超人バロム・1

登録日:2009/12/06 Sun 20:50:03
更新日:2023/12/14 Thu 20:29:29
所要時間:約 3 分で読めます






バロムとは正義と友情のエネルギーを表し、ドルゲとは地球の平和を乱す悪を言う。

超人バロム・1はバロムクロスで変身するのだ!


『超人バロム・1』とは、1972年4月2日から11月26日まで放送された特撮ヒーロー番組。全35話。
さいとう・たかをの原作から設定の一部が流用されている他はデザイン・ストーリーは大幅に変更されている。


あらすじ

大宇宙で何千年も戦い続ける2つの力があった。
一つは、平和と正義の力であるコプー、もう一つは、悪と呪いの力であるドルゲ。
激しく永い戦いの果てにドルゲは地球に到達し、地底深くに住処であるドルゲ洞を構え、地球を悪の世界にするための活動を開始する。
ドルゲ自身は直接手を下さず、人間を自らの分身=悪のエージェントとして超能力を与え、人類滅亡計画を実行させる。
コプーもドルゲを追い地球に来たが、彼の生命は寿命を迎えようとしていた。
その時出会った2人の少年、白鳥健太郎と木戸猛の友情と正義感に心を打たれたコプーは、彼らに「超人バロム・1」に合体変身(バロム・クロス)する能力を与え、ドルゲとの戦いを託したのである。


登場人物

バロム・1

白鳥健太郎と木戸猛がお互いの右腕をクロスさせる事によって、2人の友情のエネルギーから生み出される正義のエージェント。
健太郎の頭脳がバロム・1の知性となり、猛の体力がバロム・1の力となる。
2人が喧嘩をしたりお互いを信頼しない状況に陥った場合、バロム・1の変身は解けてしまい、お互いの信頼関係が回復するまで再び変身する事はできない。

バロム爆弾パンチ:第12話で初登場し、以降この技でドルゲ魔人を倒すようになった。
必殺爆弾パンチ
必殺2段パンチ
バロム空中落とし
バロムカット
バロム真空投げ
バロムチョップ

  • ボップ
バロム・1に合体変身するためのアイテムで、ドルゲ魔人が近づくと反応して光って音が鳴る探知機の機能がある。1つしかないので別行動中はどちらかが持つことになる。
更にバロム・1時にはマッハロッドを呼び出したり投げつけて飛び道具として使用したり、サンシャインボップで夜を昼間に変えるなど万能のアイテムである。

  • 白鳥健太郎
演:高野浩幸

江南第一小学校の小学5年生の級長的秀才少年で、バロム・1の知恵の部分を担っている。
頭脳明晰で冷静な性格で友情と正義の心は人一倍強い少年。新聞記者の父の敬太郎(演:中原成男)と母の静(演:上田みゆき)がいる。

  • 木戸猛
演:飯塚仁樹

健太郎のクラスメイト。
自他ともに認める江南第一小学校一のガキ大将でバロム・1の力の部分を担っている。
通称「番長」。
力自慢の熱血漢で同級生からも人気は高く、運動神経抜群。
刑事の父・麟太郎(演:小林清志)と父の弟である松五郎(演:砂川啓介)、姉の紀子(演:戸島和美)がいる。 


ドルゲ軍団

  • ドルゲ
声:飯塚昭三

善を憎み、愛を嘲る、地底に降り立った悪の化身。
人間をドルゲ細胞で侵すことによって悪のエージェントである「ドルゲマン/ドルゲ魔人」を作り出す。
「ルロロロロロロ、ドールゲー」という不気味な声とともに登場する。
瞬間移動能力を持ち、角のようなテレパシー発振器によってドルゲ魔人に命令を下す。
20メートルまで巨大化し、ドルゲマグニチュードで地震を起こし、更に落雷を落とす事が出来る。
第2話~第11話まで海外から来た大財閥の大富豪・ミスタードルゲ(演:室田日出男)として活動していた。

  • ミスタードルゲの召使
演:花巻五郎

ミスタードルゲの忠実な側近で、常に行動を共にしている。
時にはドルゲマンに命令を行うこともある。

  • ドルゲマン/ドルゲ魔人
ドルゲの細胞を人間に移植して作り出し動植物をモチーフにした魔人と、第21話から登場したドルゲ自身の体の一部から作られた人間や動物の身体の一部をモチーフにしている魔人の2種類がいる*1
前者は第7話のアンゴルゲのようにバロム・1に倒された後にドルゲ細胞が死滅し、元の人間に戻る描写も多かった。
他のヒーロー作品に比べて、リアルで非常に不気味かつ生理的嫌悪感を催すデザイン・造形のものが多く、強烈な印象を残している。
名前は「〇〇〇ルゲ」というパターンが多い。クチビルゲは最高にキモイです。
最終話ではハサミルゲ、カミゲルゲ、クチビルゲ、ウデゲルゲノウゲルゲの五体が復活し、再びバロム・1と戦った。

  • ドルゲピエロ
演:潮健児

第34話に登場。
ドルゲ最後のエージェントで、遊園地のピエロに化けて行動。両目から人間を悪人に変えるドルゲ催眠光線を出す。
バロム・1を洞窟に生き埋めにしようとするも、逆に自分が生き埋めになり、ドルゲに助けを求めて死亡。

  • アントマン
渦巻き模様の戦闘員小さくなれるアメコミヒーローとは無関係。

人間の心を悪に変えて作り出す。第17話では黒い縞のロウソクを垂らして人間を改造する描写があった。
数字の1の形をしたナイフを使うほか、第11話に登場したモグラルゲ以降はキノコルゲのキノコ型のこん棒タコゲルゲのタコの触手のように各魔人のモチーフに合わせた武器も使うようになる。
第21話以降は倒されるとぺちゃんこになって消滅するようになった。
第25話に登場したホネゲルゲ配下のアントマンはドクロ顔で、ドクロのついた短いを武器に使う。


メカ

マッハロッド
ボップを宙に投げ、「マッハロッドボップ!」と叫ぶと出現するバロム・1の。オープンカー型で飛行することが可能。
車で逃走することの多いドルゲ魔人の追跡などに使用する。

ドルゲジープ
フロントガラスなど色々な所に渦巻き模様があるジープ。主に逃走用に使用。


余談

  • ダウンタウンの松本人志氏は、自身のお気に入りとして本作を挙げている。


  • 2002年12月から2003年3月にかけて、特撮版で健太郎役だった高野浩幸氏がナレーションを担当したアニメ版『バロムワン』が制作された。

  • にわまこと氏による読み切りでは健太郎と猛のそれぞれの息子である清司郎(きよしろう)(いさみ)がバロム・1に変身してクチビルゲと戦っている。

バッローーム!!


ドルゲ事件

「このドラマにでてくるドルゲはかくうのもので、じっさいのひととはかんけいありません」というテロップについて、
実際に日本に住むドイツ人のドルゲ氏がおり、「ドルゲという名前だと子供が学校でいじめられるから変えてくれ」と番組に抗議の電話をかけて裁判になったと報道される事態が起きた。
これが発展して今のフィクションテロップとなった……と思われていたが、最近になって本作の放送から8年前の1964年にフジテレビで放送されたドラマ『第7の男』でのフィクションテロップが最初である事が判明した(ただし、子供番組では本作が初で、子供でも理解しやすくする為にあえて漢字を使わないテロップになっている)。
加えて実際には仮処分で裁判は行われておらず、かつクレームもあくまで「いじめられる可能性がある」という趣旨のものであった。
ドルゲ氏は最終的に納得したらしく、本編も子供さんと一緒に見ていたとか。

番組が全35話という比較的短期間で終わったのはこの事件の影響だと言われているが、書籍『人造人間キカイダー 超人バロム・1 変身忍者嵐 3大テレビヒーローシークレットファイル』にて佐野寿七プロデューサーが語ったところによれば、
「この事件が直接の原因ではなく、視聴率の問題や作品的に初代『仮面ライダー』を超えられなかった」とあるため、どちらが正しいのかは不明。



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最終更新:2023年12月14日 20:29

*1 キノコを改造したキノコルゲや大トカゲの骨から作られたホネゲルゲ、醜い始祖鳥の羽から作られたハネゲルゲのような者もいる。