シャガルマガラ

登録日: 2013/10/20 Sun 03:24:44
更新日:2024/03/18 Mon 15:39:38
所要時間:約 19 分で読めます






この項目はモンスターハンター4の
重大なネタバレを含みます
閲覧は自己責任でお願いします











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闇がその目を覚ますなら


彼方に光が生まれ来て


大地に若芽が伸びるなら


彼方に影が生まれ来る


すべてを照らすは光なれ


あまたの影は地に還り


いずこに光が帰る時


新たな影が生まれけん


やがては影が地に還り


新たな命の息吹待つ


共に回れや 光と影よ


常世に廻れや 光と影よ


そしてひとつの唄となれ


天を廻りて戻り来よ


時を廻りて戻り来よ


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 天を廻りて戻り来よ 
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旅団下位 ★★★★★★ 緊急クエスト
討伐クエスト
高難度:天を廻りて戻り来よ
目的地 メインターゲット 報酬金 7200z
禁足地 シャガルマガラの討伐
制限時間 サブターゲット 報酬金 1200z
50分 シャガルマガラの角破壊
契約金 受注・参加条件
800z なし
依頼主 シナト村の大僧正
依頼内容
この地に語り継がれる昔話を生み出した古龍…
長い時を経て、かの古龍が天を廻り、
禁足地にたどり着いたと聞きました。
かつてと同じ災害がもたらされるのを、
防がなくてはなりません。
君を信じて、すべてを託すよ。





シャガルマガラとは、『モンスターハンター』シリーズに登場するモンスターである。
初登場は『モンスターハンター4』(MH4)。



 種族古龍種
 別名天廻龍
危険度★6
戦闘曲光と闇の転生



もくじ          



概要           


天空山の禁足地にて存在を確認された特徴的な輝きを放つ古龍。
黒蝕竜が成長した後の姿であり、“天廻龍”と呼ばれている。
古い歴史書にて「悪しき風が山を蝕んだ」と描写される大災害と天廻龍との関連性が論じられているが事実は定かではない。

―『シャガルマガラの書』から抜粋


MH4のストーリー(MH4Gの旅団下位)のトリを務める、黒蝕竜『ゴア・マガラ』の成体。

ゴア・マガラは特定の時期が来ると生物の目のつかない場所に移動し、そこで脱皮を行いシャガルマガラへと昇華する。

禍々しい色をした体色は神聖な純白へと変化。その身体からは特徴的な輝きを放ち、黄金に輝いているようにも見える。

ゴア・マガラの狂竜化時の姿をしているが、成長によって目は見えるようになっており、そのためか周囲を感知するための触覚は退化しつつも凝固、狂竜の力が残る「角」へと変化している。

神秘的な輝きを放つようになったが、狂竜ウイルスを操る能力は健在。むしろ更に強力になっており、シャガルマガラが存在するだけで空に暗雲が立ち込め、
伝承の話であり事実かどうかは不明だが山一つを狂竜ウイルスの大量流出によって壊滅状態にさせたとも言われている。

しかし、シナト村の大僧正や彼が語った大昔の村民達の見解によると、この龍に悪意はなくただ生きているだけのようである。
また、シャガルマガラに纏わる伝承からは、大昔のシナト村の人々は自然の一部として災厄の根源たるシャガルマガラを受け入れ、更にこの龍の故郷である禁足地を守ろうともしていたと捉えることもできる。

因はあるが責がないからシャガルマガラが恐ろしいというのは狂竜化ウイルス研究所所長の言葉。

別名の“天廻龍”の由来は、故郷の禁足地から出たゴア・マガラが幾多の天を廻り、シャガルマガラに成長して再び故郷に戻ることから。
なお、MH4のプロローグを見る限り、MH4主人公もまた、故郷を出て我らの団ハンターとして幾多の冒険を成し遂げ、ハンターを引退して故郷へ戻ってきたと受け取れるものになっている。


 
伝承           

禁足地擁する「天空山」の近くに位置するシナト村には、ゴア・マガラとシャガルマガラに関する童歌が残されている。

闇がその目を覚ますなら
彼方に光が生まれ来て
大地に若芽が伸びるなら
此方に闇が生まれ来る
すべてを照らすは光なれ
あまたの影は地に還る
いずこに光が帰る時
新たな影が生まれけん
やがては影が地に還り
新たな命の息吹待つ
共に回れや 光と影よ
常世に廻れや 光と影よ
そしてひとつの唄となれ
天を廻りて戻り来よ
時を廻りて戻り来よ

御魂がその目を覚ますなら
彼方に命が生まれ来て
心がその目を覚ますなら
此方に想いが生まれ来る
すべてを包むは御魂なれ
あまたの想いは力に変わり
命が御魂に帰る時
新たな想いが生まれけん
消えぬ想いは御魂に帰り
新たな命の息吹待つ
共に回れや 命と心
常世に廻れや 命と心
そしてひとつの唄となれ
共に歩みて戻り来よ
共に歌いて戻り来よ
共に生きるは
魂と想い


前半部は旅団下位のストーリー中で、
後半部はHR7まで上げて旅団下位で最後に解放される(≒MH4時代の村最終)クエスト「団長からの挑戦状」クリア後に見ることができる。
 


主な攻撃         

連続ブレス
ゴア・マガラと同じようにブレスを右→左→中央と放つ。当たったらウイルスに感染するのも同じ。
しかし、ブレスはより大きくなっており、軌道も途中で曲がるのではなく真っ直ぐになっている。
ブレスは一定の距離を進むと消滅し、その地点を中心として狂竜サークルが発生する。


二連突進
ゴア・マガラのものと同じ。
体を大きく捻る動きを見たら捻った方向とは逆に逃げればOK。


爆散ブレス
首をもたげた後、爆発し拡散するブレスを放つ。爆発は横へ横へと広がってゆく。当たるとウイルス感染。
ゴア・マガラのものと同じだが、こちらは怒り時になると横へ拡散するブレスから縦に拡散するブレスに繋げてくる。放つ度に向きをこちらに調整してくるため、横を交わしたからと止まってはいけない。逆に言えば、怒り時に安全地帯に入り込めていれば、2発この技を打つ間というかなり大きな隙が出来るため大きな攻撃のチャンスとなる。
腹の下や身体側面は比較的安全地帯だが、腹の下場合しっかり潜らないと二発目の向き調整で初撃が届くので注意。


追尾ブレス
シャガルマガラの評判を下げている原因その1。
通常ブレス同様に正面に狂竜ブレスを放つ。放たれたブレスは一定距離進むと一点に止まり、その後その地点からハンターに向かって3方向に分かれるブレスに変化する。軌道自体は固定。
忘れた頃にやってくる厄介な攻撃だが、放たれる前に停滞地点から放たれる方向に黒い霧が流れるためよく見ていればかわすことは十分可能。
最初のブレスがフィールド外に行ったり岩に当たったりすると3wayには派生しない。


翼脚お手
翼脚でのお手。追尾性能は低いため正面に立たなければ問題ない。
2回連続の場合は叩きつけに繋げることがある。


翼脚叩きつけ
体を大きく持ち上げての叩きつけ。向きを調整しつつ大きく前に出るため、攻撃範囲は広め。当たると大ダメージの上に大きく吹っ飛ばされてしまう危険な攻撃。
判定は翼脚付近にしかなく、予備動作の間に翼脚に当たらない位置に逃げるか後脚にうまく潜り込めば当たらない。幸い隙は大きい。焦らずに回避して反撃しよう。
他の攻撃で吹き飛ぶ→起き上がり際に叩き付けで乙は誰もが一度は通る道。


突進
身構えてこちらに狙いを定めた後、真っ直ぐ突進してくる。翼脚によって幅がかなり広い。こちらとの距離がある程度離れていると使用しやすい。
常に側面に回り込むのが一番の対処法なのだが、ステップで距離を離れて使われてしまう状況も割とある。
実は、回避性能無しでも翼脚を上げたところを潜り抜けることで対処できる。だが、タイミングはシビア。


空中ブレス
滑空状態で使う技。真正面にブレスを一発だけ放ってくる。
なお、滑空状態のシャガルマガラに張り付いている等で距離が近い場合、接近戦用にブレスを薙ぎ払うようにして放つパターンがある。


空中強襲
空中からこちら目掛けて強襲する。着地すると左の翼脚を軸に回転し正面に向き直る。滞空時とバックジャンプからの派生で使用する。
シャガルマガラの正面に立っていなければ当たりにくい。
もし範囲外に逃げられなかったら、ベリオロスの空中強襲のように回避で潜り抜けるのも手。ただし、回避性能無しでは厳しい。
怒り時は着地してすぐに突進に派生する二段構え。一段目をガードしてしまった場合、後ろからくる突進に轢かれてしまうため、しっかり避けなければならない。


狂竜解放
怒り移行時に使用。空中に舞い上がった後、バインドボイスと同時に発光するほど大量の狂竜ウイルスを撒き散らし、一定時間フィールドに時間経過で炸裂するオブジェクトを幾つも発生させる。 通称:地雷
炸裂に当たるとウイルス感染。炸裂前ならダメージも感染も無い。
シャガルマガラの評判を下げている要因その2。まるで狙ったかの様にこちらの回避地点や攻撃中の足下に現れると評判。この状態の時は隙の大きい攻撃を多く使用するが、オブジェクトのせいでその隙が潰される。咆哮で耳をふさぐ→地雷炸裂の事故もありうる。怒り中は他のモンスターに比べ、攻撃力がかなり上昇するので、迂闊に攻めると簡単にハメられて乙ってしまうことも。
G級になると、攻撃毎に発生するようになっている。



バックステップブレス
狂竜化中にだけやってくる。爆発する弾を吐きつつ大きく後方に跳ぶ。
爆風のダメージが特筆すべき大ダメージであり、シャガルマガラの技でも一二を争う威力がある脅威の攻撃である。
弾自体の威力は控えめなので、最悪それ当たる事ができれば不幸中の幸いといえる。
狂竜感染中にだけは食らいたくない技である。
 


狩猟方針         

弱点属性は火と龍。
部位破壊は角(2段階)・翼脚・尻尾。

ゴア・マガラの時以上にステップを多用し、こちらを翻弄するかのような動きが特徴。常に画面内に捉えるようにしないと攻撃に反応できないため、カメラワークが結構重要。後ろから来ることが多い追尾ブレスを避けるためにも重要である。
ステップの着地による隙はスルーして、攻撃は各攻撃の隙に。何回連続でステップするか読めないため、行動は慎重に。

全体的に隙が少ない上、数少ない攻撃機会も追尾ブレスや地雷で潰されやすいため慣れない内は長期戦必須。
画面狭しと連続で行動し続け、こちらの攻撃チャンスはあまり無いことからか、シャガル戦は「向こうは格ゲー、こちらはターン制RPG」と一部からは揶揄されている(もっともこれはMH4のモンスター全般に言えることでもあるが)。
とはいえ全身判定系の攻撃は少なく、予備動作もわかりやすいものが多い。慣れればほとんどの場面で相手の攻撃中にこちらも攻撃することができる。結局は慣れである。

やはり股下や後脚付近に潜り込むと戦いやすい。
近接武器による頭への攻撃は、後述の閃光玉による墜落時や乗り状態勝利時が狙い目。
様々な動作からキャンセルしてくる叩きつけは常に警戒しておく必要があるが、慣れてくるとその隙に頭を直接狙うこともできる。

決戦場フィールドのクエスト全般に言えることだが、やはりモドリ玉があると便利。回復アイテムや砥石などを安全に使用できるので、安定性がぐーんと上がる。
またゴア・マガラと違って眼が見えるため、閃光玉も有効になっている。かなり暴れるので攻撃には向かないが、建て直しには便利。また空中のシャガルマガラに対して使うと撃墜することも出来る。
これらのアイテムが無い場合、建て直しにはマップ中央の巨大な岩を使うと良い。殆どの攻撃を防いでくれる便利地形だが、岩の耐久力には限界があるのでご利用は計画的に。
比較的隙が少ないモンスターなので、岩まで壊れてしまった場合は本格的に困ったことになるが、狂竜解放と連続ブレスあたりは建て直しに充分なチャンス。

また、この禁足地は邪魔にならない程度に段差があるため、段差で動きが制限されるガンナーも乗りを積極的に狙いたい剣士も割とバランスよく戦えるステージだったりする。
安全地帯な巨大岩の存在も含め、マップ間移動が不自由なことを除けばステージ自体はむしろ戦いやすい。
ただし、切断した尻尾がステージとほとんど同じで保護色のように隠れてしまい、前述の素早いステップ移動や地雷などに気を取られてしまって見失ってしまうこともしばしば。

ちなみにこのステージでのシャガルマガラとの戦闘中は、狂竜ウィルスの影響か、背景の空が真夜中のように黒く翳る。
そして見事シャガルマガラを討ち取った瞬間、ゴア・マガラのように暗かった空は、シャガルマガラのような白くまばゆい快晴へと変わるのである。
旅団クエストでの長きに渡る廻りあいの末、初めてクリアしたハンターにとっては感動的な演出である。そんな中で見失った尻尾を探して走り回るのはなかなかにシュール。

事故率が高い地雷こそ厄介なものの、致命的な起き攻めの頻度も比較的低く、所謂ドス古龍ほど対策不可避な能力も持たないことから、MH4でのギルドクエストでは大人気の存在である。

G級         

MH4Gで解禁されたG級個体。

もともとMH4におけるシャガルマガラは、
「攻撃が痛いけど、予備動作がわかりやすい」
「攻撃範囲も広いけど、理不尽な詐欺判定は少ない」
「激しく動くけど、攻撃後の隙が明白にある」
などと、戦闘面での評価は比較的高めなモンスターであった。だがランダムで爆発するため、どうしても運の要素がからんでくる地雷だけはあからさまに不評であり、
地雷さえなければ間違いなく良モンスなのになあ」
という声もよく聞かれた。そんな中登場したシャガルマガラのG級個体であったが…

CAPCOM「プレイヤーの皆様の声に応え地雷を大幅強化しました^^

というまさかの展開に。ちょっと何言ってるかわかんないです。
MH4GではG級モンスターにそれぞれ専用のG級モーションorG級コンボが用意されたのだが、なんとG級シャガルマガラには一切無し。新規モーションどころか、ルーチンレベルでも全く手を付けられていない。
代わりに強化されたのが、まさかの地雷であった。

まず翼脚叩きつけやなぎ払いなど、肉弾攻撃に固定地雷が追加発生するようになった。
これによって地雷の分攻撃範囲が広がり、また攻撃の隙を地雷によってカバーするという攻防一体の効果を得ている。
この露骨な隙潰しにもプレイヤーからの不満は出たが、まあここまでは単に攻撃性能&防御性能の強化と言えなくもない。

そう、問題はここからである

あろうことか、狂竜解放の後にランダム発生する地雷が精度・頻度ともに超強化されたのである。
上位までとは桁違いの頻度で地雷を設置してくるようになり、しかもハンターとその周囲を的確に狙って発生する地雷も伴うようになった。
これによって、大剣で溜めたらドカーン、ガンランスでリロードしたらズドーン、狩猟笛で演奏したらボバーン、回転回避の先でズボーンと、あらゆる行動に被弾のリスクが伴うようになった。
双剣でかっこよくシャキーン!と鬼人化ポーズを決めた直後バコーンと吹き飛ばされ、起き上がった所でカブームと吹き飛ばされ、追撃でサヨナラ!しめやかに爆発四散!ということも冗談ではなく起こる。


そして最大の問題点は、これらの地雷はシャガルマガラ本体の動きとは一切無関係のランダム発生であること。
シャガルマガラがブレスを放っている最中だろうが、突進で走り回っている最中だろうが、翼脚叩きつけをする瞬間だろうが、
頭を殴られてもんどりうってもがいている最中だろうが、果てはスヤスヤ寝ている最中であろうが、
シャガルマガラがシステム上「怒り状態」の最中でありさえすればいつ如何なる時でも常に湧き続ける。
ハンターの足元を的確に狙う発生もあれば、全くのランダムな位置に発生するものもどちらもあるため、いつどこに地雷が出るのか予測する事は全く不可能。
地雷の光が見えてからその場を飛びのくだけの猶予はあるがそこまで長くなく、上述した大剣の溜めなどの隙の大きい行動を取っている最中だったら被弾確定。


『モンスターハンター』シリーズは根本的に“モンスターの行動に対しパターンを構築するアクションゲーム”であり、そんな作品でここまでのランダム被弾要素が導入されたことはかつてない。
当然プレイヤーからは「強くするためだからってルール無視はねーだろ」「被弾すればなんでもいいんだったら全画面判定でもやってろよ」「プロハン様絶対殺すマン乙」
などと非難轟々であり、シャガルマガラにとっては散々なG級デビューとなってしまった。一方でこの個体のせいで脱皮不全を起こしたゴア・マガラも出現、そちらの評価はと言うと…

プレイヤースキルを問わず事故率が跳ね上がったため、ギルドクエストでの人気もMH4の頃に比べると下がってしまった。
しかし同じく人気ギルクエ対象のラージャンテオ・テスカトルは戦闘性能そのものが大きく向上しているのに対し、シャガルマガラが向上したのは単に事故率だけであり、それ以外の強化点はほぼない。
そのため「事故率が効いてくる前に前に殺しきる」ということが可能なPTプレイのギルドクエストでは、MH4ほどではないがそれなりの人気を保っている。

MHX/MHXX

本作でも続投。
本作での危険度は★6とキリンよりは高いがテオやクシャルより下という扱いになった。*1
村クエストを進めるとMH4/MH4Gとは別個体が出現しクエストが受けられるようになる。
ブレスのエフェクトこそ派手になったが判定が狭くなったので避けやすくなった上に地雷の範囲も小さくなった。
ただ、爆破ブレスは当たり判定がMH4/MH4Gまでの1回から3回に増えたのでガードを行おうものならスタミナをゴッソリ持っていかれるので注意。

MHXXではG級が登場。
地雷が起きるのは変わらないがランダム地雷の頻度が下がっているのでMH4Gよりかなり戦いやすくなっている。

MHF

遷悠種として登場。
流石に外伝作品のMHFでは無理かと思われていた天空山の禁足地も合わせて登場している。

MHR:S

幼体共々マスターランクで登場。危険度は★8と、ドス古龍や本作のメインモンスターであるメル・ゼナと同格となった。
今回は新フィールドである「城塞高地」に姿を見せる。城塞高地のエリア7は天空山の禁足地と非常に似ているため、新たな繁殖地として選んだのかもしれない。キュリアの被害だけでも大変なのに狂竜ウイルスまでばら撒かれて城塞高地の生態系はもうメチャクチャ
戦闘面では新たにビーム攻撃を取得しているほか、評判の悪かった地雷攻撃はランダム発生ではなく攻撃に付随して出現する形に変化しており、理不尽さの少ない強敵に仕上がっている。

傀異克服シャガルマガラ

サンブレイクにおけるエンドコンテンツの傀異クエストにてメインターゲットとなるシャガルは傀異克服個体となり、先に出ていた克服古龍たちと同じく、戦闘中に傀氣脈動状態となる。
素のシャガル自体がサンブレイクにおける通常モンスターの中で最強クラスだったということもあり、克服シャガルもやはり克服バルファルクと共に傀異クエスト最強クラスと位置付けられている。

ゴアや混沌ゴアのモーションも取り入れているため、技の多さはサンブレイクで随一。
もちろん既存モーションも強化されており、パワーも早さも兼ね備えた屈指の強敵となっている。
大技は通常シャガルの形態変化モーションと同じく羽を広げて飛び上がった状態で円形に回転する光柱を出現させ、発動時にハンターがいた場所に大爆発を起こすというのもの。
この光柱は当たると気絶確定なので、動き始める前に円の外に出ないと危険が危ない。
なお、傀氣脈動が形態変化を兼ねているためか、通常の形態変化は行わなくなっている。

とにかく正面への攻撃が苛烈なので、正面に立たずに股下や側面から攻撃するか、あるいはガードを使って正面から受け止め切るのが正攻法となるが、
ランスとガンスでもガ性5だけでは受け止め切れないので、煽衛は必須となる。

傀異クエストの仕組み上、最終的にはバルファルクかシャガルを回すことになるので、好きなほうを選んで回そう。
記号的に見ると、属性の通りが途中で悪くなるもののシャガルほど苛烈ではないバルファルクと、属性の通りが良い代わりに攻撃が激しいシャガルマガラといったところか。


シャガルマガラという生物の仕組み

MH4で登場したシャガルマガラは、それまでのシリーズで登場した古龍と異なり、人間の手で討伐されて絶命した事が明確に描写されている。
それまでの古龍は討伐されて死んだという描写が避けられてきたため、滅多にいないとされている古龍がゲームではクエストを繰り返し受注して何度でも討伐できてしまうのも、「死んでおらず同じ個体が何度か登場しているだけ」という解釈が一応可能だったが、シャガルマガラは明確に「死んだ」とされているにもかかわらず、MHXやMHR:Sで再登場している。
しかも、何故シャガルマガラがまたいるのかについてスルーされている訳でもなく、明確に「シャガルマガラが『また』現れた」とクエストの依頼文に書いてある。
つまりMH4のシャガルマガラははっきりと死亡したとした上で、新しい別のシャガルマガラが現れたという事になる。

MH4のストーリーでは、前回シャガルマガラが現れたのは伝承にしか残っていないほどの昔、何百年も前である。
にもかかわらず、MH4→MHXではどんなに多く見積もっても数年しか時間は経っていない*2のに、新しいシャガルマガラが発生している。
何故こんなことが起こったのか?
それは、モンハンフェスタで明かされた裏設定なども含むが、シャガルマガラの生態を考えると自ずと答えが導き出せる。


古龍はその生態の大部分が謎に包まれたままだが、分かっている部分もある。
例えばテオ・テスカトルとナナ・テスカトリやイブシマキヒコとナルハタタヒメは同種の生物の雄と雌である事が分かっている。
雄と雌がいるのだから、繁殖は恐らくこの番いで行われるのだと推測される。特にイブシマキヒコとナルハタタヒメは卵生である事が明確化されている。
他にもあの紅龍ミラボレアスも卵から生まれるものだという情報もあるが、ほぼギャグクエストなので与太話の域を出ないか。

一方シャガルマガラの繁殖方法は、なんと「狂竜ウイルスそのもの」。
シャガルマガラが撒き散らす「狂竜ウイルス」と呼ばれているものは厳密にはウイルスではなく、実はシャガルマガラの生殖細胞なのだ。
要はシャガルマガラという生物は無性生物であり、単独で繁殖を行うのである。

狂竜ウイルスに感染した生物は生物としてのリミッターを外されて暴走し、食い合ってやがて死に絶える。
そうしてできた死体から、胞子が発芽するかのようにゴア・マガラと言う生物が発生する。
誕生したゴア・マガラたちは世界を廻りながら成長し、やがて故郷である天空山の禁足地へと舞い戻る…のだが、実は無事に脱皮を終えてシャガルマガラになれるのは最も早く天空山に帰りついた1体だけである。

何故なら、成体になったシャガルマガラが散布する狂竜ウィルスは、上記のような他の生物を死滅させて次代のゴア・マガラの苗床になる目的もあるが、
同時に脱皮寸前のゴア・マガラの成長を抑制する効果を併せ持つ。
遅れて故郷にたどり着いた個体は、先んじて帰り着いて脱皮を終えた個体の撒き散らす胞子により脱皮を妨害され、そのまま死に絶えるのだ。
こうしてシャガルマガラは一代につき1体だけ誕生するサイクルが保たれている。
なおこんな同種で殺し合うような生態になっているのは、繁殖に「大量の他の生物の死体」を必要とする関係上、シャガルマガラが大量に発生してしまってはあっという間に生物そのものが絶滅してしまうからだと思われる。

しかしMH4の時代では、あろうことか脱皮を終えたばかりのシャガルマガラが人間の手で討伐されて死んでしまった。
そのせいで、本来ならば今代のシャガルマガラが撒き散らす胞子によって死に絶えるはずだった遅れてきたゴア・マガラは死なず、無事に脱皮を終えてしまう。
つまりシャガルマガラを討伐したせいで他のシャガルマガラの命を救ってしまったということになる。
更にはMHR:Sの時代にはもはや天空山での繁殖は不可能と判断してか、シャガルマガラが城塞高地に現れてしまい、
本来天空山周辺だけで完結していたシャガルマガラの脅威が王国へと飛び火する事態になっている。


Q. じゃあシャガルマガラの脅威を完全に取り除くにはどうしたらいいの? 
A. どうしようもありません。


シャガルマガラを討伐すればすぐに次のシャガルマガラが生まれてしまうようになっている。
シャガルマガラを討伐せずに放っておけば「同じ代の他のシャガルマガラ」は誕生しなくなるが、そのシャガルマガラによって甚大な被害が出る上、「次の代になるゴア・マガラ」が大量に生まれてしまう。
どっちに転んでもシャガルマガラという種が絶たれないようなカラクリになっているのだ。

シャガルマガラの脅威を完全に取り除こうと思ったら、何百・何千頭湧くか分からないゴア・マガラおよびシャガルマガラを、
成体になろうとするものもなれなかったものも1頭も見逃さず、全て見つけ出して討伐しきるしかないのだ。
当然狂竜化および極限化したモンスターも1頭も見逃さず、全て見つけ出して討伐しきらなければならない
到底人類の手に負えるものではない。

このように人類含めた他生物目線では非常にタチの悪い生態だが、シャガルマガラは決して悪意があって行動しているわけでは無く、ただ生きるために行っているに過ぎない。
故に「因はあるが責がないから恐ろしい」のである。
そもそも、かつてシャガルマガラの災害により絶滅したという天空山の生態系は、永い年月を経て現代では再生を果たしており、それまでの間にシャガルマガラが出現したという記録もない。
もしかすると本来上記の生殖サイクルは非常にゆっくりであり、周囲の生態系の再生も考慮された、ある意味では計算され尽くした生態だったのかもしれない。
そしてその計算を狂わせたのはほかならぬ人類だが、シャガルマガラを止めなければ天空山周辺で大災害が起きていたのは間違いなく、
生存圏を、そして故郷*3を追い出されていたのは間違いなく人類の方であっただろう。シャガルマガラも人類も、自らが生き残るために必死なのだ。


果たしてこの悪意なき争いは、どちらか片方が絶滅するまで続くのか、それとも…。






追記・修正はススキ畑の真ん中でお願いします。

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最終更新:2024年03月18日 15:39

*1 MH4/MH4Gのストーリーで討伐されたことがあるからという説が有力。

*2 MH4→MHXでは我らの団の竜人族メンバーはともかく人間のメンバーも殆ど容姿が変わっていない

*3 MH4主人公がシャガルマガラの討伐に失敗していれば、シナト村は未来永劫立ち入り禁止地域となり、住民は強制退去するはずだった。