイエスブルク要塞に帰還したオフレッサーだったが、部下が全員処刑されたのになぜ一人帰ってきたのか、寝返ったのではないか、と疑われた事がプライドに触り激高。
本人は弁解のつもりで手を出すつもりではなかっただろうが、異様な気迫で迫る様はもはや暗殺者のそれだったため、ブラウンシュヴァイク公の命令でアンスバッハの手によって裏切り者として殺害された。

オフレッサー上級大将は金髪の孺子(こぞう)嫌いの急先鋒として有名であったため、この事件によってオーベルシュタインはリップシュタット連合軍内部に動揺という傷をつけることに成功したのだった。


■[人物]■

銀河帝国軍装甲擲弾兵総監で、階級は上級大将。
身長200cmに達する偉丈夫で、頬には傷が残り、口腔は義歯だらけとなっているなど、白兵での歴戦を感じさせる風貌を持つ。
類い希なる白兵戦技術をもち、通常の白兵戦用の珪素クリスタル製のトマホークより一回り大きいを振り回し、同盟軍から「ミンチメーカー」と恐れられている。

下級貴族出身であるにもかかわらず、実力で現在の地位を築いた豪傑ではあるが、「白兵戦で直接流した血の量で出世した」と言われるほど残虐な戦い方である為、尊敬の念をこめて勇者と呼ぶには憚りのある人物。

性格も粗暴かつ野卑であり、地位に見合った人格をしているとはとても言えず、配下の兵士の疲労を誤魔化すために麻薬を使用させるなど、軍人としての倫理観も欠落していることがうかがえる。
ラインハルトの「奴は勇者だ。ただし石器時代のな」と皮肉交じりに評したセリフが彼のすべてを現しており、ファンの間で「石器時代の勇者」と呼ばれるようになる。


■[能力]■

白兵戦のスペシャリスト………と言うより、殆どバーサーカー。
ラインハルトが白兵戦における指折りの名手でもあるキルヒアイスに勝てるかどうかと尋ねたところ「自信がない」という返事が返ってきたほどである。

また、白兵戦の名手たるロイエンタールが同じく名手のミッターマイヤーに「オフレッサーと一対一で出会ったらどうする?」と問いかけた際には「すっ飛んで逃げる」と返され、ロイエンタールも同意するほどその実力は軍内部に知れ渡っている模様。

かつては同盟最強のワルター・フォン・シェーンコップも敵わぬ相手であったヘルマン・フォン・リューネブルクも、オフレッサー相手に気圧されており、三段論法を用いるならば、白兵戦においては作中最強としても差し支えないであろう。

また、ラインハルトをライバル視していたリューネブルクに協力を依頼された際も、彼の野心と本音を正確に見抜いた上で牽制するなど政治的な部分にも敏感。
下級貴族出身にもかかわらず、上級大将にまで出世した点や、自身の能力を正確に把握している辺り、好戦的な性格だが決して単なる脳筋ではない。

良きにせよ悪しきにせよ出自の低さを努力で補い出世した人物であり、似たような経歴のラインハルトと協力関係を結んでもおかしくなかったが、結果的に彼はラインハルトを憎悪し対決に至った。
この背景を外伝では「現体制下で様々な不条理に耐えてようやく出世した人物にとっては、門閥貴族よりむしろ現体制の破壊者であるラインハルトの方を憎悪することになるのではないか」と説明されている。

戦闘力は作中最強だが、度を越した残虐性を有するという特徴は、同じ作者の『マヴァール年代記』のドラゴシュに通じるものがある。

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最終更新:2024年02月07日 08:04