ミチコさん

登録日:2009/05/30(土) 02:16:43
更新日:2022/12/30 Fri 05:05:07
所要時間:約 3 分で読めます




アニメ『電脳コイル』において、劇中の都市伝説で語られる存在。

電脳空間のどこかに居て、子供の願いを何でも叶えてくれる女神だと噂されている。
姿は黒い少女のシルエットで、首から何かの鍵を下げている。

しかし、一方では交差点に現れて交通事故を引き起こすとか、子供を電脳空間へ攫ってゆくとか、関わった子供は呪いを受けるという話も流布している。
そのため、ミチコさんの正体は電脳空間のお化けであるとか、コンピューターウィルスの一種であるイリーガルであるとか、様々な説が伝わっている。

ハラケンによれば、電脳空間に迷い込んだ少女の意識がそのまま取り残されたものだという話もあるようだ。

いずれにしても、大黒市の子供たちの間で、憧れと恐れを持って語られる存在である。






























以下、物語の根幹に関わるネタバレを含みます。






































コイルス社が実験電脳空間で秘密裏に生出した、最初の電脳生物。
量子回路「イマーゴ」を介して、人間の集合無意識下に存在する「願望」を電脳物質として視覚化した存在であり、自我を持つ。
簡単に言えば、心理学でいうところの心の「原型」、すなわちグレートマザーやアニマ等がデータ化されたもの。

ミチコさんは、コイルス社に対して、実験用ではない通常のインフラとして使われる電脳空間での生存を要求したが、コイルス社は倒産。
人の集合無意識をデータ化した実験電脳空間が、業務を引き継いだメガマス社に知られることを恐れたコイルス社によって、
膨大なデータ等と共にミチコさんは「Cドメイン」に隠蔽されることとなる。

しかし、程なくしてメガマス社は実験用電脳空間と共にミチコさんの存在を認知。メガマス製電脳空間や、「イマーゴ」を介した人の精神への悪影響が懸念された。
メガマス社はただちにセキュリティ電脳マシーンを出動させ、「Cドメイン」ごとミチコさんの存在する領域をフォーマットすることを決定した。
しかし作戦は失敗に終わり、フォーマットが不完全となった「Cドメイン」とミチコさんのデータは断片化し、電脳空間全域に散らばった。

これが電脳グッズの材料となる「メタバグ」や、イサコの集めている「キラバグ」である。


































以下、更にネタバレ。










































しかし、ある日ミチコさんは再び蘇ることとなる。

幼い頃、ヤサコは精神医療用の電脳空間「4423」へ迷い込んでしまう。
そこには、兄ノブヒコを交通事故で亡くし心を閉ざしたイサコの精神と、ノブヒコの「幻影」が存在していた。

そこでヤサコは幻影ノブヒコとしばらく楽しい時を過ごす。その様子を影から見ていたイサコは、兄を奪われたと感じ、ヤサコに対して強烈な嫉妬を抱く。

「お兄ちゃんを、奪わないで……」

「4423」は、かつてコイルス社の作った実験用電脳空間と構造が類似している。すなわち人の願望が反映されるのだ。

こうして、イサコの「嫉妬」を核に、ミチコさんは再び電脳空間に蘇った。

ミチコさんは、イサコから「4423」内の記憶を奪い、イサコの願望に従って「古い電脳空間」を広げ、幻影ノブヒコを守ろうと行動を始めた。
(本来、幻影ノブヒコはイサコが回復した後消去される予定だった)。


大黒市内で、何度セキュリティ電脳マシーンでフォーマットを行っても「古い電脳空間」が現れるのは、ミチコさんが上記の理由で抵抗しているからである。



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最終更新:2022年12月30日 05:05