ルチャブル

登録日:2013/12/04 Wed 21:13:32
更新日:2023/07/23 Sun 21:51:34
所要時間:約 4 分で読めます





ルチャブルとはポケットモンスターシリーズにX・Yから登場したポケモン


■もくじ


■データ


コーストカロス図鑑No.89、全国図鑑No.701
分類:レスリングポケモン
英語名:Hawlucha
高さ:0.8m
重さ:21.5kg
タマゴグループ:人型/飛行(第八世代より)
性別比率:♂50♀50

タイプ:かくとうひこう
特性:じゅうなん(まひ状態にならない)
  /かるわざ(持ち物を失うと素早さが2倍になり、再び持つと元に戻る。最初から持たせていない場合は無効)
隠れ特性かたやぶり(相手の特性を無視して技を出せる)

種族値
HP:78
攻撃:92
防御:75
特攻:74
特防:63
素早さ:118
合計:500

努力値:攻撃+2

2倍:でんきこおり/ひこう/エスパーフェアリー
1/2:くさ/かくとう/あく
1/4:むし
無効:じめん


■概要


かくとう/ひこうという初のタイプを持つポケモン。
こいつとフェアリータイプに変更されたトゲキッスで、ひこうタイプはポケモン史上初の全ての複合タイプ制覇の偉業を成し遂げた。
また、この組み合わせは攻撃範囲の広さから長年待ち望まれ続けたタイプでもある。

メキシカンプロレス(ルチャリブレ)のレスラーと鳥を合わせたような姿で、体色もそれらしく・白などと結構派手。
色違いもなかなかに派手で、メインのカラーリングで悪役レスラー(ルード)っぽくなっている。*1
……のだが、そのポーズからジュウシマツ住職を連想する人が多く、ネタにされている。
なんの因果かこいつにも似ている。フライングプレスってそういう…

防ぎにくい頭上からの攻撃を得意としており、小柄な体格ながらカイリキーハリテヤマと互角に渡り合うほどのテクニシャン。
0.8mという身長がどれだけ小柄かわかりやすく言うと、2歳児の平均身長以下
相性が有利とはいえ、こんな体格でガチムチ連中と渡り合うのだから、いかにこいつが強いかがよくわかる。ポケモンではよくあることだけど
この事実を踏まえると、それまでジュウシマツ住職にしか見えなかったのがかわいらしく見えてくるはず。

身軽さを活かして翻弄し、相手の体力を奪ってから決め技を繰り出すが、その前に必ず決めポーズを取るクセがあり、そのスキをつかれて反撃されてしまうこともある。

ちなみに、顔の前方へ尖った部分は嘴ではなく鼻、或いは吻に当たる部分で、その下に口がある。ユキメノコみたいなやつなのだ。
ポケパルレで鼻の部分をなでると、ツンとした顔でそっぽを向く。嫌がっている仕草なのだが、これがかなりかわいいので必見。


■ゲームでのルチャブル


シナリオ中盤にあたる、10番道路に出現する。
タイプ一致技もバランス良く覚える上、無進化ポケモンだけあって、この時点で多いであろうピジョンやヒノヤコマといった中間形態より強い。
最終形態とも十分張りあえるほどの性能があるので、とても扱いやすい。
秘伝技も「いあいぎり」「そらをとぶ」「かいりき」と豊富な上に、捕獲用の「みねうち」まで覚えるのでなおさら。お世話になった人も多いだろう。

なお、ひこうタイプだが3Dグラフィックが地に足を着けているためかスカイバトルには参加できない。
さらに(第八世代まで)タマゴグループはなぜか人型のみで、飛行は含まれていないので、厳選などの際は注意。
とりもどきポケモンよりとりもどきであり、奇しくも生息場所も同じである。

専用技は威力80(SMからは100)・命中95の「フライングプレス」。プロレスモチーフのルチャブルにふさわしい技である。
どういう性能かというと、「かくとうタイプと同時にひこうタイプでもある」。この二つのタイプの相性補完の良さを見ると強そうだが……
具体的に相性を見てみよう。


抜群:ノーマル/くさ/こおり/かくとう/あく
半減:でんき/どく/ひこう/エスパー/フェアリー
無効:ゴースト


……あれ?範囲狭くなってね?
そう、かくとうタイプとひこうタイプの相性補完の良さが皮肉にも範囲を大きく変えてしまっているのだ。
この二つは抜群も半減も被ってないため、2倍や半減が増えるだけでなく、本来抜群をとれるむし・いわはがねに等倍になってしまったり……
ひこう抜群の数はかくとうと同じ5タイプなので、実はそこまで狭いわけでもないのだが、かくとう技のメインウェポンにもひこう技のメインウェポンにも出来ないのだ。
最大の問題は 当のルチャブルがひこう複合 で、ひこう技に困らないと言う事。
メリットは一部のポケモンに4倍ダメージ(タイプ一致補正込みで実質6倍)を与えられることや、「ちいさくなる」を使った相手に必中かつ2倍のダメージとなること。
ただ、前者は こちら を見ると分かるが中堅~マイナーな面子が大半な上、大抵は他の一致技でも倒せることからさほど注目されていない。
しかし、後者は奇石ラッキー対策として非常に優秀である。
ルチャブル以外(厳密にはかくとう・ひこう複合以外)が覚えれば、またこの技の価値も変わるかもしれない。
実際、その後発売されたORASではおきがえピカチュウの一種、マスクド・ピカチュウがこの技を覚える。

トレーナーではジムリーダーコルニが切り札として繰り出したり、チャンピオンカルネが先発として繰り出してくる。

ウルトラサン・ウルトラムーン』ではシナリオ序盤の3番道路に低確率で出現する他、
2番道路のポケモンセンターにいるNPCと交換する(こちらが出すのはオニスズメ)ことで『オーガー』というNNのルチャブルが入手可能。
性格がゆうかん固定で若干ミスマッチ気味だが、アローラ地方のポケモンは軒並み鈍足なのであまり気にならない。

序盤で入手できるポケモンではブッチギリで高い攻撃と素早さを持ち、かくとう&ひこうという攻撃範囲がとにかく優秀という、まさに破格の性能である
さらに交換で入手した場合、直後に待ち受ける『イリマの試練』ではノーマルタイプと戦うので相性がよく、
さらに試練中に「かわらわり」のわざマシンを拾えて火力の高さを更に伸ばせる。
その後もハラ戦始め、ボス戦と呼べる戦いにおいてルチャブルが不利になるバトルがあまりなく、
習得技も高火力のものが揃っているので終盤まで十分に使っていける。
あまりの強さに一部プレイヤーからは「オーガー様」という愛称で呼ばれることも。
ただあくまで他人のポケモンなので調子に乗ってワンマン運用しすぎると、言うことを聞いてくれなくなるのは注意すること。

SMのバトルツリーのマルチバトルでは、デフォルト味方NPCとなるポケモンブリーダーのイヅミの手持ちの1体として知られる。無駄「ちょうはつ」が怖いが、上手くいけば「とびひざげり」などの高火力を押し付けられるためAIの稚拙さを勘案しても何とか味方として機能するレベルではある。

■対戦でのルチャブル


禁止級であるメガミュウツーXメロエッタ(ステップフォルム)を除くと、かくとうタイプ最速なのがウリの速攻アタッカー。
その他の能力は小柄な体格のせいかやや控え目だが、何度も言っている通り、かくとうとひこうの攻撃範囲は非常に優秀。
両方とも半減できるのがでんき・ひこう(&フェアリー)、通常ロトムギルガルドライチュウ(アローラのすがた)しかいない。
特にメガガルーラを上から殴れるかくとうタイプであり、フシギバナにもタイプ一致ひこう技を打てるというのが大きい。
また、素早さは準速でもガブリアスをギリギリ上回る。
補助技も「つるぎのまい」「つめとぎ」「ちょうはつ」「アンコール」「フェザーダンス」など粒ぞろい。

特性『じゅうなん』は速攻アタッカーの天敵であるまひに強くなれる。
もう一つの特性『かるわざ』は様々なからコンボを狙いつつ発動でき、「アクロバット」との相性もいい。

具体的には『きあいのタスキ』や『パワフルハーブ』+「ゴッドバード」、『おうじゃのしるし』や『でんきだま』を「なげつける」ことでひるみやまひを狙ったり。
威力重視で『こわもてプレート』や『かたいいし』を投げつけるのもアリ。
第七世代以降はフィールド技に対応するシード系アイテムも活用できる。
また、「みがわり」+『チイラのみ』は全抜きを狙える爆発力を秘めている。
使用する際には「みがわり」3回で発動できるよう、HPを4n調整しておこう。
ちなみにHP個体値が28か29なら実数値152になるので、調整する必要が無くなる。

隠れ特性は『かたやぶり』。『がんじょう』の連中はもちろん、トリミアンペルシアン(アローラのすがた)の『ファーコート』、ヌオーの『てんねん』を貫通できる。
変わったところではフレフワンの『アロマベール』を無視して「ちょうはつ」や「アンコール」を撃てるが、相性が悪いので無理しない方がいい。

ダブルでは「ファストガード」で、マニューラ以外の「ねこだまし」を防げる。
ORASではざっと挙げるだけでも「けたぐり」「ドレインパンチ」「ばかぢから」「ほのおのパンチ」「かみなりパンチ」「おいかぜ」など豊富な教え技を習得。
特に「ばかぢから」は、消費アイテムの『しろいハーブ』で能力低下を打ち消せるので、『かるわざ』や「アクロバット」ときれいに噛み合っている。
また、それまでの格闘技が命中率不安定だったのに対し、こちらは安定しているのも大きいだろう。

SMからはフィールドに対応して能力を上げるシード系アイテムが登場。
フィールドは浮いているポケモンに効力が及ばないが、このアイテムは浮いていても発動するので、守りポケモンと組んで『かるわざ』発動を狙える。
なお、このコンボはフワライドでも可能となっている。

剣盾ではわざレコードで「インファイト」「ブレイブバード」と、使いやすい一致技を二つも習得し大幅に強化された。
またダイマックスとは非常に相性が良く、攻撃を上げる「ダイナックル」、素早さを上げる「ダイジェット」をそれぞれタイプ一致で使えることから抜群の抜き性能を誇る。
またミミッキュや『てんねん』持ちに強く出られる『かたやぶり』、元から高い素早さの更なる補強ができる『かるわざ』、まひを防げる『じゅうなん』と、特性3つが全て現在の対戦環境に噛み合っていることもあり、前世代から大幅に使用率を上げた。
ただし素の攻撃力は大したことがないので道具による補強はほぼ必須。


■アニメでのルチャブル


CV:三木眞一郎
XY第34話にてシャラシティ近くの森にて森の格闘チャンピオンとして登場。紆余曲折あってサトシにゲットされる。
技は登場当時から最後までからてチョップ/フライングプレス/とびひざげり/シザークロスのままである
生い立ちもあってか大変勇敢な性格で登場する度にポーズをキメる、技も一々カッコよく繰り出すエンターテイナーな一面もある。しかしダンスはかなり苦手で指摘されると落ち込んでしまう。

ジム戦では大体一~二体目、ファイアローと同じようなポジションである。
ゲット後すぐのシャラジムでのコルニ戦ではコジョフーを倒すものの後にメガルカリオに瞬殺(相手が悪すぎたのもある)、ヒヨクジムでのフクジ戦では一体も倒せずに相性がいい筈のウツドンに敗れる、XY劇場版一作目『破壊の繭とディアンシー』では序盤のバトルでアヤカのメガアブソルに負けると立て続けに微妙な戦績を飾っているため見た目のイロモノ感も災いして視聴者から噛ませ扱いされていたが、
後にミアレジム戦でシトロンエレザード、クノエジム戦でマーシュシュシュプ、エイセツジム戦(一回目)でウルップユキノオーを瞬殺と切り札級のポケモンを次々突破しており着実に汚名返上を成し遂げている。

ルチャブルがフィニッシャーとなったクノエジム戦では「トリックルーム」によりヒノヤコマと共にシュシュプに翻弄されるものの「トリックルーム」を「シザークロス」の連発で破る(「トリックルーム」はエスパー技なので効果抜群のむし技で破れるらしい←!?)という奇想天外な方法で突破したのはあまりにも有名な話。

さらにあのサンダーに不意打ち気味とはいえ手痛い一撃を与え、カロスリーグ二回戦では前述のメガアブソルとのリターンマッチで勝利を修めているともう中堅や噛ませの領域を超えている気が…
かと思ったらリーグ準決勝にてショータケッキングにあっさり倒さてしまった(相性有利の上セレナにマントまで作ってもらったのに…)
ただしこの敗北は、ショータが「攻撃を避け自分のボルテージを高めるとどこまでも強くなっていく」という(相手からしたら)厄介極まりない特徴を警戒して打った対抗戦法であり、
敵を徹底リサーチした上で長所を潰しつつ確実に仕留める作戦を成功させたショータとケッキングが見事だった、と言うべきだろう。
ルチャブルは無念の敗退となったが、こちらも確実に仕事はこなしており、蓄積したダメージで作戦抜きでも強敵だったであろうケッキングの隙を作り出していた。

サトシのオンバット(後にオンバーンに進化)にとっては兄貴分的立ち位置として慕われている模様

因みに鏡の世界のルチャブルは元の世界といろいろと逆なせいで大変臆病で情けない性格となっており元の話のカオスさも相まって視聴者の腹筋をさらに破壊した。






追記・修正よろしくお願いします。

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最終更新:2023年07月23日 21:51

*1 アニメでも色違いの個体が「ダークルチャブル」として登場している。