ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン

登録日:2013/12/05 Thu 17:32:26
更新日:2024/03/31 Sun 15:29:36
所要時間:約 4 分で読めます





STEEL BALL RUN(スティール・ボール・ラン)


荒木飛呂彦のロマンホラー漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の第7部。

通称:SBR
単行本は全24巻。2017年2月より文庫版も発売されている。


○概要

第六部『ストーンオーシャン』にて『ジョジョの奇妙な冒険』は一応の完結を迎えたため、今作からは「メイド・イン・ヘブンで一巡した後の世界」という設定のパラレルワールドに突入する。
当初のタイトルは『スティール・ボール・ラン』のみで「ジョジョの奇妙な冒険」は付いておらず、同作とは関係がないとされていたが、
後に荒木が「第7部」と認め、最終的にはタイトルにも「ジョジョの奇妙な冒険 Part7」が付けられた。何描いてもジョジョになるって言ってたから仕方ないね…

元々関係がないとされていただけに、第一部から第六部までの『ジョジョ』とは直接的な繋がりはないが、
過去作のキャラ等によく似た名前や設定、小ネタが随所にちりばめられているため、
『ジョジョ』を知らなくても楽しめるが、知っているとさらにニヤリとできる作風になっている。

連載当初は『週刊少年ジャンプ』に掲載されていたが、後に青年誌『ウルトラジャンプ』へ移籍している。
その影響か、特に青年誌に移ってからは週刊誌時代よりもエグイ描写が多い。


スタンド能力そのものは登場するが、上記の設定から本作では設定などが変更されており、
今までのスタンドは「傍に立つ (stand by me)」という意味で「守護霊」のような存在だったのに対し、
第7部では「立ち向かう (stand up to)」の意味となって「特殊能力」という面が強調されており、スタンド像が無いものもザラ。

その能力も全体的に本体をサポートするようなものが多く、本作では従来の『ジョジョ』のようにスタンド同士で戦うシーンは少なく、
本体の「武装の一つ」のような扱われ方をすることがほとんどで、バトルシーンでは本体同士がスタンドや武器を駆使して直接相手を攻撃し合うことが多い。

今までのシリーズでは「力や気高い精神を先祖から受け継ぐ」というテーマが強調されていたが、
この部においては「受け継いだ者は奪って生きてきた餓えた者に勝てない」「勝つ為には貪欲さも必要」という血統主義を否定する場面も見られる。
十九世紀のアメリカが舞台ということもあって、全体的にシビアな世界観となっている。
(第1話でさっそく主人公が人を殺す。その様子を見ていた警官も「正当な決闘だから違法な点はない」と日常茶飯事のように扱うなど)

○ストーリー

1890年9月25日、人類史上初の乗馬による北米大陸横断レース「スティール・ボール・ラン・レース」が開幕される。
鉄球を操る謎の男「ジャイロ・ツェペリ」と下半身不随の元天才騎手「ジョニィ・ジョースター」はそれぞれの目的のため協力関係を結びレースに参加する。
しかし、このレースの裏にはファニー・ヴァレンタイン大統領が「聖人の遺体」を回収する陰謀があった。
それを知ったジャイロとジョニィに刺客が迫り、二人は優勝と遺体の回収を目指すのだった。

○キャラクター

主人公の一人。
ネアポリス王国の死刑執行人の家系として跡継ぎとなる予定であったが、
不幸が重なって無実の罪で処刑されるマルコ少年を救うため、国王の「恩赦」を求めレースに参加。ギャグセンスが明後日に向かっている。
戦闘では特殊な技術を用いた「鉄球」を駆使して戦うが、「遺体の右眼」を取り込んだことで一時的に「スキャン」と呼ばれるスタンド能力も得た。

主人公の一人。今部における「ジョジョ」。
元天才騎手だったが、慢心により起こした事故で下半身不随となる。だが、ジャイロの「鉄球」で再び歩けるのでは?と希望を見出し、レースに参加。
過去作のジョースター家とは違い、目的のためなら殺人も躊躇わない「漆黒の意志」を持つ。
初登場は小コマでモブにしか見えない顔つきだったり、回想でウンコをもらすシーンがあったりとジャンプ主人公とは思えないデビューをした。まあ、開始早々オ○ニー発言した前部のジョジョよりかマシかもしれない。
スタンド能力は爪を弾丸のように射出する「(タスク)」。

ライバルの一人…だが、どう見てもDIOです。本当にありがとうございました。
下層階級の出身だが、高い実力を誇る天才騎手。しかし、目的のためにどんな汚い事もする。
元はただの一般人だったが、後にある人物のスタンド能力を盗み、スタンド能力者となる。
スタンド能力は恐竜化する「スケアリー・モンスターズ」。

ネイティブアメリカンの青年。故郷の土地の権利を白人から買い戻すための資金を得るためにレースに参加。
どう見ても主人公にしか見えないし、最初に登場したキャラクターも彼だが、残念ながらサブキャラ。
彼の正体とスタンド能力はこの物語の批判の要因となる。キャラは魅力的なのだが…

農民の黒人青年。ジプシーの占い師に50億人にひとりの幸運の持ち主と言われて色々あってレースに参加。
スタンド能力は元気付けるために喋る「ヘイ・ヤー」。ちなみに、乗っている馬の名前も「ヘイ!ヤァ!」である。
尚、彼の幸運はスタンドに関係ないとのこと。

第23代アメリカ大統領。今作のラスボス。
スティール・ボール・ラン・レースを利用して「聖人の遺体」の回収を目論む。
彼の勘違いでジャイロ・ジョニィを敵と判断して刺客を送り込むことで物語が始まる。
スタンド能力は並行世界を移動する「Dirty Deeds Done Dirt Cheap

  • スティーブン・スティール
スティール・ボール・ランの主催者。卵の殻をかぶったような髪型の初老の男性。
ルーシーを溺愛しており、彼女の前では弱音を吐くこともある。

  • ルーシー・スティール
スティールの妻。14歳。
大統領の陰謀を偶然知ったことで、ジャイロ・ジョニィらの遺体回収に協力する。
一応はヒロインポジションだが、明らかに14才の女性にはえげつない危険な目にあう。ジョジョだから仕方ない。
スタンドの才能が無い一般人だったが、ある出来事で他人を不幸にするスタンド「涙の乗車券(チケット・ゥ・ライド)」が使えるようになる。

「伝説のカウボーイ」の渾名を持つ保安官。イケメン。
スタンドを「立ち向かうもの」と解釈した、言わば名付け親的存在。
スタンド能力はロープに触れた者の肉体をバラバラにする「オー!ロンサム・ミー」。

レース上位をキープする謎の騎手。聖人の遺体を目当てにジャイロ・ジョニィと敵対するが時には手を貸す。
スタンド能力は肉を溶かすスプレー缶「クリーム・スターター」。




To Be Continued
Part8




追記・修正は、聖なる遺体を全て集めてきてからお願いします。

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最終更新:2024年03月31日 15:29