ジョージ・ラローシュ

登録日:2009/12/10(木) 04:56:12
更新日:2024/02/11 Sun 17:39:27
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からくりサーカスの登場人物。
入場は11巻。

アメリカを中心に活動しているしろがね−0*1

冷静で合理的な性格だが、52分の遅延をとがめるなどやや神経質なところや空気を読まずに冷淡な発言をすることがある。
これはしろがね−0が改造にあたり感情の変動を抑えられているところも作用していると思われる。

武装は腰からコートの裾のように垂れ下がっている特殊モリブデン合金の刃を自分を包むように球状に形成させ、毎分300回転の速度で猛烈に転がって突撃する「ボラ・ミステリオサ(神秘の球)」。
本人は金属の球に入りその球を自在に動かしたオーストリア出身の芸人ラローシュについて語っているが、彼がその末裔かは不明。
雑魚には強いが、幹部クラスのオートマータや0に対しては苦戦を強いられることが多い。


どのような経緯でゾナハ病になり、しろがねになり、しろがね−0になったかは不明。
子どもの頃はピアニストを目指していたが、演奏が機械的だと言われている。
その際にピアノの教師に「お前はただの…」と何かに例えられ罵倒されているが、直後のジョージの台詞から恐らく「メトロノーム」であろう。



【演目】
ゾナハ病患者が収容されたイリノイ州の疫病研究所に訪れていたが、そこで真夜中のサーカスの行方について子どもたちを犯罪者のように尋問していたため、医師たちから嫌われていた。
自分を殴りつけて叱責し、オートマータが襲ってきた時も戦うことより発作を起こした子どもたちを助けることを優先した鳴海を、すでにしろがねとなっているのにつまらないヒューマニズムにしがみついていると馬鹿にしていた。

しかし自分が敗北してしまったパウルマン先生とアンゼルムスと生徒たちをその鳴海が倒したことで大きな屈辱を味わう。


4ヵ月後のしろがねと真夜中のサーカスとの決戦ではフェイスレス司令に、しろがね−0に反対していたルシールの前で無様に敗れたことを理由に戦闘部隊から外され、ルシール用のマリオネットを運搬する裏方に回されてしまう。
この時に黒賀村の長と話をつけるための交渉役&運搬の手伝いとして黒賀村出身のヤクザ者、阿紫花を引っ張り出す。
この阿紫花とは後々まで腐れ縁となり、非合理的な生き方をする彼とのふれ合いで少しずつ変わっていくことになる。


決戦では輸送と輸送ヘリが墜落したことで遅れて到着する。
内部の主力部隊と合流後はフランシーヌ人形を破壊しようとするが、度重なる妨害に失敗する。
鳴海が復活した後は自動人形(オートマータ)たちを足止めするために脱出用に用意されていた機関車の長足クラウン号を制圧するが、長足クラウン号が自動で動く機関車型オートマータだったため客車との連結部分を破壊したついでに脱出に成功、
真夜中のサーカスのテントに降り注ぐ攻撃衛星からのレーザー攻撃を見ながら、一連の戦いを「くだらねぇ戦い」だったと語っている。


こうしてしろがねと真夜中のサーカス両者が壊滅したことにより、彼の役目は終わったはずだった。


それから半年、新生された真夜中のサーカスによって全世界がゾナハ病に冒されたため再び阿紫花を引っ張り出して戦いに身を投じることになる。
この半年間は、しろがねになる前にやりたかったことも諦め、しろがねの使命も失ったためとても退屈だったらしい。

この頃になると合理的な生き方に飽きたと普段吸わない煙草を吸ったり、阿紫花や法安のボケにツッコんだりとかなり性格が変わってきている。

そして再び訪れた疫病研究所でオートマータの襲撃に怯える子どもたちを励ますために法安が芸を演じた際、ピアノで伴奏をする。
演奏し終えた時に自分を嫌っていた子どもたちが笑顔で拍手していた姿を見て、彼は新しいやりたいことを見つけた。

しかし、その後やってきた機械人間「0」のカール・シュナージーとの戦いで相討ちとなり、やりたいことを叶えることなくこの世を去った。


カーテンコールではカールと並んで満面の笑顔で手を振っている。



【主な台詞】

「『しろがね』が、人間であるわけがないだろう。」

「あとは私が、守ってやるよ。人間。」

「アシハナ、キミ、タイクツナノダロウ。」

「別に…病気にさせられた者が、病気にさせた者に今、仕返しをした………それだけだ…」
「アシハナ…おまえが言うとすれば、さしずめ―『くだらねぇ戦い』…だったのさ。」

「私は…タイクツだな……」

「教えてやろう、音楽家気取りのマヌケ人形……私やおまえに音楽など無理なのさ。なぜかって………?私もおまえも―ただのメトロノームだからな!!」

「ふー、ギブアップだと……?『O』はジョークを言わないものだ。」

「飽きたのさ……合理的な生き方にも、ギブアップすることにも、自分の人生に退屈することにもな。」

「私は……『ピアノをまた弾いてね』と言われたんだ。」
「私は、拍手と共に言われたんだ!!ピアノを―『また弾いてね』って!!」
「あの子供達は、ピアノをまた弾いてねって、……私に!!」
「こんな、こんな私にだぞ!!」
「おまえは言われたことはないだろう……私は言われたぞ!あの子供達は言ってくれたんだ!!ピアノを、また弾いてねって……」
「シュナージー、おまえには……聞こえまい!!おまえの望む地球にはない…最高の……音楽だ……」


あれ…どうしたんだ…?眠くなってきたぞ…

だめだ………しろがね−0は睡眠など必要ない……

私は…まだまだ……起きていたいんだ……

せっかく…私にも……やりたいことが…見つかったのに…


さぁ、次は…あの子達に何を弾いてやろう……




……バカタレ……そんなくやしそうなツラで逝きおって……

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最終更新:2024年02月11日 17:39

*1 肉体を改造・サイボーグ化したしろがね。0はオーと読む