ゴンザレス(FE)

登録日:2013/11/10 (日) 14:57:59
更新日:2024/02/24 Sat 11:20:46
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おれはこわくない!




出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始
(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS


CV:拝真之介(FEヒーローズ)


西方三島の村々を荒らし回っていた山賊。
醜悪な容貌、不潔な体はまるで化け物であり、怪力で様々な悪事を働いて人々から恐れられる存在となっていた。
バアトルによればその悪名はかなり知れ渡っていたようだ。
新たなる獲物を求めて、ロイ達に襲いかかる。






というのは嘘で







本来は心優しく穏やかな性格。
怪力の持ち主だが喧嘩や争いごとを何よりも嫌い、訓練で相手を傷つける事すらも嫌がる。
花や小動物を愛でる一面も持ち合わせており、ある意味見かけ倒しNo.1といってもよい。
ただし悪名が広まってるのは事実の様子。

公式イラストでもかなり人間離れした体格をしており、山男か何かの類と疑われてしまうのも頷ける。
物覚えも悪く、人との関わりを避けていたためか発音がかなり拙く、コミュニケーションをとるのも不得手。
その見た目ゆえ生まれ育った村人から迫害され、果ては石を投げつけられ追放された過去を持つ。クズどもが…

石を投げられた話については、とある村を訪問した際に
『村の子供を連れて恐ろしげな大男が現れたので石を投げて追い払ったが、山で迷っていた所を村まで送ってもらえたと聞いた。もしその男に出会ったら礼と謝罪を伝えてくれないか』
という話を聞くことができる。この大男とは十中八九ゴンザレスの事だろう。


西方三島を治める領主に仕えており、命令に従って村を襲撃しようとする。
もちろんそれは彼の本意ではなく一度は渋っており、リリーナで話しかけると村に門を閉ざす事を伝えて欲しいと頼んでくる。
リリーナは彼の悲しみを汲み取り、勇気を持って自分たちと共に戦って欲しいと懇願し、それに心を打たれて仲間になる。
ただし彼が村を破壊した後だと本当に悪堕ちしてしまうからか仲間に出来なくなる。

『新・暗黒竜と光の剣』『新・紋章の謎』にはユミルという、彼の要素を踏襲したような新キャラクターが登場する。
ただし、こちらは逆にマルスを「村を脅かすのではないか」と警戒し、後に和解という形で加入する。
そして新紋章ではマイユニットに出合い頭に山賊と間違われる(マルスによってすぐ誤解を解くが)。
また「強面だが繊細な好人物」という面においては、『覚醒』のブレディや『if』のブノワにも影響を与えたと思われる。

リリーナで仲間にするのはシーダ、特に「暗黒竜と光の剣」時代に誰彼構わず仲間にしていたシーダをモチーフにしたもの。
……なのだが、当時数を増やした新参エムブレマーにはこんなもん分かるわけがないと評判だった。
これまでの寝返りキャラが何かしらヒントがあったのに対して、こいつはまったくヒントがないのである。まぁ暗黒竜のロジャー、トラキア776ミーシャイリオスに比べればましなのかもしれないが……。

終章で出撃させた時の後日談では村に戻ったようで、世界を救った英雄のひとりである彼をかつての村人たちは歓声と共に歓迎し、幸せな生涯を過ごしたという。
一見美談だが上記の過去の事があるので典型的な掌返しともとれてしまうのがなんとも…。


【ユニット性能】

○初期値(ノーマル→ハード)と成長率、CCボーナス
山賊 LV5/11(ルートで異なる。左が北、右が西。)
HP-36→42(90)+4
力:12→16(60)+2
技-5→7(15)+5
速さ-9→11(50)+2
幸運-5→6(35)
守備-6→7(25)+3
魔防-0→1(5)
体格-15+2
属性-雷
斧C(西ルートではD)

○所持品
デビルアクス
きずぐすり(片方のルートのみ)


クラス「山賊」で仲間になる歴代唯一のキャラで、山を移動し地形効果も得られる歩兵という特性を持つ。
海賊のギースと同じくバーサーカーにクラスチェンジでき、山と海の両方に適応でき必殺率+30%という強力な補正が付く。
山は防御+1、回避率+30%という強力な地形効果があるので、下級職時代の生存率はギースよりも高くなりやすい。
まぁどっちもクラスチェンジするまでは戦力として頼りにくいのだが。

その馬鹿力と屈強な体格を反映し、HPや力は初期値、成長率共に高め。
そして巨体の割に速さの成長率も高く、アタッカーとして高い素養を秘めている。

反面、その他の能力は低めで、特に技と魔防の伸びは致命的に低い。というか魔防の伸びはほぼゼロ。1ピンすると驚くレベル。期待なんぞするな。まぁ元々この時代の斧使いに魔防を期待する人なんて居ないだろうが。
なので魔道系ユニットが多く出現するマップでは運用に注意したい。特に杖使いの多いマップでは出撃準備などで工夫が必要になる。
技に至っては他の物理系キャラの魔防くらいの成長率なのでこちらも期待はしないように。
普段は忌み嫌われる「技ピン*1」も彼なら許せる。というか 寧ろ諸手を挙げて歓声を上げたいくらいである。

上述の通りバーサーカーになるとソードマスター同様必殺率ボーナスが30%付くため、その破壊力を存分に発揮できる。
戦士組が微妙なこともあって斧使い、そしてアルマーズ使いとして十分検討できる。

初期状態こそ技の低さや斧の命中率の悪さからをよく攻撃を外すため扱いづらいが、ある程度育てて技も補強できた場合は無双できるほど強くなる。
CCの際に技が5ポイント(命中+10)された姿に目を見張った人も多いのでは。
さらに後半になると3すくみで有利な槍使いの敵が多くなることや、他のユニットとの支援効果である程度命中率を補えるようになること、
体格が非常に大きいので斧に体格負けせず意外と当ててくれること、難所として有名なマップには大体「高い山(防御+2、回避率+40)」があるので地形効果を受けやすいことも大きい。
そして何より必殺補正。封印の剣と言えば「その後のソードマスターが弱体化する原因になった」と語られるほどソドマスが強いゲームだが、そのソドマスと同じ必殺補正を持つユニットが弱いわけがない。
中でもリリーナやトレックは単体でも高い能力を持つ上、支援Aになると命中率+7.5%、必殺率+15%と短所を補い長所を伸ばす強力な補正が付く。
敵の大半が重い鋼の槍や手槍持ちを占めるイリアルートだと八面六臂の大活躍を見せてくれる。

ただし、それでも速さの高い傭兵剣士や遊牧民、地形効果を受けた敵相手だと決して安定はしない。特に地形がほとんど真っ平らで遊牧民や剣士が多くを占めるサカルートを通った時はこの弱点が非常に顕著に表れてくる。
それほどまで彼の技は低い。斧の命中が低い。あと敵のサンダーストームも怖い。被弾率が回避ではなく魔防に依存する状態異常杖なんてせいすい込みでもまず避けられない。大きい体格も救出の難しさにつながってくる。
16章外伝やサカルートの18.20章は彼の弱点のほぼ全てで構成されてるといっても過言ではなく、仮に上級職LV20まで育てていてもこのステージだけはお休みさせた方がいいレベル。
道中で手に入る秘伝の書を全部費やしてみるのも一興。21章の秘密店でも販売してる為、技をカンストさせるだけで見違えるほど使い勝手が良くなる。

本作最大の難所と言われる21章では山の地形効果と3すくみ補正を活かし、ドラゴンナイト達への囮や迎撃役として活躍する。
後半で真価を発揮するが、最初から高い山に登り地形効果を受けられることも馬鹿にできない。
その地形効果は凄まじく、ハードモードの21章で (やや運が絡むが)初期ステの彼でも高レベルのドラゴンナイト/マスターの群れを単騎でひきつけられるようになる程*1あまりにも強いのでゴンザレスに限らずバーサーカーの支援相手は(高い)山とか言われだす始末。高い山に侵入可能な支援相手がガレットくらいしかいないのでぼっちになりがちである。
速さがガンガン上がる上に体格が初期で15もあるため、仮に技が上がらなくても地形や支援を活用して遠慮なく囮にしたり手数で勝負できることも強み。一度使ってみると評価が完全に改まるキャラ。
烈火』のようにモブドラゴンマスターが剣を使って来たりアクスバスターに専用の補正がついていたら高い山に陣取っても辛い展開になっていただろうが、本作の敵は上級職になって追加される武器をあまり活かさない傾向にあるので割と存分に3すくみ上で上位を取れる。

どう見ても敵にしか見えない見た目や偏りまくったステータスなどから、ネタ枠に見えたり活用する人が少ないかもしれないが、ちょっと工夫すれば……というか別に工夫しなくても十二分にやれる子である。
支援相手の優秀さも相まって、封印最強の斧ユニットとして彼の名前を挙げる人も少なくない。難易度を上げる縛りプレイだとむしろ使われない方だったり。

ハードモードだと彼にもブーストがかかり、HPと力が馬鹿げた数値になる。
技や速さも多少は伸びているので、やや一発屋気味だが即戦力にもなりうる。

ただ斧使いとしては最強候補でも、同じ必殺を得意とするソドマスと比べると使いづらさが目立つ。
命中率の低さはドーピングや支援で補うにしても限界があり、技が24までしか伸びないのが致命的。そこがルトガーらとの決定的な差である。
彼の支援属性は命中が上がりにくいのも向かい風である。このあたりは命中も上がる炎属性のギースに軍配が上がる。
斧使いらしく力ではソドマスを大きく上回るが、剣の神将器デュランダルはパラメータ補正の違いにより威力は高い。

それでも歩兵としては最高の地形適応力、命中率こそ低いが手斧で間接攻撃可能、そして上記で挙げた山に陣取って竜騎士たちを迎え撃つ仕事などソドマスが真似できない強みも多い。
特に13章やイリアルート19章、21、23章はソドマスだとストレスフルかつリスキーな攻略を強いられるが、バーサーカーだと手斧一本持たせれば次々とてやり持ちのソシアルペガサス、竜騎士を叩き落とせるのでサクサク進める。
何より最終決戦でアルマーズを輸送隊の肥やしにしなくて良くなるのは大きい。

分岐ルートによって加入レベルが異なり、北ルートではLv5で、もう一方の西ルートではLv11で加入する。
にもかかわらず、パラメータは同じで、むしろなぜか武器レベルがDに落ちる。おそらく設定ミスでネームド敵のスコーランとステータスが入れ替わっているものと考えられる。
育てるならLv5で登場する北ルートに進みたい。ついでにそのルートでは闘技場も利用できる。
他の報酬もどちらかと言えば北ルートの方がおいしいし、進出も簡単。9章の村全部見捨てれば自動的に北ルートだし。
ただし11章北ルートですべての報酬を獲得するのは非常に難しく、特にハードモードは難所として有名。といっても強いゴンザレスを使うためなら安いもんだろう。

ただしその闘技場での彼の育成は非常に根気が要る。
打たれ強さと速さによってすぐ降参という事は少ないが上記で散々触れた命中の低さがモロに響いてきて兎に角攻撃が当てられない。有利な槍を相手に命中60台あれば高い方で命中50、 下手すれば40台で戦う羽目になる事もザラ。 剣使いを相手にすると命中30~最悪20台というこっちが相手のカモネギな状態になってしまう。
なのでどうしても1試合あたりの時間が長くなってしまいがち。かと言って油断していると倒される可能性もあるので悪い意味で気が抜けないという結構ストレスな環境になってしまう。プレイヤーが許すならばリセット厳選を使って槍持ちが相手に出てくるようにする方が賢明。

【支援相手】
支援相手はリリーナ、トレックエキドナ、バアトル、ガレット、ダヤンの6人。
エキドナとバアトルは同時に仲間にならず、ダヤンもルート次第では加入しない。
全体的に不得手ながらも積極的に関わりを持とうとする形で始まるあたり、彼の健気な本質がうかがえる。


説得相手でもあるリリーナとは、親身に接してくれる彼女に仄かな情を抱き花を贈るなど一途に接するが、リリーナが幼馴染への好意を語るとショックを受けて一度は彼女を拒絶してしまうも、涙ながらに一緒に居たいと告げられ男泣きしてしまう。
リリーナにとっては友人としての純粋な好意を向けているだけなのだが、見ている側からしたら結構魔性である。
なおこの2人、攻略的な意味でも組ませるとめちゃくちゃ強かったり。実用性や代用品のない美女と野獣的な魅力もあって愛好家もいるほど*2
余談だが、ロイとリリーナを支援Aにしてから彼と支援Bまで進めて打ち止めにすると、会話の流れ上極めて後味の悪い人間関係が出来上がってしまう。リリーナ本人は鬼の如く強さを発揮するが。

ボーっとする事が趣味なトレックとは、互いに互いの名を満足に覚える事すらしない(出来ない?)まま噛み合ってるようで噛み合っていない微妙なやりとりをしつつも最後は何だかんだ名コンビになる。
上にも記したように、効果的にも相性バツグンである。

村の復興の人手を捜してるエキドナからは猛烈なスカウトを受けて自分の力を賞賛されて乗り気になりつつ、自分の外見に対するコンプレックスに対し諭されて頭を痛める。そりゃその西方の村から追い出されたんだもんな……
支援効果的には互いの(特にエキドナの)弱点を補いつつ長所である回避を更に伸ばせるため、効果だけ見るならトレックやリリーナ以上に理想的。エキドナをエースにする場合は是非組んでおきたい。

ガレットとは彼に子分のようにコキ使われつつもガレットの過去が語られたり、密かにゴンザレスが毒舌を吐いたりする。

ダヤンとは彼の弓や馬に興味を示しそれらを試すも悉く痛い目に遭い、その詫びにクトラ族に伝わる羽飾りをもらったり自慢の馬乳酒を振舞われ酔い潰れたり騒動の連続だったりする。でもおカタい話題ばかりのダヤンの会話では唯一和むので一度見ておいて損はない。

バアトルとは
C
「おれを強くしてくれ」
「じゃあわしを殴ってみよ」
「なぐるとあんたが痛いからできない」
「この……ばか者がぁっ!」
「ぐはあ」
「きさまごときの力で このわしがぐらつくと思ったか!えんりょなく、かかってこんか!」

B
「おれ、金拾った」
「ほう、それで何に使う?」
「つよい鎧買う。鎧あれば攻撃食らっても平気」
「この……ばか者がぁっ!」
「ぐはあ」
「鎧にたよるなど、弱者の考えと知るがいい!」
「じゃあおれ、つよい斧買う」
「この……大ばか者がぁっ!」
「げはあ」
「てつのおのの一撃で壁を砕けるくらい鍛えんか!」

A
「よくぞここまで成長したものよ」
「おれ…」
「おまえが言いたいことは分かるぞ、たしかにそうだ、わしはうれしいぞ」
「おれ おれ…」
「さあ行くぞゴンザレス、さらなる強みを目指して!」
「おれ…」

である。
20年前のあまりの猪武者キャラに「あれ、バアトルって登場した時の会話とかかっこよかったしカレルとすげぇしみじみ会話してたけどこんな頭悪かったっけ!?」と面食らう人も多かったのだが、この会話を見て大体納得する。
ちなみに「てつのおの」という武器の固有名詞が出てくる、GBAFEシリーズの中では割と珍しい支援会話。


FEヒーローズ



バ、アトルが言った。ヨロイにたよるな……いちげきでたおせ!


出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始
(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

2022年2月に大英雄戦で登場。斧装備の歩行ユニット。
イラストはサイファでも担当していた添田一平氏。

武器は周囲2マスの敵は、戦闘中速さ、守備を-5する『牽制の斧+』。

Aスキルは戦闘開始時自身のHPが100%なら、攻撃、速さを+5し、その状態で攻撃した時、戦闘後自分に1ダメージの『攻撃速さの渾身3』。
Cスキルはターン開始時、周囲2マスの敵の攻撃、速さを-4する『攻撃速さの威嚇2』。

ステータスがHP、攻撃、速さが高く、魔防が低いと原作準拠。
特にHPは50とヒーローズでは凄まじい高さで、個性及びスキル補正を考慮しなければ実装時点の全歩行ユニットでトップ*3
攻撃も汎用斧ではバジーリオに次ぐ56を誇り、大英雄枠としてもなかなかの高水準。
ゲームシステムの都合上攻撃は必ず命中するので、当てれずに苦労することは無い。

武器効果と威嚇で攻撃、速さ、守備を下げ、弱化させたところを得意とする攻撃と速さを活かした攻撃を叩き込む。

魔防が低いので、魔法は青属性でさえ耐えられない可能性がある。魔法及びマムクートの攻撃は受けないように動くこと。


いいえ あなたは こわがっているわ

また 追記・修正されるんじゃないか
まるで巣の中でふるえている小鳥のように

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最終更新:2024年02月24日 11:20

*1 成長の際、技のステータスのみが伸びる事。FEあるあるのひとつ。HP・技というパターンも技ピン扱いの範疇にされる事も。

*2 実はゴンザレスのような強面怪力の味方キャラはファイアーエムブレムには非常に少なく、それがシーダ枠のお姫様とくっつくなんてパターンは本当に数えるほどしかない……というかあるのだろうか?強面ってだけならいくらでもいるのだが。

*3 補正込みだとハロウィンチェイニーやセリスなどに次ぐ値