ディバイソン(ゾイド)

登録日:2010/06/04(金) 17:24:32
更新日:2023/12/23 Sat 22:24:48
所要時間:約 4 分で読めます




ディバイソンとは、トミー(現:タカラトミー)の展開する『ZOIDSシリーズ』に登場する金属生命体・ゾイドの一種。




【機体データ】

番号:RBOZ-006(旧)/RZ-031(新)
分類:バッファロー型
全長:20.6m
全高:10.8m
全幅:7.5m
重量:230t
最高速度:130km/h
乗員人数:2名

武装:
(旧)
17門突撃砲
超硬角×2
8連ミサイルポッド×2
後部機銃×2
3連加速衝撃砲
パルスビーム砲
小口径4連バズーカ
合金製ヒズメ×4
収納式後方警戒レーダー

(新)
105mm17連突撃砲
8連ミサイルポッド×2
35mm対空砲×2
対ゾイド3連衝撃砲
パルスビームガン
超鋼角(ツインクラッシャーホーン)×2
クラッシャーメタルスパイク×4
収納式後方警戒レーダー

必殺技:
メガロマックス(アニメゾイド -ZOIDS-)
リノンスペシャル(アニメZOIDS新世紀/0)


【機体解説】

ヘリック共和国がゼネバス帝国のデスザウラーに対抗すべく開発した重武装・重装甲の突撃戦用バッファロー型ゾイド。
その戦法から、キャノピー式コクピットではなく装甲式コクピットを採用し、防御力を高める配慮が施されている。

主に突撃戦を主眼に置いて設計されており、武装も極端に前方に集中している。
特に目を引くのが、「105mm17連突撃砲」。それまでの同ランクのゾイドの武装とは一線を画すその迫力は、とても機動兵器のそれとは思えない存在感を醸し出す。
その破壊力も並ではなく、頭部に装備された「8連ミサイルポッド」との一斉射撃は、あらゆる障害物を破砕する。
また突撃砲の影に隠れがちだが、頭部の「超鋼角(ツインクラッシャーホーン)」も十分強力で、あのデスザウラーの装甲すら貫く程に硬い。
突撃砲とミサイルの一斉射撃の後に突撃する様はまさに圧巻。

デスザウラーを火口に突き落として撃破する大金星をあげたこともある。(書籍版バトルストーリーのみ。雑誌連載版では同様にデスザウラーを突き落とすことには成功したもののデスザウラーは山肌を破壊して自力で逃走している。)


大人しい性格で扱い易い為、前線の兵からの信頼も厚く、種族的にもタフなのか惑星Zi大異変が起こっても生き残り、西方大陸戦争開戦時は本土防衛にあたっていたが、ガイロス帝国軍が補給不足で動けなくなった際にへリック共和国のルイーズ大統領の一声で形勢逆転のために他の改造ゾイドたちと共に西方大陸に派遣され参戦。
輸送中に受けたシンカーの奇襲を返り討ちにしたり、ニクシー基地で殿を務めたエレファンダーを集中砲火で倒したりした。
ただ暴走を開始したデススティンガーにあっさり破壊されたり、ジェノブレイカーに橋を破壊されて谷底に転落したり、ジェノブレイカーを振り切ったもののブラックライモスの奇襲を受けて返り討ちに遭ったりと敗北したケースも散在している。
ネオゼネバス帝国軍との戦いでもクック要塞を巡る戦いにも参戦して敵陣を引き裂いている。当時最新鋭機で切り札だったゴジュラスギガダークススパイナー対策に必須だったゴルヘックス、暗黒大陸で名を馳せたガンブラスターと並んで列記されているのでちょっと浮いているが、相手がSS型機が中心のネオゼネバス帝国軍なので敵の攻撃を重装甲で耐えて、17連突撃法で相手をまとめて倒せる点が評価されたのだろう。

これらが評価されたのか、暗黒大陸戦争時に縮小版後継機「カノンフォート」が製造された。
因みにこちらはかなり不遇な扱いを受けている。

デスザウラーを倒した戦果から帝国軍の突撃ゾイドのレッドホーンの上位互換と思いがちかも知れないが、公式で「極端に偏った武装配置」「集中投入で真価を発揮する」と言われている通り、使い所は意外と難しい。
と言うのも、正面に対しては爆発的な攻撃力を発揮できるが、側面の敵に対しては攻撃手段がほぼないのである。
しかも直線的なスピードはともかく旋回性能は劣悪で小回りがきく相手には不覚を取ることが多く、実際レッドホーンが小、中型ゾイドの掃討が得意なのに対して、ディバイソンは本来なら格下の筈のブラックライモスやレドラーに倒された実例がある。
またデスザウラーを倒したという戦果だけが独り歩きしてデスザウラー相手でも十分に勝機があると思いがちかも知れないが、改造デスザウラーのデスウイングに瞬殺されたり*1、工場に突入した機体が警備のデスザウラーに成すすべなく追い詰められたりしており、正面からデスザウラーと戦ってもまず勝ち目はない。*2
集団で突撃してアイアンコングを軽々と吹っ飛ばしたこともあれば、1対1ではそのアイアンコングに首を折られて撃破されたこともあり、運用法で格上を倒せる可能性があるとも言えるし、上手く扱えなければ倒せる相手にも逆に倒されるとも言える。
良くも悪くも運用法次第なゾイドとであると言えるだろう。

【漫画】

◇『機獣新世紀ZOIDS

コミック第4巻から、ミュールの街で共和国軍のトミー・バリスの搭乗機が登場。
「ガンホー」という愛称が付けられている。
ハマシューt(ry……ではなくハーマンも乗った事があるらしく、彼が搭乗した際にはセイバータイガー相手でも引けを取らないらしい。公式ファンブック2巻の戦力比較によると元々6割の確率で勝てるので有利なんですけど
しかし何故か扱いが悪く、ある時は敵にコマンドサーキットを弄られ暴走し危うく破壊されかけ、またある時は友軍部隊と共にデススティンガーに挑むも開幕早々拡散発射された荷電粒子砲の影響で電装回路に異常を来たし戦闘不能に陥り格闘戦で撃破される、といった具合に散々。
結局、ロクな活躍も無いままフェードアウトしていった。
作者はこの機体になんの恨みが………



【アニメシリーズ】

◇『ゾイド -ZOIDS-

第二部(ガーディアンフォース編)

第一部のラストの終戦後、共和国からガイロス帝国に譲渡された機体が愛すべきバカことトーマ・リヒャルト・シュバルツの搭乗機として登場。
しかし、共和国側には基本的に登場しないため、トーマ専用機のように映る。

トーマが開発したAI『ビーク』を搭載するためにコクピット周りが改造されており、ビークの性能により高い解析能力を持つ。
こっちでも扱いは良くないが、レギュラー出演かつ毎週出番が多い分、漫画よりはマシ。
また、17門突撃砲を一斉発射する必殺技「メガロマックス」は荷電粒子砲に匹敵する威力を持つらしい。
実際、レイヴンが駆るジェノザウラーの粒子砲とメガロマックスをぶつけた際には威力で引けをとる事は無かった。
が、連続発射の負荷に機体が耐え切れなかったらしく破損し威力が低下してしまったことで競り負け中破に追い込まれた。
この時近く味方がいれば…

その後は、48話『黒い稲妻』でヒルツに奪われたり、50話『G包囲網』で肝心な時に弾切れになったり、56話『ケルベロス』でケルベロスに撃破されたり、63話『大決戦!』でデススティンガーの荷電粒子砲を脚に受けて重力砲(グラビティカノン)の巻き添えを食いかけたりとやや残念な描写が目立つ。

余談だが、ビークはハンマーヘッドにも搭載できるようだ。


◇『新世紀/0

チーム・ブリッツ所属でヒロイン(?)リノンの搭乗機として登場。
因みにトーマ機とはカラーリングが微妙に異なる。
でも必殺技の「リノンスペシャル」はメガロマックスとエフェクトが同じ。

リノンの戦闘スタイル故突撃砲を乱射したりするが命中率は今一つ。
活躍の場はほとんど無く、6話でバトルエリアに侵入していたエレファンダーと鉢合わせ、不意打ち気味に撃破されてしまう。
しかもそのまま下取りに出され以降リノンの乗機はガンスナイパーLSに移る。
不遇である……

その後はマリー・チャンプの移動手段として牛車のように使われたり、バッファローズというチームがバトルに使用。
後者ではディバイソン3体による51連突撃砲というロマン全開の攻撃を放つも、ラオン博士謹製ネオ・ウオディックに瞬殺された。
だから一体なんの恨みが……。



【バリエーション】


◆ビッグ・バッド・ジョン

デスザウラーにすら風穴を開ける程の破壊力を有する86cm砲を追加した改造機。
チェスター教授救出作戦の陽動の為とは言え、教会の前で大暴れしたバチ当たり君。
しかも、陽動で戦果をあげすぎてしまい、ゼネバス帝国の防衛部隊が撤退を試みてしまい、チェスター教授を救出したアロザウラーとデスザウラーが鉢合わせてしまい状況が悪化してしまった。(教授救出自体はギリギリ成功した)

◆ヘッジホッグ

某パンツァーよろしく全身をミサイルで固めて脚をキャタピラにし、走破性を強化した。その姿は正に戦車。
牛なのに針ネズミとはこれ如何に。

◆ディバイソンコブラ

中性子ミサイルを搭載した改造機。どうもこの機体はミサイルと相性が良い様だ。
ギルベイダーに向けて中性子ミサイルを発射するが、あまり効果が無かった。

◆ディバイソンキャノン

『ZOIDS2 〜ヘリック共和国VSガイロス帝国〜』に登場する改造ディバイソン。
ゴジュラス用のロングレンジバスターキャノンを装備している。
砲撃力が更に高まり、遠距離への攻撃にも対応できる。
ただしただでさえ劣悪だった機動力が更に低下しており、ライトニングサイクスのような高速ゾイドに対して攻撃を当てるのは難しくなっている。

◆カノンフォート

前述の通り格下のはずのブラックライモスに倒されるケースが相次いだため、「ブラックライモスの駆逐」をコンセプトに再設計された後継機がカノンフォートである。
パイロットの他に主砲に砲手が乗り込む設計になっており、アイアンコングと同様にパイロットは操縦に、砲手は砲撃に専念できる。
劣悪だった旋回性能が向上し、ディバイソンが正面にしか攻撃できなかったという反省から主砲がある程度の射角をカバーできる。
ロールアウトした頃には仮想敵であるブラックライモスが戦場から姿を消していたが、その身軽さから山岳地帯の多い暗黒大陸での運用に適していると判断され、多数が輸送された。
だが暗黒軍との戦闘で根本的な問題が浮き彫りになった。
軽量化しすぎたのだ。
その脆弱な装甲はダークホーンのハイブリットバルカンに2体一気に貫かれ、対してカノンフォートの砲撃はダークホーンの重装甲にまるで効果がないという有り様だった。
またいくら身軽と言っても高速ゾイドとは比べるべくもなく、ガルタイガーに機動力で翻弄されるという体たらくである。
一応ヘルディガンナーくらいになら十分に勝機があるが、ヘルディガンナーは相手に発見される前に仕留めることがコンセプトの暗殺ゾイドである。
敵の砲撃の真っ只中に飛び込むことが前提の突撃ゾイドがこれでは、設計に問題があると考えざるを得ない。
結局、バッファロー型の野生体を祖体としたゾイドはディバイソンに戻ったが、大異変後も幾らか生き残ったらしく、暗黒大陸の総力戦に投入されていた。



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最終更新:2023年12月23日 22:24

*1 この時デスウイングは最大のウリである飛行能力を使用してもいない。

*2 公式の戦力比較でもそう断言されている。