偽りの名 ゾルゲ

登録日:2011/12/31 Sat 09:16:00
更新日:2023/07/28 Fri 21:36:49
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そのうち全ては我々のもの…。フフフ。




偽りの名 ゾルゲ》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
デュエル・マスターズのDMR-03「エピソード1 ガイアール・ビクトリー」に収録された1枚で、この弾初登場となる種族アンノウン」のクリーチャー。


解説

偽りの名 ゾルゲ SR //自然文明 (8)
クリーチャー:アンノウン 8000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーまたは自分の他のクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある他のクリーチャーを1体選んでもよい。そうした場合、その2体はバトルする。
■W・ブレイカー

自然文明の組み合わせのカードでは3枚目になる。
ややこしいことに名前に“偽りの名”とあるが、その読みは“コードネーム”。元ネタは非常に解りにくいがソ連軍のスパイ「リヒャルト・ゾルゲ」
小学生向けのTCGなのに、現実のスパイを名前に使うとはタカラトミー…
まあ、熱血ボス!とかヴァルボーグなうをクリーチャーに付けられるよりは遥かにマシである。

イラストは海外絵師が担当。他のクリーチャーと比較してもかなり異彩。明らかにMtG寄りのイラストである。
念を押すが、本来そのようなイラストは闇文明が本職である。

効果もやはり異彩。簡潔にすると自分の出したクリーチャーのパワー分の除去火力が出すたびに使えると言うもの。
この効果により、ゾルゲ自身が出た時にはパワー7500までなら一方的に破壊できる。当然、後続の出したクリーチャーのパワーが高いほど除去できる範囲が広がる。
なお、他にバトルを促す効果を持つカードには《ファンタジー・ハート》《キサナティック・X》や、《爆竜トルネードシヴァXX》等がある。

この効果に一番喜んだのは《時空の火焔ボルシャック・ドラゴン》だろう。
パワー5500以下のクリーチャーがいる時に超次元から呼び出せば、ボルシャックがバトルに勝ち、《勝利の覚醒者ボルシャック・メビウス》に即座に覚醒することができる。
そのため、ハマれば5マナからのT・ブレイカー&6000火力×2を叩き出せる。

さらに、《死神明王バロム・モナーク》と組み合わせて無限に墓地からリアニメイト、効果を何回も使いまわすイヤらしいコンボも開発されたりもする。

ただし、バトルを促す効果には弱点もあることに要注意。
相手の場に何もいなければただのカカシになってしまい、いたとしても効果に選ばれないアンタッチャブルやパワーが高いクリーチャーだったら意味がない。

間違っても相手の《レッド・ABYTHEN・カイザー》を選んだりしないこと。
あなたのマナが消滅します。

また、文明的に構築が難しいのにも注意。同弾に収録された《超電磁コスモ・セブΛ》が非常に強力なので、力を発揮するには一工夫が必要である。

総合的に見ると、癖が強く上級者向けのカードだが、一旦はまってしまえば非常に強力な一枚である。


収録後しばらくして、その特殊な効果を生かしたゾルゲループと呼ばれる即死コンボが開発された。
かなり複雑な処理を行うので詳細は省くが、
の、二種類がある。

ちなみに、この「ハンター型」、後に【紅蓮ゾルゲ】と呼ばれるデッキは、コンボにカレーパンが絡んだり、既に死んでいる味方クリーチャーを集団リンチしたりと、かなりカオスなことになっている。
このコンボのせいで環境が大荒れ。さすがに公式もまずいと判断し、プレミアム殿堂コンビに指定されてしまった。


派生カード

それからおよそ背景ストーリー上で一万年後、エピソード3にて彼に似たクリーチャーが姿を現した。
偽りなしゾルゲ ⅩⅢ SR //自然文明 (8)
クリーチャー:アウトレイジ 8000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーまたは自分の他のアウトレイジをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選んでもよい。そうした場合、その2体はバトルする。
■自分のアウトレイジがバトルに勝った時、カードを1枚引いてもよい。
■W・ブレイカー

DMX-15「フルホイルVSパック」に新たに登場したゾルゲはアウトレイジになって収録された。
こちらには“偽りなし”とあるが、その読みは“コードレス”。ややこしい名前は相変わらずである。

かつてのゾルゲとの違いは種族のみではなく、バトル関連の能力にも出ている。
まず、能力によってバトルができるのはアウトレイジのみとなっている。
《百万超邪 クロスファイア》や、《暴走龍 5000GT》等のコスト軽減ができる大型クリーチャーとは相性は良いものの、アウトレイジの大半はビートダウン向けの者が多いのでやや扱いにくい。

その欠点を補うように、アウトレイジがバトルに勝つとドローが出来る効果を持つようになった。
上記した効果以外のタイミングでも発動が可能となっており、ⅩⅢを扱うならばこの能力を活かしたデッキ構築にしたいところである。

余談だが、この時代にはかつてゾルゲを倒したフォーエバー・カイザーが《未知なる弾丸リュウセイ》として、暗殺対象のプリンプリンは《高貴心 プリン・プリンセス》として存命している。
よりによって二人とも種族はこれまでの種族を捨ててアウトレイジになっている。ⅩⅢがゾルゲ本人とは決まっていないが、彼の身が心配である。

電融 ネードシヴァ SR //自然文明 (9)
クリーチャー:ディスペクター/アンノウン/フレイム・コマンド 23000
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
Q・ブレイカー
自分のクリーチャーすべてに「マッハファイター」を与える。
自分のクリーチャーがバトルに勝った時、カードを1枚引く。その後、相手のシールドを1つブレイクしてもよい。

《爆竜トルネードシヴァXX》とのディスペクターにされたゾルゲ。実は「味方同士で戦わせることができる」という共通点持ちだったりする。

性能は本家からバトルする要素を引き継いだシンプルな脳筋といった具合。自身のパワーも相まってほとんどの相手は殴り倒せるだろう。
だが、付与する能力が「マッハファイター」なのが実は重大な問題。マッハファイターは「このクリーチャーは、出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる」という能力なので、事前に並べた味方には何らメリットをもたらさない。後続にこそ意味はあるが、そもそも9マナのクリーチャーを出すならば勝敗を決する性能を期待したい。
同マナ、同色に禁断竜王 Vol-Val-8がいるのもあって、あえてこれを使う理由は乏しい。


デュエル・マスターズ プレイス

DMPP-17「ライジング・アライズ -希望の王女-」にて収録。元々のカードパワーが適度に高いためか、TCG版から性能・レアリティ共に変更点はない。
しかし、性能以上に注目を浴びたのが石黒氏によるボイス。黒幕っぽい台詞から激昂した際の小物臭い台詞まで幅広く熱演しているのだが、ボイスには何と「カレーパンはどこかな?」という発言があり、カレーパン好きな設定が反映されている。

しかもシティバトルでは勝太がゾルゲを使用してくる。
カレーパンを求めるゾルゲの台詞と勝太のカレーパン好き設定が噛み合いすぎており、本来のゾルゲは敵役なのに勝太の相棒枠の1枚っぽく見えるから困る。


背景ストーリー

背景ストーリー及び漫画「ストーリー・オブ・デュエル・マスターズ」では、エイリアンを操り戦争を起こしたエピソード1の黒幕として登場する。
ハンターでもエイリアンでもないアンノウンであるゾルゲは、《エイリアン・ファーザー》の右腕に成り済ましてパンドラ・スペースに潜入。

「妻の《マザー・エイリアン》、娘の《永遠のプリンプリン》がハンターに誘拐された」

と、の情報をファーザーに伝えて戦争を引き起こした。
(ちなみにマザーは暗殺されかけて瀕死状態に、プリンプリンはフィオナの森に逃げ込んだ)

その後、逃げたプリンプリンを追い、自身もフィオナの森へ。
が、すでに《流星のフォーエバー・カイザー》等ハンター達が彼女とマザーエイリアン両者を保護していた。
そこで、自身の正体がばれていないのを利用し、プリンプリンの召使「リヒャルト」として接近、ハンターとエイリアンの和平を申し出る。
同時に機会をうかがい、隙をついてプリンプリンの肩を貫き、自分たちアンノウンの野望を語る。

が、そのことへの怒りからフォーエバー・カイザーが、《星龍王ガイアール・リュウセイドラゴン》へ覚醒リンクしてしまい、彼にそのまま倒された。

なお、このことを同じアンノウンである《偽りの名 13》からは「無様な失態」「所詮ゾルゲはその程度だったのだ」と酷評されている。

ちなみに、「超全集E1」で上記《星龍王》の下りが背景ストーリーまとめに書かれているが、

『「リュウセイドラゴン」のがゾルゲを焼きつくす。しかし、社会のダニを一匹消したところで~』

となっていたことから、これ以降ゾルゲを社会のダニと呼ぶプレイヤーも増えた。
ゾルゲさん公式でいじめられ過ぎである。

ちなみに、リヒャルトとして活動していた際にはカレーパンを何よりも好み、隠れて永遠に食べていたことがパンドラ王家に伝わる歴史として記録されている。言い逃れ不可避な後付け設定だが
潜入する前から好きだったのか潜入してから食して好きになったのかは不明だが、他のエピソード1アンノウンと比較するとコミカルな一面があったと言える…。まあだからこそ13などからすれば「所詮その程度」だったのかもしれないが…。

王来篇

ディスペクターの1体《偽爆電融 ゾルネードシヴァ》と化してゲンムエンペラーと対峙し、全ての行動が罠であり、迂闊な攻撃は敗北を意味すると謳われる策略で迎え撃つ。
……が、相手が脳筋の化身ことゲンムエンペラーだったのが運の尽き。全ての罠を突撃してきたゲンムエンペラーの夢幻の無に取り込まれて自身も両断され、EXライフで再生する間もなく細切れにされてしまった。

なおフレーバーテキストでは『罠に頼るのは肉弾戦に弱いと白状するようなもの』と称されている。仮にも23000ものパワーで。
そりゃあパワー∞と比べたらみんなモヤシみたいなものでしょうけど……

デュエル・マスターズ プレイス

エピソード1のアンノウンには二つ名が存在しているが、ゾルゲは「扇動のアンノウン」ということが明かされている。
こちらの世界線でも基本的にはTCG版同様の動きをしており、最終的に星龍王に一瞬で焼き尽くされた。




そのうち全ての項目は我々のもの・・・。フフフ。
――偽りの名 ゾルゲ

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最終更新:2023年07月28日 21:36