ユウキ=テルミ(BLAZBLUE)

登録日:2013/11/11(日) 23:55:00
更新日:2023/06/23 Fri 04:36:53
所要時間:約 14 分で読めます




「この俺が見せてやるよ……絶望って名の真実をな!」




ユウキ=テルミとは、アークシステムワークスの格闘ゲーム「BLAZBLUE」に登場するキャラクターである。
最新作「クロノファンタズマ(以下CP)」からプレイアブル化を果たした。
元々、「コンティニュアムシフト(以下CS)」で、ハザマの本性としてある意味参戦していたようなものだったが、家庭用CPから別枠で参戦を果たした。



【プロフィール】
    • 出身地:不明
    • 身長:183cm
    • 体重:61kg
    • 誕生日:不明
    • 血液型:不明
    • 趣味:ライブ
    • 好きなもの:ギター
    • 嫌いなもの:レイチェル
    • ドライブ能力:フォースイーター
    • CV:中村悠一


性格は残虐非道を絵に描いたようなもの。理由なく他人を苦しめ、その悲鳴を心から愉しむ、作中屈指の外道。
かつて黒き獣を倒した「六英雄」の一人であるが、大戦後に裏切り、「六英雄」を崩壊させた男。
言動はチンピラそのものであるが、切れ者であり、実際の対戦以外では高い戦闘力も有する。


「人物」と書いたが、彼の本体は、黒い影がヒト型をとっているような姿の精神体で、自分が憑依するための器がなければ表で活動することは出来ない。
現在はハザマを依代として活動し、自分が表に出る時は髪の毛が逆立つ。
作中には別の器も登場しており(小説シリーズに登場した「カズマ=クヴァル」など)、一時期「スサノオユニット」を所持していた。
その頃の姿は、彼のアストラルヒート(以下AH)で見ることができる。


その正体、最終的な目的など、シリーズが進んでも全く不透明であるが、現在は「マスターユニット」を破壊しようとしていること、
そして清々しいまでの悪人であることはハッキリとしている。




【格ゲーキャラとして】
その性能はハザマとは全く異なり、間違ってもコンパチではない。
ウロボロスは必殺技やディストーションドライブ(以下DD)のみで使用し、ダッシュもランタイプになっている。

既存のキャラにはない大きな特徴として挙げられるのは、
必殺技より数が多い多彩なDDと、ドライブ「フォースイーター」を駆使した圧倒的なゲージ回収力である。
テルミのドライブ(以下D)攻撃は、「相手の被ダメージ時に加算されるはずのヒートゲージを吸収する」というもので、D技をちょっと当てていれば、瞬く間にゲージが溜まる。
さらにオーバードライブ「ナイトメアリーパー」を発動すると、ガチで相手のゲージを吸う。
そして溜まったゲージをフル活用して、DDを相手に叩き込む、というのが、テルミの戦い方。
特性上コンボの〆にDDを組み込み易く、全キャラ中唯一スーパーキャンセルが可能なため、攻撃に特化した性能と言える。

反面、DDを多く使うことが前提となるためゲージ依存度が高く体力も低めと、守りに入るとかなり脆い。
制圧前進を心がけよう。

性格が性格なので、戦闘ボイスは煽りだらけ。
「クッソ弱えぇ!」、「だいじょーぶですかー?」、「うっわマジ痛そー」など、神経を逆なでしまくる。
終いには、勝利ポーズのパターンに、相手を踏みまくり、挙句画面外に蹴り飛ばすというものがある。まさかの公式死体蹴り。

……が、半人前の腕では「クッソ弱えぇ!(俺が)」になってしまうので、頑張って練習しよう。CP2.0とかEX以外は


  • 使用技
ハザマと同じく、技名に「蛇」「牙」のいずれかが必ず入っている。

  • ドライブ
フォースイーター
相手のゲージを吸収して自分のゲージを多く増加させるもの。
↑でも少し触れているが、相手の「被ダメージによって上昇するゲージ」を奪って自分のゲージを大幅増加させている。
全てのD系攻撃にこの効果が付加されている。

  • オーバードライブ
ナイトメアリーパー
D系攻撃・DDが強化され、D系攻撃がヒットすると相手のゲージが減少するようになる。(本当の意味でのゲージ吸収攻撃になる)
また、効果時間中はDDをキャンセルしてDDに繋ぐことも可能になる。
「もうめんどくせぇのはナシだ!」


  • 必殺技
蛇顎(236D)
じゃがく
突進技、ヒットすると引ッ掴んで叩き付ける追加モーションが入る。
ゲージ回収量が多く、ゲージがあればさらにDDに繋いでダメージアップも狙える。
2.0で発生が高速化した代わりに距離が削られてしまった。
さらにCFではロックが甘くなるわ、ロックが戻ったと思ったらガードされて反確になるわと恵まれていない。

牙穿衝(214D)
がせんしょう
コマンド投げ。
発生が遅いため単発では決めにくいが、ゲージ回収量が非常に多く決めた後の状況も自分有利。
地上の中段技に乏しいテルミの貴重な崩し手段である。
というか2.0では通常投げとこれぐらいしかまともな崩し手段がない。テルミは投げキャラ

牙鎌撃(相手ダウン時22C)
がれんげき
ダウン追い討ち技、連打でヒット数アップ。
締めの蹴り飛ばしに壁貼付け効果あり。中央だとスライドダウン。
端で決めるとかなりえげつねぇコンボも可能。

墜衝牙(214C)
ついしょうが
すっごい頭突き。通称生姜。
CFにてようやくテルミが手に入れた地上ノーゲージ中段技。
ゲージがないと地上ではコンボの始動に使えないものの、
発生が早く、スキは大きいもののヒット時に距離が離れるので
反撃を受けにくい普通のゲームならば優秀な技。
ただこのゲームは中段からバカスカ追撃してくるキャラが普通にいるゲームなので…
「これはどうよッ!?」

  • ディストーションドライブ
蛇境滅閃牙(41236C)
じゃきょうめっせんが
空中可。相手に向かって突進。
威力は控えめだが地上版はヒット後も追撃可能。
空中版は当てても追撃できない場合が多いためトドメに使うことが多い。
突進速度が速めなので相手の迂闊なバックステップ等に刺し込むのも効果的。
オーバードライブ中は突進後切り返してもう一発突進。
「滅閃牙ァッ!!!」

轟牙双天刃(623B)
ごうがそうてんじん
蹴り上げを2回繰り出す。牙昇脚2回と言ってもいいかも。
発生が早く無敵もあるため切り返しに使えるほか、ダメージ保証も地味に高めなのでコンボに組み込んでも効果的だったりする。
オーバードライブ中は蹴り上げ後に叩き落としが追加。

大蛇武鎌殲(63214B)(中段)(63214A)(下段)
おろちぶれんせん
B版とA版がある。
●B版
初段がヒットすると相手を連続で踏みつけ、最後に蹴り飛ばす。
端で決めるとさらに追撃が可能。初段はCPテルミ唯一の地上中段だが 発動時に暗転する ため崩しには使いづらい。
オーバードライブ中は踏み付けの回数が激増。
さすがにあんまりだと思われたのかA版の追加により二択として機能するように。
「ヴァカがァァァッ!」
●A版
アップデート(テルミのAC版参戦時)で追加。初段で中段の踏み付けを繰り出すと思いきや下段の足払いを繰り出す。
こちらはヒット後の硬直が長いため追撃は難しいが、攻撃判定発生まではB版とモーションが同じのためとっさの判断がしづらい。
初段ヒット後の踏み付けは1回だけですぐに締めの蹴り飛ばしを喰らわせる。
蛇顎初段ガードからの見えない二択を迫ることも可能になった。
・・・が、単体で見た下段版は当てても安い上にガードされれば反確というクソ技なので立ちガード安定ともよく言われる。
A版の踏み付け部分(2ヒット目)でKOすると、蹴り飛ばさずそのまま相手を踏みにじる特殊な勝利ポーズになる。
「バ↑ーカ☆ 死ねやッ!」

皇蛇懺牢牙(236236A)
おうじゃざんろうが
発動するとゆっくり前進、前進中に攻撃を食らうと暗転から相手を飛び越え斬り抜ける当て身技。
そのモーションと残念さから通称おさんぽ。
ダメージは高いが、下段は取れず、弾属性も取れず、投げも取れず
実は攻撃判定が前側の足元にしか出ないので飛ばれたり背面から攻撃されるとスカる、
読まれて放置されるとデカい隙を晒す…と使いづらい点もある。
でもプレイヤーは人間なので咄嗟に判断できないこともあるよね。
オーバードライブ中は下段も取れるようになる。空中・背面・弾・投げは相変わらずスカる
「ビビッてンじゃねェぞ!?」
発動中は全身ガードポイントでほぼ無敵なのだが、これのせいで空中技などを食らうと技を出していることがバレてしまい、
相手に終わりまで見届けられた後に最大級のおしおきを食らうためむしろデメリットにしかなっていない。ビビッテンジャフェイタール
当てればラピッドキャンセル出来る状況ならそこからさらにコンボに移行可能なので火力自体は高い。当てれば

蛇縛封焉塵(632146D)
じゃばくふうえんじん
斬りつけから拘束、そこから追撃を加える。
発動にゲージ50使用し、拘束中に残っているゲージを全て消費するというちょっと特殊なDD。
この「拘束中に消費したゲージの量」で拘束後の追撃が変わる。ダメージ・モーション共に。
発生は遅いが、コンボの締めに使えば大ダメージを狙える。特にゲージ100から決めた際のダメージは絶大。
「たまんねェなァ!!!」

蛇麟煉翔牙(236236D)(対地)(214214D) (対空)
じゃりんれんしょうが
ウロボロスを2発飛ばして相手を拘束、そこに追撃を加えて最後に叩き付ける。
かなり珍しいゲージ100消費DD。最初に飛ばすウロボロスはガードクラッシュ効果があり、バリアガードしなければ防げない。(バリアガードしてもバリアゲージを大幅に削られてしまうが)
遠距離の相手にはどれだけ離れていてもホーミングするが、逆に密着されると盛大に空振りしてしまう。
オーバードライブ発動中は完全にガード不能になる。
1.1から対空版も実装された…が、そのあまりの死に技っぷりに対戦で一度も見たことのない人も多いだろう。


  • アストラルヒート
神帰り・大蛇斬頭烈封餓(222D)
かみがえり・おろちざんとうれっぷうが
足元に攻撃判定が発生、ヒットすると演出へ移行。
テルミの背後から黒い蛇みたいなもの(オーラ?)が大量に襲い掛かり、その後テルミが「黒いスサノオ」の姿になって一閃。
発生が早く、確定状況が非常に多い。投げや牙鎌撃(端・中央問わず)等から決まる。
これでKOすると、必ず「テルミがオーラを纏いジョジョ立ちみたいなポーズをとりながら高笑いする」勝利ポーズになる。


使用技でも少し触れたが、ハザマの「裏」であるからか一部モーションがハザマと似ていたりそのまんまだったりする。
↓ハザマ/テルミとしています
蛇刃牙/5D、裂閃牙/J2D、残影牙/クラッシュトリガー、etc…
結構多いので残りは割愛します。

で、実際のところは…


弱い


地上中段も昇龍コマンドもない時点でイヤな予感しかしないが
ゲージが無いと崩せない、切り返せない、紙装甲。しかもガーキャンがしゃがみ相手に当たらない。
DDの多さが特徴だがそのDDが死に技だらけとどうしようもない。
ゲージを使ってようやく並よりマシぐらいの火力しかなく壊れてる連中相手だと平気で火力負けする。
煽りが自虐にしか聞こえないともっぱらの噂で彼の嫌いな姫様のCS時代での扱いと似たようなことに…流石にCTテイガーよりかは強いが
戦闘用でないはずのハザマの方が明らかに強いこともあってむしろネタキャラとして扱われる方が多い。
というかハザマのコンパチ技がだいたいハザマより弱い。

CPでは最初は中堅ぐらいだったのだが、更新されるたびに強化されるのは煽り性能だけで
追加技はどいつもこいつも使い物にならず、逆に数少ない頼れる中段技だったJ2Dの鈍化など性能はどんどん下がってしまい、
2.0に至ってはとうとうしゃがんでる相手への崩し手段が投げと発生の遅い牙穿衝とゲージ技の大蛇武錬殲ぐらいしかない有様に。
ダイヤグラムは最底辺まで落ちてしまった。「クッソ弱えぇ!(俺が)」


ちなみにラグナ相手には専用の特殊演出まであるが…
このゲーム最強クラスのラグナに生半可な腕のテルミで挑むとどうなるかはお察しください。
「ケヒ…ヒヒッ…ヒャーハハハ!!弱ぇ!弱過ぎだぜぇ!(俺が)」


流石にあんまりだと思われたのか、底辺層に大幅なテコ入れの行われたCFで判定の強い4Dや中段の必殺技を手に入れたりと
大幅な上方修正をかけられ、中堅クラスまで返り咲いた。ついでにハザマが弱体化したのでようやくテルミ>ハザマになったのとなんかJ2Dが上段にされた
これからの活躍に期待したいところ。


…だったのだが結局CFでも定位置に戻ってきた。
「覚醒しても、その程度だったってこと。ヒヒヒ…悔しいか?悔しいよなぁ…(俺が)」
CPで最底辺仲間だったアマネやアラクネは大幅に強くなったと言うのに…
とは言えCP最終版よりはまだ戦えるので頑張れば上位も食えるかもしれない。




【作中での暗躍】
作中で起こった事件のほとんどに何かしらの形で関わっており、色んな悪いことの発端となっている。
BB界の2大組織「世界虚空情報統制機構」と「第七機関」の設立にも関わっている。


ハザマの項でも述べられているが、ラグナたち三兄弟の運命を狂わせた元凶。
教会襲撃でラグナから全てを奪い去り、自分を強く、誰よりも憎むよう仕向けた。テルミは、強い憎しみの感情により、より安定した存在となり、力もさらに増していく。
復活したてで、まだ不完全な存在であったテルミは、ラグナから向けられる憎しみで安定を得たのだ。

「カラミティトリガー(以下CT)」では、ノエルを利用し、「眼の力」で存在定着を果たし、完全復活。
(余談だがこのシーン、アニメで再現されたが、あまりの唐突さに、ラグナたちのみならず視聴者も呆気にとられるばかりであった)

「CS」では、ノエルをムラクモとして覚醒させるべく暗躍。様々な可能性が生まれた「確率事象」を全て観測した。
そして、覚醒したμすら餌にし、タカマガハラを無力化させ、自由の身になる。
……またまた余談だが、「確率事象」の観測はかなり地道な作業だったようで、最後の事象にたどり着いた時のテルミのハイテンションぶりは一見の価値あり。
どのくらい地道であったかは、CSのアケモをやると、よく分かる。


「CP」では、アマテラスを破壊し、「滅日」を遂行するため、復活したνを調整し、着々と準備を進める。
用済みとなったラグナを帝が始末しなかったという計算外があったものの、来るべき「滅日」へ、テルミは心躍らせるのであった。


「さぁ、「滅日」を始めようじゃねぇか」





















家庭用CPアーケードEDネタバレ注意










固定戦闘キャラは、
3戦目:バング
6戦目:ラグナ
7戦目:テルミ
8戦目:ハクメン

テルミのストーリーは、自分の精神に干渉してきたトリニティが具現化したキャラを迎撃するというもの。



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Double Face



トリニティが具現化したハクメンを撃破したテルミ。自分の知っているハクメンはこんなものではないと言い、
所詮お前のできることはこんなものだと、トリニティを挑発する。
トリニティは、テルミの言う通りだと自嘲しつつ、不穏な言葉を残し、テルミの精神から去って行った。



私にできることなんて……せいぜい、誰かが貴方の喉にナイフを突きつけやすいよう、手伝うことだけ



意味深な言葉を訝しんでいると、テルミに異変が起こる。
彼が立っていたのは、イカルガの地。

ここは……違う。精神の中じゃねぇ。マジのイカルガ……だと?




なぜ自分がここに、と動揺するテルミに、ハザマがいつもの軽薄な口調で語りかける。


あ-、もしもし、聞こえます? どうやら、貴方と私の立場がひっくり返っちゃったみたいですねぇ



今まではハザマが表でテルミが裏だったものが、今はテルミが表でハザマが裏。
精神体である自分が表ということは----冗談ではないと狼狽するテルミ。

これじゃ……これじゃ、猫の剣が届いちまうじゃねぇか……!


あ、やっぱマズいですよね。はてさて、困りましたねぇ




うろたえるテルミに対し、あくまで軽く語り掛けるハザマ。
そんなハザマを余所に、追い詰められたテルミは、張り裂けんばかりの怒りを叫ぶ。





あの眼鏡女とクソ吸血鬼ぃぃぃぃぃっ!!






















家庭用CPストーリーモード終盤ネタバレ注意


クロノファンタズマ編EP18

終局の始まり




よう……てめぇが来たのか……。



帝たちを止めるため、イブキド地下の窯へ赴いたハクメンの前に、実体化されたテルミが現れた。
残滓か、と訝しむハクメンに対し、残滓ではないと不機嫌そうに言うテルミ。


「二重の者(ドッペルゲンガー)」として実体化したテルミは、自由に歩ける分、認識が飛んで仕方がないと愚痴を言いつつ、
いっそのこと自分の躰を返してもらうか、と相変わらずの調子でハクメンを煽る。





返せる物ならば疾うに返して居る。だが今は未だ、此の忌まわしい「力」に頼らねばならぬ使命が有る。……貴様の全てを滅すると謂う「使命」がな!



「ハザマ」に頼まれてこんなところにいたが、なかなか面白ぇ展開になってきたじゃねぇか……。俺を滅するだぁ?調子乗ってんじゃねぇぞ馬鹿が!





身構える両者。荒ぶるテルミは、再度ハクメンを挑発し、ハクメンはそれを跳ね除ける。



てめぇは惨めに地面這いずってんのがお似合いなんだよ……この「弱虫」野郎が。


成らば我が「弱き」心も此処で「滅する」!!



六英雄の決戦が始まった。













オラオラオラオラァ!弱ぇ弱ぇ、弱いんだよぉ!!死ねよ、ホラさっさと死ねって、死んでくれよおらぁ!



両雄の対決は、テルミが優勢となった。技を練ることができず、防戦一方となるハクメンに、猛攻をかけるテルミ。
止めを刺さんとしたその時、テルミに異変が起きる。突如動きを止めるテルミ。





なっ……貴女は……。


テルミさん……ここまでです。





もう一人のテルミといえるハザマの前に立つトリニティ。
次の瞬間、彼女の刃がハザマを貫いた。


ハクメンほどの手練れと戦う以上、どうしても意識はそちらへ向かう。と、なれば、器であるハザマは当然無防備になる。
トリニティは、その隙を突いたのだ。

仇敵に決定打を打ったトリニティであるが、その際でさえも、彼女は謝罪の言葉を口にする。
自分はこんな手を使わなければ、テルミには近づけないのだと。
だからお前は甘いんだと、ハザマはトリニティをなじる。




ハクメンさん、今です!!


クソ……がぁ……。



テルミは一歩も動けない。いくら二重化したとはいえ、器たるハザマが致命傷を負った以上、その躰で実体化しているテルミにも、影響が現れるのは必然。
無論、その隙を逃すハクメンではない。隙だらけとなったテルミに、ハクメンの奥義が炸裂する。


明鏡止水……我心よ……一振りの「刃」と化せ。劫魔滅殺……虚空陣奥義……。




刻殺(ときごろし)」。





なっ……。






避ける間もなく、ハクメンの奥義を受けるテルミ。断末魔を挙げることもできず、彼の周囲が暗転する。
ハクメンは静かに決着を告げる。




貴様の持つ「刻」を殺した……。終わりだ。……感謝する……「トリニティ=グラスフィール」。





六英雄が生み出した「害」は、同じ六英雄によって、引導を渡されたのだった。
決着を感じ、安堵するトリニティ。しかし…。






てめぇも……死ねよ……このクソ眼鏡……っ。




最期の悪あがきに、ハザマがトリニティに襲い掛かった。
ハザマによって刺されるトリニティ。二人は差し違える形となった。




あ……ユウキ……テルミ……。「カズマ」……さん。





二人は倒れ、ハザマはイブキド跡地の湖に落下、そのまま消息不明となる。
テルミを仕留めることはできたものの、トリニティは安否不明、もう一人の「ユウキ=テルミ」、ハザマも生死不明のまま消息を絶った。
六英雄たちの決戦は、半ば痛み分けのような決着を迎えた。









CFアーケードシナリオネタバレ注意

[ACT1]
CPの戦いで生存していたテルミは、エンブリオ内でレリウスの調整を受けていた。ハザマとは完全に分離しており、現在は自己観測で実体化を果たしている。自己観測には限界があるため、再度ハザマとの融合を目論む。そのため、フェイズシフトシリーズで描かれたカズマ=クヴァルとの融合と同じ手順で、ハザマを窯まで誘導し、融合を行おうとする。
ハザマと情報を共有し、後は「蒼の継承者」の確保のみ。そこへ、かつて自分が殺した六英雄・ナインが妨害に現れた。テルミに対し怒りをあらわにする彼女に対し、テルミはトリニティなどを引き合いに出し挑発。激昂したナインと激突する。しかしナイン自身は決着を付ける気はなく、本気を出してはいなかった。彼女曰く、テルミを殺すためにはしかるべき手順が必要であるとのこと。

そういやぁ、あんときもこんな感じだったなぁ。大事なお友達に術を破られたとも知らねえで……。余裕ぶっこいて、俺様に手も足も出ずに地面を這い蹲ってよぉ!あんだけ無様な姿晒してまだ懲りてねぇのかよ、超うけるー。

……って俺がはしゃげば満足か?ああ?




[ACT2]
再度ハザマと接触するテルミだが、ハザマの態度を不審に思い、別の器を探す必要を感じた。そのため、元々自分の器だった「スサノオユニット」、ハクメンの前に姿を現す。彼との交戦を通して何かを確信し、状況が自分に有利に動いていると笑う。その後、イザナミの持つ「蒼」を手に入れるために、彼女と交戦。だが、彼女に持つ「蒼」がただの欠片に過ぎないと知ると、「蒼」をあっさりと手放し、踏みつぶす。欠片と言えど、「蒼」の力を使えば器ぐらい作れるというイザナミに、テルミは「器ならもうある」と返し、その器を手に入れるため、行動を開始するのだった。


ッヒヒヒ、こんなゴミのために目の色変えて足掻いてよぉ……。笑わせてくれるぜ。



[ACT3]
器を手に入れるための手段を得るため、テルミはナインの妨害などを躱し、ある場所を訪れていた。かつて自分を封印した吸血鬼、クラヴィス=アルカードの棺である。棺を暴こうとするテルミだったが、そこでクラヴィスの仕掛けた術が発動する。「零式絶対防御『鏡合わせの刃』」。対象と全く同じ幻影を作り出し、自分自身と戦わせる術である。この術を見て、テルミは自分の求めるものがあることを確信。自身との闘いに臨む。

いいぜいいぜ、だったら楽しもうじゃねぇか!殺せるもんなら殺してみやがれ!なぁ『俺』?


自分自身との死闘を制したテルミは、クラヴィスの棺からあるものを入手する。『ヒヒイロカネ』、かつて自分がその威力を味わったものであった。これがあれば器を手に入れられる。神による「喜劇」を終わらせるこれ以上の無い器を。テルミは動き出す。全てを破壊するために。

もう面倒くせぇのは止めだ……。全てだ……全てをぶち壊す。人も、神も、この世界も!


『武疾スサノオ』の名において……その全てをぶち壊す!!!

以下CFストーリーモード終盤シナリオネタバレ注意~




『ヒヒイロカネ』入手後、ハクメンの僅かな隙をついて攻撃し精神を破壊してスサノオユニットを取り戻し、本来の姿である『武神』スサノオへと回帰する。
その圧倒的な神の力でラグナ達を一蹴、ノエルを奪ってアマテラスと共に蒼へと繋がる門へ向かい、門番であるEsを打ち破る。
その後に駆け付けたラグナとジンに対し、スサノオは自身の目的を語る。

スサノオの目的は、アマテラスが想像する世界をすべて破壊し、新たな世界に生まれた者たちの恐怖の象徴として君臨すること。
その恐怖により、黒き獣すら凌駕する強さを得て、恐怖のみしか存在しない世界を作り出すこと。
そして何より、自らを縛る鎖をすべて引きちぎり、真の自由を手に入れることであった。

ラグナ達が辿り着く前にノエルを取り込み、滅日の影響を無効化したものの、
ラグナにスサノオユニットから引き剥がされ、スサノオユニットに入ったジンに斬られた。
しかし、蒼にラグナと共に選ばれたことでラグナと同時に『蒼の境界線』へと至ってしまう。

だが、それは門を開くことが出来るノエル、そしてラグナを信じる者たちが「ラグナがテルミを消し去る可能性に賭けてくれたから」だった。
この時、スサノオがアマテラスによって継承されていたため、ユウキ=テルミは「黒き獣をから世界を救った英雄」となってしまい、
テルミの強さである他者からの恐怖を、誰からも得ることができなくなってしまっていたのである。


最後の戦いの末、ラグナに敗北。『永遠に苦しめ』と呪詛の言葉をかけ、最期まで笑いながら消滅した。



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最終更新:2023年06月23日 04:36