幽霊(ポケモン)

登録日:2013/11/01 Fri 17:44:20
更新日:2023/12/31 Sun 10:13:01
所要時間:約 15 分で読めます





出典:ポケットモンスター めざせポケモンマスター、8話『ジュペッタのさがしもの!』、
2023年1月13日~2023年3月24日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon


1996年にゲームフリークにより制作されたロールプレイングゲームであり、世界中の子供たちを虜にした、通称「ポケモン」と呼ばれるゲーム作品。

今現在も新たなシリーズを作り続け、子どもから大人まで幅広い世代に愛されるゲーム。

しかし、そんな子供向けなはずのゲームの裏には、下手をすればトラウマになるかもしれないほどの非常に恐ろしい要素が含まれている。

その1つが、『ポケットモンスター』の世界における幽霊の存在である。


赤、緑、青、ピカチュウ(FE、LG)(LP、LE

当時、純粋な子供たちの心に次々とトラウマを植え付け、発売から20年弱が経った今もなお語り草とされている、幽霊イベント発祥の場。

それがシオンタウンである。

元々シオンタウンにあるポケモンタワーには、ポケモンではなく「ゆうれい」が出現するようになっており、
あるイベントで入手できるアイテムを使うことで、この正体がゴースであることが判明する。
アイテムがないと自分のポケモンはビビってまともに戦闘することすらできない。
通信交換で入手したゲンガーミュウツーですらガクブルして攻撃できない様はシュールである。
また最上階手前まで来ると、ロケット団により殺されたガラガラの幽霊が現れ、倒すと成仏するという、一応ハッピーエンドなシナリオが用意されている。

ピカチュウ版のリメイクであるレッツゴーピカチュウ・イーブイでは大幅にイベントが変更されており、
上述のガラガラの霊以外にも ゆうれいが大量に出現する。 既プレイヤーほど面食らうこと請け合いであろう。
この大量のゆうれいは壁をすり抜け主人公を追いかけ、捕まると1階まで戻されてしまう。どうにか誘導して逃げ切ろう。
リメイク前同様最上階手前でガラガラの幽霊が現れる。通常のデザインと違い非常に大きく、形状はゴーストそっくり。
シルフスコープを使うと正体を表すが今作では戦闘はない。代わりにライバルが面倒を見ていたカラカラと親子だった事が判明し、子供を前にして優しい母親の魂に戻り成仏するという感動的なエピソードにアレンジされた。

そんなことで子供たちはトラウマを抱えたりはしない。
そもそもシオンタウンはBGMが非常に不気味だったり、町中にいる少女が「白い手が見えた」と言ったり、
ポケモンタワーで登場する祈祷師が何かにとり憑かれていたりと、シナリオとは別に恐怖を煽る要素が満載なのである。

あまりにも有名な事象であるため、詳細は当該項目を参照してもらいたい。


金、銀、クリスタル(HGSS)

ジョウトカントーのジム全てを制覇した後で行く事の出来るシロガネ山で戦う、ポケモントレーナーのレッドが幽霊という説がある。
初代の主人公をモデルにした事実上のラスボスであり、手持ちのポケモンもLv80前後の強敵ばかり。
リメイク版のHGSSではこのレベルが7も跳ね上がり、違う意味でプレーヤーにトラウマを植え付けた存在でもある。

さて、何故このレッドが幽霊と言われているかについてであるが。

一つ目の要素は、戦う時に「何も喋らない」という点にある。
戦闘開始、終了時の台詞はいずれも「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」となる。
「主人公は喋らない」という設定をそのまま踏襲したとも考えられるが、他の登場人物たちは軒並み会話をするのに彼だけが無言というのはなんとも不気味である。

そして二つ目の要素が、彼が幽霊であるという説が強い所以である。

戦いが終わると、その場からいなくなるのである。

「普通に立ち去ったんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれないが、だとすれば主人公の横を通って出口へ向かえばいいはずである。
レッドの場合、無言の台詞を語った後、画面が一瞬ブラックアウトした瞬間に忽然と消えてしまうのである。

こうした現象を発端として、シロガネ山の位置が富士の樹海に近いとか、そもそも彼はシロガネ山の奥で何をしていたのか、など、
不可解な点が数多く出て来たため、レッド幽霊説がやがて広く流布するようになった。

しかし、この疑惑はリメイク版のHGSSで払拭される。
戦って主人公に負けた後、そのことを密かにグリーンに愚痴っていたことをグリーン本人の口から聞かされるため、
彼は正真正銘の生きた人間ということが証明された。

現在では『レッドはシロガネ山で常に修行をしながら強いトレーナーが来るのを待っている』という解釈がなされており、BW2ではイッシュ地方PWTに出場、SMではバトルツリーにバトルレジェンドとして招待されていた。


ルビー、サファイア、エメラルド

今作では幽霊そのものは登場しない
初代のポケモンタワーを彷彿させる「おくりびやま」なる場所が出現するが、少々不気味なBGMであるものの幽霊騒動も起きない。


ダイヤモンド、パール、プラチナ

今作にて再び、ポケモン愛好家たちを恐怖のどん底に叩き落す最恐の幽霊イベントが発生する。

ハクタイシティの手前にあるマップ「ハクタイの森」の北側にひっそりと立つ建物、もりのようかんが今回の舞台。

普通にゲームを進めていれば、アイテム「もりのようかん」が拾えたり、殿堂入り後にロトムをゲットできたりするというだけのマップなのだが、
シナリオとは無関係な、洒落にならないレベルの恐ろしい現象が発生するのである。

昼夜問わずに、である。

詳細は当該項目を参照されたい。

また、上記とは別に217ばんどうろで幽霊らしきイベントに遭遇する。

この道路は雪道を吹雪が吹き荒ぶ中、北上して行くのだが
途中にロッジがあり、中にいる女性からアイテムをもらうことができる。

しかし…、
  • 周辺のモブトレーナーから「あなたは生きてる人よね?」と言われる
  • ロッジの中が不自然に暗い(外が吹雪いてるから…と言いたいが、この道路にはもう一つロッジがありそちらは普通に明るい)
  • もらえるアイテムがのろいのおふだ(持たせるとゴーストタイプの技の威力が上がる)
…と、シリーズをプレイしていればこの時点で察しがつくくらい不穏な空気が漂っている。

そしてアイテムをもらった後、一度外に出てもう一度入りなおすと案の定女性がいなくなっている

…充分背筋が凍るイベントだが、上記のもりのようかんのインパクトが強すぎて影に隠れてしまっている感がある。


ブラック、ホワイト

15番、16番道路を結ぶ巨大な橋、ワンダーブリッジが今回の舞台。

ワンダーブリッジ自体はエンディングを見た後に来ることになるのだが、この橋に15番道路側から入ると、橋の脇に少女が一人立っている。
この少女の横に立つと、その瞬間少女は消えてしまう。すぐ横でのんびりしていた男性も

「はわわ……はわ……今……消え 消えなかったすか?」

と、某萌えキャラのような戦慄の悲鳴を上げている。

この少女は、ランダムではあるが出入りを繰り返すことで何度でも現れる。そして何度でも消える。
そして、入り口のエレベーター付近に立っている老婆に話しかけると、意味深な表情で語り始める。

「ワンダーブリッジができる前だよ」
「この近所でいつもケーシィと遊ぶ女の子がいてねえ」
「……………………」
「……あんなに元気だったのにねえ」

結局、ゲーム内ではこれ以上の情報を得ることは出来ず、イベントはこれで終わりかと思われた。
しかし、本作から2年後が書かれた次作『ブラック2・ホワイト2』で新たな進展を見ることができる。


ブラック2、ホワイト2

今作で新たに登場したヤマセタウンから西へ進んだ場所に「ストレンジャーハウス」と呼ばれる場所がある。
前作のワンダーブリッジで登場した少女の幽霊は、今度はこちらに出現する。

既に廃墟となり誰もいないはずの家なのにもかかわらず、散乱した家具が移動しまくる。
移動シーンを直接見ることは出来ないが、ガタガタ動くシーンは見ることが可能
この場所で戦うトレーナーたちもその恐ろしい現場を目撃しているようだ。

いつまでも まっくろの ゆめ……
どこまでも まっくろの ゆめ……
おとうさん おかあさん
ケーシィ どこ なの……?

2階に行くと少女の声を聞くことができ、最後に中央の部屋に入ると、少女から「みかづきのはね」を入手できる。

……その みかづきのはね
まに あわなかったの
でも あたしは へいき……
だから いつか ポケモンさんに
その はねを かえしてあげて
あたしが できるのを まっていた
あの はしの うえで……

ストレンジャーハウスでのイベントはこれで終了。
エンディング後、ワンダーブリッジの真ん中あたりに行くとクレセリアが出現する。

なお、ストレンジャーハウスの説明文は、「かなしい じけんが あったといわれ だれも よせつけない とされる いえ」となっている。

悲しい事件が何だったのかについては、プレーヤーの推測に任せるに留める。


X・Y

過去の戦争による人間やポケモンの殺し合いがテーマになっていたり、永遠の生命を生きてきた男も出現するなど意外と暗いテーマが掲げられているので、今作は出ない。かと思いきや……。
その問題のイベントはミアレシティで発生する。

舞台はノースストリートに面したとあるビルになるため、訪れられるのはストーリー中盤辺り。
14番道路へ続くゲートの隣に位置するビルで、受付嬢が「田舎から出て来たばかりで」と語る所である。

1階と3階には普通に人がいて、3階ではアイテムが貰えたりカラテダンス教室をやっていたりと賑やかなのだが、

問題は2階

2階でエレベーターを降りて一歩踏み出した瞬間

BGMが止まって画面が点滅し

背後にオカルトマニアの少女が出現する。

ここまでだと「何かのドッキリか?」というようにもとれるのだが…。

少女は 足 を 動 か す こ と な く す ぅ ー っ と 滑 る よ う に移動し、

「 あ な た は 違 う … 」

と言い残した後、部屋の奥へと消える。

後を追って部屋中をくまなく探してみても、少女の姿はどこにも無い。
2階には始めから人っ子一人いなかったのである。

他のフロアは普通に人がいるため、軽い探索気分でこの場所を訪れたプレーヤーは肝を冷やしたことだろう。

ちなみに少女が登場するのは最初の一度のみで、一度姿を見た後は何度訪れ直しても二度と出現しない。

また、14番道路にある怖い家で聞ける怖い話と、この幽霊の現象は驚くほど似ている。

また幽霊ではないが、ミアレシティホテルの4階に行くと、不気味なオカルトマニアの少女がいる。
話しかけると

「…………」
「……ダマレ」
「……エレベーターノ」
「……オトガキコエヌ」

という返答だけが返って来る。

出直しても消えることはないので人間であることは確かだが、それならそれで余計に恐ろしい。
なんでこんな奴をゲーム内に組み込んだのか、ゲーフリェ…。

オメガルビー・アルファサファイア

上述のとおり、旧作では一切幽霊現象が起きなかったルビー・サファイアのリメイク版だが・・・。

今回はちゃんと実装されている。黒任いい加減にしろ

問題のシーンは、ホウエンリーグ四天王フヨウの部屋で起こる。

フヨウに話しかけると、会話が進むごとにカメラが3度切り替わる。
そして主人公が左、フヨウが右となった構図の画面で、主人公の姿に重なるように

少女らしき人影が写り込んでいる

部屋に入った時はもちろん、バトルの終了後にも、部屋には主人公とフヨウ以外は人っ子一人いないはずである。

そして何より、主人公とフヨウは、その少女がいるらしき方向を一度も見ていない。

一部では、この少女は体験版で登場したふたごちゃんの妹で、迷子になっているミオではないかという推測がある。

また、キンセツシティの二階、キンセツヒルズにも奇妙な場所がある。

キンセツヒルズはいわゆる新築の高級マンションであり、テッセンを始め住人はちらほらいるが未だに空き室も多い。
空いている部屋には「この部屋空き室 キンセツ不動産」という貼り紙がしてあり、インターホンを押しても「……返事がないようだ」と返ってくる。

これが普通のはずである。

……だが

ただ一つ、16号室だけは勝手が違う。
貼り紙の内容が「この部屋空き室 格安分譲中 キンセツ不動産」と変更されている。
さらにインターホンを押すと、

「…… …… …… …… …… ……」

まるで何かがいるかのような、謎の沈黙が流れるのである。

一体16号室には何がいるのか、そこで何が起こったのだろうか・・・


色んな意味での恐怖スポットシーキンセツにも幽霊の仕業と思しき事象がある。詳細は項目参照。


他にも、おくりびやまにて「X・Y」に登場したミアレのオカルトマニアの幽霊らしき人物が登場する。
ただしこちらは話しかけても消えたりはせず、「あなたはちがう…… …… ……あ」と答えを返してくれる。
おそらくミアレの幽霊の生前の姿なのでは、と推測される。


サン・ムーン

ポケモン20周年目の作品であるサン・ムーンでも勿論登場。
しかも、あろうことか今回は体験版にて発生するのである。

体験版では、開始してから日数経過により特殊イベントが発生するのだが、件のイベントは乗船所でのイベント。

25日目に乗船所にいる女の子に話しかけると

きょう わたし ふねに のらなきゃ いけないの
でも ふねは こわいから ちょっと ふあん なの…
あなたに みおくり してほしいな

と持ち掛けられる。この時、「はい」を選択するとイベントが進行する。

うれしい… ありがとう…! あなたが いてくれるから わたし がんばる…!
と船に乗り込む意思を固める女の子。
この時、お礼としてサンムーン本編に送る事の出来る換金アイテム「すいせいのかけら」を貰える。

あぁ やっと あえるよ… パパ ママ…!

…さよなら

そう言い残し、乗船ゲートへと向かう女の子。

ここまでなら、普通のイベントとして終わるのだが、問題はこの後。

女の子が乗船ゲートをくぐろうとする瞬間、画面右側からカイリキーがゲートの前を横切る。

そして、カイリキーが通り過ぎると

女の子の姿が消え去っている

これだけなら、船に乗り込んだだけと思われるかもしれない。
だが乗船所の受付に話し掛けると「船はまだ作っている」という返事が。

彼女が乗らなければならないとは、いったい何だったのだろうか…

因みに製品版では幽霊は出ないもののまた違った形でのホラーイベントが存在する。詳しくはミミッキュの項参照。


ウルトラサン・ウルトラムーン

なんとマイナーチェンジ作品でも新たなホラーイベントが追加。
メレメレ島のビーチにいる男の子から「夜になるとおばけが出る」と聞き、夜のトレーナーズスクールにやってきた主人公。
入り口付近に女の子とフワンテがいるので話しかけると、スクールの七不思議を解決してほしいと頼まれる。
女生徒がラブレターを焼却炉で燃やしていただけだった「やみよのひとだま」や、スリーパーが学校の授業を再現していた「おばけのきょうしつ」など、七不思議のうち六つの真相を暴いていく主人公。

残る一つは結局謎のままだったが、六つ全て解決すると、女の子はお礼を言ってものしりメガネをくれる。
話を聞くとどうやらこの女の子は言葉も違うほどの遠い地方から転校してきてスクールに通っているようだが、大好きなスクールのために七不思議を解決してもらいたかったらしい。

しかし見回りの先生に呼び止められてちょっと目を離した隙に女の子とフワンテはいなくなってしまった。どうしたのかと聞かれてさっきまでいた女の子のことを話す主人公だが、先生は「でもキミはずっと一人だったよ?」という驚愕の発言をする。

後日ビーチの男の子に事の内容を報告すると、七不思議の残り一つが

フワンテに連れ去られた女の子

であることを聞かされる。

因みにスクール二階の教室の本棚を調べると古い学級日誌があり、2ページだけ中身を読むことができる。

2がつ 12にち
おそくまで あそんでた。
スリーパーが やってきた。
てんこうせいが スリーパーと
かえっていった。 おむかえ だって!

2がつ 21にち
みんなで あそんだ!
フワンテが むかえにきた。
あたらしく つかまえたのかな?
スリーパーは どうしたんだろ?


ソード・シールド

ナックルシティの北東部にいる小さな女の子に話しかけると、「私の好きな人に届けてほしい」と古びた手紙を主人公に渡してくる。
女の子の名はポーラといい、手紙の宛先はアラベスクタウンのフランクという男の子である。
後に主人公はアラベスクタウンに到着し、フランクの家を訪れるのだが、実際の彼はなんと孫がいるほどの高齢の男性だった
ポーラのことを聞くと、幼いころよく一緒遊んでいたが、彼女が病気を隠していることを知ったことでケンカになってしまい、そのままアラベスクタウンに引っ越したのでそれっきり会っていないという。
因みに手紙を持ってきてくれたお礼としてフランクからこだわりスカーフを貰える。

その後ナックルシティに戻ると、ポーラがいた場所にはれいかいのぬのが落ちており、拾うとどこからか声が聞こえる。

お手紙……
届けてくれて ありがとう……


スカーレット・バイオレット


心霊関係のイベントは無し。シリーズ初の学園ものの要素がある作品なので学校の七不思議みたいなサブイベントでもありそうなものだが、既に『ウルトラサン・ムーン』でやったから見送りということか。
強いて関連のありそうな事柄を挙げるなら、ゴーストタイプのテラスタルのジュエルがあのゆうれいを象ったものであるという小ネタくらい。


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最終更新:2023年12月31日 10:13
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