スカルキラー邪鬼王

登録日:2011/02/23(水) 13:42:53
更新日:2023/11/01 Wed 18:48:40
所要時間:約 6 分で読めます




神か、悪魔か!?
巨大ロボット神話
今、蘇る!!



『スカルキラー邪鬼王』は石川賢の漫画。


【あらすじ】
日本の天才科学者、島本平八郎博士はS・O・C(セルフ・オーガナイズ・チップ)を開発し、自身の夢である「正義の為に働く、鉄人28号やジャイアントロボのようなロボット」を作ろうとしていた。

S・O・Cは他の漫画で言うナノマシンのような機能を持つ「生きた機械(メカ)」であり、ひとつの物の構造をインプットしておけば生き物のように動き回り、分解し必要な原子を再生していく。ある一定の人工知能を備えており、エサ(材料)さえあれば一人で型になっていく超絶技術の塊である。

ある日、S・O・Cを狙った産業スパイにより研究所を強襲され、愛犬の「ジャッキ」は殺されてしまう。産業スパイは人間ではなく、太古の昔に栄えたムー帝国の刺客であることが発覚。それと同時にムー帝国は海上へ浮上し、もともとムー大陸の一部であった日本を明け渡すように要求し、侵略を開始していく。



【登場人物】
・島本一家
邪鬼王を家族の一員として温かく見守る家族。
一人ひとりのキャラがとても強烈であるが、家族の絆は深い。
平八郎の開発により得られる特許料により裕福な家庭であるが、生活水準は他の一般家庭と大差無い。


・平八郎
破天荒な天才科学者でありその外見も科学者とは言いがたい男塾みたいなゴツイなりのお父さん。
「正義の為に働くロボット」作りたいという子どものような一面も見られるが、死んだ愛犬を邪鬼王に組み込んだり(明確な描写は無い)、息子が戦っている最中に酒を飲んで観賞してたり、「みごと死んでこい!」と言ってみせたりと、石川賢らしいキャラクター。


・お母さん
何よりも家族を愛する古き良き「日本の母」
名前は無い
おっとりした性格であり、かなりの天然。
研究所がムー帝国のロボットに破壊されても近所迷惑だから止めなさいと諭したり、ご近所さんには壊した家は弁償しますとフォローを入れたりする。
肝っ玉も据わっており、瞬が捨て身で敵のロボット止めようとし、平八郎が死んで来いと促していた際は、平八郎を殴りつけ、瞬にも戻ってきなさいと怒鳴りつけた。


・瞬
元気いっぱいの少年。邪鬼王とともに人類の平和を守る。
明言はされていないが、高校生ぐらいの年齢であろうと思われる。
性格は無鉄砲で熱血漢。愛犬のジャッキを弟のように可愛がっていた。
邪鬼王が戦う時には肩にのって命令を出す。邪鬼王が激しく動き回っても振り落とされないあたり、身体能力もずば抜けて高いと思われる。
体育会系であるが故か勉強が出来ない。図書室の本の1ページを破って借りたりと両親に勝るとも劣らぬ天然っぷりである。


・チィ子
おてんばな女の子。瞬と邪鬼王を応援する。
年齢的には小学校低学年ぐらいと思われる。
グロテスクな外見の邪鬼王を怖がることなく、邪鬼ちゃんと呼び可愛がっている。
近所のオッサンが自分の闘犬で町のみんなを怖がらせた際は邪鬼王を連れてきてビビらせるなど、この子もまた強烈なキャラの持ち主である。


・ジャッキ
飼い主に忠実な名犬。瞬の弟のような存在。
大型犬であり気性は荒いが島本家の言う事は聞く。飼い主の瞬に似て誰かれ構わず襲ってく。
ムー帝国扮する産業スパイにより射殺されるが、最後の力を振り絞って敵に襲い掛かり、瞬の活路を切り開いた。



【邪鬼王】
S・O・Cを搭載したロボットであり平八郎の夢そのもの。
当初は十数メートル程度の大きさであったが、物語後半では瞬が右目の操縦席に乗れるほどの巨大ロボットへ成長した。
見た目はエイリアンのような機械の化け物であり、敵味方問わず「グロテスク」といわれるほど。ところどころ尖った体や長い尻尾に爪牙。化け物のような叫び声など、どうみても悪者メカである。
実際にムー帝国のロボットと戦っていた際は、ご近所さんから悪者と勘違いされていた。

武装は主に両腕の手首から生える刃と噛み付きであるが、S・O・Cによる自己進化、吸収能力を備えており、敵ロボットを食べて吸収し、目で見たものから学習して翼や棘を作ったり出来る。
初陣では卵から引きずり出そうとした敵のロボットを強襲。顔面を食い千切って破壊するといった強烈なデビューを飾り、もう一機の敵もそのまま捕食して勝利を収める。

明言はされていないものの、平八郎と瞬の言動から未完成の邪鬼王に死んだジャッキを何らかの形で移植したのではないかと思われる。
先述どおりグロテスクで恐ろしい外見をしているが、性格は犬そのものであり、島本家の言う事は聞く。
普段は研究所の倉庫に座っており、敵が出てくれば瞬と共に出撃する。
食べ物は車や電気製品などの無機物であり、自動車解体業者の友達から廃車をもらっては食べさせていた。
時にはチィ子の計らいでご近所を散歩させてもらっている。因みに空き缶の拾い食いは禁止されている。
腹でも壊すのだろうか……?
おとなしい時は「キュィン」「キュゥン」「クォオン」などと犬らしい声を出してとても可愛い。

とても可愛いのである。かなり大事な事なので…

悪魔の絵を瞬から見せられた際に異常なまでの反応をして急激な進化を遂げ、この辺りから邪鬼王は何かとてつもないものへ進化する可能性があるのではないかと危険視されていた。



【ムー帝国】
ルイ・イオナ18世総統率いるムー大陸の住人。
醜いものを悪とし、美しいものしか認めないといったとても分かり易い悪役であり、ムー帝国の人間は皆、自分の美しい容姿に誇りを持っている。
瞬に取り押さえられた際は「この美しい顔だけは傷をつけないでくれ」と頼んだりするあたり強烈なナルシスト集団でもある。
文明は高水準に発達しており、邪鬼王よりもロボットらしいロボット集団や超振動、超重力発生装置などの技術も持ち合わせている。



【余談】
当時は氏にとってゲッターロボは過去の作品であり、自分の中でも火が消えかかっていたと文庫版『ゲッターロボ號』の巻末エッセイにて述べられている。
ところが、『ゲッターロボ號』のアニメ企画が始動、放映開始と共に打ち切りとなってしまった。
しかし、その作品の血脈はしっかりと真ゲッターロボに受け継がれており、無限の吸収能力・進化するロボットといったテーマを確立させた作品でもある。
これが後にゲッターロボ・サーガへと受け継がれていくことになる。



ちなみにこの邪鬼王、『虚無戦記』のラストで邪鬼王爆烈こと爆烈王に呼び出され見事虚無戦記入りを果たした。




追記!! 修正!!  邪鬼王!!!!!!!


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最終更新:2023年11月01日 18:48