教団(サイレントヒル)

登録日:2010/12/20(月) 00:27:32
更新日:2023/10/17 Tue 01:19:12
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  • 教団

「教団(CULT)」はゲーム『サイレントヒルシリーズ』、及びその関連作品に登場して来る架空の組織、団体である。
最初にその存在が仄めかされたのは初代『サイレントヒル』で、当初は土着の信仰に端を発する魔女信仰や、悪魔崇拝の様な小規模で行われる、ゲームを彩るオカルト的な装飾の一つでしか無かった。
続く『サイレントヒル2』でも土着の信仰や、サイレントヒルと云う土地その物の神秘がテーマとはなっていたが「信仰」その物や組織としての宗教団体は登場しておらず、初期シリーズに於ては決して重要な要素とは言え無かった。
しかし、続く『サイレントヒル3』を『1』の続編として製作するにあたり詳細な設定が作られると共に、ほぼ設定が完成され、『サイレントヒル4 ザ・ルーム』に於て『3』での設定を踏まえて実際にそれを補完する描写をする事によって、完全に定着する事となった。




【概要】
入植が始まる以前より神聖な地として崇められ、奇跡を起こす地であったサイレントヒル≠ノ根付く存在≠崇めるアニミズム的な思想やドルイド的な魔術の知識が、入植者達の持ち込んだキリスト教の影響を受けて体系化された存在である。
尤も、以前には『1』に登場したダリア・ギレスピーの様な魔女≠ェ教団の実力者として存在していた事実からも判る様に、以前は魔術を信奉する人間による正にカルト的な秘密結社としての意味合いが強い存在だった様である。

しかし、狭い世界であっても次の世代、次の世代へと引き継がれて行く中で教義の体系や組織としての体裁が整えられて行き、『3』の時点では若き司祭ヴィンセントの手腕により組織は拡大…。
その強引な手段や教団を金儲けの道具にしているとして一部の信者より批判を受けたりしているも、相当の規模にまで成長している様である。

尚、「教団」は表向きにはキリスト教系の組織であるとの主張をしている様である。
世間へのカモフラージュである事は勿論、その魔術的な性格からキリスト教徒により迫害された歴史がある事に由来すると思われる(後述)。




【組織体系】
大きく分けて三派に分類される。
一般的な宗教の様な教義、思想による分類…と云う以上に直接的な「奇跡」を得る為の方法=魔術論に基づく分類となっている様だ。



※以下の名称が決定したのは『4』より。

【聖女派】
選ばれた聖女に「神」を宿し、「神」をこの世に復活させる事を目的とする。
●主な関連人物
  • ダリア・ギレスピー
  • レナード・ウルフ
  • クローディア・ウルフ

【聖母派】
「21の秘跡」によって、「聖母」を降臨させる事を目的とする。
●主な関連人物
  • ウォルター・サリバン
  • トビー・アーチボルド

【ヴァルティエル派】
「神」の監視者たる偉大なる従者<買@ルティエルを崇拝する。
上記の二派に比べると活動内容には謎が多い。
●主な関連人物
  • ジミー・ストーン(赤い悪魔)
  • ジョージ・ロステン
  • 三角頭



上記の内、ジミー・ストーン、ジョージ・ロステン、トビー・アーチボルドは『4』に於てウォルター・サリバンが行った「21の秘跡」の犠牲者…。
ウォルターが「21の秘跡」の術者=「聖母派」と思われる事から敵対派閥の人間を狙ったとも考えられるが詳細は不明である。

ゲーム中での行動から、ダリア・ギレスピーとクローディア・ウルフ(恐らくはヴィンセントも)は「聖母派」の人間と思われるが、前述の様にゲームに登場した時点では、この設定は登場していない為、あくまで参考程度とされたし。
事実、『3』では「教団」が現在の様な体制となったのはクローディアやヴィンセントの世代となってからと云う設定が存在する事と、ダリアやヴィンセントの目的は「神」や「教団」の私物化であった為に教義からは矛盾している。

「三角頭」はヴァルティエル派の教義の中に含まれる存在ではあるが、シンボルとしてヴァルティエルの姿を借りた≠ニ云う意味であって、ゲーム中に登場して来る「三角頭」が「ヴァルティエル派」の支配下にあると云う意味では無い。
ゲーム中に登場した「三角頭」は「教団」とは関係の無い、個人の無意識が生み出した存在であるし、『2』以降のシリーズに登場する「三角頭」をモチーフとする存在は映画版『サイレントヒル』での「三角頭」のイメージを元にする為、オリジナル設定からは変化している為である。



※「三角頭」「ヴィクティム」の項目も参照されたし。




【聖人】
※「教団」に於ける信仰対象として三人の聖人が『3』の劇中で紹介されている。



《聖アレッサ》
「神」の母にして「神」の娘。
現実に「神」を宿し、「神」を生み出すと云う「奇跡」を起こした存在。
シリーズを通してのシンボルキャラクターである事はプレイした人間ならば言うまでも無い事である。
彼女が「聖人」に認定されている事からも「教団」が近年になって大幅に体系が整えられたと云う事実が判る。

《聖ニコラス》
「奇跡の手」
神に仕える医師。
…詳細不明。

《聖ジェニファー》
死の刃の下にあっても、信仰は揺るがず
『2』の公園に彼女の像が立っており、そこから「教団」の迫害の歴史が窺い知れる。



【関連施設】
  • 希望の家
ウォルター・サリバンが過ごした孤児院。
運営は4S=Silent Hill Smile Support Society≠ニ云う慈善団体だが、実体は「教団」による洗脳施設である。

  • 回転水牢
「教団」の所有していた悍ましき矯正施設…。
「希望の家」の子供達も多く囚われていた様だ。




【余談】
『3』に於てダグラスのメモとして明かされる情報の中に『1』の主人公、ハリーによる殺人事件の記録が登場して来るが、相手は「教団」関係者であるらしい事が示唆されている。

「希望の家」がゲーム中に登場したのは『4』だが、情報自体は記者ジョセフ・シュライバーのリポートとして『3』の時点で登場している。
尚、ジョセフ・シュライバーは『4』の主人公、ヘンリーの部屋の以前の住人であり、同作中に於て重要な役回りを演じている。

三角頭の影響からか、ヴァルティエルを「処刑人」と記述する書籍もあるが、詳細は不明。
ゲーム中でのヴァルティエルは逆に「輪廻」を司る存在である。









追記、修正は「神」の到来を願った後でお願いします。

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最終更新:2023年10月17日 01:19