ラッシュ(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2013/11/15 Sat 13:29:11
更新日:2023/06/15 Thu 00:09:29
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突き(ラッシュ)の速さ比べか…


荒木飛呂彦先生による漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズにおける攻撃の一つ。

「ラッシュ」とは本来は「突進する、殺到する」という意味で、そこから「混雑する」と表す。更に派生して今では「何度も相手を攻撃する」という意味に発展した。
少年漫画では攻撃にラッシュを使うことは珍しいことではない(代表例が『北斗の拳』のアタタタタ)が、ジョジョでは主人公や仲間が決め技として使うことが多く、
さらにその際に独特の掛け声をしながらラッシュ攻撃を行うため、特徴的な擬音ポージングなどと共に、ジョジョの代名詞の一つとして知られている。
パロディに用いられることも多い。


○第1部『ファントムブラッド

主人公のジョナサン・ジョースターが「山吹色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)」でブラフォードに対し拳の連打を浴びせて撃破している。また、カプコン製作の格闘ゲームでは「青緑波紋疾走(ターコイズブルーオーバードライブ)」共々孫のジョセフも使用している。
第3部以降のラッシュとは違って掛け声はないが、攻撃している時の「ドバドバ」という打撃音が印象的。
このおかげで『オールスターバトル』では、ただ一人自身の肉体でスタンドや銃弾のラッシュと渡り合う超人振りを披露することに。

ただ、印象に残るとはいえ実際に使用したのは1度であり、さらにいうなら波紋屍生人(ゾンビ)や吸血鬼相手に使用した場合、
その性質上、基本的には『一触必殺』なので同じ相手に何度も攻撃する必要はない。
決め技の一つに『ズームパンチ』があったり、第2部ではリサリサが「拳からの波紋がもっとも(攻撃する場合?)強力」と称するなど、
拳での攻撃が決め手となるシーンはあっても、ラッシュ攻撃は第3部までは出てくること自体が稀であった。

しかし、『Jスターズ ビクトリーバーサス』のように個性付のために「ジョナサンはラッシュキャラ」等の原作と乖離した性能設定がされることもあり、
知名度はともかく理解度の深さという意味では不遇。

半ば黒歴史と化しているPS2ソフト『ファントムブラッド』では、
ストレイツォが覚醒技を最大レベルで放つと「このストレイツォ──容赦せんせんせん(略)せん容赦せん!」
と蹴りのラッシュを繰り出すことができる。


○第2部『戦闘潮流

ラッシュというには微妙だが、主人公ジョセフ・ジョースターがどこから手に入れたのか、トンプソン機関銃で吸血鬼と化したストレイツォを攻撃している。
『ASB』でも技としてはあるものの、「突きの速さ比べ」の対象にはなっていない。でもミスタの拳銃は対象である。

○第3部『スターダストクルセイダース

ご存知、主人公空条承太郎がスタンド『星の白金(スタープラチナ)』でトドメに「オラオラ」と叫びながら何度も殴った後に吹っ飛ばす描写で有名。
回数も多く、まさにラッシュを象徴する存在と言える。ちなみに最初の犠牲者は花京院
その中で特に有名なのは、鋼入りの(スティーリー)ダン戦にて、スタンド「恋人(ラバーズ)」で攻撃出来ないのを良い事に散々コケにされた復讐として、
3ページに渡って「オラオララッシュ」を叩き付けたシーンだろう。実は一ヶ所だけ「オラオ」になっている。これはアニメでも再現されている。

作中でも非常に印象的であるためか承太郎の代名詞ともなっており、ゲーム等でも必殺技に採用されている。
ニンテンドーDSのゲーム『JUMP SUPER STARS』でも必殺技になっている他、『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィとのスーパータッグ技(合体技)として『ゴムゴムのオラオラ』がある。

ラスボスであるDIOもラッシュを使うが、コチラの掛け声は「無駄無駄」。
DIOと承太郎の最終決戦でオラオラオラVS無駄無駄無駄のシーンは作中屈指の名シーンとの声も。
なお、「無駄無駄」というフレーズ自体は、DIOが第1部の頃から時折使っていた。

また、ファンの間ではポルナレフの「銀の戦車(シルバー・チャリオッツ)」が繰り出す高速の刺突もラッシュとして扱われる事があり、アレッシー戦ではスタープラチナとの同時ラッシュも披露した。
原作で言う「突きの速さ比べ」がシステムとして取り入れられている作品では実際に高速刺突でオラオラなどに対抗可能。
掛け声としてはアヴドゥル戦などで見せた「ホラホラ」が採用されることもある。

○第4部『ダイヤモンドは砕けない

本作の主人公・東方仗助はクレイジーダイヤモンドによるラッシュ攻撃の時に「ドラララ」と叫ぶ。前作の「オラオラ」の印象から「ドラドラ」と誤解されることもある。
承太郎も登場するが、あくまでサポートなので出番は少なめであり、「オラオラ」の出番も少ない。
しかも、久々に見せたのがあろうことかシアーハートアタック戦。
かつての敵のように3ページに渡ってオラオララッシュを叩き付けるも何事も無いかのようにピンピンしていたシーンに度肝を抜かれた人は数知れず。承太郎も冷や汗をかいた。
ラッシュに数えられることはあまり無いが、虹村億泰のザ・ハンドもスーパーフライ戦でガオンせずに仗助との同時ラッシュを披露したほか、レッド・ホット・チリ・ペッパー戦での連続踏み付けは名前がハンドなのに攻撃手段がフットであるため時折ネタにされる。

○第5部『黄金の風

主人公のジョルノ・ジョバァーナはDIOの息子(身体的にはジョナサンの息子だが)という設定であり、ラッシュの時は「無駄無駄」と叫ぶ。ハイなときには「WRYYYYYY(ウリャー)」となる。
ジョルノのスタンド『ゴールド・エクスペリエンス』には直接殴った相手を一時的に行動不能にする追加効果があり、そのためラッシュの処刑率は非常に高い。
最も有名なのは、最低最悪のゲス野郎チョコラータへのトドメとして、何と7ページ半に渡る計122回の無駄無駄ラッシュを披露した*1
このシーンは最早、伝説となっている。
何気にVSギアッチョでは蹴りでラッシュを繰り出す珍しいシーンがある(大抵のラッシュは殴る)。

但し、ジョルノは主人公だがサポートに徹する事も多いので、仲間のラッシュも多い。また、そのラッシュも一風変わっているため印象強い。



○第6部『ストーンオーシャン

主人公の空条徐倫は承太郎の娘ということもあり、ラッシュの時には「オラオラ」と父親譲りの掛け声を叫ぶ。
何だかんだでパパ大好きな徐倫である。
しかし残念ながら親子揃って「オラオラ」ラッシュをする場面は無く、実現はゲーム「アイズオブヘブン」まだ待たれることとなる。
エルメェス・コステロスポーツ・マックス戦における「これも!これも!これも!」「グロリアのぶんだあああ──ッ!!」の渾身のラッシュも名シーンと名高い。

○第7部『スティール・ボール・ラン

世界観の一新に伴ってスタンドのビジュアルや立ち位置が変わり、人型のスタンドが割とメジャーだったそれまでの部と異なり、
装備型だったり特殊能力タイプが多くなったこともあり、そもそもラッシュ攻撃が出ることがなくなった。

しかし、主人公ジョニィ・ジョースターのスタンド『(タスク)』が最終形態で人型になり、準ラスボス相手にラッシュ攻撃を行った。
これだけでもシリーズ読者にとっては嬉しいサプライズだったが、その時のジョニィの掛け声が「オラオラ」であり、
まさしく読者にとっては「二重ショック」ならぬ「二重サプライズ」であった。
なお、これに合わせてか、予想外のラスボスとして登場したDioも(ラッシュ攻撃の時ではないが)「無駄無駄」と叫ぶシーンがあった。


○第8部『ジョジョリオン

主人公の東方定助とそのスタンドであるソフトアンドウェットが前部のジョニィ同様に「オラオラ」ラッシュを繰り広げる。しかし、記念すべき第一回目で「オラアラオラ」と誤植にしか見えないシーンが。
ただし『ASB』ではしっかり「アラ」が収録されたので誤字ではない。多分。
というかそもそもこのオラオラ、パンチしているように見えるが上から落ちてきた笹目をつかんだだけであった。
その後も何度かラッシュを繰り出す場面があるが、敵スタンドの堅さに負け逆に手を負傷する、飛んできた栗を粉砕すると、メインの能力はしゃぼん玉の方であるためかラッシュの方は地味なシーンだったり通用しなかったりといったことが多め。
東方常敏のスピード・キングもプアー・トム戦にてオゾン・ベイビーに対してラッシュを披露したが、オゾン・ベイビーのビジョンはあくまで術中に嵌った者に見える幻影であったため空振りに終わった。
掛け声は「SPEYAHH!!(スピイイアアア)」という独特なもの。

他のキャラだと8部吉良吉影の「WRYYYYYEEEEAッ」や、
文くんの「ウリャアアアア──ッ」など、
過去の部の登場人物の一巡後にあたるキャラが初のラッシュ&意外な掛け声を披露していたりする。


○余談

3部を題材とした格闘ゲーム「未来への遺産」ではこれを再現したシステムが実装されていて、特定の技をかち合わせるとラッシュの応酬が発生。
ボタンを連打して速さを競い合い、負けた方のキャラは吹っ飛ばされて大きな隙を晒してしまう。(ダメージ自体はゼロ)
対応キャラクターは、ジョースター一行とDIOのみ。イギーやジョセフもしっかり参加できる。

8部までを題材とした格闘ゲーム「オールスターバトル」でも再現されており、特定の技同士で相殺すると「突きの速さ比べ」が発生する。全ての連打技が対応しているわけではなく、逆にポルナレフやミスタ(!?)のように連打以外で参戦できるキャラもいる。
ミスタのものは弾倉がどうなっているのか凄い気になるが、よく見ると原作通りキャップから弾を落としてリロードしている。じゃあキャップの中にどんな風にどんだけ仕込んでんだという話になるが。
「ホラホラ」ラッシュや「おおおお」ラッシュと言うと思うところはあるだろうが、ラッシュを比べられることを素直に喜ぼう。
本作には「スタンドラッシュ」と言う名前の「スタンド技の途中で本体だけ別行動する」システムもあるため、単に「ラッシュ」と言うと少し紛らわしい。
なお、前述の通りジョナサンはスタンドと生身でラッシュ対決する。

ちなみに、没ボイスでは全員分の声が収録されているので、元々は全てのキャラに実装するつもりだったが実現しなかった模様。



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最終更新:2023年06月15日 00:09

*1 雑誌掲載当時はこのシーンは5ページだったのだが、単行本化した際見開き一つ分追加された