小野寺小咲

登録日:2013/10/20 Tue 16:47:55
更新日:2024/01/25 Thu 09:10:29
所要時間:約 4 分で読めます




小野寺小咲とは五味直志作の『ニセコイ』に登場するキャラクター。
本作品のメインヒロインの一角である。
アニメでは花澤香菜、VOMICでは金元寿子が声優を担当している。
実写映画版は池間夏海が演じた。


【概要】

初登場は一巻の一話「ヤクソク」から出演している最初期からのキャラクター。

二巻以降からあるキャラクター紹介文では
「楽が片思いしている女の子。美人で優しく、男子からの人気も高い。しかし料理は、盛り付け以外とんでもなく苦手。」
とある。

実際上記の通りの動物好きな愛らしい少女であり、地味ながら正統派の黒髪のショートの女の子と言う印象。
今作品での桐崎千棘の対になるキャラクターであり、性格もわりと真逆。

「実は両思いなのだが互いに勇気を持てず進展しない」と言う、ある意味王道なキャラクターでもあり、実際小野寺メインの話でも中々楽の関係は進展しない。
よく言えば健康的な、悪く言えば「おまえら小学生か!」と言いたくなる関係であり、周囲をやきもきさせている。

また、友人は多い描写が有るが特に宮本るりと仲が良く、コンビで行動する事は多い。
ボケの小野寺にツッコミのるり、と言う間柄であり、中々進展しない奥手な小野寺を(物理込みで)るりが背中を押す日々。
…わりと空回りしてしまい千棘に持ってかれる事ばかりなのだが。

また、わりと遠慮がちな一面もあり、千棘や橘にやや置いてきぼりを食らう事も。

ちなみに作品で人気投票を行った結果、なんと1位を獲得した。
最近では「マジカルパティシエ小咲ちゃん」として魔法ねずみのルーリンと言うマスコットに(すっぽんぽんにひん剥かれながら)変身して街の平和を守る日々。


【小野寺の不遇】

さてさて、では作中でも読者からも人気者なんだからそれはそれは活躍か多い…訳ではない。
何を隠そう「千棘に美味しいところを全部持ってかれる」悲しみを背負っているのだ!

一巻~二巻の水泳回…と言うか、ぶっちゃけ鶫誠士郎が現れるまでぐらいは確かにヒロインとして活躍していた。
…していたのだが、キャラクターとしてやたら濃すぎる鶫や橘に押され出番が減ってしまう。
ストーリーを引っ掻き回す橘や本人の意思とは無関係にクロードから渡される珍兵器や回りのトラブルに巻き込まれ一番ラブコメしてる鶫に比べたら小野寺だけが蚊帳の外と言う状況も日常茶飯事。

シリアスな話やるりの暗躍等で折角小野寺にチャンスが来ても、物理的にあり得ない事故や千棘のトラブルに巻き込まれたりで進展のしの字もしない。
これについては俗に「キムチ」とネタになった6巻が詳しい。

5巻の最後の収録話の「ウミベデ」の締めで海岸で小野寺と楽の二人きりの場面にて
「キスしてもいい…?」
と言う小野寺のセリフと固まる千棘と言う、修羅場が高速展開しそうな引きからスタートする45話「モヤモヤ」…。
無意識に本音を吐いたことに大混乱する小野寺。
しかし楽は丁度「うたた寝していた」と言う失態を演じて華麗にスルー。
これには小野寺さんもアポリアが喜びそうな絶望面をしていた…

と、あんまりな流れをふってしまい、「小野寺さん可哀想」みたいな意見が大量に出てきた。
ここから先が千棘のターンと言うフリだとしても不公平と言うレベルではない。
ちなみにキムチと呼ばれる由縁は、上記の「キスしてもいい…?」と言うセリフを「キムチでもいい…?」と千棘が聞き間違えたから、文脈を考えようか。

さらに次の文化祭回である46話「エンゲキ」~50話「シュヤク」では、ロミオとジュリエットの演劇のヒロイン役としてがんばっていたのに最終的に怪我で舞台に立てないと言う悲劇にも見舞われる。
これについてはエピローグと言う形で楽と二人きりだけのロミオとジュリエットを演じると言う救いはあったが、小野寺派のファンからは「これはこれでストーリーが成立するけど、ちゃんと舞台に立たせて欲しかった」と言う意見が多かった。

…とまあ、こんな具合に間が悪いとか言うレベルではない不幸っぷりは最早新手のスタンド攻撃。
上記の性格の地味さや回りのキャラクターの濃さに振り回されやすい境遇、初見の印象の地味さが余計に手伝いヒロイン(笑)状態になりやすい…。





まあぶっちゃけたこと言うと「実は両思いなのだが互いに勇気を持てず進展しない」という関係上、小野寺さんがあと一歩でも前に進んだらこの漫画終わるぐらいゴールに近い地点にいるので、進展させようがないというのもあるけどね(一方の千棘は文化祭でようやくスタート地点に立った状態)。






何となくToLoveるの西蓮寺みたいなキャラクターとたまに言われる事もある。
性格や境遇は確かにそっくりであり、見た目も似てる。


【今日の小野寺さん】

そんな彼女は番外ではじけた。
その名も「今日の小野寺さん」、ジャンプのサイトにて特設ページを持つ。

2.5等身にデフォルメされた小野寺さんのフィギュアが送る大冒険。

最初は公園に出没する程度だったのだが、後に集英社本社で大暴れ。
柱の男を目覚めさせようとしたりスティッキー・フィンガースを発現させるのはお手の物。
殺せんせーに触手でヌルヌルされながら写真を撮ってもらったりした。

ちなみにクローンでもあるらしく、量産型小野寺さんも沢山いる。
「今日の小野寺さん」に出てくる小野寺は自我を獲得した特別な存在らしい。

ちなみに、小説とのタイアップで最近では猫耳小野寺さんになった。

マジカルパティシエ小咲ちゃん!

 本編ではメインだったものの散々な扱いだったがスピンオフでは主人公として抜擢。
↑は作品のタイトルでもあり、作中でも自称する魔法少女としての名前でもある。
魔法少女もののよくあるネタをややエロ方向にアレンジされている。
もっともこれは99%は変身シーンのせいだが。なにしろ本作では「全裸変身」は文字通りの状態だからである。
というか変身に限らず全裸は本作の魔法少女の宿命である。大体大きな力を使おうとすると服がポンポンなくなる。
首から下が光に包まれたり、大事な部分が帯か何かで隠れてるなんてことは一切無い*1のである。
こうして街の平和と自らの願いをかなえるため、小野寺さんは全裸の羞恥に耐え続けるのである。

絵柄を考えても大まかな外観や内気な性格、メシマズなど基本的な設定は同じだが
本作向けにアレンジはそこそこ加えられている。

  • 眼鏡をかけている(彼女に限らず本作のメインヒロインが全員眼鏡をかけている)
  • 家は洋菓子屋
  • 楽とは開始当初は先輩後輩なだけの赤の他人。楽にはあこがれているが声すらかけられない・・・という状態。一方楽は危機を救ってくれたマジカルパティシエの方に気がある様子ではあるという本編とは違う意味でのニセコイ状態に。
  • これも彼女に限らないが、本編で近縁の人物は本作では異世界の住人で魔法少女もの定番の使い魔として登場し名前もそれに合わせてアレンジされている。動物の姿でもすでに面影があるが人間の姿をとるとまさに本人である。

ちなみに魔法少女もの定番の正体バレのペナルティは彼女の場合はタニシにされる。通称タニ寺さん。
衣装以外は顔つきや髪型といった大きな部分の特徴はあまり変わらないにも関わらず、バレない不思議。


追記・修正は小野寺派の人にお願いします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ニセコイ
  • 不遇
  • ヒロイン
  • 金元寿子
  • 黒髪
  • 花澤香菜
  • 残念系
  • 料理下手
  • 恥ずかしがり屋
  • 顔芸
  • 小野寺小咲
  • 池間夏海
  • パティシエ
  • 高校生
  • 初恋の人
  • もう一人のヒロイン

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年01月25日 09:10

*1 一応媒体上では最低限股間は破れる服や構図で丸見えしないように描いているだけで、実際は股間も丸見えになる正真正銘の全裸である