ブイレックスロボ

登録日:2009/06/27(土) 21:54:15
更新日:2024/02/04 Sun 08:47:55
所要時間:約 4 分で読めます






来ぉい!!ブイレックス!!



未来戦隊タイムレンジャー』に登場したメカ。
初登場はCase File.28「再会の時」のラスト、ブイレックスロボ形態のお披露目はCase File.30「届け 炎の叫び」。


【スペック】

全長:77m(ロボ形態)/76.7m(恐竜形態)
重量:8500t
出力:1600万馬力
動力:λ2000
テーマソング:「覚醒! ブイレックスロボ!!」(歌:山形ユキオ)




竜也「ブイレックス……目覚めたのか?」

直人「ブイレックスは俺が手に入れる。」

「ブイレックス、俺の声を聴け!お前は俺のものだ!」


【概要】

時間保護局がタイムロボの前に開発した恐竜型生体自律ロボ。
Tレックス型のブイレックスと人型のブイレックスロボの2形態を持つ。
「ボイスフォーメーション・ブイレックスロボ!」の音声コードでロボ形態に変形、
Tレックス形態に戻る時には「リバースフォーメーション・ブイレックス!」の音声コードを要する。
タイムファイヤーの変身ブレスレット、Vコマンダーからの音声入力による命令を自律的に遂行する。
そのため基本的にはタイムファイヤーである滝沢直人にしか操縦できない。

ブイレックス形態では牙や尾による格闘戦を得意とする。
背中のレーザー砲から発射する「レックスレーザー」や口からのレーザーを使っても戦う。
この形態における必殺技は頭に乗ったタイムファイヤーのディフェンダーガンと最大出力のレックスレーザーの同時発射で敵を破壊する「マックスバーニング」だが、
タイムファイヤーは一応圧縮冷凍したロンダー囚人をタイムレンジャーに拾わせて逮捕させるスタンスをとっているため滅多に見られない。

ブイレックスロボ形態の武器は、
右手のガトリング型ミサイルポッドから発射される「リボルバーミサイル」、左手の拳を発射するロケットパンチ「レックスパンチ」を使って戦う。
必殺技は両肩の圧縮冷凍レーザー砲より発射される「マックスブリザード」
マックスブリザード後、タイムファイヤーが右手を自身のゴーグル部に向けて、帽子を整える形で左から右に動かして「ジ……エンド!」と敬礼しながら呟いた後、ロンダー囚人が圧縮冷凍される。

ブイレックスロボは基本的に圧縮冷凍をするための形態という扱いであり、純粋な破壊力や戦闘力はブイレックスのままの方が強い。

一定量の傷を負うと強制的に24時間、修復モードに入り無稼動になる弱点がある。




【劇中での活躍】

元々は時間保護局のものだが、時間移動実験の失敗によって時空をさまよっていたところを時空パルスの裂け目から西暦2000年に出現。
ギエンの命令でブイレックスを確保すべく現れた密猟者マスターハンターのコントロールをも跳ね除け、街中で暴れ出す。
その暴れっぷりは凄まじく、目の前で走っていた700系新幹線を掴み上げてバリバリ噛み砕いてしまったほど。

タイムレンジャーはタイムロボシャドウαのバーチャルネットで捕獲しようとするも、そこにマスターハンターが現れ、ブイレックスにシャドウαを襲わせる。
巨大化したマスターハンターも加わり2対1の戦闘となる中、タイムファイヤーはVコマンダーによる音声入力でブイレックスを止めようとする。
しかし、マスターハンターが貼り付けた制御チップにより音声入力はエラーと見なされ、DVディフェンダーで撃たれてもブイレックスは攻撃を止めない。

シャドウαが地面に倒れるとブイレックスはその牙をタイムファイヤーに向けるが、タイムファイヤーはすかさず額に貼り付いていた制御チップを撃ち抜く。
そしてあらん限りの声でVコマンダーからブイレックスに命令する。

ブイレックス!

俺の声を聴けぇぇぇぇぇぇっ!!

すんでのところでタイムファイヤーの音声を認識し、動きを止めるブイレックス。
正常に戻ったブイレックスはマスターハンターを攻撃し、更にブイレックスロボに変形すると必殺のマックスブリザードで圧縮冷凍に成功した。

以後は音声認識に成功した直人が所有することになり、そのままシティーガーディアンズ所属となる。

タイムレンジャーと共闘することもあり、Case File.44「時への反逆」では、
Gゾードを倒すためにタイムロボαに勝手に背に乗られながらも、連携で勝利している。
年末総集編のCase File.45「終末!TR(トゥモローリサーチ)」でトゥモローリサーチに磨いてもらったことも。

なお、Case File.45ラストで直人はシオンにファイヤー用タイムエンブレムをちゃっかりもらっており、
年明け回のCase File.46「未来との断絶」で名乗りを上げる際ロンダー囚人に向けてそれをかざしている。

そして、Case File.48「未来への帰還」でシティガーディアンズの技術陣によりボイスロックを解除され失脚した直人が、
Case File.49「千年を越えて」でゼニットに射殺された後は、Vコマンダーを受け継いだ竜也が使用。

俺は最後まで戦う…

来い、ブイレックス!

同じλ2000を動力源とするネオ・クライシスと戦えば大消滅を加速してしまうため、防戦一方となってしまうが、Case File.50「無限の明日へ」でシオンと竜也の手でλ2000をζ3に変換されたことで解決。
タイムロボと連携して、マックスバーニングでネオ・クライシスを破壊した。
その後、竜也がユウリ達と別れた後には映っていない為、タイムジェット共々31世紀に移ったのか、歴史修正の影響で消えたのか、
あるいは21世紀にオーパーツとして残ってしまったのかは不明。
だが、半年後の『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』に出演していた事から、竜也のクロノチェンジャーやVコマンダー同様、現代に残されたとも解釈できる。


◆その後の登場

Vシネマ『未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ』ではタイムロボαを背中に乗せ、ビクトリーロボのブレイバーソードから炎を受け継いだタイムロボαの時空剣でボリピエールに突撃する「プレッシャープロミネンス」を披露し、呪士ピエールを倒し、ボリバルを圧縮冷凍した。
ちなみにこの戦闘では、タイムロボシャドウαが敗北し、タイムロボαと援軍で現れたビクトリーロボも苦戦している中で、最後のトドメの場面まで、その場にいたはずなのに一切戦闘に参加していなかった。

のちにVシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』にも登場、はぐれハイネス・ラクシャーサに苦戦するガオレンジャーの窮地を救った。
この時、レッド専用機か宮内専用機しか出撃してないことから、タイムレッドに受け継がれた扱いの模様。
本来の専用機たるタイムジェット1号は緊急システム発動依頼を行えるタックともども西暦3001年に残っているから、妥当な選択だといえる。

シリーズ第35作『海賊戦隊ゴーカイジャー』では、ジュウレンジャー・タイムレンジャー・アバレンジャーの三大戦隊の大いなる力が一つとなった二号ロボ・豪獣神が登場。
ロボ形態はブイレックスロボ似の顔と両脚に加え、大獣神アバレンオーの意匠が組み合わさったデザインとなっている。

シリーズ第45作『機界戦隊ゼンカイジャー』では、追加戦士ツーカイザーの強化形態・スーパーツーカイザーおよびスーパーツーカイザーSDは胸部アーマーがブイレックスモチーフ。
さらに、スーパーゼンカイザーと合体することで怪獣ロボ・ゼンカイジュウオーとなる。
このモデルとなったブイレックスおよびドラゴンシーザーも経緯は違えど、町中で大暴れしたことがある。


【玩具版について】

◆オーバースペック玩具

ブイレックスロボの玩具は戦隊シリーズの巨大ロボ玩具の中でも超オーバースペック(当時)のギミックを誇る。
……というか、平成が終わり令和になった現在でも、このロボと同じようなギミックを兼ね備えた戦隊ロボ玩具は一つも存在しないあたり、如何にオーバースペックな玩具か分かる。
ちなみにこの玩具の発想の大本は当時流行していたAIBOを元にしたらしい。

何ができるのかというと、劇中同様Vコマンダーに「命令」することで、移動、変形、攻撃をこなす。
具体的にはVコマンダーの7つあるコマンドボタンの1つを押しながら声を発すると対応したアクションを行う仕様。
これにより前進、回転、ストップを行い、差し替えなしで自動変形する。
3種の攻撃ボタンを使うことでマックスブリザードやレックスレーザーの砲口が必殺技音と共に発光し、リボルバーミサイルやレックスパンチを自動で発射する。
また、人型のブイレックスロボの状態と、Tレックス型のブイレックスの状態で微妙に動きが違うため、実際には7つと書いたがその倍近くの動かし方が出来る訳である。

つまり劇中のアクションを疑似体験できるのである


ただし、音に反応するという仕様の関係上、劇中のように「ボイスフォーメーション!」とか叫ばなくても動く。
ぶっちゃけ「オンドゥルルラギッタンディスカー!」とか言っても動く。ついでにマイク部分を叩いても動く。
これは、幼児ユーザーへの考慮からどんな言葉でも反応するようになっていたから。

DVディフェンダーをセンサーに向けてトリガーを引くと、移動して攻撃と複合的な動きをする。


劇中通りタイムロボαをブイレックスの背中に乗せることも可能。この状態で変形させるとかなり情けないことになる。
…情けないことになるとはいえ、変形できる時点で凄いが。

また電波が届く範囲や向きには限界があるので、横着して座って命令してると無視して突っ込んでしまうこともある。
ちなみに、この完全変形・アクション疑似体験などのすさまじさに目を奪われがちだが、
ロボ形態の両腕は変形ギミックがあり、ロケットパンチとミサイル発射機能が仕込まれているにもかかわらず腕の関節が可動するなど、
電動の完全変形ギミックと思えないレベルの複雑な可動・変形が出来て、純粋なロボ玩具としても出来が良いのがミソ。

操作解説用にユウリが説明するビデオが同梱されている。
何故ユウリが解説しているのかは謎。実際のところ、こういう解説ビデオで戦隊の女性メンバーが出るのは昔からの伝統だからだとは思われるが。
(過去の作品でもスーパーライブロボの合体ビデオに岬めぐみ役の人が出演したりするなどの例がある)


非常に優秀な出来で戦隊巨大ロボ玩具の傑作の一つだが、
下半身に電動歩行ギミックや変形用モーターが集中している関係で脚が劇中に比べて非常にぶっといことと、
Vコマンダーに「タイムファイヤァァァッ!!!」と叫んでもタイムファイヤー変身サウンドが鳴り響かないことが難点。
ただしこれ以外の点はなりきりという面でもロボットとしても完璧な玩具であるため。殆ど気にならない辺り完成度の高さは群を抜いている。
何せ玩具と実際の画面に映るブイレックスの違いはサイズのみ。それ以外は自分の意思で動く相棒ロボであるのに何も違いがなく、本当にタイムファイヤーになった気分で遊べるのだから。 

購入する場合、現在は新品はほとんどがぼったくり値なので、中古品購入がほとんど。
たいていの場合、中古品はミサイルがなくなっていることが多いので注意。


◆番組の救世主!?

時計という馴染みが薄いモチーフと、他人の借り物という設定からちびっ子に不人気だったタイムロボに対するテコ入れのように登場したが、
わかりやすい恐竜モチーフ(それでいてカッコ良いティラノサウルス型)と声による命令で動く相棒という設定が受け、
直人が嫌味なライバルキャラだったにもかかわらず、今までの売上不調と打って変わったように玩具が飛ぶように売れた経緯を持つ。
しかもこのロボ、一万円越えの高額玩具にもかかわらずである。

多くのファンの予想通り、実は本当にテコ入れだったらしく、*1不眠不休の強行軍で企画が立てられたらしい。
後述のように、間違いなく異例レベルの売り上げを誇ることからタイムレンジャーの玩具といえばコレと言われることもある。
…番組冒頭から売られていた主役ロボにもかかわらず、ブイレックスに番組の代表の立場を完全に奪われているタイムロボは泣いていい。

そして「2000年度 キャラクター玩具ランキング」では


と高値であり、テコ入れかつ後出しにも限らず、主役ロボや同時期に放送されていたクウガの変身ベルトを上回る売上を出している。
出た時期を考えれば実売期間は僅か三か月程度にもかかわらずこの売上である為、文字通りのバケモノ売上である。
というかこれ一つで悲惨だった売り上げを盛り返したんだとか。ある意味タイムレンジャーという「番組の救世主」である。




追記・修正フォーメーション!!ブイレックスロボ!!


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最終更新:2024年02月04日 08:47

*1 厳密に言えば追加戦士用の玩具は出ることは決まっていたと思われるが、モチーフなどの変更が行われたのは想像に難くない。