アドラス

登録日:2013/11/04(月) 22:25:43
更新日:2023/04/27 Thu 12:04:51
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小さな海域の主だったアドラスは無限軍団の力を得て、今や────

*1


アドラス》とは、TCGデュエル・マスターズ」に登場するクリーチャーであり・・・カスレアである。


解説

アドラス SR 水文明 (7)
クリーチャー:シー・ハッカー 4000
ウェーブストライカー
WS−このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、各プレイヤーは、バトルゾーンにある自分自身の「ウェーブストライカー」を持つクリーチャー1体につき1枚カードを引く。

という重いコストでありながら行使できる能力は条件付きの大量ドローのみ。
その条件も中々厳しく、他に2体以上のウェーブストライカーが場にいる必要がある。
更に7コストのクリーチャーはウェーブストライカーに限らず、切り札としての機能が求められる重さであり、それ以外に何も能力を持たないこのクリーチャーはかなり肩身が狭い。
それでいてスーパーレアという最高レアリティに位置しており、同弾のトップレアでありベリーレアの《魂と記憶の盾》を引き当てようとしたデュエリストたちを落胆させた。

更に、彼が出てきた次の弾では・・・

星雲の精霊キルスティン VR 光文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド 5000+
ウェーブストライカー
WS-バトルゾーンにある自分のクリーチャーすべてのパワーは+5000され、「ブロッカー」と「W・ブレイカー」を得る。

規格外のバンプアップと打点増強能力を持ち合わせた後輩《星雲の精霊キルスティン》が、アドラスよりも1段階低いレアリティで登場。
数を並べて制圧能力で押し切るウェーブストライカーと完璧にかみ合っており、元々なかったアドラスの席をさらに追いやった。
ちなみにキルスティンが出た2年後の大会では、キルスティンを採用したタイプのウェーブストライカーがジュニアクラス準優勝という快挙を成し遂げている。
(ん?登場当初はどうだったのかって?・・・まぁこいつの全盛期という時点でお察しくださいとしか…)


以上の事から彼はインフレの続いた現在はおろか当時のウェーブストライカーとしても最弱の評価である。
とはいえ大量ドローが行えるウェーブストライカーは後にも前にも彼だけなので、その独自の能力を活かすデッキをこのページを見ている皆様方にぜひとも作ってほしい。


Kaijudoでは

ところが、日本では上記の扱いを受けているアドラスも北米版デュエルマスターズ『kaijudo』ではかなり優遇されている。
アドラスはkaijudoの聖拳編にあたる「Clash of the Duel Masters」に収録された。

その効果がこちら↓

Squillace Scourge SR /文明 (9)
クリーチャー:キマイラ/リヴァイアサン 8000
(This card enters your mana zone tapped.)
■Double Breaker (This creature breaks 2 shields.)
■Mindcrush-When this creature enters the battle zone, each player discards his or her hand.
■Tempest of Tentacles-When this creature enters the battle zone, your opponent can't attack or block with creatures until the start of your next turn.

↓  日本語訳  ↓

(このカードはマナゾーンに置くときにタップして置く)
W・ブレイカー
マインドクラッシュ-このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、
お互いのプレイヤーは自身の(ランダムの可能性もあり)手札を1枚選んで捨てる。
テンペストオブテンタクル-このクリーチャーがバトルゾーンに出た時
相手のクリーチャーは次の自分のターンの初めまでアタックすることもブロックすることもできない。



変わり過ぎである。

変わりすぎである



大事な事なので二回言いました。

まず文明に闇が追加され、更に自身の所属も、何故生まれたかもすらわからないシー・ハッカーから
kaijudoで優遇されているリヴァイアサンとキマイラに変更された。(余談だがこの弾には環境入りクラスの大型リヴァイアサンが収録されている。)

更にコストが2上がっただけでパワーが4000も上昇。そして念願のW・ブレイカーも付与された。

そして最も恐ろしいのは3つ目の能力。
端的に言えば
どんなにブロッカーが居ようともこちらの攻撃は素通りし暴れまわった彼らに対して反撃することもできない
というフィニッシャーとして相応しく、且つ理不尽極まりない能力である。

実際に重量級リヴァイアサンを大量に搭載し、Bottle of Wishesといった山札の上がクリーチャーであれば無条件で踏み倒せる呪文を使用した
「リヴァイアサンコントロール」では堂々の3積み。更に優勝までもぎ取っている。
(補足:kaijudoは本家と違い、同名カードは3枚まで。)
当然レアリティも高いため相場も1枚25ドル(現在の日本円で2000円~2500円)の高値で取引されている。
ここまで高レートになるとはアドラス出世したものである。

……それだけではない、彼は他の渡米組とは一味も二味も違っていた。
なんと

ストラクチャーデッキ「Choten's Army」の看板クリーチャーとなり、(しかも新規イラスト!)

更には

それとほぼ同時に発売した最新弾「Invasion Earth」のパッケージイラストに抜擢される。


という2重の快挙を成し遂げている。どこまで行くんだアドラスよ。

ちなみにこのストラクチャーデッキに収録されているアドラスは黒幕Chotenの忠実な下僕、Corruptedと化したという設定になっており、
その能力を大きく変えている。

Vicious Squillace Scourge SR /文明 (5)
進化クリーチャー:Corrupted(オリジナル種族)キマイラ/リヴァイアサン 9000
(This card enters your mana zone tapped.)
■Evolution - Put on one of your Corrupted creatures, Leviathans, or Chimeras.
■Double Breaker (This creature breaks 2 shields.)
■Crushing Assault - All your Corrupted creatures can't be blocked and have "Slayer".
(When a creature that has "Slayer" loses a battle, banish the other creature.)

↓  日本語訳  ↓

(このカードはマナゾーンに置くときにタップして置く)
進化-自分のCorrupted、リヴァイアサン、キマイラのいずれか1体の上に置く。
W・ブレイカー
クルッシングアサルト-バトルゾーンにある自分のCorruptedはブロックされずスレイヤーを得る。
(スレイヤーを得たクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する。)

完全なコントロールに成功したのか、能力が弱体化した代わりに
4コストダウンし、パワーに至っては1000上がった。
ブロックされない能力が「事実上自分フィールドの全てのクリーチャー」から「Corrupted限定」に変わり、
また「相手クリーチャーはアタックできない能力」は「Corrupted全員をスレイヤーにする」となって擬似的に再現されている。
オリジナルがコントロールの締めに入るタイプだとすればこちらはビートダウンのフィニッシャーと言ったところだろう。


アメリカで大成功をおさめたアドラス。
彼のこれからの活躍に期待したい。
そして…


デュエル・マスターズ プレイス

アドラス SR 水文明 (5)
クリーチャー:シー・ハッカー 3000
ウェーブストライカー:バトルゾーンに出た時、自分の「ウェーブストライカー」を持つクリーチャー1体につき1枚カードを引く。(手札の上限枚数を超えるなら、上限枚数に達するまで引く)

第四弾カードパック「混沌の軍勢 -REBELLION SYMPATHY-」にて他のウェーブストライカーと一緒に収録。
パワーこそ1000下がっているが、コストが2下がっている上に効果対象が自分のみに変更されている。
WSのフィニッシャーであるキルスティンが6コストに調整されているためマナカーブ的に綺麗に収まるようになっておりかなり使いやすくなった。
そのためか、フレーバーテキストもカスレアだったかつてのリベンジともとれるような内容になっている。


小さな海域の主だったアドラスは無限軍団の力を得て、今や世界に対して大きな脅威となった。

圧倒的な軍勢を共にアドラスの逆襲が今、始まろうとしている。


余談




追記、修正はデュエルマスターズもkaijudoもこよなく愛す人にお願いします。

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最終更新:2023年04月27日 12:04
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*1 画像出典:Twitter イラストレーター山崎太郎氏 @y_taro1 2020年12月4日掲載より https://twitter.com/y_taro1/status/1334695907711832066?s=20 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids