ゴジラVSスペースゴジラ

登録日:2011/06/12(日) 01:21:18
更新日:2023/12/17 Sun 22:06:47
所要時間:約 5 分で読めます






破 壊 神 降 臨


G細胞 × ブラックホール

究極の戦闘生物が誕生した


ゴジラ
vs






「ゴジラVSスペースゴジラ」は1994年12月10日に公開されたゴジラシリーズ21作目の作品。観客動員数は340万人。


【ストーリー】

G対策センターではメカゴジラに代わる新兵器MOGERAの開発をするMプロジェクトと、三枝未希の超能力でゴジラを操るTプロジェクトの二つのプロジェクトが進められていた。

ミスが原因でMプロジェクトからTプロジェクトに移籍した新城と佐藤は、ゴジラの住むバース島へ上陸する。そこにはベビーゴジラの成長したリトルゴジラと、ゴジラを倒すことにこだわるGフォースの結城がいた。

その頃宇宙の果てから謎の怪獣が宇宙から飛来、完成したMOGERAが撃退に出撃するがあえなく敗北する。
その怪獣は地球に侵入、バース島へ行きリトルゴジラを閉じ込めゴジラを退ける。
その怪獣は宇宙でゴジラ細胞が突然変異を起こしたスペースゴジラとでも言うべき怪獣であった。


【概要】

本来1994年はアメリカ版ゴジラが公開予定であった。しかし、アメリカ版は制作が遅れたため、ゴジラ新作が作られることとなった。
しかし、上述の経緯により制作開始が遅れたことや、94年夏には東宝特撮の新作「ヤマトタケル」を制作したことにより、特撮を中心に従来より制作体制が整いきれなかった面がある。結果として宇宙戦の場面が一週間と短い期間で撮らざるを得なかったりした。前作のキャッチコピーが「この戦いで全てが終わる」であったが本作では「戦いはまだ終わっていない」となのもこれを表している。制作が決まった際は、前作よりメカゴジラの続投が案に挙がったが、川北紘一特技監督の「同じのじゃつまらないでしょ」という意見でモゲラに決まったらしい(当の本人はメカニコングを出したかったらしいが反対意見が多かったとのことそもそも版権とか難しそうだし

本作ではゴジラ初監督となる山下賢章氏、脚本はアクションドラマに定評のあった柏原寛司氏、音楽は伊福部氏から変わって服部隆之氏と本編を中心にスタッフが変更された。

キャスト面では平成VSシリーズ常連の小高恵美が本作ではヒロインの立ち位置になる他、VSビオランテの権藤一佐の妹やVSモスラのコスモスが出る等、従来の作品からの繋がりを感じられるものとなっている。
前述の通り、本来VSシリーズ最終作になる予定だったことを考えるとVSシリーズ版ゴジラ FINAL WARS的な作品かも知れない。

また、本作では敵怪獣が人類、ゴジラにとって敵対したためにゴジラと人類が共同戦線をとったVSシリーズでは唯一の作品である。

制作の関係かVSシリーズでも粗がある作品ではあるが、VSシリーズで屈指の娯楽性のある作品であり、燃える内容の多い作品である。
VSシリーズで唯一となるEDソングがある。

平成末期~令和のウルトラシリーズで監督を務める田口清隆氏は本作のファンであることを公言しており、手掛けた作品の一部にオマージュが垣間見られる。


【登場人物】


「上司気にしていい仕事が出来るか!」

◆新城功二(演:橋爪淳)
Gフォースの隊員で当初はMプロジェクトに配属予定だったが、佐藤のミスに巻き込まれ、Tプロジェクトに配属されバース島に向かう。バース島で結城や三枝未希と出会い、未希に惹かれていく。未希がバース島に残る際は佐藤を巻き込んで一緒に残るが、未希がさらわれため日本に戻り結城と佐藤と共に未希を救出。その後はMOGERAのパイロットになり、スペースゴジラと戦う。
比較的物静かな彼より破天荒な結城の方が目立つ本作だが、その結城を殴りつけるなど意外と脳筋熱血漢で、シリーズ屈指の主人公ぶりを見せている。
これが原因でいつも上司に疎まれているとの佐藤の言葉に、上記の台詞を返している。
26年後とある防衛チームの整備班チーフとしてまだまだ現役で活躍してるとかしてないとか。


「全く……いっつもお前は力技だ」

◆佐藤清志(演:米山善吉)
新城の相棒で新城からは「キヨ」と呼ばれる。お調子者でTプロジェクトへの配属は佐藤のミス(本編での言及はないが、演習の待ち合わせ時間と集合場所を間違えた)が原因である。しかし、やる時はやる男で新城のいい女房役である。
何かと貧乏くじを引く男で、最後はカップル同士に挟まれる。


「男って殴り合わないと分かり合わないの?」

◆三枝未希(演:小高恵美)
出演5作目にしてついにヒロインになる。当初は新城とは戦いしか考えられないとして反目していたが、徐々に交流を深め距離を近付ける。
超能力はサイコキネシスまで使えるようになった。
ED間際では、このサイコキネシスによって結城さんが助かった。


「人間ってのはな、諦めきれないから生きていけるんだ」

◆結城晃(演:柄本明)
かつてのゴジラ戦で戦死した権藤の友人で、ゴジラ打倒に燃える男。こだわりすぎてバース島に飛ばされていた。一匹狼な性格ではあるが面倒見はよく、未希救出を手伝った後はMOGERAのパイロットになる。
ある意味本作のもう一人の主人公といえるくらい存在感がある。……てか新城もキヨも未希も出て来ない漫画版では完全な主役。
カニ男になって、ゼブラーマンと対決するということはない。


「ゴジラにこだわるのはもう止めて」

◆権藤千夏(演:吉川十和子)
権藤の妹で生物学者。Tプロジェクトに配属されバース島に向かった際に結城と会い、戦って欲しくない自分の考えを伝える。スペースゴジラ襲来後はG対策センターでスペースゴジラの研究をする。結城を心配するヒロインその2。
漫画版ではなんと……?


「俺はお前のようにはいかん」

◆麻生司令官(演:中尾彬)
前作に引き続きGフォースの司令官である。結城とは自衛隊以来の知り合いで、彼を信頼しMOGERAのパイロットを任せる。


「どうしてなんだぁぁぁぁぁぁっ!!!」

◆大久保晋(演:斎藤洋介)
Tプロジェクトに携わる科学者だが、実は研究成果を悪用しようとす企業マフィアで未希の誘拐にも一役買う。最後はアジトに新城達が突入、未希を奪還されアジトごとスペースゴジラに殺される。
城南大学附属高校の教頭とは無関係。

◆札幌のサラリーマン(演:小堺一機、松村邦洋)
今回の特別出演枠。
ゲームセンターのUFOキャッチャーでぬいぐるみを取ろうと悪戦苦闘している課長(小堺)と、それに業を煮やして帰宅を促す部下(松村)の二人組。
スペースゴジラが札幌上空を通過したことでパニックになり逃げ惑うことになる。
尚、課長が子供と約束していたぬいぐるみはスペースゴジラ出現に伴うUFOキャッチャーの異常により大量に出てきたが、
欲張り過ぎて詰め込み過ぎた紙袋は逃げ惑う人波に押されて破れてしまった。 そうはならんやろ。

◆コスモス(演:今村恵子、大沢さやか)
モスラと共に宇宙へ行ったインファント島の妖精。未希にスペースゴジラ襲来のメッセージを伝える。


【登場怪獣】

ゴジラ
ギミックを仕込んだためにスーツが一回り大きくなり、シリーズ最大のスーツとなった。本作ではリトルを守るためにスペースゴジラと戦うが敗れ、その後スペースゴジラを倒すために九州を縦断する。何気に九州は初上陸である。
たまたまとはいえ、人類と共同戦線を張った。スペースゴジラにとどめをさした赤い熱線の名前は、バーンスパイラル熱線という名前である。

リトルゴジラ
平成のミニラ。前作のベビーゴジラがまさかの成長をした。可愛いかどうかは人それぞれ。
どうやらまた人になつくようになっていたようだ。

スペースゴジラ
詳しくは項目参照。多彩な攻撃方法を備えた最大の強敵で、東宝怪獣映画では最強とする説もある。

MOGERA
詳しくは項目参照。変形合体ドリルミサイルビーム、キャタピラ、ライバルと共闘と、男のロマンの塊。ちなみに合体ロボットでは珍しく分離形態も活躍した。

◆フェアリーモスラ
宇宙へ行ったモスラの使い。コスモスからのメッセージを未希に届けた。
後の平成モスラ3部作にも同名のキャラが登場するが関連性はない。
作中では未希と言葉を交わす以上の干渉はできず、新城には認識できていないような描写もあるので
テレパシーの映像化のようにも見えるが、設定上は地球に遍在するエネルギーを凝縮させて実体化している。

ビオランテ(植獣形態)、モスラ(成虫)、バトラ(成虫)
近藤千夏のスペースゴジラ誕生の推論としてライブフィルムで登場。
モスラに関しては『VSモスラ』最後の宇宙を飛んで行くシーンも流用されている。




追記・修正は超能力でベッドを浮かせてからお願いします。



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最終更新:2023年12月17日 22:06