グランドマスター(ポケモンカードGB)

登録日:2012/03/03(土) 17:37:55
更新日:2024/03/23 Sat 01:24:03
所要時間:約 5 分で読めます





グランドマスターとは、ポケモンカードGBおよびGB2に登場するとある4人のことである。
ヒロコ、スティーブ、カネコウジ、リュウドーの4人で構成されており、それぞれが違った伝説のカードを所持している。

ポケモンカードGBではラスボスの四天王のような存在として立ち塞がる。
四天王のお約束として、実際は対戦後にチャンピオン的な人物と戦う


終盤の敵なので、1人除いてその実力は高い。



◆ヒロコ
でんせつのファイヤー(ファイヤー Lv37)のカードの所有者。
最初に戦う相手であり、炎ポケモン単色の「でんせつのファイアーデッキ」*1を使う。

たねポケモンでありながらHPが高いガーディ、加えて技もいやらしいブーバー(Lv31)を初めに場に出して居座り、
その間に後述のファイヤーの特殊能力で手札に加えた炎エネルギーでベンチのポケモンを育て、
さらにポケモン回収などを利用しファイヤーの能力を使い回すことで、ブーバー(Lv24)やウィンディ*2のエネルギーコストを補ってくる。
このゲーム特有の手札事故が滅多に起こらない強敵。
他のグランドマスター&ラスボス全員がなぜか使ってくるギャンブラーもなく、
手札消費が増えがちな炎使いにもかかわらず、堅実な立ち回りをしてくる。見た目はツインテールかつ派手なカッコなのに。
四天王の1人目がかませなんて法則は当てはまりません。
ただし炎単色の都合でファイヤー以外は全員水弱点なので、メタると瞬殺できたりする。

GB2では「グランドファイヤーデッキ」に変更。ほとんどGB1のデッキと変わらず、マイナーチェンジに留まっている。
前作同様炎単色デッキであるため水ポケモンで弱点狙いの戦術は有効。
相変わらずブーバーが厭らしい。

ファイヤー Lv37(GB2ではLv40にカード名変更)
特殊能力として、ベンチに出たとき山札から1から4枚の炎エネルギーカードがランダムで選ばれ、手札に加わる「ほのおをもたらす」をもつ。
エネルギーの消費が激しい炎ポケモンの特性とかみ合っている上、山札圧縮にもなる強力な性能である。
技は炎エネルギー3枚で使える「ゴッドバード」。
この技は威力70だがコイントスで裏が出ると失敗する。コイントスが難な上に重さの割に期待値も低いのだが、エビワラー・エレブー等厄介なポケモンを一撃で倒せるダメージは魅力的。
なお通常版のファイヤーのゴッドバードは威力80だがエネルギー4枚も使うため、伝説版はコスト的に多少マシになっている。
現実のカードに別物で名前が同じLv37が登場したためかGB2ではLv40にカード名が変更されている。
ちなみにでんせつのポケモンはどうみても水弱点のファイヤー含め全員弱点がない。
本編の不遇が嘘のような待遇だぜ!

ちなみに同ゲームの登場人物には実在のポケモンカード関係者・選手がモデルになっているキャラがいるが、
彼女のモデルはタレント・シンガーとして活動していた大橋ひろこ。
「ポケモン言えるかな?」「ポケモン言えるかな Baby?」でレイモンドがフラれた人ナレーションをしていた人である。


◆スティーブ
でんせつのサンダー(サンダー Lv68)のカードの所有者。
2番目に戦う相手であり、雷ポケモンを主軸とした「でんせつのサンダーデッキ」を使う。

初手にいることが多いエレブーのうっとうしさは異常。
雷ポケモンやイーブイの弱点を突こうと自軍を闘ポケモンで固めても、サンダーの抵抗力が闘なため苦戦する。
また、マルマインと伝説のサンダーの攻撃は抵抗力も無視する。
何故1人だけ外国人なのかは知りません。
たしかに、『赤・緑・青・ピカチュウ』ではでんきタイプのジムリーダーはマチス(アメリカ人)だったが、雷(電気)=外人というイメージなのだろうか?

GB2では使用デッキが「でんせつのかせきデッキ」となり、内容も結構変更されていて、「かせき」の名の通りプテラが入っている。
電気抵抗を持ってても潰される他、前作よりビリリダマも強く、相変わらずエレブーもうっとうしいので厄介。
なにかの化石にはビッグサンダーが当たってもサイドカードを取れないのでかなりウザい。
雷ポケモン使いと言う事で闘ポケモンで弱点を狙いに行く戦術は今度はサンダーどころかプテラまで抵抗を持っているためオススメできない。

サンダー Lv68
本ゲームのバランスブレイカー。
特殊能力として、ベンチに出たとき自分相手のベンチから1体ランダムで選ばれ、そのポケモンに30のダメージを与える「カミングサンダー」をもつ。
技は雷エネルギー3つで使える「ビッグサンダー」のみ。
自分相手のベンチから1体ランダムで選ばれ、そのポケモンに70のダメージを与える。
この技は自分のポケモンにも危険が及ぶ可能性があるが、なんと自分の場に出ているこのポケモンのみ対象にならない。
つまり、自分のベンチにポケモンがおらず、場がサンダー Lv68だけなら、相手ポケモンのどれかに70のダメージを与える凶悪な技なのである。
しかも抵抗力は無視されるというオマケつき(弱点もだが)。
70ダメージもあれば進化前のたねポケモンは大抵一撃死するため準備を整える間もなく大量虐殺されサイドカードを引かれまくってしまう。
場に一発は耐えるポケモンを出して時間稼ぎしようとしても無視してベンチも狙われてしまい、HP100の弱点なしなのでしぶとく倒すのにも苦労する。
技の使用にエネルギーのトラッシュなどもなく雷エネルギーが3個ついていれば何発でも使えるので、準備が整ったら最後一方的な虐殺ショーが始まる。
30以上のダメージを無効化するバリヤード Lv28を出されると詰む? つ「カブト」

カードプールが増えた続編のGB2ではこのカードを回収し使いまわしまくってベンチに出た時に発動する特殊能力「カミングサンダー」を連打して先攻ワンキルするデッキも存在する。
また、クリア後にはこのカードを使う事に特化したデッキを使ってくるCPUが登場するので公式からもその強さは認められている模様。
本編以上の優遇っぷりだぜ!





◆カネコウジ
でんせつのフリーザー(フリーザー Lv37)の所有者。
3番目に戦う相手であり、水ポケモンを主軸にした「でんせつのフリーザーデッキ」(自称ゴージャスデッキ)を使う。
もっともフリーザー以外もラプラスやジュゴン主体なので見た目は完全に氷使い。カンナみたいにメガネかけてるし

本ゲーム最高値のHPをもつラッキーを壁にし、その間にパウワウをジュゴンに進化させたり、ベンチのポケモンに水エネルギーをつけたりする。
しかもやっとの思いでラッキーのHPを0にしかけても、ポケモン回収でラッキーを手札に戻してくる。
さらにポケモン回収は後述のフリーザー Lv37の特殊能力を使いまわすためにも使われる。
またラッキーほどの堅さは無いがやはりHPが高く、コンスタントにダメージを刻める技と混乱技を持つ壁役ラプラスを4枚積みしているのも厄介。
他にも進化前なのにHPが60もあるパウワウ、へんしん先が全てHP60以上な上にへんしんすればHP全快するメタモンなどとにかく硬い。

攻撃面は控えめなモンスターが多いが、単色かつ主力を強力なたねポケモン数匹に絞るデッキ構成にはムダが無く、エネルギーやポケモン事故にも期待できない。
堅実な戦闘スタイルでデッキ事故も少ない強敵。
強いけど、どのあたりがゴージャスなのかはわかりません。パウワウ系以外のモンスター全てがレア度最高の札束デッキとでも言いたいのか


GB2では使用デッキが「ウォーターレジェンドデッキ」に変更。
大技を持つキングラーが追加されているほか、超ポケモンであるのに水エネルギーで技が使えるルージュラが追加されている。
リュウドーからコイキングが抜けた分こっちに入っているが、たきのぼりしんかでデッキからわるいギャラドスに進化するなど、控えめだった攻撃面は前作より強化。
水ポケモン自体が草弱点のわるいギャラドスと雷弱点のそれ以外で割れている上、ルージュラ、ラッキー、弱点無しのフリーザーと弱点がかなり分散しており、非常にメタが張りにくい。
その分ラッキーが別カードになっているので少しだけもろくなったが、それでもHPは100あり眠り技も使える為フリーザーの回収を合わせてくるので体感的な強さは変わらない。

ちなみにエネも水統一から無色2個エネルギー入りに変更されている。
…なぜか無色2個エネルギーを使いやすかったジュゴンは抜かれているが。

フリーザー Lv37
特殊能力として、場に出たときコインを投げて表なら相手の場のポケモンを麻痺させる「こおりつかせる」をもつ。
技は水エネルギー3つで使える「こおりのいき」。
相手の場、ベンチのポケモン1体がランダムに選ばれ、40のダメージを与える。
特殊能力は優秀だが技が微妙なため特殊能力目的で何度も回収して使い回すのも手。
本編より微妙だぜ!


リュウドー
でんせつのカイリュー(カイリュー Lv41)の所有者。
4番目に戦う相手であり、ワタルが好きそうなポケモンを主軸にした「でんせつのドラゴンデッキ」を使う。
カイリュー系統、ギャラドス系統、リザードン系統を主に使うが、リザードン系統はデッキに炎エネルギーがなくとも戦えるので、
デッキのエネルギーカードは水と無色二個エネルギーのみとなっている。

言ってみれば本家四天王でいうリーダーポジションであり、ドラゴンということもあってなんか強そうだが、グランドマスター最弱と言われている。
メインのポケモンが進化系ばかり(しかも2進化がメイン)なのでよく手札事故を起こし、ミニリュウ、コイキング、ヒトカゲの段階で倒せることが多いからである。
他のグランドマスターと違い、強力な壁役のたねポケモンをガルーラ、ラプラスの2枚ずつしか入れていないのも事故誘発に拍車をかける。
中々上手く回らないので進化前のポケモンを適当に殴ってたら勝ててしまったという人も多いかもしれない。
というか現実のプレイヤーがドローソースを充実させるから2進化並列なんてデッキは使える訳なので、そのドローソースもこのデッキは少なく、致し方ない側面はある。
ちなみに続編のラスボスは2進化+1進化+壁+大量のドローソースという構築で普通に回っていることを考えると、やはりコンセプト及びCPUの思考力に問題があった点が強い。

さらに切り札的立ち位置の伝説のカイリューの性能は微妙。
他のグランドマスターの切り札と違いそもそも進化しないと出てこないので姿を見ずに終了することも…というより姿を見る方が奇跡。
初手がコイキングのみなんてこともあり彼のデッキは、でんせつのコイキングデッキ(笑)などと呼ばれている。
また、ドローをガルーラのこどものおつかいに依存しまくってる上に無駄に乱発して山札切れして自滅することもあり、こどものおつかいデッキ(笑)扱いされることも。
堅実な立ち回りや伝説のカードの特殊能力で苦しめる前の3人と違い、デッキが大振りで勝手に事故を起こして沈んで行くため、
それまでのグランドマスターと比較して拍子抜けした人も少なくなく、口さがないプレイヤーには雑魚扱いされることも。
リュウドー(笑)
リュウケンドーではない

GB2では使用デッキが「だいドラゴンデッキ」に変更。
コイキングとラプラスがデッキから外れ、代わりにガルーラが増量、さらに無色エネだけで戦える強ポケストライクが投入された。
デッキに投入されているエネルギーカードも炎に変更されたことでリザードから高火力技を打ってくるようになったほか、
進化ポケモンサーチが可能な事故回避要員である「わるいハクリュー」も投入されたことで、進化系が多すぎる故の手札事故の可能性が減り、
壁役すらまともに引けず弱い進化前ポケモンをボコるだけで終了する前作よりは遥かにまともかつ真っ当なデッキになった。
それでもCPUでは根本的に無理がある2進化並列というコンセプト上、強力なたねポケモンメインで高火力を控えで用意する他三人より事故は起こしやすく、
強化こそされたが、「グランドマスターで一番弱い」というポジションはあまり覆せなかった。

カイリュー Lv41
特殊能力として、進化したとき自分のポケモン全てのHPを20回復させる「いやしのかぜ」をもつ。
技は任意のエネルギー3つで使える「たたきつける」。
コインを2回投げて表の数×30のダメージを与える。
進化前のたたきつけると全く同じ性能で通常カイリューより弱い。(通常版はエネルギー4つでダメージの倍率が40)
他の3枚と違い本作のおまけとして付属してくるポケモンカード化されたカードで、現実のカードゲームで使用可能なためか抑えめの調整。
ぶっちゃけ1でも2でもたまに出てくるリザードンのほうがよっぽど怖いし、なんならエネルギー破壊技のはかいこうせんを使ってくるハクリュウのほうが怖い。*3
というか特殊能力、技、にげるコストなどあらゆる面で通常版のカイリューの方が強い。進化前のはかいこうせんのために4エネつけると無駄になるし。

本編ではマルチスケイルもらって強ポケ扱いなのにこの弱さはあんまりだぜ!
まあ初代のカイリューは微妙なすばやさとぶっ壊れ技が4倍弱点で直撃してしまうのが災いして、割と微妙な立ち位置なので間違ってはいない。

というかレベル41のカイリューなんてワタルもビックリのチートである。まあ上記のファイヤーやフリーザーのレベルもアレだしそもそもポケモンカードにはそういうのは珍しくないが…






ポケモンカードGB2にも4人揃って登場している。
しかしGB2ではなんと敵であるGR団に普通に捕まっている。
終盤、超のGR要塞にてマミを倒しリュウドーを助けるとポケモンドームで戦えるが、今回のラストはGR団の大幹部&ボスを倒す構成の為、扱い的には彼らの前座。
GR団の大幹部のカンザキは対戦する条件に伝説のカード4種を入れることを要求してくるためグランドマスターを倒して入手しなければならない。
(ちなみにリュウドーを助ける前でも他の三人は助けた時点で個人との対戦はできる。拡張パックはくれる為腕試しに戦ってみるのも悪くはない。)
ついでにカンザキの対戦条件は伝説のカード4種を入手してそれをデッキに投入することであってグランドマスターを倒すことではないので、通信やブラックボックスを駆使すれば無視することも可能。

ただし、これを最後に任意のタイミングで戦えなくなってしまう。
(クリア前であったら何回でもグランドマスターに挑める&ブラックボックスで伝説のカードは作れるので枚数確保はできるが)
というのもGB2の彼らとクリア後に再び直接戦うには『グランドマスター杯』なるイベント開催時にしか出来ないのだが、
その開催条件が、通信対戦で10回勝つというものである。ぼっちいじめよくない

だが、GB2はポケモンシリーズで最も売上の少なかった作品。
ゲームボーイとGB2を2セット揃えて一人通信対戦をするにしても上記の事情があったためか現在でも中古価格が意外と高い。
通信対戦50回のライチュウコインや100回のルギアコインといい、このイベントを見れた人間は一体何人居るというのか…もうちょっと考えてほしかったものである。
まあチャレンジマシンでは普通に戦えるから二度と戦えなくなる訳ではないが…。

このゲームの仕様にリーダーやランドのようなボスクラスのトレーナーは必ず初手にたねポケモン2枚以上来るようになっているというものがある。
このゲーム基本的に負けた相手にもすぐに戦える場面が多いため相手が事故るまでリセットを繰り返す事への対策と思われる。
しかしグランドマスターは特殊能力を使うためか伝説のカードを最初に出してこない。
そのため遭遇率は低いがヒロコ、スティーブ、カネコウジは事故ってベンチのポケモンゼロになった時に先攻を取れていれば、
弱点やプラスパワーなどを駆使して場のポケモンを殴り倒せばワンターンキルが可能になっている。




追記・修正はカイリューよりもハクリューのほうが使いやすいという人がお願いします。

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最終更新:2024年03月23日 01:24

*1 伝説のオートデッキマシンでは「でんせつのファイヤーデッキ」だが、誤植なのかヒロコとの対戦時にはこちらのデッキ名が表示される。

*2 誤字ではなく、実際にゲーム及び当時のカードではこの表記である

*3 誤字ではなく、実際にゲーム及び当時のカードではこの表記である