妖怪軍団(カクレンジャー)

登録日:2011/08/09 Tue 15:44:03
更新日:2024/03/28 Thu 07:45:35
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妖怪軍団は、『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した悪の組織。
当初、妖怪達はそれぞれ勝手に動いていたが、第2クールから登場した貴公子ジュニアによって組織化された。
所属している怪人達は皆、日本古来の妖怪達がモチーフになっている。


■経歴


その昔、戦国大名達が、血で血をあらう戦いをしていた時、血でもって血を洗っちゃう、こっちの血でこっちをゴシゴシ…どうやって洗うんだ?と言っていた頃、おっとろしい闇の世界では、あの有名な「猿飛佐助」「霧隠才蔵」「三好清海入道」「児雷也」「鶴姫」の五人が力を合わして、二トウと二トウ、合わせて死闘が繰り広げられていたのであります。

かつて人間社会の影に潜み、のちに人間たちと争った種族。人々を攫ったり、奴隷にしたり、殺害したり捕食したりと悪事を働いていた。
2000年前に三賢人と妖怪大魔王が激突した戦いがもっとも大きく激しかった、とされる。
この戦いで大魔王とその配下の妖怪は封印され、残った妖怪達も妖力を失い普通の人間として生活していた。

妖怪どもは妖気(陽気)を失い、陰気になっちゃったのであります。

それでも戦国時代に入ると、ヌラリヒョンを頭領とする一派が大魔王復活のため暗躍していたが、カクレンジャーの先代たちに倒され頓挫した。

そして数百年経った現在、レゲエ風の男(実はカッパ)がサスケとサイゾウを騙して封印の扉を開けさせてしまう…。

「妖怪軍団大復カァァァァァァァツ!!」

しかし、妖怪達は皆現代風にアレンジされ、かなり色物と化してしまった。
ちなみにこの時復活したのは大魔王とその配下以外は、主に前述のヌラリヒョン陣営の妖怪たちである。

当初は万全とは言えないもののある程度妖怪たちの社会システムが成立しており、雑誌があったり刑務所や銀行、レストランがあったりした。
貴公子ジュニア、そして大魔王の復活を機に統制が取られ始め、妖怪王国の樹立を目指すことを第一義として動き始めることになる。
中にはザシキワラシやブンのように人間に迷惑をかけるのを嫌がる善良な妖怪もいたが、そういった妖怪は主流派に弾圧を受けることとなる。

当初は深い深い霧の中に建つ「妖怪大宮殿」が拠点だったが、44話で大魔王が巨大化した際に破壊されている。
これと同時に、大魔王本来の居城である「ガイコツ城」に拠点が移動した。

■構成員

大魔王一族

  • 妖怪大魔王
CV柴田秀勝
デザイナー:篠原保

この世を妖怪帝国にしようと企む妖怪軍団のボス。
モチーフとなった妖怪は特にないが、現代版のぬらりひょんをイメージしてデザインされている。
虎柄の身体に横方向に伸びた奇妙な頭、半円型のグラサンが特徴。
誕生日は10月28日で、スーパー戦隊シリーズに登場する元から人外のキャラでは珍しく誕生日が設定されている。

手にした杖を介して変幻自在の多彩な妖術を操るほか、他の妖怪と異なりカクレンジャー以外の人間には姿が見えない
カリスマにも優れ雑多な妖怪達をまとめ上げた辣腕の持ち主だが、ビンボーガミの一件では跳ね返されたビームを食らってボロボロ大魔王になってしまった。
また、ずうずうしく恋慕してきたスナカケババアのアプローチにタジタジになっていたりと、恐ろしいだけではなく意外にもコミカルな面も散見される。
ちなみに講釈師が宮殿に潜入した際、真っ先に気付いたのもこの御仁。

ダイダラボッチとヤマンバの兄だが、とうに絶縁しており、ヤマンバの復讐心を煽りパワーアップさせるため、あえてダイダラボッチが倒されるのを見逃したりもしている。
また、息子のジュニアに対しても冷徹で、彼が作戦に立て続けに失敗した際には、容赦なく制裁を下している。
しかしこれは、肉親の情に溺れていては妖怪帝国を築くことはできない、という彼なりの信念によるもので、本人は「大魔王たるもの非情でなくてはならん」と述べている。
しかし、ダイダラボッチとヤマンバが死んだ際には、その死を嘆いて後に仇討ちをしようとしたり、息子のジュニアの死を知った時にも「何があっても自分の後継者はジュニアにすると決めていたのに」と深い悲しみを見せるなど、実際は肉親への情を捨てきれてはいない。

実は、自分自身が妖怪の力の源である人間の悪の心の化身であるが、負の感情を自分で高めることはできない。

海外版では魔女バンドーラの父親として登場。
ストーリー進行上の経緯により、設定上では天空大聖者マジエルの父親というある意味トンデモ設定が出来上がってしまった。
というかパワレン版の大魔王は、あらゆる意味でパワレンシリーズ史上最大のボスの一人である。


  • ダイダラボッチ(ダイダラボッチ)
演:清水照夫 / CV:江川央生
デザイナー:篠原保

妖怪大魔王の
現代化した結果地球儀が擬人化したかのような風体になった。
山に化けるのを得意とした怪力妖怪で、姉のヤマンバ共々民宿を営み、子供達を鶏に変えて殺そうとした。
ヤマンバとの連携でサスケを除くカクレンジャーを捉え、抹殺するところまで言ったが、
唯一残ったサスケを足止めしようとして逆に巨大化したニンジャマンに自分が止められてしまい失敗。
最終的には無敵将軍・隠大将軍とツバサマルが加わり、三神将とサムライマンの一斉攻撃を受けて砕け散った。


  • ヤマンバ(山姥)
演:小甲登枝恵 / CV:北浜晴子
デザイナー:篠原保

妖怪大魔王の妹、ダイダラボッチの姉。
現代化した結果◇の意匠が全身に備わった幾何学模様みたいな風体となった。
弟のダイダラボッチ共々民宿を囮にした作戦でカクレンジャーを抹殺しようとしたが三神将の介入で失敗。
弟を倒したカクレンジャーへの復讐に燃え、バトルスタイルにパワーアップする。
白面郎を操って人々を襲わせ、さらに人々の憎悪をあおることで鶴姫を精神的に追いこむも太郎・次郎の妨害とサスケの機転でまたしても失敗。巨大化して自ら立ち向かう。
人々のマイナスエネルギーを補給し続けることで無限に復活するという能力を得るも、どんな苦しみの中でも生きることを諦めないカクレンジャーの信念で暗雲を散らされ、最後は隠大将軍に倒された。
ちなみにこの時期の妖怪たちは、巨大戦にサムライマンを参戦させるためか、巨大化前後に「この青二才どもがー!」と罵倒するパターンが増えていた。


演:遠藤憲一
デザイナー:篠原保

大魔王の一人息子。
「妖怪世界に貴公子ジュニアあり」と恐れられた大物だが、比較的近年に生まれた妖怪であるらしく、その為か講釈師の持つ妖怪の資料には含まれていなかった。
普段は、骸骨をあしらった意匠のコスチュームを着た、パンクロッカーのような風貌の男性の姿をしている。
チェーンソーや骨型の剣などに変形する青いエレキギターを持つ。厳つい顔に似合わずオカマ口調。
妖怪形態は左半身が迷彩柄になった骸骨の軍人みたいなスタイリッシュな外見で、その正体は妖怪ガシャドクロ。資料にはこっちの姿が載っていた。

大魔王にはさすがに及ばないものの、大魔王の息子だけあって恐るべき実力の持ち主であり、ザシキワラシや三太夫を抹殺、ニンジャレッドも一騎打ちで圧倒するなどその力は本物。
凶暴にして卑劣な性格であり、本来は大魔王の後継者で実際にそれに相応しい実力もリーダーとしての能力もあるのだが、若さ故か功名を焦る悪癖があり、失敗の連続に加えて白面郎が起用されたことで立場が危うくなったとより焦るようになる。
起死回生をかけて自ら出陣し、三太夫を抹殺したはいいがニンジャレッドの怒りの一撃で痛手を負い、
直後の巨大戦でスーパー隠大将軍の鉄拳・フライングフィニッシュを受けて砕け散った。

演じるは遠藤憲一氏でかつては『バトルフィーバーJ』で伝正夫/バトルジャパンの幼なじみ役として出演していた。


幹部クラスの妖怪

  • ユガミ博士
演:秋間登

12話から登場。「妖怪界の発明王」の異名を持つジュニア配下の妖怪科学者。
さまざまな武器を作って妖怪たちを強化する。三菱・パジェロのロングボディが愛車。
最期は封印の扉の下敷きになって死亡。
私だって…私だってまだ死にたくなーい!


  • 花のくノ一組
デザイナー:篠原保

セクシーな美女忍者五人組で、正体は貴公子ジュニアが飼っていた
メンバー全員が花の名前で、それぞれアヤメ・サクラ・ユリ・ラン・スイレン。
戦闘時には「バトル変化」で変身する。ジュニアの許にいた頃は戦闘時以外常に猫だったが、大魔王が復活してからは人間の姿が基本になった。
メンバーの中に、4年前の音楽教師にそっくりさんが約一名、5年後のピンクの救急救命士の先輩にそっくりな人も一名。
ミニスカートで飛び回るためドキドキさせられるが、キュロットなので残念ながらパンチラ対策は完璧である。
ただ、水着姿で寛いでいるところを講釈師に盗撮されたことがあるため、意外に危機意識は高くないようだ。


  • 白面郎
演:五代高之
デザイナー:岡本英郎

妖怪軍団の軍師にて参謀。
白い甲冑に身を包んだ侍のような男で、ビームのを発生させると、弓矢一式を武器とする。
大魔王の力を受けた際には超忍獣を軽くあしらい、カクレンジャーすらかなわぬ力を見せるツワモノ。
その正体は、かつて死んだとされていた鶴姫の父・義輝
家臣の太郎・次郎と共に大魔王に立ち向かったが、犬にされた2人の助命を条件に妖怪陣営への寝返りを余儀なくされていた。

それでもその裏で大魔王の弱点を探っていたが、当の大魔王にはとっくに気づかれており、ダラダラの弱点を暴露するも妖術で石化させられる。
終盤でヤマンバにコントロールされる形で尖兵として送り込まれ、目からビームを撃ってビルを爆破しまくり人間社会で大暴れ。
操られるがまま鶴姫をも手にかけようとしたが、太郎と次郎によって阻止され、彼らの命と引き換えに呪詛を解かれて正気に戻った。
最終回では旅立つカクレンジャーをブンと共に見送っている。

演じる五代高之氏は『太陽戦隊サンバルカン』で飛羽高之/バルイーグル(二代目)役として出演していた。


  • ヌエ
CV:玄田哲章
デザイナー:篠原保

27話から29話まで登場。「妖怪の中の妖怪」と畏れられる妖怪軍団の戦士であり、大魔王直属の配下である。
封印が解かれる数年前から密かに活動していたが、失敗の重なるジュニアを見かねて大魔王が派遣した。
昔から伝わる鵺のイメージを「古い」と忌み嫌った結果、肉体を構成する動物が鷲、蛇、ライオンの4匹へと変わった。それはただのキメラでは?
サイゾウとセイカイを下級妖怪へのかっぱにしたり、ジライヤと彼の師匠・ガリを戦わせたりと悪辣な手が得意。
おまけにカッとなるとすぐさまドロドロを殺してしまうほど凶暴。加えて、大魔王に対しては忠実だが、その息子のジュニアに対しては呼び捨てで見下した態度をとるなど、その高い実力故にかなり傍若無人な性格である。
かつてガリの娘を助ける見返りに、ジライヤの父親を殺害させており、そのためジライヤにとっては父の仇となる。


CV:千田義正
デザイナー:篠原保

戦国時代に暗躍した妖怪忍者の頭領。配下と異なり封印の扉には自分自身がまんまと封印されていた。
現代に復活したが、その後の消息は不明。
デザイン段階で回想にしか登場しないという指定であったため、他の妖怪と異なりアメコミ要素は取り入れられていない。

なお、せっかく作られた着ぐるみはもったいないと思われたのか、『パワーレンジャー』で再利用されており、
頭部シュテンドウジ弟の首から下と合体させられ、さらに『ダイレンジャー』の鳥カゴ風来坊のマントをつけられ、
「Inciserator」というなんか強そうな外見のモンスターとなって登場している。


■その他妖怪達

今作ではいずれの妖怪も巨大戦で倒されると、従来のシリーズ通りにまず実体が爆発四散した後、断末魔(捨て台詞)を上げながら妖怪エネルギーが種字の形となって空中に浮かび上がり大気に還る。
あくまで封印される(=封印の扉の中に戻される)だけで、他作品のように死ぬことはない。
( )内はモチーフとなった妖怪。

ちなみに妖怪系の敵がモチーフの戦隊にしては珍しく、ドラキュラや狼男といった海外の有名な妖怪は登場しない。そもそも本作の世界に、そういった海外の妖怪が存在するのかも不明。
メタ的には本作の世界観を崩さないためだろうが、少なくとも劇中で海外の妖怪の存在に触れられたことは一度もない。

・カッパ河童
演:赤星昇一郎
デザイナー:篠原保

レゲエ風の妖怪。キュウリが大好物。
サスケとサイゾウを騙して封印の扉を開放させた張本人。
現代化に際し、見た目がア〇シンド…もといサッカー選手風になり、頭の皿が貯水タンクと化し特技もサッカーになった。
「おつむてんて~ん▼」
ちなみに先述の通り下位種に「へのかっぱ」がおり、ドロドロと同レベルの雑魚で他の妖怪からも虐められているらしい。

・ロクロクビ(ろくろ首)
演:鈴鹿景子
デザイナー:篠原保

蛸みたいな頭の妖怪。カッパの女房で今は亡くなっているが子供もいた。
頭と体を自由自在に分離させる事が出来る。
現代化に際し、ジュリアナチックなボディコンとサングラスを付けたバブリーな見た目になった。
ゲーセンで働いており、人間の男子を自分の息子と思い込んで拉致を行っていた。
劇中では女性の妖怪となっているが、デザイン段階ではドラァグクイーンと想定して描かれていたとか。

・オボログルマ(朧車)
演:ドン貫太郎
デザイナー:篠原保

元々は牛車の妖怪であったが、現代化に際しタクシーになった妖怪。よく見たら何者かが糸で引っ張っているぞ
人間体はタクシー運転手で、人間からボロカスに扱われていた。
ジライヤを妖怪軍団に引き込もうとしたが騙され、巨大化して腹いせに人間の町を轢き潰そうとする。
ブウブウウウウウ!!
モチーフはアメリカのイエローキャプ。

・アズキアライ(小豆洗い)
演:粟津號
デザイナー:篠原保

ゴミ缶の蓋を被った妖怪。
かなり規則に厳しく、警官に化けていた(邪魔な人間の警官はみんな拘束して成りすましていた)。
セイカイを死刑にしようとした。
カラオケでカクレンジャーのOPを歌うとこの回の映像が流れる。
実は篠原氏が一番最初に描いた妖怪で、顔に何気なく文字を書いたことで以降の妖怪のイメージが膨らんだという。

・ヌリカベ(塗り壁)
演:阿部渡
デザイナー:篠原保

壁のような妖怪だが、現代化に際しアメリカ風の赤レンガの壁になった。
顔が逆さまについている他、煉瓦の壁から無数の人体の部位が浮き上がっている不気味な見た目。
戦闘時には身軽に動けるバトルモードとなる(メタ的な事情を言うと、通常体の着ぐるみがアクション向けではないことから、レンガモチーフであることを活かす形でアクション向けの別形態がデザインされた)。
モクモクレンの兄貴分で、彼と一緒に人間を巨大迷路(当時は既に過去の流行になっていた)に閉じ込めてどちらが先に脱出するか賭けの対象にしていた。

・モクモクレン(目々蓮)
演:舘大介
デザイナー:篠原保

ヌリカベの弟分。障子から覗き見る無数の目玉のような妖怪だが、現代化に伴い、灰色のコートの裏側に無数の目玉が浮かぶ外見になった。
コート着たジェイ〇ン…もとい露出狂とか言わない。
人間の目玉の目玉焼きが大好物で、自分をフった鶴姫を目玉焼きの刑にしようとした。
鳥人の戦士達と戦ったヘタレ幹部とは関係ない。

・ガキツキ(餓鬼)
演:今井耐介
デザイナー:マイケル原腸

大食いの妖怪。顔がまんま入れ歯。たまに戦隊シリーズに思い出したように出てくる大食い枠の怪人。
セイカイに取りつき、彼を大食い野郎にした挙句、巨大化させた。
一方でサスケにセイカイの胃に潜んでいる所を目撃されても驚くどころか「yeah!」と言うなどお茶目な一面を見せたことも。
服装のモデルは、当時大ブレイクしていた格闘ゲーム「餓狼伝説SPECIAL」のテリー・ボガード*1…流石にパワーウェーブは使いません。

・バケネコ(化け猫)
演:北山亜紀子
デザイナー:マイケル原腸

美しい芸者に化けた妖怪だが、ロック好き。
人間の子供を料理して妖怪レストランで出そうとした。
カクレンジャーだからこの程度で済んだのであって、彼女がネコアマゾンとかだったらシャレになっていなかっただろう。

・ドロタボウ(泥田坊)
演:松村明
デザイナー:篠原保

ピエロ風の案山子みたいな姿をした妖怪で、妖怪テレビなる番組を製作しようとした。
元々は田んぼに現れる妖怪だが、田が減少した現代では活躍の場がなく、部屋に篭ってお前らテレビオタクになってしまった。
自分がテレビに出て有名になるためだけに、泥を投げつけて交通事故を起こすわ、目からビームを撃ってビルを放火するわやりたい放題。
念願かなってジライヤとの三本勝負がテレビ中継されるが、全戦全敗と全国に恥を晒した。

・コナキジジイ(子泣き爺)
演:ムッシュ田村
デザイナー:篠原保

マトリョーシカと中世の音楽家を合わせたようなズングリ体型。古美術屋『ネバーランド』を運営しているアンティーク商人。
人間の魂を人形に与えて家族を増やそうとした……のはいいのだが、サスケのバレバレの赤ちゃんプレイにも引っかかるあたり、正気を失っているとしか思えない。
原典は爺な妖怪だが、現代化により子供のおもちゃみたいな外見になった。
彼としては(やり方が強引ではあったが)愛情に飢えて家族が欲しかった気持ちは本物だったらしく、この回の終盤でネバーランドを訪れた講釈師が、
「家族って良いなぁ。妖怪も、人間も、家族が必要なんだよなぁ……」と語る部分は非常に評価が高いシーン。

・オオニュウドウ(大入道)
CV:河合義雄
デザイナー:篠原保

劇場版のボス。青いブタ野郎。
色々な建物をミニチュアサイズにして集め、夢の街を作ろうとした。
典型的なバカジュニア。
モチーフは洋画に出てくるような太った銀行員。

・ヒトツメコゾウ兄弟(一つ目小僧)
演:日下秀昭(兄)、石垣広文(弟)
デザイナー:マイケル原腸

オオニュウドウの取り巻き。
赤服が兄でレゲエ風が弟。
兄は等身大であえなく倒された。

・シロウネリ(白うねり)
演:市川勇
デザイナー:篠原保

ボロギレの妖怪。
常人とは美醜の概念が真逆であり、この世をボロまみれの世界にしようとした。
因みに妖怪ディスコにてを吹いていたが、何故かカクレンジャーとの闘いの時には使わなかった。

・テング天狗
CV:岸野一彦
デザイナー:岡本英郎

妖怪研究家。テキサスのカウボーイめいたファンキーな見た目になった。
テングの名に恥じぬ傲慢極まりない性格で、妖怪軍団のトップを目指しており、ユガミ博士と結託し子供を依り代にして妖怪レプリカを作成する。
眼からビームも撃てるが、巨大化して発射しても生身のカクレンジャーすら倒せないなんとも残念な威力。
鎖が身体に巻き付いているのは当時の流行だった「ロードウォーリアーズ」から来ている。

・妖怪レプリカ
岩に閉じ込められた子供たちを依り代として、あの世から蘇った妖怪ども。
カッパ、オボログルマ、アズキアライ、ヌリカベ、モクモクレンの5人で、どうも生前の記憶があるっぽい。
それぞれ戦車砲、四連装の光線銃、マジックハンド、釵を付加されて強化されている。更にカッパとヌリカベは両足が機械化され、オボログルマはヘルメットを被っている。
途中で巨大化するも、最後は無敵将軍にテングの鼻っ柱が折られたことにより完全に消え去り、子供たちも解放された。

・カネダマ(金霊)
演:斉藤清六 / CV:篠田薫
デザイナー:篠原保

妖怪エクソシスト「福王大吉」を騙り、自らの能力で金儲けを企んだマッチポンプ野郎。
自称「銭形平次も吃驚」なカネダマコインを張られた家はたちまち不幸が訪れる。
本来の金霊は人々に幸福をもたらす妖怪だが、時代が下るにつれて人々からをむしり取り、時には命すら脅かす最低のゲスになってしまったという。
外見はスロットマシン付きの金色のブリキロボットオモチャ。

・ケウケゲン(毛羽毛現)
演:大河内浩
デザイナー:篠原保

疫病神で毛玉を飛ばして人間を病気にさせた。人間の姿では医者をやっているというマッチポンプ。二週連続でせこい奴らだ。
他の妖怪が洋風なのに、コイツだけアフリカの呪術師のような外見をしている。
ジュニアにより「このバカなケウケゲン」呼ばわりされてユガミ博士の改造を受け、左腕に銃剣付のガトリング砲が追加された。

・シュテンドウジ兄弟酒呑童子
CV:渡部猛(兄)、山中一徳(弟)
デザイナー:阿部統

赤鬼(でも実際はオレンジ色)の兄と青鬼の弟。
酔った勢いで一晩にして100体もの妖怪を殺したという凶暴な妖怪兄弟で、妖怪からも忌み嫌われて牢に閉じ込められたが、
ジュニアにより「カクレンジャーを倒せば自由にする」との条件付きで野に放たれた。
弟が兄の背中に隠れ、兄の頭上を飛び越えて同時に斬りかかる「一体剣」は強力で、サスケ以外の4人を倒し捕らえるほどの強敵だったが、
怒りの燃えるニンジャレッドの分身一体剣に敗れた。
巨大化後はユガミ博士により鎧が付属し、兄にドリル、弟に丸鋸の籠手が与えられる。
WWF(現:WWE)のプロレスラーのような見た目が特徴。

・アミキリ(網切)
演:河合亜美
デザイナー:篠原保

ディスコダンサー風のバブリーな女剣士に化け、サイゾウの先祖に右腕を切り落とされた怨みを晴らそうとする。
カラフルな水玉模様の衣装を纏った魔法使い風の外見になった(なぜかサイゾウの先祖と戦った時からこの姿)。
右腕の巨大な義手(魔剣)はブーメランのように分離させて飛ぶ。
ニンジャブルーを圧倒するが、少年が撮った写真から魔剣を振り下ろす際に脇が無防備になることを見破られ、敗北。
バンドーラの一味ではない。

・ザシキワラシ(座敷童)
演:牧野一進 / CV:沢田澄代(凶暴態)
デザイナー:阿部統

キノコの妖怪。
元ネタ通り心優しい妖怪で、子供たちを楽しませるのが大好き。ジライヤとは大親友になったが、貴公子ジュニアに操られてしまった。
見た目がグレイタイプのエイリアンっぽく、ジュニアに改造された後はテレビゲームのコントローラー
のような鎧を着せられて凶暴な姿になる。
子供たちの呼びかけで正気を取り戻し、ガシャドクロに襲い掛かるも惨殺されてしまう。
…だが本体であるキノコは無事で、カクレンジャーは再会を願い、ジュニアを倒すことを決意した(翌週のツチグモ戦でも言及している)。

・ツチグモ(土蜘蛛)
演:森富士夫
デザイナー:篠原保

人間を捕まえてソーセージにして食おうと計画した。
「山奥に住み、旅人を蜘蛛糸で絡め捕り喰らう妖怪」であったが、現代に適応した結果トンネルで車内の人間を襲う方針に転換。
人を襲う上で事故を装って自動車を破壊していくことで他者に「車は事故に遭った」と解釈させ、破壊した自動車は修理屋の姿で容易に現場から片付けられるなど合理的な手法を取るようになった。
そんな方針に伴って見た目も修理工風にイメチェンしている。

・サルガミ(猿神)
演:大杉漣
デザイナー:岡本英郎

忍者道場の主に化けて、カクレンジャーの技を猿真似した妖怪。
部下のドロドロ達も妻子やそれを虐める悪ガキに化け、さながら劇団のようにカクレンジャーをおびき寄せた頭脳派。
しかしその手の込んだ作戦に腹を立てたカクレンジャーに新技と称して、当時発足したばかりJリーグカズダンスをネタにした嘘技を覚えさせられるというきついしっぺ返しを食らった。
MCハマーやスティービーワンダーのようなファンキーなレゲエ風ミュージシャンみたいな風体となった。
大ショッカーの幹部ではない。

・エンラエンラ(煙羅煙羅)
CV:神山卓三
デザイナー:阿部統

麻痺ガス、泣きガス、笑いガスを駆使して闘う煙の妖怪。
現代では自動車の排気ガスから生まれた妖怪で、車の排ガスが好み。鬼●郎じゃねえか
その習性の為、無公害車は大嫌い。90年代によくある環境ネタである。
体をガス化することができ、これで火炎将軍剣を回避して意表を突き反撃する戦法で無敵将軍を初めて敗北させた。
その体質故、掃除機や極低温に弱い。

・ウミボウズ(海坊主)
CV:河合義雄
デザイナー:篠原保

見た目としゃべり方(語尾に「ボウズ」がつく!)はバカっぽいが、無敵将軍を倒す程の怪力がある妖怪。
妖怪大魔王を復活させるための贄として子供を攫った。の妖怪なのに爆弾火炎放射で攻撃してくる。
カクレンジャーを追い詰めるも、スーパー無敵大将軍の敵ではなかった。
デザインはオオニュウドウの没案の流用で、衣装のテイストはMCハマーが元ネタ。

・イッタンモメン(一反木綿)
CV:桧山修之
デザイナー:篠原保

布で人を絞め殺す「妖怪世界一の殺し屋」を名乗るが、暴走族の様な姿や言動のせいでチンピラにしか見えない。
そんな見た目に違わずバイクをノリノリで乗り回す(前作にも声がそっくりな暴走族怪人がいた)。
巨大化したことで両腕がマシンキャノンに変化、ビームを放ち、サスケ1人倒すために野山を焼き尽くした。

・カサバケ(傘化け)
CV:青柳文太郎
デザイナー:岡本英郎

計算高くずる賢い一つ目の妖怪。見た目は和傘ではなくボロい洋傘である。
昔は雨の日にのみ出没していたが、現代では日傘もある為に天気に関係無く行動できるようになった。
慇懃無礼な言葉で喋り、アメリカのギャング映画のように葉巻を咥えているのが特徴。

・ヌッペフホフ(ぬっぺふほふ)
演:高月忠
デザイナー:岡本英郎

顔面オタクの変態妖怪。アイスキャンディー屋に化け巨大な舌で顔を舐めて盗みまくっていた。
集めた顔は老若男女問わず自室に展示し、なめ回そうとした本作屈指の変態
顔を盗まれた少女が手書きで書いた少女漫画風の顔が、雨に濡れてドロドロになるシーンは本作屈指のグロさを誇る。
見た目はハロウィンのパンプキンだが、ヒレをウラン怪獣ガボラのように開くと醜いしわくちゃの顔が出てくる。
モチーフはロサンゼルスのカボチャの顔が開いてお菓子が出てくるハロウィングッズで、ガボラは特に意識していないという。

・アマノジャク(天邪鬼)
CV:梁田清之
デザイナー:篠原保

道化師を形作ったキノコ人間みたいな外見。名前通りの大ウソつき。
毘沙門天に封印され、人間に笑いものにされていたことを逆恨みしていたため、山寺の小坊主・コスケ(サスケの従弟)をだまして脱出した。
イジワルキノコを栽培して皆に食わせ、イジワルな性格にした。

・スナカケババア(砂かけババア)
演:日向明子
デザイナー:岡本英郎

この世の食べ物や水を全て砂に変え、人間を餓死させようと計画した因業ババア。
現代化した結果ブランド品で身を固めてボディコンを来た中年のおばさんみたいな姿に変貌。一見ボインだが実は砂を詰め込んだだけの偽乳。
「パッと撒いてりら~、パッと咲いてれら~♪」*2といった替え歌を歌う。
実はバツ4であり、妖怪大魔王との結婚を夢見ている。子供向け番組なのに巨乳をアップで見せつけたりボイン連呼したりやりたい放題。

・カマイタチ鎌鼬
演:十貫寺梅軒
デザイナー:岡本英郎

現代化した結果飛行機のパイロットみたいな姿になった妖怪。背中のオンボロなジェットエンジンで自在に空を飛ぶ。
校長に化けて学校を乗っ取ろうとした(これもよくある展開である)が、シュシュトリアンおしおきシスターズの前に敗北。
最期は等身大のままニンジャホワイトに倒された。
モチーフは『トップガン』に登場するようなパイロットとネイティブアメリカン。

・バクキ(獏)
CV:神山卓三
デザイナー:岡本英郎

現代化した結果、祈禱師や黒魔術師に悪魔を合成したようなアメリカのオカルト映画に出てきそうな姿になっている。
人を眠らせると思いきや幻術が得意な幻術使いになっており、ニンジャマンを壺ごと奪おうとした。

・カラカサ(唐傘)
演:草薙かおり
デザイナー:篠原保

カサバケの妹。
カサバケとは異なり傘はビニール傘に変化。ビジュアルもレースクイーン化している。
大魔王の誕生日にて、サイゾウとセイカイ、子供二人を踊る靴で踊らせた後、刺身にして食おうと計画していた。
ちなみにニンジャマンもまんまと引っ掛けられている。
この回に登場した子供達は親や教師に「勉強しろ」と言われ続けて全ての大人を恨むようになったどうしようもない悪童であり、カラカサに騙されてひどい目に遭ってもカクレンジャーに恩を仇で返すなど反省のない態度を取っていた。

・ウシオニ(牛鬼)
CV:今西正男
デザイナー:阿部統

ガンマンの姿をした牛の妖怪。テングとは気が合いそうである。
ジープで暴走し、牛鬼ライフルで人間を狙撃。狙撃された人間を牛鬼人間に変えて操り、略奪を行わせて遊園地を作ろうとした。
赤い色を見るとコーフンして角が大きくなる性質があり*3、サスケばかりを執拗に攻撃した。
またウシオニが暴走状態になると、牛鬼人間も体がいかつくなり更に凶暴化する。
デザインはカウボーイ、保安官、用心棒など、西部劇のイメージがすべて取り入れられている。

・ノッペラボウ(野箆坊)
CV:大友龍三郎
デザイナー:篠原保

倒されても何度でも復活することが可能な妖怪。
冒頭であっけなく倒されるも、妖怪大魔王から改造されたことにより、体中にマシンガンやミサイルを内蔵する。
全身ツギハギだらけで見た目は完全にゾンビやフランケンシュタインの類。
巨大化しても不死身の能力はそのままだったが、サムライマンに腹の部分の肉片を奪われたため敗北。

・キュウビノキツネ九尾の狐
演:神田時枝 / CV:京田尚子
デザイナー:篠原保

「狐の嫁入り」伝説を利用し、身の代金目的で子供達を誘拐していた(しかも約束を破って返さない妖怪らしい悪辣ぶり)。
バブリーなセレブチックな見た目に変化しており、現代に適応した結果大都会に住みつくようになったらしい。人間態はバアサンだがどんな姿にも変装できる。
誘拐でせしめた金で妖怪マンションを建築しようとした。令和の世ならば越後湯沢あたりでのんびり暮らせたのではなかろうか。
ロクロクビに続いてこちらもドラァグクイーンのイメージでデザインされた。

・チョウチンコゾウ(提灯小僧)
CV:千葉繁
デザイナー:岡本英郎

この世に未練を残して死んだゴースト達を呼び寄せて大暴れさせた。
中の人がアドリブ大王ということもあり、テンションが高い。
外見は提灯に手足を生やしただけであるがよく見ると半ズボンを着ており少年チック。提灯の妖怪なので口から火を噴く。
デザインはアメリカの小僧感を出すために絆創膏やスニーカーが取り入れられた。

・最強ゴースト軍団(幽霊)
チョウチンコゾウがあの世から呼び戻したゴースト。女泥棒、大食いの怪力男、暴走族、傭兵の4人組。
本来は殺人鬼も呼び戻すはずだったが、孫に会いたい一心で飛び込んできた普通の老人が押し退けて入ってしまった。
最後は孫の勇気を見て安心した老人の火の玉アタックで怯み、ニンジャレッドがチョウチンコゾウを斬ったため全員あの世に戻された。

・オオムカデ(大百足)
演:平久保雅史
デザイナー:篠原保

American Football Playerの姿をした妖怪。
Santa Clausに化け、XmasのNightにCentipade入りのPresentをバラ撒こうとした。
Centipadeが憑りついたPeopleはオオムカデの意のままにControlされるため、世界中のKidsを妖怪軍団のServantにしようと目論む。
つまり、妖怪の中で唯一Foreignにも迷惑をかけたShit野郎である。
西洋Freekばかりの妖怪軍団だが、その中でもルー語でSpeakするのはHeぐらいである。

・ムジナ(貉)
演:佐藤正宏
デザイナー:篠原保

妖怪世界の漫画家。通称「妖怪世界の水木しげる
カクレンジャーを、1年もかけて描いた漫画『カクレンジャーの最期!』に閉じ込め漫画のキャラ達と対決させた。
時系列に矛盾が生じている気がするが、カクレンジャーではよくある事である
漫画の世界においてはムジナは何でもできるため、「『カクレンジャーの最期!』を購入者が最後まで読み終えた時には問答無用で勝つ」という
反則のような呪いで大暴れするも、たまたま『カクレンジャーの最期!』に興味を示したニンジャマンが介入したため漫画の世界から脱出され、計画はご破算となってしまった。
素の戦闘力は低いらしく、何もできないままカクレンジャーに倒された。
その後、ニンジャマンは少年に『カクレンジャーの大勝利』(カクレンジャーのサイン入り)という漫画をプレゼントしているが…誰が描いたんだろう?
余談だが、この回でロス市警に変身したムジナがサイゾウに発砲する場面と、そこにおける「Today is fine day in California(今日のカリフォルニアは天気がいいぜ).」というセリフは海外の特撮ファンに大ウケしてネットミームになり、現在も「Today is Friday in California.」と毎週金曜日にネタにされ続けている。*4
後に夜の学校に現れ子供たちにトラウマを植え付けることとなる。

・カシャ(火車)
演:関根大学 / CV:辻村真人
デザイナー:篠原保

ウシオニそっくりの声をした花火師・唐津銀次郎を脅し子供達を人間花火にしようとした。
放火魔のくせに消防士がモチーフ。後述の悪行もあって「マッチポンプ」を表していると言える。
昔に放火の限りを尽くしたがために妖力を封印され、自身も罰として北極の氷の中に閉じ込められていたが、
その時に視たオーロラの美しさに魅入られ、自分でもあの美しい光を再現しようと花火に固執するようになった。
しかし自分では花火を作れなかったため、銀次郎に目を付け、工房を爆破(銀次郎の息子夫婦を殺害した張本人)。
マントの男に化けて資金援助すると言い出し、騙された銀次郎を監禁して強制労働させていた。
更に孫娘・のぞみを人質に取り、マッチ売りの少女の格好をさせて子供たちをおびき寄せ、人間花火の材料として拉致するなど、抜け目のない性格。
かなりせっかちな性格らしく、一刻も早く花火を打ち上げるために青空を夜空にするというよくわからない妖術まで用いている。
手からビームを放ち人間を小さくすることが出来、サスケをも花火にしようとしたが、カクレンジャーの機転で切り抜けられ失敗。
巨大戦で敗れると共に元のサイズに戻ったあげく、自分が用意した花火筒に突っ込んでしまい、打ち上げられて花火と散った。ざまあ。
ちなみに断末魔は爆発ではなく、空から落ちてきた空の花火玉の中にあった紙に書かれていた。
冬の花火はサイコウだぜ! 火車
ちなみに声を担当した辻村真人氏は『仮面ライダー』時代から数えきれないほどの悪役を演じた東映特撮の千両役者である。

・ユキオンナ雪女
演:橋本由香
デザイナー:岡本英郎

人間を雪達磨に変え、雪達磨を人柱とした魔術によって世界を氷河期に変えようとした。
現代化した結果セレブリティな風体に。だがビジュアルはそこまで色物化していない稀有な例。
モチーフは雪の結晶。

・ビンボーガミ(貧乏神)
演:石黒正男
デザイナー:岡本英郎

この世の全てをビンボーにしようと企む。
マルビビームを喰らった者はビンボーになってしまう。妖怪大魔王もアクシデントで喰らってしまった。
決してボンビラスの世界からやってきたキーーーーングボンビーハリケーンボンビーなどには変化しない。
キングボンビーになったら流石の妖怪大魔王も完全に手が出せないだろう…。
持っている杖は三種類のビームを打ち分けることができ、人をビンボーにする「チェンジビンボー・マルビビーム」と、
人を金持ちにする「チェンジ金持ち・マル金ビーム」、そして単純な攻撃ビームが使える。
このマルビビームがかなりのチートで、建物に使えば住人ごとビンボーになる上、物体に使えば一気に老朽化して使い物にならなくなる。
おかげでネコマルはただの廃車、カクレマルは錆びた刀、カクレンジャーボールはゴムボールと化し、ニンジャマンですら継ぎ接ぎのガラクタと化してしまった。
しかし、この変化はビンボーガミのパワーに連動しており、ビンボーガミが一瞬でもパワーを失えば元に戻ってしまう。

実はお金が大好き。そもそもは先述のムジナの同族が変化した金貸し妖怪であり、江戸時代にはアコギな商売で荒稼ぎしていた。
ところが、一揆と打ちこわしのダブルパンチを食らって一文無しになってしまい、逆恨みからビンボーガミと化した経緯がある。
最後にはカクレンジャーの「枯れ葉小判の術」に目がくらんで金貸し妖怪に戻ってしまい、
ビンボーガミとしてのパワーが一時的になくなってしまったことでビンボー化が解除、自分も倒された。
最後の1話完結エピソードであり、終盤なのに1月は全て通常回であったため、ビデオ最終巻に通常回のエピソードが入るというおかしなことになっている。
やっぱりお金持ちになりたかったーっ!!

アメリカン要素としてホラー映画に出てくるピエロが取り入れられている。


■その他戦力

・ドロドロ
デザイナー:篠原保

下級戦闘員。短剣やステッキが武器。混戦だとニンジャブルーと見分けがつかない
EDでは大勢現れ、幕張メッセでコミカルなダンスを披露。
後年の作品では同名の忍者系幹部怪人が登場する。

・へのカッパ
デザイナー:岡本英郎

ドロドロと同ランク位置する最低レベルの妖怪。27話でヌエによりサイゾウとセイカイがこの姿に変わった。
その姿は「昔話でオーソドックスなカッパそのもの」なのだが、本作で現代アレンジされた各妖怪と比べれば原作に忠実なカッパは逆に異質な見た目と言える。皿が乾くと弱体化し、水を得ると復活する点も原典準拠。
ドロドロどころかその辺の一般人にすら指をさされて笑われるほどだが、その境遇でもヌエに立ち向かう2人に感化され、
ヌエを倒すためにドロドロ達を味方につけて逆転した*5

ダラダラ
CV:千田義正
デザイナー:篠原保

大魔王が生み出した卵から誕生した妖怪。
かなりの強敵で、ニンジャマン、サイゾウ、ジライヤ、鶴姫、セイカイを捕らえてパワーと能力を吸収した。
他者のパワーと能力を吸収した状態のコイツに攻撃を加えると、吸収された者達がダメージを肩代わりさせられる
元ネタは存在せず、ドロドロと同じカクレンジャーオリジナル妖怪。


■真実

その正体は、人間社会に存在する怒りや憎しみなどの負の情念が具現化した存在。
つまり人間達は間接的とは言え妖怪を生み出していたのだ。そしてそれゆえ人間が存在する限り根絶することはないのだった。
「人間の憎しみ」そのものである妖怪大魔王を倒せば、その破片が憎しみの種となって世界中に飛散し、そこから倒した妖怪が復活してしまうという。
そのことを恐れた神将は、カクレンジャーの5人に最後の試練を与える。それは「人の心という封印の扉に妖怪大魔王を再封印する」というものだった。

「大魔王が憎しみの化身なら、私たち三神将は愛と、勇気と、希望の化身。全ては人間の心の問題。心の中の戦いだ!!」

その言葉を信じ、必死になって彼を封印しようとするカクレンジャー。妖気が彼らを襲いながらも封印に成功。
戦いを終えたカクレンジャーに、三神将が次の言葉を贈る。


これからもこの地上が平和であり続けるかどうか

人の心1つで決まることを忘れるな

永遠に心の封印の扉を開けず

憎しみや怒りを表へ出さないことだ

さらばだ

そう、世の中に戦争や犯罪が存在するのも、それを止めるのもすべては人の心の問題なのだ。
私たち人間は、一人でも多くそのことを自覚して生きていかなければならない。
その言葉を胸に、サスケ達は憎しみの感情を二度と表に出さないことを誓うのだった。

サイゾウ「ねえ、本当にもう妖怪は出てこないのかな?」

サスケ「それは俺たち人間の心がけ次第だ。この地上が再び憎しみや怒りで満ちれば、また現れるかもな!」
(妖怪さんたちよ、長い間手を焼かしてくれたな。もう二度と表に出てくるんじゃねぇぞ!)

ドロンチェンジャーを封印に使ったため5人はカクレンジャーに変身できなくなってしまったが、『超力戦隊オーレンジャーオーレVSカクレンジャー』『手裏剣戦隊ニンニンジャ―』に登場時には経緯は不明だが所持している。

ちなみに妖怪たちは封印の扉の向こうでダンスを踊りつつ復活を誓っていた。扉の向こうもエンジョイしてるだろとか言ってはいけない



追記・修正は、妖怪軍団に入ってからお願い致します。

さぁ、君も妖怪軍団に入って、妖怪達と一緒に地球の明るい未来を作って行こう!!

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最終更新:2024年03月28日 07:45

*1 デザインを手がけた原腸氏が当該ゲームをやりつくしていた事から取り入れたのだそう。

*2 1993年に放送されていた建材のCM「パッ!とサイデリア」のパロディ。要は時事ネタ

*3 なお、現在では牛にそんな性質はないことが判明しており、後の『機界戦隊ゼンカイジャー』でトウギュウワルドがその旨を口にしている。

*4 独特の訛りによる空耳に、労働者の給料日が大体金曜日であることを引っ掛けたネタ

*5 ザコ戦闘員が総出で戦隊メンバーを救援するというのは全作品を探しても非常に珍しい