機界31原種/Zマスター

登録日: 2013/11/04 (月) 02:23:12
更新日:2024/03/23 Sat 23:04:44
所要時間:約 19 分で読めます






星々の彼方から訪れる31種のあらゆる源。

此処から始まり此処に終わる。


勇者王ガオガイガー』に登場する敵機界生命体ゾンダーを統括する存在。
登場はNumber.31から。



【概要】

TV版ガオガイガー第二部における敵勢力。人類側からの通称は「原種」
元々は三重連太陽系”紫の星”で「知的生命体が持つストレスなどのマイナスエネルギーを解消する」という目的で生み出されたシステム。
言ってしまえば「知的生命体の精神をリフレッシュさせる為の健康器具或いは浄化装置」とでも呼ぶべき存在であった*1

しかし、なんらかの理由*2「有機生命体がマイナスエネルギーを生むならマイナスエネルギーを発さない機械生命体ゾンダーへと昇華するべき」という結論を導き出し暴走。
ゾンダーを生み出した結果、紫の星だけでなく三重連太陽系そのものを「機界昇華」によって消滅させてしまった*3
そしてESウインドを越えて現宇宙に進出し、機械昇華による侵略を推し進めてきた。

だが端末であるパスダー(EI-01)がGGGに敗北した直後、パスダーがもたらした情報により”青の星地球へとその勢力を伸ばすこととなる。

なおガオガイガー二作品が参戦している『第3次スーパーロボット大戦α~終焉の銀河へ~』のエピソード『戦神の星で』において、「ストレス」「マスタープログラム」「機界昇華」に関する独自の推察が成されており、興味深い。
そして後年の『覇界王~ガオガイガー対ベターマン~』では、地球側の宇宙に来る際にある存在に少なからず影響を受けていた可能性が指摘されている。


【行動方針】

劇中ではパスダー及び機界四天王に代わって地球の機界昇華を狙い様々な作戦を敢行したが、直接的に人類を殺傷し滅ぼすことが目的ではないため極力人間を殺さないようにしているところが大きな特徴。
オービットベースに侵入してきた時も、手段を問わなければ動力・宇宙駐留機能を除いて施設・人員共にズタボロにできたであろうが結局は大した破壊も殺戮もしていない辺り、かなり徹底している。
ただし目的の障害となる者やロボットに対してはあまりそういった配慮はなく、アルマやラティオのような完全な障害に対しては真っ先に排除しようとしている。(二人以外では原種の浄解は不可能なため)

ただ極力殺人を控えると言っても、それは「最終的にゾンダー胞子拡散の素体となる人類や生物が全滅しなければいい」という程度でのかなり雑な非殺傷に過ぎず、目的へ至る過程でなら地球環境や生態系を根本から崩壊させることにも何の躊躇いもない。
人類を弱体化させて自らストレスを生み出すようなこともしており、おそらく彼らのプログラム内に自分たちの活動がストレッサーになるということを考慮するロジックがない。
さもなくば最終的にストレスが0になるならその過程でどれだけ増えようとも構わないと考えていると思われる。


自分の願望や不満を最大限増幅した暴挙を見せつけられた恐怖や反省もあると思われるが、浄解された人間はストレスから解放されて感涙に咽び、その後真っ当な人間になっている。費用対効果が悪すぎると言わざるを得ないが

機界31原種

紫の星で作られた31個の《ゾンダークリスタルから誕生した機界生命体達。
31体すべてが全宇宙のゾンダー及び機界昇華を統括するマスタープログラムZマスターの一部であり、同時に独立した意思を保有。
個々が驚異的な力を持つが、中でも最強の7体は「機界最強7原種」と呼ばれる。

ゾンダー同様生命体や人工物、衛星との融合やゾンダーバリアーの発生が可能と基本能力はゾンダーロボと同一だが、それぞれが人体の部位(さらっと翼とか混じってるが)を模した姿と特異な能力を備えておりその戦闘能力は普通のゾンダーの比ではない。
おまけにゾンダーロボと原種の決定的な違いとして、何らかの安定供給可能なエネルギー源さえあれば体内でゾンダーメタルを精製でき、取り込んだ人間をゾンダーロボへと作り変えることまで可能な、謂わば戦うゾンダーメタルプラントであるということ。
また、複数の原種がいれば互いに融合し個々の能力を強化したうえで同時に使用できるようにもなる。

任意でESウィンドウを作り出しワープする能力もあり、移動時には巨大な柱のような姿へと変化して宇宙空間を航行する。
終盤での最終決戦では木星の16の衛星に残存する各原種が融合し、原種が月と同等あるいはそれ以上のサイズに巨大化する異常事態を引き起こした。

GGGではZX(ゼクス)ナンバー」で呼称される。

▽ゾンダークリスタル

31原種の中枢部である原種核本来の姿。
パズルのような形をした紫色の結晶体であり、集めると球体になる。
ゾンダーロボ同様たとえ身体が撃破されても原種核さえ無事なら短時間で活動可能になる。
だが戒道の《浄解》を受けると休眠状態であるゾンダークリスタルとなり活動不能に陥る。
完全なゾンダークリスタルをヘルアンドヘブン・ウィータでもって消滅させれば全宇宙のゾンダーを機能停止・消滅させることができる。そのためJ達はゾンダークリスタルの収集を行っていた。

クリスタルの存在は侵略を受ける側としては狙い所である一方、泣き所でもある。
それは即ち休眠状態を脱されてしまうと集めたクリスタルの分だけ凶悪な存在が生まれてしまうということ。
また、うっかり一つでも勢い余って核を破壊しようものなら、原種を滅ぼしたとしても現在までにパスダー以外が他の星域でまき散らしたであろうゾンダーをちまちま潰していかなければならなくなる。
ちなみに、原種核の強度はジェイアークの中間子砲で破壊が危惧される程度と決して強固ではないと思われる。ただし原種が自我はあれど我欲を持たずただ機界昇華が広まればいいというスタンスなら、完全消滅を防いでくれるのでむしろウェルカムである。


▽オブジェ形態


全幅:38m
最大高:145m
重量:推定3,800t

原種達の恒星間移動形態と称される巨大な八角形の鉄柱のような形態。
武器は下部から放つ大出力ビーム。
核となっていない原種はこの形態になって移動するのが基本と考えられる。
GGGのあらゆる探知システムにも引っかからない高いステルス性能を持ち、ESウインドウによって突如地球に襲来するとベイタワー基地への奇襲攻撃を敢行した。


【分類】

指揮官

  • 心臓原種(ZX-31)
マイナス思念は宇宙に滅びを与える。生命体はマイナス思念を持たぬ機械生命体ゾンダーへと昇華されるべきなのだ

CV:石井康嗣
31原種の中でも原種達を統括する司令塔であり、Zマスターの核となる原種。
光の巨人めいた姿だったが、Zマスターの体内では真ん中で赤青二色に分かれた巨大な顔から無数の血管が生えたような外見を持つ。
自身の情報端末(パリアッチョ、パスダーなど)を作り出し各惑星に派遣。他の原種やゾンダリアンに指示を出していた。
武器は心臓の鼓動のような破壊衝撃波や血管のような触手から放つエネルギー弾。
中の人が長官であることに真っ先に驚いた人多数。


端末

心臓原種が放った情報収集用の分身のような存在。
基本的に地球に散らばった原種は休眠状態にあり、目覚めた原種に対して指令を下す役目を担う。
EI-01も厳密にはこの端末の1体なのだが、地位的には下位に当たる。

  • パスダー(EI-01)
心弱き者どもよ…時は来た!!


前期でGGGを相手取り死闘を繰り広げた機界四天王の指揮官。
東京でのGGGとの死闘で消滅したかと思われたが、核だけが宇宙空間への逃亡に成功。勝ち誇った高笑いと共にパリアッチョに吸収され心臓原種にGGGの情報を捧げ退場した。
東京での決戦で圧倒的な力を見せた彼も、原種にとっては情報を収集するための尖兵に過ぎなかった。


  • パリアッチョ
地球、環境破壊。抵抗不可能。全人類、ゾンダー化

CV:吉田小南美

サイケデリックな色彩の露出多めな道化師の外観を模した女性型ゾンダリアン。
顔立ちは美麗だが顔には一切の感情がない無表情で、声も一切の抑揚がなくパスダー以上に端末としての側面が強い不気味な女。
常に玉に乗って空中を浮遊しているが、移動時には肉体を玉内部に収納し高速で空中や宇宙空間を飛び回る。
原種らしく、小規模気味だがESウインドウ形成能力も有している。

地球における原種達の行動の指示を命ずる作戦指揮官的存在であり、戦いこそしないが戦場から離れた位置から作戦状況を観察したり、GGGの戦力分析も担うが基本的に人類に対する評価が低いなど言葉の節々からは傲慢さを感じられる。

なお、劇中では分かりにくいが服装は前掛けのようなものと腰蓑だけで、その下は全裸であり、『勇者王ガオガイガー』のDVD9巻のパッケージはとんでもない事になっている。(詳しくは各自で調べていただきたい。)


機界最強7原種

Number.39〜46にかけて登場した31原種の中でも特に強力な能力を持った7体の原種の総称。
徒党を組んではいるが立場は皆対等である。
劇中では人間体を得てGGGに接触・交戦した数少ない原種であり、「ゾンダー編」におけるゾンダリアンのような役回りを担った。

人間体は自身のモチーフとなった部位が肥大化しているのが特徴で、紫色の額当てとローブを身に着けており、額当ての下にはゾンダーメタルが存在する。
自由自在に空を飛び、無機物の中を潜り込んで移動し、地球人の姿ながら一切の宇宙用装備を身に着けず生身で宇宙空間を行動できるなど肉体構成はゾンダリアンそのもの。
ただし本体はあくまで艦艇であり、人間体は本体から分離した意思を持つ端末にすぎない。
故に人間体で行動している間は力が弱まるのが欠点で、本体から分離している間にマイクのソリタリーウェーブを受けてしまうと大ダメージを受け、強力なGパワーを受ければ対消滅を起こして肉体が崩れてしまう。
本体である艦艇側は素体となった人間を模した顔が艦首に埋め込まれており、また自身を象徴する人体部位が艦に具現化している。

覚醒後はバリアッチョと腕原種の指揮の元、各国の艦艇と地球人を吸収して肉体を得ると行動を開始。取り込んだ各国艦艇を宇宙戦艦化させると
  • GGGが確保したゾンダークリスタルの奪取
  • オービットベースの制圧・ゾンダーメタルプラント化
  • 護と戒道の抹殺
を目論み行動を開始。
7原種が融合した艦艇は総称して「原種艦隊」と呼称されオービットベース制圧作戦が失敗すると肝臓以外の6原種が融合。「合体原種」となってGGGを大いに苦戦させた。


腕原種


JとG…揃って消去してくれる!!

CV:茶風林

「機界最強7原種」のリーダー格。
威厳のある落ち着いた言動するが本性は傲慢で慇懃な性格で、Jのライバル的存在。
地球での外見は髭を生やした筋骨隆々の大男だが、赤の星での戦いでは鋼鉄の鎧を全身に纏った怪人のような姿だった。

異常に大きく発達した右腕による格闘戦も得意だが、最大の武器は右腕から放つ「超指向性重力波」に挙げられる重力操作能力。
指向性を付与した超重力波を破壊光線のように照射して攻撃する戦法を好む。

原種艦隊敗北後は生き残りである腸原種との共同作戦でエジプトの「ギザの大ピラミッド」と融合し、自らゾンダーメタルプラント化。
太陽光を重力操作によって作った重力レンズで収束させ、太陽光発電の要領で莫大なエネルギーを確保。更に特殊な砂嵐を起こしてGGGの戦力を分断しながらも封殺。機界昇華の確実な成功を目論んだ。
しかしザ・パワーの力を受けた勇者ロボの前に目論見が崩れ去り、地球で2度目の敗北を喫すると、残る全原種と共に木星にまで移動しザ・パワーを得る最終作戦を実行。
自身も「木星第2衛星エウロパ」等と融合しGGGと戦い続けた。
エウロパを素体とした肉体も崩壊すると原種核のみで木星へと逃走し、ザ・パワーを吸収して即座に復活。
キングジェイダーの内部にある29個のゾンダークリスタルも奪い取りパリアッチョと合流すると、原種の真の姿であるZマスターの元に還った。
だがそこには先を見据えたZマスターの思惑が絡んでおり…。

仲間内での呼び名は「ウデ」。
同じ「腕」だが巨腕原種は左腕、腕原種は右腕である。
ちなみに素体となったアームストロング氏は、Zマスター誕生の際に巻き添えとなりそのまま運命を共にしてしまったと思われていたが、最近生還していたことが判明。
だがそれは決して幸運によるものではなく、取り込まれた事共々Zマスターが思惑を持って介入した為。
ちなみに木星決戦時に残る原種達を発見・回収したのも腕原種の暗躍によるものだとか。

●ZX-07
素体:アームストロングという名の男性

腕原種の融合形態。
構成は以下の通りだが戦闘形態は原種でも最多を誇る。


爪原種


安心なさい…滅びは文明の定めよ!

CV:谷山紀章

外見は痩せたオカマ風の男性。
素体の意識を反映してナルシスト風の言動や振る舞いを見せ、露骨に人類を見下している。
武器は異常に長く伸びた「赤く鋭利な伸縮自在の爪」
両手から生えるこの爪であらゆる物体を切り裂くことができ、オービットベースの隔壁すら豆腐のように切断してしまう。
仲間内での呼び名は「ツメ」。

●ZX-08

ズタズタにしてやるわァ!!

素体:服飾ブランドショップの男性ナルシス店員、トラファルガー級原子力潜水艦
全長:160m

爪原種の融合形態。外見は全体が真紅に染まった潜水艦。
艦首が爪を模した形状となって十字のスリットが備わり、後方部が鋭利に尖った形状になっているが比較的原型は留めている。
武器は艦首から放つ破壊光線、魚雷、三日月型のビームカッター。


耳原種


逃げても無駄だぜぇ~?アヒャヒャヒャ…ヒャハハハハハァ!!

CV:小西克幸

素体を反映してパンクロッカー風のド派手なメイクを施した顔を持ち、肥大化した両耳を持つ。
事あるごとに他者を小馬鹿にしたような陰気な笑い方をするハイテンションな性格。
肥大化した耳から無数に放つピアス状の端子を生物に撃ち込み、大量の人間を催眠状態にして操る能力を持つ。
能力的には以前日本で猛威を奮ったEI-18のマイクロゾンダーに似ているが、無軌道な暴徒にしか操れなかったEI-18とは異なりこちらは文字通りの奴隷として精密なコントロールが可能である。
ただし強力なGパワーによりピアスが破壊されてしまうと洗脳が解除される欠点を持つ。
仲間内での呼び名は「ミミ」。

●ZX-09

お前の動きは読まれているんだよウヒャヒャヒャ!そりゃそりゃそりゃァ!

素体:ロック系ギタリスト、フォレスタル級航空母艦インディペンデンス
全長:330m

耳原種の融合形態。
単純な大きさで言えば原種艦隊最大の巨体を持つ。
紫と緑のサイケデリックな色彩と化しており飛行甲板上が巨大な耳を模した形状となり大きな耳の穴まである。
武器は艦首から放つ破壊光線と甲板上の耳の穴から乱射するピアス型ミサイルの弾幕。


瞳原種


いかに素早い動きも、先を読んでいれば躱せる

CV:伊藤舞子

一部書籍では「目原種」とも評される。
大きな赤い目と青い髪の毛が特徴の美少女のような外見で、外見年齢は7原種中最年少。抑揚のない淡々とした口調で話す。
近未来予測と遠距離探知能力を併用した「あらゆる事象を見通す目」を持つ後方支援型の原種。
…が、これはあくまで超強力な探知能力にすぎず、未来予知などのオカルト的能力ではなく超高次元のシミュレーションの産物。
故に自身が知覚範囲外の事象や自身の予測を超えた敵の行動に対しては反応できない欠点を持つ。
それでもその予測能力は地球文明レベルでは攻略困難な域であり、凱のみが観測できる謎の少女の干渉が無ければ攻略不可能であった。
肝臓同様7原種の補佐的ポジションにあり、他の原種の戦いをサポートするが攻撃力はかなり低い。

●ZX-10

直上方向から敵艦接近!

素体:少女、イージス艦きりしま
全長:160m

瞳原種の融合形態。
艦の装甲の色が水色に変色しており、艦の側面部に3対6個の大小異なる赤い目玉が付随したグロテスクな外見を持つ。
武器は上記の未来予測に加えて、艦首から放つ破壊光線と艦砲から放つビーム。素体がイージス艦なため肝臓原種よりは火力が高い。


腸原種


三重連太陽系の二つの惑星…GとJ、緑の星と赤の星…
機界昇華を終えても尚我らへの抵抗を続ける気か…

CV:森沢芙美

外見は目深にローブを被り表情のうかがえない小柄な人物。だが素顔は戒道の育ての親であった戒道婦人その人。
口数は少ないが冷徹かつ狡猾な性格で、融合素体の選出も含めて力押しが目立つ7原種の中では搦手を多用していた。

能力は腕原種と同じ高度な重力操作。
重力操作によって「マイクロブラックホール」と呼ぶ超小型のブラックホールを自在に作り出す能力を持つ。
戦いではこれを攻防に用いるだけでなく、ブラックホールを利用した亜空間「重力の井戸」を形成し、護や戒道の探知能力を潜り抜けて行動できる。
更にマイクロブラックホール発生時の重力場異常を利用し、特定の生物の細胞を破壊する「細胞破壊プラズマ」を武器とするなど7原種の中では最も多芸。
このプラズマによって過去には戒道の同族であるアルマシリーズを戒道を除いて皆殺しにした過去を持つ。

オービットベースの戦いに敗退後は腕原種と共に地球へ逃げ、共同作戦を遂行。
メキシコの「チチェン=イッツァのピラミッド」と融合し、熱帯低気圧を体内に吸い込んで体内で発生するハリケーンのエネルギーを利用し自らゾンダーメタルプラントとなった。
目論み通り戦力分断にも見事成功し、作戦完了まであと僅かというところでザ・パワーの力により完成した幻竜神というイレギュラーとキングジェイダーの前に敗北。
最後の足掻きとばかりに戒道に心理戦を仕掛けようとするも、タネが見破られていたことで無意味と断じられ、あえなく鼻原種共々浄解された。
仲間内での呼び名は「チョウ」。

●ZX-11
素体:戒道婦人

腸原種の融合形態。構成は以下の通り


肋骨原種


塵に還れぇ!ロボット共ォ!!

CV:岩田光央

外見は痩せこけた風貌とギザ歯を持った細身の中年男性。
一見落ち着いた口調だが原種の例に漏れず傲岸不遜な言動が目立つ。
能力はあらゆる物質を原子レベルまで分解して微細な塵に変えてしまう紫色の波動「原子分解」
人間態の際の発動時には体外に異常なまでに巨大な肋骨を飛び出させそこから波動を放つ。
生物を殺さず分解させる芸当も可能であり、例え厳重なバリアシステムや要塞であっても0.02mm程度の微細な隙間さえあればそこから難なく侵入を成し遂げてしまうなどシンプル故の能力の応用の幅広さが特徴。
更には天敵のGストーンに触れることなく無力化・破壊できる反則的な力を持つ。
ただし本体であるアルクチカと分離している間は出力が低下してしまい、護の浄解パワーの前では中和されてしまった。
仲間内での呼び名は「アバラ」。

●ZX-12

まとめて粉々にしてやろう!!

素体:肋間神経痛の営業マンの中年男性、原子力砕氷艦アルクチカ
全長:135m

肋骨原種の融合形態。
外見は白い砕氷艦で側面部に巨大な肋骨状の部位が存在。有事にはそこを展開して原子分解波動を放つ。
ただし艦の構造上原子分解を行うには艦をウィリーの要領で上方に向ける必要がある。
その他にも艦首から破壊光線も発射可能。


肝臓原種


リバース!!

CV:江川央生

外見は風船のように大きく膨らんだ腹を持つ、大柄で肥満体の中年男性。
のんびりとした口調の慇懃無礼な性格。
能力は一定範囲内に存在する任意の物質を原子レベルで復元する「再生復元」
肋骨原種との連携で原子レベルに分離しての移動・潜入を行える他、戦闘でも撃破された仲間を瞬時に復活させることができる凶悪無比なサポーター。
サポート能力は非常に凶悪な反面、艦艇融合後も攻撃力が低かった点をソルダートJに狙われて撃破され、7原種の中では最初に脱落することになった。
仲間内での呼び名は「キモ」。

●ZX-13

私の能力を忘れたのか!

素体:肥満体の美食家の男性、大型補給艦*4
全長:245m

肝臓原種の融合形態。
外見は緑色の補給艦で、甲板上を展開しそこから放つ紫の光であらゆる物質を復元する。
攻撃手段は艦首から放つビーム。ただし素体の関係上火砲などは搭載されていないため火力面は原種艦隊中最弱。


合体原種


いかんな、少しパワーを出しすぎたようだ。ゾンダーの素体となる地球人を全滅させては元も子もない…

CV:茶風林

GGGの奮戦により窮地に追いやられた腕、爪、耳、目、腸、肋骨の6原種が融合した形態。
大河長官曰く「EI-01以上の化け物」
6原種が元々取り込んでいた艦隊群を素体に使っており、見た目はZマスターを小さくしたような歪な人型。
グロテスクな半人半蛇の怪物にも見え、サイズ自体はキングジェイダーを右手で握れるほどの巨体。
融合前に肝臓原種が撃破されたため6体で融合しているが本来なら機界最強7原種全員で合体するはずだったようで腹の辺りには空洞が出来ている。

各原種の能力を同時に使用できるようになっており、各併用することでGGGとキングジェイダーを圧倒した。
おまけに6体の原種が融合しているためエネルギー量は爆発的に増大。
腕原種の超指向性重力波を使った際は、本気を出していない状態で撃ったにも関わらず、重力波が月面から地球まで届き、掠った程度で地球上で天変地異の如き大嵐が起きるという桁外れの破壊力になっていた。
その様子は最早重力波というより強大な破壊光線の域。
その他防御面も優れ、瞳原種の未来予測に加えて強力なゾンダーバリアと原子分解能力、マイクロブラックホール発生能力を併用することであらゆる攻撃を塵芥に分解した上でブラックホールに吸い込み無効化する鉄壁の防御力を誇っている。


▽地球で活動した原種

  • 巨腕原種(ZX-01)
パスダーを倒したGGGを滅ぼすべく、地球で最初に出現した3体の原種の内の1体。
腕原種と名前が被っているが、こちらは「手」担当。
マントから巨大な掌が生えたような姿で、敵を握り潰したり、頭部も兼ねた巨大な手を握り拳に変えて放つパンチのような頭突きが武器。
万全のガオガイガーが相手では無かったとはいえヘル・アンド・ヘブンに正面から競り勝った猛者。

  • 鉄髪(てっぱつ)原種(ZX-02)
巨腕原種と共に出現した3体の原種の内の1体。
マントから長い髪の毛が生えたような姿で、針状の長髪はドリルにも無数に乱射可能な遠距離攻撃武器にもなる。
劇中ではガオガイガーのドリルニーをも簡単に打ち砕いた。

  • 顎門(あぎと)原種(ZX-03)
巨腕原種らと共に出現した3体の原種の内の1体。
マントから巨大な口が生えたような姿。
頭部代わりの口はガオガイガーのボディを容易に噛み砕き、鋭利な牙は誘導ミサイルにもなる。
また核を内蔵する舌は緊急時には分離して核を逃すという小技も扱う。

  • 巨脚(きょきゃく)原種(ZX-04)
素体:海底探査プラント兼巨大海上コンビナート「エクスプローラー7」

外観は石油採掘プラントの形を保っているが、巨大な柱めいた3本の脚が特徴的な原種。
極めて強大な電磁波を自在に発生・制御する能力を持つ。
この能力で物体の分子構造に干渉して絶対零度を自在に発生させ、海に棘状の巨大氷山を自在に形成したり、空や氷山から夥しい数の氷の棘の弾幕を張って攻撃する攻防一体の戦いを得意とする。
また、電磁波対策が施されていない周囲のあらゆる電子機器を使用不能にすることも可能。
麗雄曰く「自由電子を完全に制御する電磁波の怪物」
北極海で活動を開始すると地球の北磁極に侵攻して自身の能力で地球のバンアレン帯を消失させる大規模な環境破壊を引き起こし、
宇宙からの有害な紫外線をダイレクトに降り注がせることで人類の弱体化を謀ろうとした。

  • 脊椎原種(ZX-05)
素体:万里の長城

見た目は百足と背骨が混ざったような化け物で、全長は地球の成層圏からマントル層まで一直線に貫くほど長大。
己の肉体をマントル層のマグマエネルギーを使った規格外の熱線レーザー砲として用い、オービットベースへの直接砲撃を行った。
またマグマエネルギーを利用してゾンダーメタルプラント化することにも成功。観光客を素体に大量のゾンダーロボを生み出し護衛に用いており、原種がゾンダーメタルプラントの役割を担えることが明らかになった。
実は本体の原種核は地球のマントル内に位置しており、現行人類の科学力では討伐不可能な位置に座す狡猾さも見せつけたが、Jアークの前では小細工も無意味となりそのままキングジェイダーによって原種核を奪われ敗北した。

  • 頭脳原種(ZX-06)
素体:カザフスタン共和国の人工衛星

見た目は巨大な脳みそ型人工衛星。
能力はワープトンネル「ESウィンドウ」の形成と強力な念動力。
隕石の動きを念動力で自由自在に操れる他、幻覚を相手に見せる精神攻撃も可能と多芸な原種。
戦闘では隕石をあらゆる角度から自由自在に襲わせるオールレンジ攻撃を得意とする。
ESウィンドウを使いアステロイドベルトの小惑星群を大量に地球へ呼び寄せ、念動力で隕石の軌道を操作して地球へ落とし意図的に氷河期を引き起こすことで人類の弱体化を謀ろうとした。

  • 胃袋原種(ZX-14)
素体:エジプトのスフィンクス

腕原種の護衛のため確保された原種。
スフィンクスと融合した結果神話のスフィンクスを彷彿とさせる人面の獣と化した。
武器は口から吐く溶解液。液には物質の分子構造を変化させる効果があるため、浴びてしまえばGSライド搭載機であっても一瞬で全身のGリキッドを吹き出しながら戦闘不能に陥ってしまう。
その他相手のエネルギー攻撃を捕食してしまうなど防御性能も高く、腕原種との連携でGGGを苦しめた。

  • 鼻原種(ZX-15)
素体:イースター島のモアイ像

腸原種の護衛のため確保された原種。
無数のモアイ像と融合した結果、大小無数のモアイ像がくっついて人型になった岩の巨人めいた身体を持つ。Jではない。
胸部の巨大な鼻から放つ強力な突風と腕にある鼻から発射する圧縮空気弾を武器に、腸原種との連携でGGGを苦しめた。


▽原種衛星

GGGとの木星での最終決戦で披露した姿。
木星に存在する16個の衛星を、心臓を除いた残存する17体の原種達がそれぞれが素体として融合し、月の大きさに匹敵、或いはそれ以上という規格外のサイズのロボット群へと変貌した姿。
素体が天体なので厳密には鉱物生命体に片足を突っ込んだ恐るべき怪物達だが分類はあくまで原種ロボであるため、ゾンダーバリアなどの基本的な機能も標準搭載されている。
おまけにデカすぎて原種核の位置すら表面的には全く分からない。
総じて単体での戦闘力はキングジェイダーに劣るものの、それでもキングジェイダー以外のGGG部隊にとっては悪夢に等しい絶大な戦闘力を誇る。
更に高度な連携を駆使してGGGとキングジェイダーを圧倒した。


  • 翼原種(ZX-16)
木星第1衛星イオと融合した原種。
融合により鱗のように羽が付いた球状の身体を得た。
追尾機能を持った巨大な羽根型ミサイルを無限に放つ能力を持つ。腕原種曰く「無限攻撃」
木星決戦にて麗雄を殺害している。

  • 肺原種(ZX-17)
木星第3衛星ガニメデと融合した原種。
融合により先端部が肺を模した長大な環形動物のような身体を得た。
他の16原種と協力し湾曲超空間「クラインスペース」を形成。ジェイダーとGGGを閉じ込め一時は無力化に成功した。

  • 肘原種(ZX-18)
木星第4衛星カリストと融合した原種。
融合によりウニみたいな形状の身体を得た。

  • 膝原種(ZX-19)
木星第5衛星アマルテアと融合した原種。
基部を除いて二つに割れたような身体を得た。
頭脳原種と同じく念動力を使いこなし、周囲の数十mサイズの隕石を自在にコントロールして攻撃に転用。更に猛スピードの体当たり攻撃によりスサノオを中破させた。

  • 足原種(ZX-20)
木星第6衛星ヒマリアと融合した原種。
武器は首、尻、神経と連携して放ったプラズマ攻撃。

  • 首原種(ZX-21)
木星第7衛星エレーラと融合した原種。

  • 胸原種(ZX-22)
木星第8衛星パシファエと融合した原種。
臍と共に猛スピードで突撃し体当たりする形で押し潰すという単純ながら理不尽な攻撃でGGG機動部隊を攻撃したが、ザ・パワーにより強化された強竜神と幻竜神の前に一蹴された。

  • 臍原種(ZX-23)
木星第9衛星シノーベと融合した原種。

  • 尻原種(ZX-24)
木星第10衛星リシテアと融合した原種。

  • 生殖器原種(ZX-25)
木星第11衛星カルメと融合した原種。部位が部位なだけにネタにされ気味。
ビジュアルは光るリングが周囲を囲む細長い棘。

  • 腎臓原種(ZX-26)
木星第12衛星アナンケと融合した原種。

  • 肩原種(ZX-27)
木星第13衛星レダと融合した原種。
見た目は半球状の剣山。無数の棘が生えた平面部分から光の棘状のレーザーの弾幕を乱射できる。

  • 膀胱原種(ZX-28)
木星第14衛星テーベと融合した原種。

  • 神経原種(ZX-29)
木星第15衛星アドラステアと融合した原種。

  • 筋肉原種(ZX-30)
木星第16衛星メティスと融合した原種。



木星エネルギー『ザ・パワー』
全解析完了…

「「Zマスター融合!!」」

フフフ、これで原種は全て揃った!!

「「復元再結合、開始」」



気をつけろ…奴が、機界31原種全集合体……

Zマスターだっ…!



Zマスター


機界昇華は進化の必然…

これを受け入れることを拒み、マイナス思念を発し続ける者は、大宇宙と共存する資格を持たぬのだ

いざ、滅びよ!!

CV:吉田小南美、緒方賢一

31原種の真の姿であり、全宇宙のゾンダー及びゾンダリアンを統括・管理し全宇宙の機界昇華を司る存在。ゾンダーのマスタープログラム。
その大きさは恒星サイズに達し体色はザ・パワーの影響かオレンジ色に発光。
姿も巨大な翼を持った歪な人型に異常に大きな右腕、大きな単眼と牙が並んだ顔などその外見はまさに悪魔のよう。
右手の掌に顔のようなものがあり、そこからパリアッチョ・パスダーの声で喋る。
パスダーや機界31原種同様人類を「心弱き者」と見下す傲慢な性格であり、知的生命体が負の感情を抱くこと自体に嫌悪感を抱く潔癖な気質を持つ。

心臓原種を中心に全ての原種が復元再結合することで出現する。
体内・外を問わず全原種の能力を行使するだけではなく、原種単体の数百倍の速度で機界昇華を行うことが可能。
更に解析した『ザ・パワー』をも利用してゾンダーを一瞬で完全体へと成長させ、ゾンダー胞子をばら撒くことまでできる。
更に生み出したゾンダー胞子をESウィンドウで地球まで転移させる鬼畜コンボにより地球の機界昇華を実行した。
GGGの計算では胞子着弾から約180分ほどで全地球がゾンダー化すると予測され、ゾンダーとの戦いに終止符がつくと喜んでいたGGGに絶望を植え付けた。


【顛末】

木星に眠る《ザ・パワー》を吸収した心臓原種が腕原種を取り込み、更にキングジェイダーが持つ残り29個のゾンダークリスタルを奪い取り融合しZマスターとして復活を遂げるとESウィンドウを使い、生み出したゾンダー胞子を地球へダイレクトに送りこみ機界昇華を開始することに成功。
更に、木星に頭部の髪を接続しザ・パワーを持続的に取り込むことで本来のスペックを超えた能力を得て同じくザ・パワーを受けたGGGの勇者ロボ達をも圧倒した。
しかし木星表面からザ・パワーの流れに乗ったガオガイガー率いる勇者ロボ軍団とキングジェイダーがその体内に侵入。
体内の各原種の攻撃を切り抜けたガオガイガーと対峙した心臓原種は血管を用いて応戦するが、
血管から心臓内部に侵入したキングジェイダーがザ・パワーを暴走させたことでZマスターの力も暴走し自壊。

Zマスターは崩壊し、残ったゾンダークリスタルも護のヘル・アンド・ヘブン・ウィータを受け完全消滅。


これにより地球に送り込まれたゾンダー胞子を含む全宇宙のゾンダーは消滅し宇宙は平和を取り戻した






我は滅ぶ…



…だが…




追記・修正は機界昇華を防いでからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 勇者王ガオガイガー
  • ガオガイガー
  • 勇者シリーズ
  • ゾンダー
  • 機界31原種
  • Zマスター
  • 機界昇華
  • 行き過ぎたリフレッシュ
  • ザ・パワー
  • 紫の星
  • 三重連太陽系
  • 全員反則級
  • みんなのトラウマ
  • 原種
  • 吉田小南美
  • 緒方賢一
  • 石井康嗣
  • 茶風林
  • ※土曜夕方17時です。
  • ゾンダリアン
  • チート
  • ゾンダークリスタル
  • 木星
  • 原種衛星
  • 機界最強7原種
  • ゾンダーメタル
  • ゾンダーメタルプラント
  • EI-01
  • 災厄
  • 滅ぶべき存在
  • だいたいこいつのせい
  • 重力操作
  • 機界生命体

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月23日 23:04

*1 そのような手段を取らねばならないほど当時の三重連太陽系の行き詰まりは末期的だったという事でもある

*2 何者かが意図的にプログラムを弄ったという説もある

*3 ほぼ同時に天敵であるGパワーも発生し、その情報は国家の垣根を超えて共有されているが、どの星も結局戦力化は間に合わなかった。『FINAL』の敵であるソール11遊星主もこの時ほぼ全滅させられている。

*4 サクラメント級高速戦闘支援艦に類似した外見だが明言は無し