ジェイク・ミューラー

登録日:2013/11/18 Mon 21:40:46
更新日:2024/03/20 Wed 17:17:57
所要時間:約 4 分で読めます




ジェイク・ミューラー



注意!この記事にはネタバレが大量に含まれています。
知りたくないという方はブラウザバック。





バイオハザード6』の登場人物で主人公の1人。開始時は20歳。
イドニア反政府軍に雇われた傭兵。


…だったのだが、作品開始時にエイダから渡された栄養剤(と称したC-ウイルス)によりジュアヴォと化した他の傭兵たち、ひいてはネオアンブレラという組織に追われる。
パートナーのシェリーとともにイドニア、中国、さらにはネオアンブレラ海底基地で大冒険をするはめに。


性格は信用できるものは己の力と金だけ、という捻くれ、かつ荒んだもの。

ただ、作中のファイルを見ればわかるが、このような性格になったのには相応の背景がある。



彼はイドニアの、極貧の母子家庭の生まれだった。
父親は生まれた時からおらず、家計は病弱な母1人でどうにか支えられていたという。

彼は父親が誰でどういう経緯で出会ったかもまるで知らず、自分達を捨てたであろう父親に対する不平不満を並べ立てることもあった。
その度に母親に窘められていたため、

「自分達を捨てて逃げたしょうもないチンピラであっても、母親がこうも愛しているのなら、自分の父親は本当にどうしようもない犯罪者の類ではないのだろう」

と考えており、内戦が多発する治安の悪い地域の住民として、その点だけは誇りとしていた。


そんな立派な母親によって惜しみない愛情を注がれて育ったジェイクは、母親の病気の治療費を稼ぎ恩を返すため傭兵となった。

…が、その矢先に母親は病死してしまう。

母親が患っていた病気は治療費さえあれば治せる病気だった。極貧の家庭で育ったこと、金さえあったら母親を救えていたであろう事…

その後の過酷な傭兵生活も相まって、彼には金に対する強い執着だけが残った。



そしてそんな彼に更なる災厄が訪れる。

傭兵になって間もない17歳のころ、彼はある練達の傭兵のもとで戦闘技術を叩き込まれていた。
厳しくも思いやりのある彼のことをジェイクは信頼していた。
彼は母親以外の人間に初めて信頼を置いたのだ。


が、実はその傭兵は敵のスパイだったのである。
そのため、ジェイクの部隊は壊滅。

作中でも体験談として語っているが、最後に残ったジェイクを仕留める為に、弾をケチってナイフで追い立てる敵部隊を相手に孤軍奮闘し、その時は辛くも生還。

そうしてジェイクは九死に一生を得たものの、父親のように信頼していた人間に裏切られたという事実は彼の心に深い傷を負わせ、その時についた
顔に刻まれたナイフによる深い傷跡共々、いつまでも残り続けていた。

このことが止めとなり、本質的にはお人好しと言って良いジェイクも、強い人間不信に陥っていた。


しかし、本編中でシェリーと行動を共にするうちに心境に変化が起きた。

ドジっ子気質でそこはかとなく頼りない彼女をフォローする場面も多々あったが、後述のように似た家庭環境や人体実験の過去を持ちながらも、
捻くれずに強く生きようとする彼女に感化されていく。







作中で最も重要となるのはあのアルバート・ウェスカーの実の息子であるという点。



その血統故に彼の体には先天的にすべてのウイルスに対抗できる抗体が存在している。すなわち、C-ウイルスの惨禍から人類を救える存在である、ということを意味する。
今作では彼の血、すなわち抗体を求めるアメリカにより派遣されたエージェントであるシェリーと行動を共にすることに。

この時金にがめつかった彼は5000万ドル(日本円換算で約50億円)を要求している。

ちなみに、シェリーからこの事について連絡を受けたアメリカ側はこれをあっさり承諾していた。
作中だけでも二つの街が壊滅状態にあり、被害額は円換算で億単位どころか兆単位にまで膨らんだとみて良い。
5000万ドルで国家の安全と未知のウイルスへの対抗手段を買えるなら安い買い物だ、と判断したのだろう。


また、彼は父親から抗体だけではなく素晴らしい身体能力をも受け継いでいる。

腕っぷしもかなり強く、作中のデモシーンでは手錠をかけられたままで武装したジュアヴォの不意をついて圧倒したり、
更には長期に渡る戦いで銃弾を浴び続けてボロボロになってたとはいえ、ウスタナクと素手で殴り合いをしたりもしている。

そんなわけで彼の装備(?)にはなんと『素手』が存在。
その通り、親譲りの掌底から始まるコンボや、サマソを含む蹴り技の数々、投げ技等もお手の物。
様々な体術で敵のジョアヴォらをぶっ飛ばす。人型じゃなく明らかにデカいトカゲなんかもメッタクソに凹る。素手で。

こいつ本当に人間か

ネオアンブレラの研究施設に監禁されていた半年の間ジュアヴォや研究員などの会話を聞いただけで中国語を習得してしまうなど優れた頭脳も併せ持ち、この辺りにも彼の父親(一時はアンブレラで研究者もしていた)の遺伝が感じられる。

さらにはネオアンブレラ研究施設からの脱出時には物凄いバイクのドライビングテクニックを披露したり、ある場所ではピアノの腕(ショパンの『革命』)を披露したりと多芸多才。
彼の境遇から分かる通り、ピアノを習う機会なぞ無かったにも拘わらず見事な演奏を何故出来たかと言えば、「半年間の監禁中に漏れて聴こえてきた演奏を即興で耳コピした」から。
そしてゲームの進め方によっては散々自分達を追撃してくれたネオアンブレラのヘリコプターに素手でよじ登ってパイロットを射殺するという離れ業までやってのける。
最早、ただウェスカーの息子ってだけで片づけられるレベルじゃなさそうなんですが。

ちなみにこんな彼が誕生した経緯は 

イドニア人女性がアメリカへ移住
詳細は不明ながらウェスカーの子供を身ごもる
イドニア人女性帰国
イドニアにてジェイク誕生

という感じだったらしい。
時期的にはウェスカーが研究者として勤務していた頃か。

ウェスカーとは面識はなかった。というか名前すら知らなかったのはこのため。

先述のように、父親には僅かながら誇りとするところはあったので、父親が世紀の大犯罪者(バイオテロリスト)だという真実を知った際は嫌悪を通り越して激昂する素振りも見せ、
「なんで俺がこんなことになったのか、今ならわかる気がする」とまで漏らしていた。

その直後に、同じく問題だらけの父親を持ち幼い頃からGウィルスを宿したためにモルモット同然の扱いをされながらも、自分の自由の為に戦い、悪事を働かずに心を強く保ちながら正しく生きようとするシェリーに
「結局どう生きるかは自分次第。他人の所為にするものではない」と窘められ感化されていなければ、果たしてどうなっていたことやら。

この最良の相棒に出会えたことは幸運と言えるだろう。


父親がどうしようもないなんてモンじゃないと分かった後にも、やはり息子としてぶつけたい鬱積した想い等はどうしても残り、クリス・レッドフィールドを彼だと意識して対面した際にはやり場の無い怒りをぶつけかける一幕もあった。

……最終的には彼の漢としての使命感や人柄を認めて振り上げた拳を下ろしたが、互いの素性を知る前の初対面の時から、どうにもゴリスさんのことを気に入らず喧嘩腰だったため、どうやら父親程じゃないが彼とは元々相性は良くないらしい。



シェリーとの任務終了後には、5000万ドルを50ドルにまけた。
金だけに執着しない、自分なりの強い生き方というものを見つけ出した模様。

本編の後日談らしきエピローグでは、中東と思しき場所で少女の依頼をリンゴ1個で引き受け、B.O.W.と戦っているのが見られる。

そのままシリーズの次世代主人公として活躍する。











.......かと思われたのだが

続編のバイオハザード7では主人公にイーサンに交代され、ジェイクの出番は一切なく後日談も語られなかった

次回作のバイオハザード ヴィレッジでもこの扱いは変わらずジェイクの動向は不明のままである。
因縁のクリスはパッケージも飾ったというのに・・・


ジェイクの今後の再登場が待たれるところである。


余談だが、クリスから初対面時に「どこかで会った事があるか」と言われたり、「父親の面影がある」と言われたりする通り、ウェスカーとは顔立ちも似ている。
ゲーム中のとあるムービーにてジェイクがサングラスをかけるシーンがあるが、この時のジェイクはウェスカーにそっくりである。




追記・修正はネオアンブレラの海底基地から生還してからお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 傭兵
  • バイオハザード
  • バイオハザード6
  • ジェイク
  • ジェイク・ミューラー
  • アルバート・ウェスカー
  • ウェスカー
  • 不遇
  • 浪川大輔
  • 超人

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月20日 17:17