ミーメ(聖闘士星矢)

登録日:2012/11/17(土) 20:11:01
更新日:2024/03/22 Fri 13:02:46
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「これは、君に送る葬送曲(レクイエム)だ…」


聖闘士星矢のアニメオリジナルエピソード「アスガルド編」に登場したキャラクター。



北欧アスガルドの神・オーディーンの地上代行者であるポラリスのヒルダに仕える神闘士(ゴッドウォーリアー)の1人。

アスガルド最大の勇者と称えられた人物・フォルケルの息子だが、勇猛な父とは異なり、心優しく争いを好まない性格で、竪琴を奏でる事が好きな少年だった。

しかし、それをよしとしない父からは虐待同然の厳しい訓練を強制され、自分が望まぬうちに後に神闘士となる程の実力を身につけていた。

だがミーメ自身はそうした日々と、偉大な父の影に怯えながら生きてきたために鬱屈した性格へと変わっていってしまった。

ある日、自宅の机に放置されていたロケットに入った、見慣れない夫婦と思われる男女と1人の赤ん坊の映った写真を見つける。
後から現れた父に、それはミーメの実の両親である事を告げられた。

アスガルドの隣国との戦争でミーメの父と相対したフォルケルは、止めに入った母もろとも父を殺害したという。

「弱者の子はやはり弱者か」と嘲笑うフォルケル。それが引き金となり、ミーメはこれまで募らせてきた父への憎悪を爆発させてフォルケルを殺害し、以後、愛や友情を否定する虚無な人間となった。

フェクダ・トールを撃破し、星矢達と別れてワルハラ宮に向かった瞬の前に3人目の神闘士として姿を現した。

竪琴の奏でる音による幻覚と、黄金聖闘士にも匹敵する光速拳で瞬を翻弄し、あわやというところまで追い詰めたが、瞬の危機には必ず駆け付けるのがお約束の一輝が登場。

やはり竪琴の音色による幻覚と光速拳で追い詰めるが、その最中に「鳳凰幻魔拳」を浴びる。

ミーメが見た光景…それは病気にかかった幼い自分を、自分が死ぬかもしれない激しい吹雪の中にもかかわらず医者に連れていこうとするフォルケルの姿であった。

「私は死んでも構わん!だがこの子だけは…ミーメだけは死なせる訳にはいかん!!」

あの非情な父からは考えられない言葉…この他にもミーメが見たのは、常に自分を気遣い、愛してくれた父の姿だった。

そしてあの時、ミーメがフォルケルを殺害した時、彼は涙を流していた。

フォルケルはミーメの父を望んで殺害した訳ではない。まだ赤子だったミーメがいるのを知ったフォルケルは、彼を見逃すつもりでいた。

だが背を向けた瞬間、彼はフォルケルに襲い掛かった。やむなくフォルケルは彼に拳を放ち、それをかばった妻をも巻き添えに死なせてしまった。
フォルケルはせめてもの罪滅ぼしとしてミーメを引き取り、実の子のように愛を注いでミーメを育てていたのだ。

幻覚から覚めたミーメは全てまやかしだと動揺するが、一輝は「鳳凰幻魔拳」は心の奥底に眠る恐怖や記憶を引き出す拳…すなわちミーメが見たものは全て現実であると語った。

真実を知ったミーメは一輝達の信じる愛や友情が、本当に信じるに値する物なのかを確かめるため、あえて神闘衣を脱ぎ捨てて一輝に対峙する。

交錯する一輝とミーメ。静かに父の名を呼ぶとミーメは地に伏し、二度と目を覚ます事はなかった。


【人物】

本来は争いを好まない性格で、瞬にも「あなたの小宇宙は悲しみに満ちている」と看破された。

青銅最強の一輝をして「十二宮でサガと戦っていなかったら間違いなく負けていた」と言わしめた、神闘士の中でも屈指の実力者。
仕掛けられた相手はほぼ必殺と言ってもよい瞬のネビュラストームを原作、アニメ合わせて始めて打ち破っている。(二人目は「Ω」のアイガイオンだろうか)

纏う神闘衣はη星・ベネトナーシュ(作中では「エータ」と発音するが、本来は「イータ」が正しい)

モチーフはシグルズとブリュンヒルデの娘・アスラウグが育てられた竪琴と思われる。
(ちなみに後のハーデス編で同じく竪琴をモチーフにした琴座(ライラ)オルフェという白銀聖闘士が登場している。また、劇場版では琴座オルフェウスという亡霊聖闘士が登場しており、声も同じであった)

【技】

・ストリンガー葬送曲(レクイエム)

竪琴の糸(ストリング)で相手を締め上げ、体を引き裂く技。
最後に糸を弾いた振動が到達すると相手は絶命すると思われるが、いずれも途中で妨害されて不発だった。



追記・修正は親父にぶたれてからお願いします。

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最終更新:2024年03月22日 13:02