VF-22 シュトゥルムフォーゲルⅡ

登録日:2011/02/01(火) 17:46:12
更新日:2023/09/24 Sun 06:07:13
所要時間:約 7 分で読めます




主にマクロス7、マクロス ダイナマイト7、マクロスVF-X2で活躍した機体。
マクロスプラスの主役機の一つ『YF-21』の正式採用型。



設計・製造:ゼネラル・ギャラクシー
全長ファイター:19.62m
全幅ファイター:15.36m(主翼展開時)
全高ファイター:4.04m(主脚含まず)
空虚重量:9,340kg (YF-21は9,550kg)
エンジン(主機):新中州/P&W/RR熱核反応バーストタービンFF-2450B×2
    (副機):P&W高機動バーニアスラスター HMM-6J
エンジン推力(主機):41,200kg×2(大気圏内)、65,200kg×2(大気圏外)
最大速度:(高度10,000m)M5.07+(YF-21はM5.06+)
(高度30,000m以上)M22.0+(YF-21はM21.0+)
(ノーマル仕様のまま衛星軌道上に進出可能)
乗員1名
【攻撃兵装】
エリコーンAAB-7 対空ビーム砲×1(頭部レーザー)
マウラーREB-22 レーザービームガン×2(両袖部ビームガン)
ヒューズ/GE GV-17L/BP-14D ガンポッド×2
ボフォーズ BML-02S マイクロミサイルランチャー×4(YF-21。VF-22はガンポッドコンテナ部の+4で×8)
【防御兵装】
スタビライザー兼腕部シールド×2
エネルギー転換装甲SWGAシステム一式
ピンポイントバリアシステム一式
アクティブステルスシステム一式



AVF(次世代全領域可変戦闘機:Advanced Variable Fighter)の一つ。AVF開発計画【スーパー・ノヴァ計画】にて、主にコスト面の問題などからYF-19(VF-19 エクスカリバー)に敗れたYF-21をマイナーチェンジして正式採用した機体。

惜しくも競争に敗れたものの、VF-19系より大型で、更に様々な任務に対応可能である優秀な設計・性能を捨てるのは惜しいと判断され、VF-17 ナイトメアの後継機として特殊任務機の座を与えられた。

AVFの基本スペックとも言える熱核バーストタービンエンジン、単独フォールド能力、ピンポイントバリアなどを備えた上で、ゼントラーディ系技術を得意とするゼネラル・ギャラクシー社らしく最新のオーバーテクノロジーを多用している。技術的にはVF-19系を凌ぐ先進性を秘めている。

外見上の大きな特徴は、バトロイド時の両脚をエンジンブロックとせず、ファイター時では機体下面に格納する方式を採っている点。また、メインスラスターには三次元推力偏向ノズルを採用している。これらの措置により、尾翼や四肢を損傷・喪失しても飛行や戦闘機動にはほとんど影響しない。ガウォーク時のVTOL機動は脚部格納部からのエア噴射で行えるが、流石に飛行中の前方噴射による急減速は出来ない(必要性も薄いが)。

外装には、最新の複合素材を使用しており、柔軟に伸縮して断面積や形状を変化させることができる。主翼は二つ折りになるタイプの可変翼であるのに加えて、新素材により状況に合わせて翼の厚さを変化させることで最適な揚力を獲得できる。更に左右の翼面形状を非対称に変えることで、よりアクロバティックな挙動を取ることも可能な上に空力特性とトレードオフでステルス性重視の形状を取らせる事も可能な夢のテクノロジーである。

バトロイドモードでは、脚部とエンジンを別にしたことで、ゼントラーディ軍の傑作バトルスーツクァドラン・ローを思わせる姿となる。実際、クァドラン系バトルスーツのコントロールシステムの改良型を採用し、重力制御を用いた高機動戦闘を行える。

革新的な技術ばかりだが、新技術故にコスト高になりやすく(一部のパーツはオーパーツで普段は使用禁止となっているゼントランやメルトランの自動工場を再稼働させないと作れない)、競争敗北の原因となってしまった。

VF-19系と同じくスペックが高過ぎて乗り熟せるパイロットが少なく、コスト高も相俟って少数生産(VF-19系より総生産数自体が少ない)に留まっているが、これは単純にコストパフォーマンスが悪いだけでなくVF-19系よりも高いステルス性などからカウンターテロ用の切り札である事や機密性の高い極秘任務機(早い話がダーティワーク用)としての性質も強い為生産数を絞って機体の性能秘匿の手間を省いてる事なども理由だろう。
実際にマクロスΔでは主人公、ハヤテ・インメルマンの父ライト・インメルマンの愛機かつDE兵器投下を行った(投下自体は当時の軍部の強制だが)事が判明している。


【VF-22で制限された機能】

◆ハイ・マニューバ・モード
飛行の上でデッドウェイトとなる四肢を切り離し、エンジンリミッターを解除することで起動する超高速機動形態。リミッターは機体限界ではなく、パイロットの「肉体限界」に合わせて設定されている為、リミッター解除による当モードの使用には文字通り“命懸け”の覚悟が必要となる。
VF-22では安全性を考慮し、緊急時用として時間制限が掛けられている。


◆BDIシステム
Brain Direct Image System
脳内イメージをそのまま機体に反映し、頭で考えるだけで空を飛ぶ「人翼一体」を実現したシステム。機体各部にあるセンサーからパイロットの脳に信号を送る為、目を閉じていても周囲を認識する事が可能。一応、非常用に通常の操縦桿も搭載されている。
ただし、システムの仕様上、操縦には高い集中力が要求される為、扱いが困難。少しでも集中が途切れると暴走する可能性があり、また、システムの性質故に具体的な行動のイメージをすると意図しなくても機体が勝手に動いてしてしまうという非常に危険な部分がある。実際、スーパー・ノヴァ計画中に不具合を起こして墜落しかけ、更に救助に当たったイサム・アルヴァ・ダイソン中尉が巻き込まれる事故が発生した。
この欠点、及び新素材以上にコストが掛かるため一般生産のVF-22ではオミットされ、手足の操縦では間に合わないハイ・マニューバ・モード時の脳波操縦サポート程度に留まっている。
ただし、脳波操縦に慣れた純粋ゼントラン・メルトランマイクローンのみで構成された隊に配備された機体では慣れなどの理由からBDIを主操縦システムとしているとの事。


【バリエーション】

〔YF-21〕
ご存じプロトタイプ。3号機まで存在しており、劇中で使用されたのは2号機。1、3号機は予備機。無人戦闘機ゴーストをほぼ丸腰で墜とした唯一の機体。
VF-22との最大の違いはBDIシステムをメイン操縦システムとしている事。またハイ・マニューバ・モードにも時間制限が存在せず、使用には“命懸け”の覚悟が要求される。
死闘の果てにゴーストX9を撃破するも、Gフォースによりパイロットのガルド・ゴア・ボーマンも絶命。機体はそのまま大気圏を突破し、現在もガルドの亡骸を乗せたまま宇宙を飛び続けている。

〔A型〕
一応VF-X2で出ているのはこちら。外見の違いはカメラとコクピットキャノピーがVF-22仕様、腰部ウェポンパレットがYF-21仕様になっている事。
VF-19A同様、特殊作戦部隊のエース用に少数が生産された。

〔S型〕
指揮官機。公式(アニメ作品)ではこのタイプしか登場していない。
コックピットのキャノピーは装甲ではなく視界を優先したものに変更している。頭部はモノアイからVF-17の物に近いゴーグルタイプに変更。腰部のウェポンパレットにはガンポッド収納用のフェアリングコンテナが追加され空力形状とステルス性能を向上させている。またコンテナ前部にはミサイルランチャーが追加されミサイル投射力も上がっている。

◆マックス機
天才マックスこと、バトル7艦長マクシミリアン・ジーナス提督専用機。カラーリングはもちろん水色に近い青。「オペレーション・スターゲイザー」にて“切り札”として投入され、全く色褪せない超絶テクニックを披露した。

◆ミリア機
エースのミリアこと、シティ7市長ミリア・ファリーナ・ジーナス専用機。カラーリングはもちろん赤。元々はマックス機の予備。最終決戦にてマックス機と往年のコンビネーションを見せ付けた。

◆ガムリン機
ダイヤモンドフォース隊長ガムリン木崎大尉専用機。カラーリングは黒。主に銀河クジラ防衛戦にて活躍。軽い微細改良は行われているが2059年の時点でも現役で運用されている。

◆ウィルバー機
VF-Xレイヴンズ総司令ウィルバー・ガーランド大佐専用機。カラーリングは深い青色。ジャミングサウンドシステムを搭載しており、ミサイルをほぼ無力化することが可能。

◆マンフレート機
ギャラクシー船団の電子生命マンフレート(マンフレート・ブランド)専用機。カラーリングはワインレッド。ISCを搭載した魔改造仕様。マンフレートもサイボーグの体を使って搭乗しているので、VF-22よりVF-27 ルシファーに近い。

◆SVF-124「ムーンシューターズ」配備機
長距離移民船団護衛部隊の中でもファースト・ストライクを担当するムーンシューターズ、その中でも特殊作戦に参加するエース用に支給された機体。最初は6機配備され、そのパイロットは皆マイクローン化したメルトランディだった。

◆S.M.S.配備機
パープル、ブルー、バーミリオン小隊に各一機ずつ配備。フォールド同調式センサーを増設。



【追加装備】

〔スーパーパック〕
所謂ファストパック。
推力増加や武装追加ユニットより増槽やステルス性の役割を重視している。
YF-21用とVF-22用が存在。


〔フォールドブースター〕
VF-19と共用。


〔サウンドブースター〕
VF-17改(ストームバルキリー)のものをVF-22のために適応させてもの。未放映話ではこれ装備してミリアが歌っていた。


【ゲームでの活躍】
  • マクロスVF-X2
作中最強機体の一角として登場。
VF-19Aと比べると全体的にバランスよくパラメータが高い設定となっている。ただし若干装甲が薄い。
またラスボスは「ジャミングサウンドシステム」を搭載したVF-22S。


  • アナザーセンチュリーズエピソード3
YF-21が比較的序盤から加入。ファストパック装着版の加入も早め。
ガンポッドが2丁のため他のVFよりもDPSが少し高い。
BDIシステムは自機の速度UP&敵の速度低下の効果があり、キングゲイナーのオーバースキルとほぼ同等。
オーバースキルよりもリロードが長い点で劣るものの、限界突破後はリロード時間がなくなるため同性能になる。


VF-22Sがマックス機、ミリア機、ガムリン機、ウィルバー機の4機に加えてYF-21が使用可能。後述のウィルバー機特有武装以外の性能差はほぼ誤差レベル。
ガンポッド2丁はファイター形態のみ。
基本性能は文句なしでVF-19系、VF-25に並ぶ最高クラス。
加えてウィルバー機に搭載されたAMA(ジャミングサウンドシステム)が非常に強力で一瞬で敵のミサイルを無効化できるため、
他機ならカメラ変更&ミサイル迎撃に追われる時間を攻撃に回すことができる。


YF-21が通常機とガルド機で分裂。基本性能はガルド機の方が若干高いが自機として使用できるのは2周目以降。また通常版はカラーリングの変更が可能。
VF-22はVF-22とVF-22S、専用機からはウィルバー機がリストラされた。
ファストパック入手のためのバンキッシュ・レースが作中でも最高難易度のコースだが、銀メダルでいいので1周目でも十分可能。一度入手してしまえば系列機全てで装着できる。
同世代機であるYF/VF-19系列が原作設定無視&ファストパック運用の点で使いづらいため、バンキッシュ・レースが余程苦手でないなら1周目中盤の自機としてはこちらがおすすめ。
基本性能では後に手に入るVF-171に劣るものの、あちらは変形が遅いと言うパラメータ外の欠点があるのでこちらを育てて損はない。
ガルドの加入が物語中盤。同時期にファストパックを入手していれば、僚機としての性能がVF-25系の各種パック入手までの間アルトを上回る。



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最終更新:2023年09月24日 06:07