ロックマンX3

登録日:2011/03/26(土) 13:54:19
更新日:2024/04/19 Fri 18:03:34
所要時間:約 12 分で読めます





シリーズ第3弾!

ロックマンXに新たなる強敵、出現!!


1995年12月1日にカプコンから発売されたSFC用横スクロールアクションゲームで、『ロックマンX』シリーズ第三作。
他のXシリーズ作品と異なり、CMは制作・放送されていない。

当時はプレイステーションセガサターン・Windows 95に移植され、携帯アプリにも2010年頃に移植された。
Wii Uのバーチャルコンソールでは2014年10月8日から配信中。


最大の特徴として、ゼロを遂にプレイヤーキャラとして操作できるようになった。
色々と制限はあるものの、これまでの二作をプレイしてきた人ならその雄姿に感動を覚える事だろう。
オープニングステージでエックスの危機に天井をブチ破って登場し、格好いいBGMと共に操作可能になる展開は胸を熱くさせる。
また、SFC後期の作品だけあってグラフィックが美麗なのも特徴の一つ。
アシッド・シーフォースステージの滝やグラビティー・ビートブートステージの夕焼けの表現は必見。
肝心のノーマルエックスのドット絵は初代からずっと使い回されてるので少々浮いてしまっている。

PS版とSS版ではアニメーションが追加され、音源変更に伴いBGMもアレンジされている。
……が、
  • ロードが長い
  • 重低音が特徴のBGMだったのにSE含めてやたら軽くアレンジされている
  • 移植前から指摘されていたボスの行動ルーチンの少なさに一切手を加えられていない(一応一部のボスは演出が追加されてるが)
  • タイムアタック等のゲーム的な追加要素は一切無し
といった点から余り評判はよろしくない。



あらすじ
科学者レプリロイドのドップラー博士は、レプリロイドがイレギュラー化する原因が「シグマウィルス」であると突き止め、ワクチンプログラムを開発。
それにより、イレギュラー問題は一挙に解決された。
それからしばらくして、彼は自ら設立した平和都市「ドッペルタウン」に優秀なレプリロイドを集め始める。
数ヶ月後…
突然ドップラー博士が反乱を起こす。それに従い、かつてドッペルタウンに招かれていたレプリロイド達も各地で反乱を決起。
さらに、鎮圧のため各地へ出動していたエックス達の留守を突いて、ハンターベースが襲撃されてしまう。
果たしてドップラーの真意は…?



主要キャラクター
主人公。イレギュラーハンター第17精鋭部隊隊長。
前作においてシグマが抜けて空席になっていた隊長ポストに正式に昇進しており、今回から第0部隊隊長へ転属するゼロと共にドップラーの反乱に挑む。
修羅場を経験しても思慮深さは健在で、今回は同僚が裏切っていることにも気付かずにホイホイ近付いた結果捕まりかける羽目に…。

今作から第0特殊部隊隊長を務める特A級ハンター。元はエックスと同じく第17部隊に所属していた。
一作目で自爆によって大破したが、前作で奇跡的に復活を遂げた。
今回は限定的にではあるものの、プレイヤーキャラとしてステージ中で呼び出して交代できる。
2段階チャージできるバスターに加え、最大チャージから繰り出せるビームサーベルは破壊力抜群。
ただしサーベルから衝撃波を飛ばす事はできないためX2で見せたバスター2連発→サーベル衝撃波の流れは再現できない。

なおアイテムはライフエネルギー以外取れず、ライドアーマーにも乗れない。一部を除き中ボス・ボスとも戦えない*1
そしてライフゲージは最初から28メモリで固定なので、エックスがライフアップを揃えると追い抜かれる。
実は受けるダメージがエックスより多いように調整されているため見た目以上に脆かったりする。
またゼロには残機がなく、もしゼロ操作中に一度でもミスしてしまうと、そのプレイ中では二度とゼロを使えなくなる。
エックスより若干背が高いので頭上のトゲトラップにも当たりやすい点にも注意。その分エックスがエアダッシュしないと届かない場所にもギリ届いたりするが。

携帯アプリ版のランキングモード(全8つのステージでスコアを競う)では、なんとゼロをいつでも呼び出して使用可能。
8大ボスとも戦えるし、ステージの最初から最後までゼロでプレイするなんて事もできる。
一度やられた場合でも、タイトルに戻りまたランキングモードを選択すると復活している。
また、勝利ポーズのドットも新規のもの。
ボスを倒すのが難しい時はエックスである程度戦ってから交代してみよう。


レプリロイドの開発技術を確立した科学者。イレギュラーハンターの最高責任者であり、シグマの製作者でもある。
前作に引き続き、エックスとゼロをサポートしてくれる。


これまで同様、エックスにパワーアップパーツを授ける。
今回は新たにパーツ機能をよりパワーアップさせる「チップ」を開発、チップ用カプセルも増設されている。


シグマウィルスを発見、ワクチンプログラムを開発した科学者レプリロイド。
イレギュラー化は彼の開発したワクチンで食い止められるようになったはずだが、ある時突如として人間社会に反旗を翻す。
元々戦闘用ではなかったものの、自らの体を改造して戦闘用レプリロイドとなった。攻撃に反応して展開するオーラで攻撃を吸収・エネルギーに変換して回復する能力を持つ。


  • ゆくえふめいになっていたマック
OPステージで登場する、ドップラーに加担して行方不明になっていた裏切者の元ハンター。
不意打ちで拘束弾を使いエックスを拉致しようと企むも、追ってきたゼロにあっけなく倒されてしまう。
実質ゼロに試し斬りされる為に出てきたような、前作のアジフライみたいな扱い。
ぶっちゃけそれだけの存在のはずが、ネット上ではその出オチぶりと悪役臭いビジュアル、シュールな会話、意外と強い実力に至るまでまんべんなくネタにされる。


ナイトメアポリス
世界中の優れたレプリロイドを参考に、ドップラーが開発した二体のレプリロイド。ヴァジュリーラFFとマンダレーラBBからなる。
8ステージクリアまでに二体とも弱点でとどめを刺さなかった場合、ドップラーステージでゴッドカルマシーン・O・イナリーとして再戦する。
設定も強さもバリバリのスーパーロボットだが「業機神・王・稲荷」みたく呼ばれるには生まれるのが早すぎた。
両方生きていれば合体機だが片方なら変身扱い。マンダレーラの部分いらなくね?とは言ってはいけない
岩本佳浩先生の本気によるクリスマスの彼らは必見。


一作目でエックスに倒されたが、ドップラーの手によりパワーアップして復活。罠を仕掛けた廃工場で待ち受ける。
8ステージクリアまでに戦わないor弱点でとどめを刺さない場合、ドップラーステージで再戦する。
工場ステージではカンガルーと同型のライドアーマー、ドップラーステージでは新型ライドアーマー・ブラウンベアに乗って登場。


三度ラスボスを務めるケツアゴハゲ、もとい史上最強のイレギュラー。
これまで二度に渡ってエックスにボディを破壊されたが、その本体はコンピュータウィルス。
ドップラーに取り憑いて操り、最新技術の粋を尽したボディを作らせて復活した。


◇8大ボス
ドップラーによって洗脳され、各地で反乱を起こした8体のレプリロイド。
ごく一部は自らドップラーに加担している。
例によって、倒すとそれぞれから特殊武器を獲得できる。
容量の関係から全体的にボスの行動パターンが少なくなっており、容易にハメる事が可能(ドップラーステージのボスにも言える事だが)。


  • 兵器工場ステージ
影の飛忍 エクスプローズ・ホーネック
ハチ型レプリロイド。
元イレギュラーハンター第0特殊部隊副隊長で慎重な性格だった。
ドップラーからの招待状がゼロに届いた時、多忙だったゼロの代わりにドッペルタウンに訪れ、その際にイレギュラー化。
その後はドップラー軍団の軍備を生産する兵器工場の指揮を執る。
空中から無数の蜂型爆弾を展開し、手数で圧倒する。
一番の脅威は体力半減後のロックオンからの誘導蜂。
早めにカーソルに触れ、蜂爆弾が増える前に発射させるのが抜け道。

弱点はバグホール。飛行型の敵に重力波はやはり有効であった。
ホーネック自身をハメられる上に、小型で軽量なパラスティックボムをすべて吸って無力化してくれる。
なお、原作の無数の子蜂を召喚するまるで女王バチを思わせる戦いぶりから、もしかするとXシリーズの8ボス唯一のヒップはデカい、ただしバストは断崖絶壁な女性である可能性もあるかも知れない。
なにより、ゼロという結構女性とフラグを立てては斬り捨てる、そんなキャラ的に副隊長は女性である方がキャラクターとしての使い勝手はいいかもしれない。

DPS的には準弱点であるスピニングブレードの方が手早く撃破できるが、チャージショットと違って子蜂や誘導弾の弾幕を貫通して一掃出来ないので、慣れが必要ではある。
ナマズロスと違って無敵状態になる技や回避に運が絡む技が一切無く、純粋に実力勝負の出来る敵であり、対処法さえ理解すれば初期状態でもバスターノーダメ撃破可能。
Xシリーズの8ボスの中でも屈指の良質アルゴリズムと言えるが、X1のオクトパルド同様最初にカーソルが合ってるからと言って初心者が丸腰で挑むと苦戦しやすい。

○特殊武器 パラスティックボム
通常版:特殊なプログラムを仕込んだ鉤付き爆弾を発射。
バッファリオの弱点であり、かつバッファリオも熱に弱いとされているので、この武器が今回の火炎属性担当なのだと思われる。
ヒットした敵によって「①:貼り付いて沈黙させ、数秒後に爆破して一撃必殺」「②:①に加えて、近くに他の敵がいると敵ごと飛んでいって爆破&巻き添えのダメージ」「③:貼り付かずに爆発してダメージを与えるのみ」と効果が違う*2
敵に貼り付いた時点で当たり判定が消える為、爆破を待たずにスルーしてもOK。ただし、爆破するか画面外に消えるまで次を撃てないのが難点。
逆に、貼り付かない敵への使い勝手はかなり悪い。

チャージ版:チャージが完了すると自身の周囲に4つの照準が出現。
近くの敵をロックし、ロックした敵にハチ型爆弾を発射。ボタンを押しっぱなしにしている間、自動で攻撃してくれる。

余談だが、独特な性質は名前の通り寄生バチの生態がモチーフ。
虫嫌いでない方は黒いアレを狩る蜂さん辺りの項目を参照。


  • 氷の街ステージ
白銀の雪男 フローズン・バッファリオ
バッファロー型レプリロイド。
絶対零度の中でも活動できる。元は穏やかな性格で、素手で氷の像などを作成する芸術家でもある。
ドップラーにドッペルタウンに招待されイレギュラー化、都市を氷結させて機能をストップさせる作戦を指揮した。
弱点はパラスティックボム。流石にボムが貼り付いてこそくれやしないが、爆弾の爆発よりも、火薬の発火による熱に弱いのだろうと思われる。
マトモに戦うとそれなりに突進以外の攻撃もしてくるのだが、とある行動を取ると延々と壁殴りを続ける欠陥アルゴリズムを持つため、知ってる人からすれば歴代最弱候補の一人。
真面目に戦ってもそこまで苦戦する敵ではない。
ボスが弱い事となにかと便利なフットパーツが取れる事、フロストシールドもなかなか便利なためシュリンプァー、マサイダーと並んで真っ先に攻略されやすい。

岩本版では芸術性の発露がヘンな方向で暴走した結果、都市全体を氷河期に陥れたという
やらかしの動機がのちの六道の悪女たちのエリモと酷似している。

○特殊武器 フロストシールド
通常版:一直線に飛んでいく楔形の氷がついたロケットを発射。弾は壁や敵に接触すると氷部分が砕けてロケット部分のみが地面に残る。
ロケット部分は接地後まきびし状の氷を展開し、一定時間留まる。水中では各形態の氷が若干大きくなる。
出始めが遅いが、至近距離で直接当てても十分強い。

チャージ版:バスターからデカい氷塊を発生させる。
この氷塊は盾としても利用可能で、敵の体当たりや弾を数発防ぐか時間経過で砕ける。砕けたあとは氷塊が発射され、地形に沿って滑っていく。
ただし、通常版が画面上に残っている間は使用不可。
水中で使用するとさらにデカい壁のような氷塊を発生させる。この氷塊は浮上していき、足場として使える。

また、通常・チャージ両方の共通点として、ライフエネルギーが出やすいという特性がある。


  • 空中空母ステージ
鋼鉄のリベンジャー グラビティー・ビートブード
カブトムシ型レプリロイド。
イレギュラーハンター第17精鋭部隊所属。
身軽だった兄に対しこちらは重量級で、ブラックホールを操る能力を持つ。
前々作に登場した兄、ブーメル・クワンガーを破壊したエックスを恨み*3、復讐する絶好の機会としてドップラーの反乱に加担、空軍の軍備を横取りした。
兄クワンガーとは対照的に、鈍重な動きと重厚な一撃でじりじり追い詰めてくる強敵。
弱点はレイスプラッシャー。光さえ吸い込むブラックホールを操るボスが光の弾に弱いのは何かの洒落だろうか。
因みに背景に映り込んでる塔はブーメル・クワンガーステージだった中央コントロールタワーである。
兄同様にステージBGMは非常に人気が高い。

○特殊武器 バグホール
通常版:正面にブラックホールを発生させるポッドを射出。
ブラックホール発生中は画面全体を重力波で攻撃、破壊した敵の残骸や弾を吸い込んでポッドは戻ってくる。
敵や弾を吸い込むことで後述する「ハイパーチャージ」のエネルギーを溜められる。
画面内にいればどんな雑魚敵も数秒で倒せるが、一部の雑魚敵や弱点ではないボスには全く効果がない。
基本的に浮遊している敵には効くことが多いが、他は効きそうで効かなかったりと基準が謎。取り敢えず一度試してみて覚えるべし。

チャージ版:ポッドを上に射出し、強力な重力波で画面全体の敵を上に吹っ飛ばす。
ただし、これで吹っ飛ばした敵は破壊したという扱いにならず、アイテムは出ない。
チャージ版だからと言って有効な敵は変わらず、通常版と全く同じ。
ただ、発動直後にダメージを受けて怯むと吹っ飛ばす判定を発生させたまま自由に移動できるというテクニックがある。
攻撃以外にも特定の装置を動かすことが出来る。


  • 巨大ダムステージ
水龍のプレジデント アシッド・シーフォース
液体化、固体化を自在に行うことが可能な特殊金属で作られたボディを持つタツノオトシゴ型レプリロイド。
大都市の水源である巨大ダムを占拠し、人々の生活を脅かしている。
弱点はフロストシールド。確かに液体化機能とは食い合わせが悪そうである。
逆に凍って硬度がマシてパワーアップッ!なんてターボやスプリングに電撃の再来みたいな悲劇ならなくて本当に良かった。
体力半減後の持続の長いチャージアシッドラッシュと高いジャンプ力で逃げ場を狭めて来るため、バスター攻略では純粋な反応勝負となる敵。

○特殊武器 アシッドラッシュ
通常版:強酸の球を撃ち出す残虐技。ドップラー博士の弱点。
地形に接触すると弾けて4つの小さい球に分裂する。
通常は放物線状に飛んでいくが、十字キーの上下で真上・真下に撃てる。

チャージ版:通常版よりも少し大きい強酸の玉を2発同時に発射。
こちらは通常版と違い、何度もバウンドして進んでいく。

また、通常・チャージ両方の共通点として水中では使用できず、武器エネルギーが出やすいという特性がある。


  • 電力管理センターステージ
レスキュー発電所 エレキテル・ナマズロス
ナマズ型レプリロイド情熱の赤いバラ、そしてジェラシーという幻聴が聞こえてくるアナタはたぶん正常である。
体内に高性能発電装置を内蔵しており、必要な時には移動発電所として機能していた心優しいレプリロイド。
ドップラーにドッペルタウンに招待された際に戦闘力強化及びイレギュラー化させられ、電力管理センターを制圧した。
弱点はトルネードファング。漫画版では避雷針代わりに使われ、逆転のチャンスを作った。

最初は大したことないように見せかけて、後半から電磁バリアによる無敵から電撃撒き散らしなどでヤバくなるボスとして有名で、8ボスに限って言えば本作最強候補。
体力半減後の画面全体に無作為に電撃を撒き散らす攻撃が回避にやや運の絡む攻撃となっており、慣れたプレイヤーでもノーダメージ撃破は至難だが、本体にさえ接触しなければ電気片の攻撃力は低いため、8ボス最強といえど体力満タンからある程度被弾する技を選べば初期状態のエックスでも何とか勝てる程度ではある。

○特殊武器 トライアードサンダー
通常版:自身の周囲に帯電した3つのビットを三角形型に発生させバリアを展開、バリア展開後は帯電していた電気を放出。
電撃放出の直前にボタンを押すと今度は逆三角形型にバリアを展開。この時、さらに1発分のエネルギーを消費する。
効かない敵や一発で倒せない敵に接触すると即バリアが解除される。

何の因果か、特殊武器の名前がかぶるオクトパルドの恋人(?)も、戦闘と無縁のところに身を置いていたのに、シグマのせいで性格を狂わされたうえで
戦場に駆り出されてしまったという、あまりにも救いようがない共通点があり、涙を誘う。

チャージ版:地面をブン殴って(?)地震を発生させ、さらに少しのタイムラグを置いて2つの電撃弾が左右に飛んでいく。
飛んでいくとは言ったが、電撃弾は地形に沿って進んでいく。
なお最初に発生させる地震だが、地震のように見える画面全体攻撃となっている。それだけでなく、特定の地形を破壊可能。


  • 造船所ステージ
七つの海の破壊神 シザーズ・シュリンプァー
水陸両用のエビ…というよりザリガニ型レプリロイド。
軍が開発した戦闘用レプリロイドだったが、敵味方関係なく攻撃する為に封印されていたという、ナチュラルボーンイレギュラー。*4
ドップラー博士の手によって目覚め、造船所とそこにあった潜水艦を占拠した。
顔がキュベレイっぽい。
弱点はトライアードサンダー。水陸両用であれだけ立派なハサミと来れば電撃に弱いのも納得。
とあるタイミングでチャージ版を当てると瞬殺可能。

…と、ここまで言っておいてなんだが、凶悪なバックボーンなどに反して、今作屈指の最弱候補として有名
確かに突進からの切り刻みは当たれば痛いものの地上専用技で、壁蹴り対策のハサミ飛ばしも狙いは実質1方向のみ、もう一つの赤い拘束弾もそれ自体はダメージがないので、ハサミを誘導しきってから受ければ無害。
体力が減ると解禁するムーンウォーク・テイルアタックも、挙動は強化された突進攻撃に過ぎないのでタイミングさえ間違えなければまず喰らわない…と
グランド・スカラビッチに近いベクトルでかわいそうなくらい弱い。
壁の上部で壁蹴りをしながら待つ→拘束弾→ハサミの順で撃つのでハサミの発射を確認したら地上に降りてチャージショットを撃つ→壁を登る…の繰り返しで完封できてしまう。
バッファリオのように特殊な行動でアルゴリズムの欠陥を突くというよりは、真っ当に攻撃を回避して撃ってたらそのまま正攻法でハメが成立してしまうという感じ。

ステージ道中もトゲや仕掛けもほとんどなく特殊武器も強力かつ使いやすいもんで、のちのどこぞのトンボのように「最初はコイツから攻略しろ」と雄弁に物語っているも同然である。
ただ、ステージに置いてあるアイテムはどれも特定の武器やパーツが必要となるため、効率重視のプレイヤーには後回しにされることも多い。

○特殊武器 スピニングブレード
通常版:円盤状のカッターを2発発射。
カッターは少し進むとそれぞれ上下にUターンして後方に飛んでいく。
威力が高く、近寄って直接撃ち込んでも十分強い。

チャージ版:大型の円盤カッターを発射。
カッターはバスターから伸びるビームで繋がっており、十字キーの上下を押すと押した方向へ1回転した後に手元へ戻ってくるヨーヨーのような性質を持つ。十字キー左右での移動とジャンプ、ダッシュはできるため、しばらく出しっぱなしにすることもできる。
効かない敵や一発で倒せない敵に触れると弾かれてしまう。


  • 採石所ステージ
地底のバーバリアン スクリュー・マサイダー
サイ型レプリロイド。
生真面目な職人気質で右腕のドリルでエネルゲン水晶採掘業務に従事していたが、ドップラーにドッペルタウンに招待され、破壊欲に忠実なイレギュラーになってしまう。
弱点はアシッドラッシュ。強酸への対応は想定していなかったようだ。
バッファリオと同じくこいつも突進しかしてこない最弱候補の一人なのとトルネードファングの性能から大体真っ先に攻略される。
一方でシュリンプァーやバッファリオと違って、ステージ道中は前作のヒャクレッガーステージ同様やや難易度が高く、特に存在自体が猥褻物にしか見えない中ボスのヘルクラッシャーは、初心者だと耐久力の高さ*5に苦しめられる相手であり、人によってはそれも敬遠材料たりうる。
故にバッファリオ→シーフォースと続いてマサイダーと、「こいつは大体三番目」って声も少なからずある。
とはいえ、バッファリオステージのアイテム入手にはトルネードファングが必要なこと、どのみちこのステージのアイテムの入手は後回しになることから、効率良くアイテムを集めたいプレイヤーにはやはり一番手として選ばれるのが定石となる。

ボスラッシュ時は突進一辺倒ではなく、トルネードファングやフェイントの使用頻度が上がるため、やや強化される。

○特殊武器 トルネードファング
通常版:ドリル型ロケット弾を発射。発射直後に一瞬停滞し、一直線に飛んでいく。
停滞中にもう一度ボタンを押すと一発目の上下にさらに1発ずつ、計3発のドリルを発射。
ドリルが敵に接触すると相手を削るかの如く連続でダメージを与えるが、効かない敵に接触するとあっさりドリルが曲がって弾かれる。
他にも、特定の壁を破壊可能。

チャージ版:チャージ完了と同時にドリルをバスターに装着、ボタンを押しっぱなしにしている間はずっとドリル付けっぱなし。その間武器エネルギーを消費し続け、接触した敵にダメージを与える。
ボタンを離す以外に、効かない敵に接触するか自身がダメージを受けることでも解除される。
効かないとバスターからポッキリ取れてちょっと悲しい。
壁蹴り時にドリルを壁に突き刺してずり落ちを防ぐことも可能。


  • サファリパークステージ
ジャングルの守護神 シャイニング・タイガード
チーターマントラ型レプリロイド。
太陽光をエネルギー源とし、ジャングルに数少なく残る野生動物を密猟者から守っていた。
ドップラーの手によりイレギュラー化した後はジャングルを前線基地としている。

盾を兼ねた鉤爪による忍者的な立ち回りと尻尾からの光弾を使う技巧派。更に体力が減ると全身を光に包んで突撃するロマン技も解禁する。
セミチャージ以上はガードされやすいため、チャージショットを当てるタイミングが限られる。
通常弾に対してはノーガードなので、バスターで挑む場合はこちらをメインにするとやりやすい。
弱点はスピニングブレード。壁に張り付くような挙動とは相性の良い軌道である。
「目には目を、刃には刃をだ!」という、取説にある弱点ヒントのセンスが光る。

○特殊武器 レイスプラッシャー
通常版:正面5方向へ向けて光の弾を連射。
威力は低いが弾速も速く非常に使いやすい。

チャージ版:カプセルを真上に射出する。
射出されたカプセルからは光の弾が乱射される。
カプセル自体にも攻撃判定があるが、敵や弾に触れると消滅してしまう。


パワーアップパーツ
8ボスのステージ中に全部で4つのカプセルがあり、それに入ることで入手できる。
さらに今回はパワーアップチップを装備する事で、それぞれ対応したパーツ能力を高められる。
チップもパワーアップパーツ同様に4つのカプセルがあり、それに入ることで入手できる。
ただしパーツと違い、チップは1つしか入手できない。
ちなみに最大3つまで装備しているパスワードが4種類存在する。

  • ヘッドパーツ
人工衛星からデータを受信して、アイテムのありかを示したレーダーマップを表示する『アイテムレーダー』が使用可能になる。
ただ、表示されるマップが分かりづらい上、毎回ステージの最初に強制的に読み込むので鬱陶しい。
入手の順番的にも最速でも脚・腕パーツ+強敵のナマズロス撃破後で、アイテム探知としては重役出勤なのも辛い。
ヘッドチップを装備すると、じっとしているだけで時間経過でライフエネルギーが回復するようになる。ライフだけでなくサブタンクも溜められる。
便利といえば便利だが、慣れるとフロストシールドでライフを落とさせる方法でも稼げるので初心者向けか。

  • ボディパーツ
被ダメージ量が少なくなりノックバックも小さくなる。
また、ダメージを受けると青い『ディフェンスシールド』を展開し、次に受けるダメージを減らす。
ボディチップを装備すると、ディフェンスシールドが赤色に強化されて更にダメージが減少する。
…が、実はプログラムミスがあり、赤色のディフェンスシールドは展開中ずっとダメージを減らすわけではなく、展開後の最初の一度しかダメージを減らしてくれない。
残念ながらチップの中では一番のハズレ。ミスがなければヘッドチップと相互互換になれたのだが。

  • アームパーツ
チャージショットを二発分チャージして、その二発を重ね合わせる事で巨大な『クロスチャージショット』として広範囲を攻撃できる。
また、特殊武器もチャージできるようになる。
チャージショットのうち、1発目はスピードも威力も通常のチャージショットよりも弱体化してしまう、
クロスチャージショット発動には1発目に2発目の最大チャージを合わせなくてはならず、うっかり中途半端チャージを合わせると1発目が消えてしまう、
クロスチャージは一度後退してから前進するために元のチャージショットよりも当てにくくなる、といった欠点が多く、
シリーズを通しても使いにくいチャージショットとされている。
反面、拡散するクロスチャージショットに合わせて移動できるためにこちらも弾幕を張って敵の弾を防いだり強行突破も可能なため、防御主体のプレイをする人には重宝される。特に弾幕攻撃が激しいラスボス戦ではこの特性が最大に活かされる。

アームチップを装備すると、武器ゲージの続く限りチャージショットを連発できる『ハイパーチャージ』が使える。ゲージは被ダメージ及びバグホールで敵を吸い込むと回復。
出が遅いクロスチャージやビームサーベルとの相性も良好。
道中の固い敵やボス戦の瞬間火力として。

  • フットパーツ
前作で実装されたエアダッシュに加えて、新たに上に向かってエアダッシュできるようになる『バリアブルエアダッシュ』が可能になった。
これによって行動範囲が大幅に広がる。
フットチップを装備すると、通常なら1回ずつしか出せないバリアブルエアダッシュを2回まで出せるようになる。
2連続エアダッシュ、もしくはダッシュジャンプ後のエアダッシュが可能になるので、より高く遠くまで行けるようになる。
無条件でエアダッシュが2回というのは歴代シリーズにおいても破格の機動力。
ハイパーチップを自重するなら最有力候補と言える。迷ったらとりあえずコレでもいい。

  • ハイパーチップ
条件を満たすと出現する、全てのチップ能力を兼ね備えたチップ。
装備するとエックスが金色になる。
パスワードで記録できない。

携帯アプリ版では一度セーブすれば再開時もハイパーチップを装備した状態で戦える(ランキングモードにも反映される)。そのため他のバージョン以上にこれ以外のチップを入手する必要性が薄い。


  • ビームサーベル
隠し武器。
ドップラーステージの隠し中ボス・モスキータスをゼロで倒す(中ボスの中では、こいつのみがゼロでも戦える)とイベントが発生。
倒した際に自爆されるような形で巻き添えになってしまい、動力炉を損傷して戦えなくなったゼロからエックスに託される。
フルチャージすると、ゼロ同様にチャージショットを撃った後、ビームサーベルを振れるようになる。
もちろんゼロが使った時のように、その威力も生半可なものではない。
また、アームパーツの有無で使い勝手が大きく変わる性質を持つ。
アームパーツを装備しない時は上述の通り。
チャージ時間が普通のチャージショットのままなので、バスター撃って飛び込んで斬るをひたすら繰り返すことで凄まじいDPSを叩き出す。
一方、アームパーツを装備していると、フルチャージまでの時間こそ長くなるものの、振った時に衝撃波が飛ぶように変化。
この衝撃波も高い攻撃力の上に、当たった敵を連続で斬り刻み、ボスだろうがあっという間に瞬殺できてしまう。さらにハイパーチャージがあろうものならボス涙目。
つまり、アームパーツがあっても無くても強い。
しかも前二作の波動拳昇龍拳と違いパスワードで記録でき、ライフ満タンでないと出せないなんて制限もない。まさにチート級。
因みにPS、SS版だとパスワードを弄る事でドップラーステージ開始時から所持している事にでき、ゼロと両立可能。

+ その後のゼロ
この爆発に巻き込まれて破損した動力炉の傷は深く、ゼロは修理後も後遺症としてバスターが撃てなくなってしまう。
またX2以来使っていたビームサーベルもエックスに渡した後ロストしてしまったのか、次回作『ロックマンX4』からは新装備ゼットセイバーに持ち替え、持ち前の機動力を生かした近接特化の戦闘スタイルとなっていく。
ロックマンX5』、およびその直後の『ロックマンX6』では一時的にゼットバスターが使えるが、X5ではエイリアの応急処置製ということもあり威力は低いわ隙は大きいわで使い勝手はぶっちゃけ悪い。X6では本人の復活と同時に正式に修理され、サブウェポンとしても大幅に使いやすくなった。

ちなみにバスターが使えないというのは隠し要素であるサーベル入手ルートやそれに沿った漫画版が前提の話。
ゲーム的に普通に進めた場合はゼロはまず最後まで離脱しない為、セイバーがメインの続編でもバスターは壊れておらず単に自重しているだけという可能性も十分あり得るが。


◇ライドアーマー・キメラ
 カンガルー
 フロッグ
 ホーク
大半のステージ中に登場する転送装置から自由に呼び出せる、乗り込んで操縦するメカ。
ただし素体の「キメラ」を換装しているという設定のためか、「キメラ」を入手するまでは他のライドアーマーも呼び出せず、一度壊してしまうとステージ選択画面に戻るまですべてのライドアーマーが呼び出せなくなる。壊れそうになったら降りて画面をスクロールし、再度転送してもらうのも手。
詳しくはライドマシンを参照。



テーマ曲
  • OPテーマ ONE MORE TIME
作詞:許瑛子 作曲:羽場仁志 編曲:富田素弘
歌:渋谷琴乃

  • EDテーマ I'm Believer
作詞:mayumi 作曲・編曲:su'zuki
歌:渋谷琴乃

これらの楽曲はテーマソング集に収録されいないため、フルサイズで聞くためには「七星闘神ガイファード オリジナルサウンドトラック」を入手しなければならないのだが、廃盤になっているので、入手は困難となっている。

なお、この作品の外伝として、カードダスで展開されたオリジナルストーリーの『ロックマンX メガミッション』がある。
今持ってる人はかなり貴重。

そしてロックマン30周年を迎えた2017年、新たにプレミアムバンダイにて『ロックマンX&ロックマンXメガミッション セレクションボックス』が発表された。(現在は予約終了)
メガミッション1~3までの全カードを復活収録、更に未発売だった幻のメガミッション4も当時の企画書を元に特別収録。
それだけに留まらず、同じくプレバンで発売された「超合金 ロックマンX GIGA ARMOR エックス」のカードや、漫画版の岩本氏描き下ろしのカードも収録。
その岩本氏の描き下ろし漫画やメガミッションのストーリーが掲載されている特製ブックレット、カードを収納できるオリジナルデザインバインダーなど、もう至れり尽くせりのセットとなっている。


きみは たてにげあつかいになっていた マックじゃないか。

フッフッフ エックス おまえは あまいな
おれは wikiこもり ではなくドップラーあらしぐんだんのいちいんだ。

わるいが このこうもくを ぜんけしする。

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最終更新:2024年04月19日 18:03

*1 少々タイミングがシビアだが実はSFC版でもあるバグ技を使えば殆どのボスと戦える。デモシーンでゼロが登場する場面で行うとゼロが2人いる面白い場面が見られる。

*2 例外として「地面を突進して壁などにぶつかると自滅」「貼り付く音がしてすぐに爆死(撃破と同時に残骸を残していく為、②が一瞬で発動する)」するザコ敵がそれぞれ1体だけいる。

*3 厳密には兄・クワンガーの自業自得なことはわかってはいた、が、やはり唯一の肉親と言うべき兄の死を理屈では割り切って考えられなかったことへの正当化ないし自己弁護に起因している。そう考えるととてもやりきれない気持ちになり、元を正せばの元凶たるシグマにますます憤りを覚えるだろう。

*4 岩本版でエックスに「お前は罪なき人々を殺めただろ」と糾弾された際、「俺は殺戮用レプリロイド、そういうふうに作られたんだ」と開き直り、ある意味でVAVAすらかすむくらい霞むくらいに悪質な凶暴さを発露している。

*5 体力はボスと同じ32だが、無敵時間が無いのでゴリ押しはある程度効く