ギガンティック(MS)

登録日:2013/11/09(土) 13:40:05
更新日:2022/12/21 Wed 15:58:41
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一年戦争以降、小惑星アクシズに潜伏していたジオン公国残党
彼らはザビ家の再興を果たすべく密かに活動を行っており、宇宙世紀0087年のグリプス戦役において表舞台に登場。
そして、ネオ・ジオンを名乗り力を地球連邦に誇示するため地球侵攻作戦を立案し、実行に移した。
この過程でネオ・ジオンはあらゆる兵器や技術を研究・開発しその中には欠陥品未完成の試作機も多く生ずるなど試行錯誤の繰り返しであった。その一方で、地球上の重要な拠点を制圧するための兵器も考案されていたが、なるべく無傷で確保したいと考えるのは当然の流れであり、そこは政治的な駆け引きや作戦が重視されるが、外交カードの切り札、つまり強大な抑止力を持つ機体が必要とされた。
その抑止力とは昔も今も変わらない戦略兵器ー核兵器であり、ネオ・ジオンはこれを使用できる機体の開発に乗り出した。それがギガンティックである。



ジオンとしては核を使用できる機体としてはすでにザクⅡC型を開発していたが、南極条約によって核の使用が禁止されると同時にザクはほぼ全て対放射能装備を取り除いた通常のF型やJ型にシフトされ、それ以降核兵器を使用する機体は実質開発されていなかった。
なので新規に核兵器の使用を前提とした機体を開発するのは久しぶりであり、また戦略核レベルの物を搭載するのはあまり例がなかった。
そこで彼らはある機体のデータに着目する。その機体とは、かつてのデラーズ・フリートが奪取し、実際に核を使った連邦の象徴の名を持つ機体-ガンダム試作2号機であった。

ガンダム試作2号機、通称サイサリスは戦術核の使用を前提としており、機体各部に耐熱、耐衝撃、対放射能装備など特殊な装備を施しておりギガンティックもこれに準じた構造に組まれた。
だが最大の変更点としてサイサリスに存在した冷却用シールドが本機には存在しない。これはサイサリスのシールドは核使用時に本体を守る最大の要素である他、アトミックバズーカを収納している場所でもあるため少しでも損傷があると機体本体が無事でも肝心の核が使えないという最大の弱点でもあったため、ギガンティックはこのシールドの機能を盛り込んだ特殊装甲を開発することでシールド無しでも核が使えるように変更。
これにより、本機は本体のみで核が撃てるという最大の長所を得た。

また機動性に関してもサイサリス同様高い物を要求されており、特に本機はシールド無しでも核が撃てるようになったとはいえ実際に爆心地の近くにいるのは自爆そのものなため撃ったらすぐに緊急離脱ができるほどの瞬発力も求められた。
これに対しては全身にスラスターを多数設置し、特に下半身に大型かつ大推力の物を3基搭載し要求された機動性を確保。通常のMSとしても凄まじいレベルの機動性と瞬発力を持つに至った。

外観は頭部形状や色使いによりキュベレイに酷似しているが、核兵器用の特殊装備の結果細見のキュベレイに対しマッシブな物となっておりフォルムは対照的である。だが機動性は大型ブースターのおかげで速く、これもジ・O同様「素早いデブ」とみなしていいだろう。実際、緊急離脱のための瞬発力も重視されてるし。

本機は地球侵攻作戦でも重視されたダカール占拠において交渉が難航した際の切り札として投入される予定だった(あくまで存在と核を誇示して、実際に撃つまではしなかったと思われるが)が、ダカールの無血開城がうまくいったことと続くダブリンにおいてはコロニー落としを行うことが決定したため本機の出番はなくなり試作機は表に出ることなく解体された。
ちなみに出番がなかったことについては肝心の核弾頭は予定されていたルナツー攻略戦において奪取し、それを使う予定だったが失敗したのでそれを当てにしていた本機も自然消滅した、とも言われている。

ちなみに、ルナツーの核弾頭についてはこの後の第二次ネオ・ジオン戦争においてシャア達が奪取に成功している。
このため、もしかしたら本機も出番があった…と思いきやこちらはアクシズ落としのために使用されたのでどっちにしろ出番はなかったものと思われる。
ある意味連邦にとっての忌まわしきガンダムの亡霊とも言えるこの機体だが、こちらは牙を向くことなく人知れず暗黒へと帰っていったようだ。



[主な武装]

2振り装備。出力は高めに設定されている説もある。

  • アトミックバズーカ
サイサリスが装備していた核弾頭をブッ放すバズーカ砲。こちらは用途は同じだが形状はまったく異なり名前だけが同じの別物。砲身は紫色で塗装されている。



ちなみにサイサリスは当初複数の弾頭を使い分ける機体として開発されており、またデラーズ・フリートはビームバズーカを使用した再利用案があった(シン・フェデラルの機体は装備していた)が、出番がなく消えていったことを考慮するとこうした案は無かったと思われる。何かすごく勿体ない気がしないでもない。



[ゲームでの性能]
「ZERO」で初登場。一応サイサリスの上位互換の位置づけであり、性能は上回っている。ただしバルカンやシールド防御は出来ず、一長一短の関係である。あとアトミックバズーカはMAP兵器であり威力も同じ。「ポータブル」ではフェニックスガンダムとウィンダム(核ミサイル装備への換装が可能)と設計すると作れるため序盤のバランスブレイカーともなり得る位置にあった。


…だが、「ポータブル」以降めっきり出番がない。今のバランスで出たらアトミックバズーカがマルチロック可だったり、機動が高かったりといった予想は出来るが、登場していないので何とも言えない。
プレイヤーの中には「サイサリスを複数生産するより、ギガンティックの方がしっくりくる」と言う方もいるようであり、ぜひとも復活して欲しいものである。
ちなみに、これと同じ理由で「ギレンの野望」への登場を望む人もいるとかいないとか。


ちなみに、PS時代では名前ネタで「ギガン」が設計素材に出来た。
また「FIF」の5面では中佐になった「0083」のカリウスがギガンティックに乗り、同型機とジオン残党を率いてジャブローに襲い掛かってくる。
複数のアトミックバズーカが怖い他、カリウス機はチョバムアーマーを装備しているので2回倒さねばならず、地味に面倒くさい。




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最終更新:2022年12月21日 15:58