マチス(FE)

登録日:2011/02/11(金) 17:06:56
更新日:2024/04/17 Wed 02:25:46
所要時間:約 4 分で読めます





レナ……お前は今どこにいるんだ。

死ぬ前に一度でいいから、お前に会いたかったな。



出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

概要

ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』『紋章の謎』(とそれぞれのリメイク)に登場するユニット。
デフォルトのクラスはソシアルナイト→パラディン
マケドニア貴族のお坊ちゃんで、シスターレナは彼の妹。
新・紋章』では心配性設定が追加&強調された(尤も妹やその恋人の事を考えれば当然であるが)。

CV:土田玲央(FEヒーローズ)、田中秀幸(Gファンタジー コミックCDコレクション ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣)

登場場面と設定

『暗黒竜(紋章第1部)』では4章「草原の戦い」または「オレルアンの戦士たち」に登場。
とある事情(詳細はミシェイルの項目に)でマケドニア軍の一兵士として最前線であるオレルアンに駆り出される。

彼と戦闘になると、
「レナ…お前は今どこにいるんだ
死ぬ前に一度でいいから会いたかったな…」
と呟くので、心残りを晴らしてやろうと、仲間になったばかりのレナで説得するとあっさりこちらに寝返る。

しかし配置次第では、説得の為に前に出ていたレナに優先的に突っ込んで来てレナの目の前で上の台詞をのたまいレナを串刺しにするというとんでもない事をしでかす。
というのも彼の思考ルーチンは特定のユニットに対して特別な挙動で接するようにはなっていないので、普通の敵ユニット同様ロードや盗賊や反撃できないユニットを狙ってきてしまうのである。

この仕様はリメイクを重ねても変わらず、『新・暗黒竜』に至っては兵種変更し攻撃ができるようになったレナに返り討ちに遭う*1等、ネタにされ具合は悪化の一途を辿っている。

『紋章』2部ではマケドニア反乱軍として登場。またしても寝返りキャラで、戦闘になるとまたしても上の台詞を吐く。
武器が手槍でBGMが第一部のものなのが脱力を誘う。
しかし今回はレナが不在であるため、代わりに彼女の恋人のジュリアンが説得する。
ちなみに小説版では最初からジュリアンと一緒にレナを探していたのでまだマシになっている。

しかし彼では2部終章のレナを正気には戻せない。哀れ…
更にEDの二つ名は共通して『レナのバカ兄貴』。公式からもバカ兄貴認定…もう何も言うまい。


ユニット性能

竜騎士を主力とする国家でありながら配属が騎兵隊であることから戦闘に関しては落ちこぼれであったようだ。
ユニットとしては初期値があまりにも貧弱。
どれほど酷いかというと、『新暗黒竜』では*2兵種補正を差っ引いた能力が「HP:2」「他全部:0」になっているほど。
特に幸運が0しかないという点がきつく、普通のキャラなら必殺の一撃を受けないで済むザコからいつ3倍のダメージを喰らうかわからないのが痛い。

どうしようもない雑魚と認識されがちだが、実は成長率はそこまで悪くない。
と言っても、力は高いが速さが低いという物足りなさに加えて初期値が貧弱なので、あくまで「使えなくはない」程度。
そして、そもそもソシアルナイト系はトップクラスのカインアベル(そしてDS版ノーマルではフレイ)が初期から、次または同マップで彼らに比肩するハーディンやロシェが加入するので初期値も貧弱で成長率も彼らには到底及ばないマチスを使う理由は全然ない。
ユーザーからは一部のオレルアン狼騎士団等とひっくるめて「イラナイツ」と揶揄されてすらいる。

『紋章』2部では加入速度・成長率・初期値の全てにおいて良くも悪くも何も変わらず、結局カインアベルに代わる初期ソシアルであるロディ、セシル(ルークはマチスといい勝負)の壁には勝てない。
『新紋章』では前日談から加入する同職3人の超強化や、後に6章でフレイが加入する関係上さらに立ち位置は厳しくなっている。


実は『新暗黒竜』の下級職時代に限り、
レベルアップで全能力が上がる可能性がある という男としては類稀な才能(というか彼の職グループでは唯一)を持っていたりするので、乱数調整の場合は鬼神と化すこともないわけではない。
まぁ妹も全パラ上昇の可能性の持ち主だったり、別グループだがダロスは上級職でもできるのだが。

結論

ハッキリ言って「レナの兄」という設定を除けば出撃メンバーから選ばれもしないその他大勢の一人に過ぎないというのが事実である。
その弱さとおバカぶりは公式や4コマでネタにされている。
例えば…
  • 埋もれた財宝の話を聞いて マチス「埋もれた財宝とは俺の事ですね」ジェイガン「貴方は一生埋もれていればよかろう。」
  • マチス「俺も出撃します」ジェイガン「いいでしょう」→ジェイガン「そして…花と散れ。」
  • オレルアン騎士団「あのマヌケ騎士は俺が仕留める」「いや、俺が…」ハーディン「まて、彼はレナ殿の兄だ。あんな馬鹿でも(以下悪口)…でもレナ殿の…ってなぜ殺そうとする?」オレルアン騎士団「わかっててとった行動です。」
  • ファイアーエムブレム ザ・コンプリートにて…「ジュリアンは思った。なぜレナさんの兄がマチスなのだろうと」→マチスと戦闘を行い レナの支援効果を受けてマチスを必殺の一撃で殺害



ファイアーエムブレム ヒーローズ



妹のレナはいなくなるし、戦に出ろって尻はひっぱたかれるし、

うちの家は俺の代で終わりかもな……。


出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

22年11月に大英雄戦に登場。イラストはネコモチ氏。
青属性の槍使いであり、騎馬ユニット。
正直反乱軍は寄せ集めの混成軍だったため、結局ドルーアに勝てずあの世――アスク王国に来たと持っている。

武器スキルは『禿鷹の槍+』
周囲1マス以内に味方がいない時、戦闘中、敵の攻撃、守備-5。
かつ、敵が攻撃、守備の弱化を受けていれば、戦闘中、敵の攻撃、守備が弱化の値だけ減少する。

Bスキルはターン開始時、敵軍内で最も攻撃+守備の合計値が高い敵の攻撃、守備-5にする『攻撃守備の封印2』
Cスキルにはターン開始時、周囲1マス以内に味方がいなければ自分の守備、魔防+6になる『守備魔防の奮起3』


バカ兄貴の系譜

また、後の作品でも「説得にやって来た妹に問答無用で攻撃を仕掛け、その癖説得が始まると素知らぬ顔で寝返る兄」が度々登場するが、彼らもエムブレマー達から『バカ兄貴』と呼ばれている。
以下はバカ兄貴の系譜である。

聖戦の系譜』親世代のバカ兄貴。彼の振る舞いはバカどころか忠義者で義理堅く、マチスとは比べ物にならない程立派な人物。
…なのだが敵の時に説得しようとしたラケシスを切り殺してしまう事もあるのでバカ兄貴と呼ばれる事も、(その為か周回後のOPで妹のラケシスにバカ呼ばわりされる)。
神器ミストルティンの使い手だが、やろうと思えば妹で返り討ちに出来たり、妹がくっつき易い男性候補に盗賊がいたり三人とも髪色が同じだったりと地味にマチスと類似点が多かったりする。

  • ファバル
『聖戦』子供世代のバカ兄貴。
ただし母譲りの聖弓イチイバルを持つので普通に強く、妹のパティに攻撃する事以外にネタ要素が特に無いため、他と比べると影が薄い。
強いてネタ要素を挙げれば、スナイパーなのにボスクラスにイチイバルをスキル「連続」で連発してもほとんど外すくらいか。

封印の剣』に登場するクラリーネの兄。大体のプレイヤーから二代目バカ兄貴として扱われる。
同時に大陸一(笑)の系譜も受け継ぐキャラ。
上司の真面目バカぶりが伝染ったか、彼の部下のティトも真面目なフリして言うことを聞かない上、自軍入りした上司クレインに攻撃する問題児。
一応本人もティトも美形で、人格的には優れているほうなのだが…。
16章で出てくるダグラスはララムとエルフィンは攻撃しないというのに...前述の設定ができることがわかるため、クレインは恐らくわざとだろう。

なお、クラリーネは魔法職かつ貴重な騎馬回復兵の為育っている事が多く、そして普通に返り討ちにしてしまう事も割と多い。

烈火の剣』に登場。ヘクトル編限定でバカ兄貴。
取引きで寝返り、それまで牢屋仲間だった脱走捕虜の兵士達を斬り、ついでに妹も斬る。そしてたまに兵士に返り討ちにされる。だがルセアだけは斬らない。
一応「最後に妹プリシラと会ったのは、彼女が6歳の時だったから」と言い訳できない事もないが。
それとも、たとえ妹でも仇の率いる軍にいれば敵ということなのか。
エリウッド編では動かず妹にも何もしないのでメタ的に言えば難易度上昇の措置だろうが。

  • マカロフ
蒼炎の軌跡』『暁の女神』に登場するマチスと同等かそれ以上のダメ兄貴(主に人間性的な意味で)。
コイツだけは特別にダメ兄貴の称号がエムブレマー達から贈られている。

妹マーシャへの攻撃は、「霧がかかって見えない」と言い訳できる上に戦闘前に一応気付く。
が、賭け事に溺れ自堕落な生活を送り、借金から姿を眩まし、そのとばっちりをマーシャが食らい、彼女は天馬騎士団を抜けざるを得なくなってしまった。
敵対するきっかけも借金のせい。
後に仕事だけは何とか続けられる様になるが、いい加減なところは治らなかったらしい。

FEではないが、『スーパーロボット大戦UX』におけるある所業によりエムブレマーからはマチスと比較される。
この作品のあるシナリオではブレラはプレイヤーが操作できないNPCとして自部隊がハウンドバジュラに囚われているランカを救助するのを支援してくれるのだが、
実際にやる事はそのが囚われているハウンドバジュラを全力で攻撃して妹ごと爆殺*3。当然ゲームオーバーである。
この救助対象の妹を容赦なく殺す所業によりエムブレマーから見事にバカ兄貴の称号を付けられた。むしろ間違って攻撃したわけではない辺り、FEのバカ兄貴どもよりタチが悪い……
しかもハウンドバジュラの最優先の攻撃目標はブレラ*4なので、ブレラがギリギリ近くまで辿り着いて攻撃できない状態でも向こうから仕掛けてきて手遅れである。
ちなみに条件次第だが、このシナリオは同じことしてくるNPCがもう一人いる


追記、修正は肉親を間違って攻撃しない馬鹿では無い人にお願いします。
















ここからは、そんなバカ兄貴に惹かれてしまった人にすすめる真面目な視点からの考察。

台詞と考察(暗黒竜と光の剣)

「王子のプロポーズをはねつけるようなしっかりした妹をもったばかりにおれもいろいろくろうするよ」
ミシェイルは元々父を殺して強引に国を乗っ取ったという経緯がある。
その為に家臣を掌握しきれておらずマケドニアの名門貴族の娘であったレナと強引に婚約する事で家臣の懐柔を図ろうとした。
だがレナが嫌がって国を出奔してしまった為に目論見が崩れ、強引な手段で国を纏めざるを得なくなったのである。


「おまえがミシェイル王子をきらって国を出てからマケドニアもひどくなる一方さ」
「おれも王子にうらまれたのか、むりやり軍隊に入れられてここに連れて来られた」
「戦争は好きじゃないけど反抗したら処刑だからな。まあ、しかたないよ」
マチスが最前線に配置されたのは貴族へのけん制とレナとの婚約をフイにされた恨み*5のせいであり、本人の意志では無いしマチス自身には何の落ち度もない。
レナは説得時、彼に「勇気をもって自分が信じる道を進まねばダメ!」なんて説教しているが普通に考えればそんな態度をとれる立場では到底なく、
逆に「は? 誰のせいでこんな事をさせられてると思ってんだ? 自分の行いを考えてからモノ言えや!」と恨み言で返されても文句がいえないのだ。
…にも拘らずに彼は常に自身の境遇を嘆くよりも遠く離れた妹の事を気にかけていた。


「・・・・そうか わかったよ、どうせ死ぬならかっこよく死にたいもんな」
「おれはマケドニア軍にちょっくらあいさつしてくるよ」
軽はずみとも取れる行動で一家を危機に追いやり自身も巻き添えで前線に立たされるハメになっても、
なおレナを恨むどころか気にかけて再会した時には説得に応じて祖国に槍を向ける決意を固める意志と度量を持つ。

実は彼が仲間になった時はまだアリティア軍はニーナ姫を擁するオレルアン軍と合流しておらず、 辺境の海賊や山賊を打ち破っただけの寄せ集めの賊軍に過ぎなかった のである。
戦況はまだドルーア連合が圧倒的に有利であり、この時点でマケドニア貴族の子息であるマチスが寝返るのは自殺行為にも等しい事であった。
ゲーム上では軽く済まされているが彼は相当の覚悟を持って同盟軍に加わったと思われる。
また、マチス達はミシェイルに人質同様に戦わされている貴族であり、マチスが寝返った事でマルス一行がマケドニアの現状を知る事が出来*6
反ミシェイル派の寝返りや投降の誘発を促し、オレルアンやアカネイア国籍の者達とのわだかまりや摩擦を無くすきっかけとなったと思われ、設定上では重要な役割を担った…のかもしれない。


「ところでさ すこしは女らしくなって好きな男でもできたか?」
「ふーん なんかありそうだな まあ おまえも年ごろだからいいけどさ」
「まちがっても盗賊なんかにゃ恋するなよ」
レナと再会した時しばらく面識が無かったも関わらずこういう鋭い所を突く台詞がポロっと出るのは凄い。
妹の身を思っての発言だったのだが、盗賊に恋していた妹の恋心にブレーキをかけてしまった事にはマチスもマズかったと思っていたようである。

「レナ・・・
ばかな兄ちゃんを許せ」
マチスの死亡時の台詞。
死にゆく状況下においても自分よりも妹の身を案じ、自分の言葉がレナやジュリアンの仲をギクシャクさせてしまった事への懺悔が浮かばれる。
尚、死亡台詞は紋章の謎でも同じである。
容量節約乙

軍を退き マケドニアで
あいかわらず いいかげんな
日々をすごしている
暗黒竜のエンディングでのマチスのその後。
酷い描かれ方だが元々、ミシェイルによって無理矢理軍に入れられて戦わされた立場なので軍を退くのは当然ともいえる。
ミネルバによって後に軍縮が行われる事を考えると軍に残らずにただの貴族に戻る選択は正解だったともいえる。

台詞と考察(紋章の謎)

「おれさ むりやり反乱軍に入れられたけど 戦うのは いやなんだよな」
「無理矢理反乱軍に入れられた」事から、マチスはミネルバの政策に反対はしていなかった(日和見を決め込んだだけとも言える)事がうかがえる。
だったらミネルバの味方になって反乱軍と戦えよと言いたい所だが、この時マケドニアにはレナやジュリアンもいたのである。
下手に反乱軍への参加を拒めばレナ達も危険にさらされる事となる。
ゲーム上ではジュリアンに叱責されているが彼には彼なりの考えがあったのである。
ちなみに篠崎小説版だと尺の都合で反乱軍への参加が綺麗にカットされ、ジュリアンと共に行方不明になったレナの捜索をしている。
これはこれでどちらの勢力にも参戦しなかった(一応ミネルバ側に近い立ち位置ではある)のは妹の捜索が最優先なので当然っちゃ当然ではある…んだが…


「おおっ ジュリアンか おまえまだ レナのまわりを うろついてるのか」
「だめだぞ おまえのような盗賊に かわいい妹は絶対 わたせないからな」
レナはマケドニア貴族の令嬢でありジュリアンは改心したとはいえ、かつては悪名高きサムシアンの一員である。まして当時は定職やまっとうな生業にもついていない。
この応対は妹の身を案じる兄として当然の行動で、寧ろこの程度の物言いで済ませたのは甘いくらいである。
だが下記の台詞を見る限り、レナ側の恋心に対し自分の過去のせいで及び腰でいるジュリアンへの発破掛けの意味もあったのだろう。


「ほおー ちゃんとわかっているんだな エライぞ!ジュリアン」
「よし 弟よ 二人で 力をあわせて かわいいレナを さがそうぜ!」
ってか妹が行方不明になったの知ってるんかい!*7
マチスはマケドニアの貴族である。
その気になれば権力でレナから引き離したり、サムシアンであったジュリアンの前科や態度を口実に処刑するという事も行えたのである。
この会話シーンにおいても ジュリアン側は常時ため口&上から目線&無礼極まりない言動(というか完全にマチスを見下してる) と、 「とても自分が気にかけている相手の兄&貴族に対する態度とは思えない」 対応であった。
にも拘らず、マチス側は常に陽気な態度を崩さず、更に最後の方ではジュリアンの心意気を認めて弟と呼んでさえいたのである。
上記の通りジュリアンには釘を刺しながらも本心では二人の恋を認めており、真剣に妹であるレナの将来を思って二人の行く末の心配と祝福をし、過去の事もあって及び腰でいるジュリアンの後押しもしてやれる家族愛に溢れた良き兄貴としての言葉。


マケドニアで 相変わらず
いいかげんな日々を
すごしている
紋章の謎エンディングにおいてのマチスのその後の様子。容量節約乙
酷い描かれ方だが、マルスがアカネイア大陸全土を統治する以上旧勢力に属するマチスが余計な事をするのは愚行なので身を引いたともいえる。
相変わらずと表記されている事から、少なくとも没落も道を踏み外しもせずに平穏な余生を過ごせた様である。

  • 妹はストーリーに関わる重要人物
  • (プレイヤー次第だが)同盟軍に真っ先に寝返る正規兵&敵国の貴族
  • その割に貴族にありがちな高慢さが皆無で陽気な性格かつ気配りも出来る出来た人柄

設定を考察するとメインキャラの一人として語られてもおかしくない程の立ち位置にいるキャラクターである。
そんな彼が 只のバカ兄貴に収まってしまう のもFEの面白さなのかもしれない…

箱田真紀版における活躍

ネタキャラとして愛されているマチスだが、そんな彼が「頭脳明晰美形キャラ」として登場する作品がある。
それが箱田真紀によるコミカライズ版「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」である。
それも、単に作風の関係上美形っぽく見えるというレベルではなく、作中ではっきりと美形と断言され、ジュリアンから軽く嫉妬されるなど正真正銘の美形キャラである。
アリティア軍に寝返った経緯も単にレナのためというだけではなく*8、初対面のマルス王子の前で的確に状況を分析してみせ、マルス直々に「あなたのような人が我が軍の軍師だったら良かった」とその頭脳を見込まれたことで寝返りを決意するという破格の待遇である。
加えてドラマCD版でのCVはかの田中秀幸。氏のイケボが存分に炸裂する。ただしドラマCDでの出番はかなり少ないが…。

どうしてこうなってしまったのかというと、箱田版の連載開始がSFC版「紋章の謎」発売より1年近くも早かったからで、
要するにこのマチスはまだネタキャラ化する前の、公式からのバカ兄貴ネタもなくグラフィックも使いまわしの、良くも悪くも無個性だったFC版を元に味付けされたキャラなのだ。
考えてみればあのレナの兄貴なので、美形にされたとしてもおかしくはない。
SFC版での味付け次第では、彼にもこういう未来があったかもしれないのだ……まあその場合、今ほど愛されてたかどうかわからないけど

なお、連載後期になるとSFC版も発売されてバカ兄貴ネタも浸透していたようで、箱田版のマチスもいつの間にか二軍落ちして輸送隊に回され「初代軍師が今じゃ輸送隊」とからかわれるなど、しっかりネタキャラの道を歩んでいる。やっぱりマチスはマチスだったよ……
とはいえ、現実的に考えれば兵站を支える輸送隊は軍の要。どんなに屈強な軍隊でも補給が無くては戦線そのものを維持出来ないのだから。
烈火支援会話でも輸送隊の重要性が説かれ、聖魔では補給がとれず戦いそのものが出来なくなりつつあったり、逼迫する戦況の中輸送隊を守る兵を前線に回すかどうかでかなり揉めていた程。
隊員もいざという時に不足がないよう常に在庫に目を光らせ、常日頃様変わりする戦況に応じて物資を即座に調達・配給しなければならない。
肉体&頭脳&機転の全てが求められる、誰にでも務まるポジションではない。
輸送隊長を任されている箱田版マチスは、なんだかんだで有能な人物なのかもしれない。

余談

グルニアの辺境の村で隠居する彼とレナの祖父もハマーンを渡して「レナをよろしく」と言っている事から一族自体が貴族とは思えないフランクな家系だと思われる。
(実際、レナも一族の状況を考えずにミシェイルの婚約を拒んでマケドニアから逃亡する、
困っている人を助けたいからと(流石に最初は拒否していたが)陥落後のアカネイアパレスに忍び込んで財宝を手に入れようとしたり、一人でデビルマウンテンを昇るなど向こう見ずな面がある)
暗黒竜、紋章の両方で「家族は皆無事&妹の恋愛成就&本人も平和に暮らせる」というマケドニア組*9だけでなくアカネイア大陸編のユニットキャラの中でもかなりの勝ち組であり、「実は権謀術数に優れていたのではないか?」との見方も出来なくもない。



マチス
「さあ、二人で共に追記しよう!
 主にお前が中心となって!」


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最終更新:2024年04月17日 02:25

*1 FEシリーズは1作目から現在に至るまで、敵からの攻撃時に行動選択することが出来ず、必ず反撃するようになっている。

*2 数値自体は『紋章』と同じ

*3 勝利条件はハウンドバジュラのHPを殺さずに10%以下にすること。

*4 射程内のHPが一番高いユニットを狙うのだが、ブレラが乗るVF-27はHPがボス仕様の4万もあるので射程内にいると確実に狙われる。

*5 実際はレナの逃亡はミシェイル自身も知ったうえで見逃しており、マチスの思い違いであったのだが状況を考えるとこう思ってしまうのも無理もないだろう。

*6 DS版では加入MAPのみマルスと会話が可能で、ミシェイルについて言及するイベントが追加されている。

*7 ここまでの間、ジュリアンはレナが行方不明になった事は一切触れていない。ちなみにレナが行方不明になったのは「昨日の夜」である。

*8 寧ろレナに「私たちに協力して」と懇願された時は「情に流されて転身など出来ない」と毅然と断っていた。

*9 王族一門は取り潰し、天馬騎士団三姉妹も恋愛が不幸な結果に終わる等、いい結末を迎えたとは言い切れない。