HG GUNDAM SEED

登録日:2009/11/11(水) 16:44:43
更新日:2023/12/08 Fri 10:35:28
所要時間:約 5 分で読めます




HG GUNDAM SEED(ハイグレード ガンダムシード)はガンプラのカテゴリーの一つ。
その名の通り、ガンダムSEEDシリーズのガンプラである。
全体的に小型のため箱が均一化されている。


●ラインナップ
数字の前の頭文字は以下のシリーズを示す。

s…SEED
d…DESTINY
a…ASTRAY(DESTINY ASTRAY R/B)
t…C.E.73 STARGAZER
r…FRAME ASTRAYS
R…REMASTER
※ガンダムはGと表記する。
s01:エールストライクG
s02:デュエルG アサルトシュラウド
s03:イージスG
s04:バスターG
s05:ブリッツG
s06:モビルジン
s07:フリーダムG
s08:ジャスティスG
s09:カラミティG
s10:フォビドゥンG
s11:レイダーG
a12:Gアストレイ レッドフレーム
a13:Gアストレイ ブルーフレーム
s14:プロヴィデンスG
s15:モビルシグー
s16:ミーティアユニット+フリーダムG
d17:フォースインパルスG
d18:ザクウォーリア
d19:カオスG
d20:ガイアG
d21:ソードインパルスG
d22:ガナーザクウォーリア(ルナマリア専用機)
d23:ガナーザクウォーリア
d24:セイバーG
d25:ザクウォーリア(ライブコンサートVer)
d26:アビスG
d27:グフイグナイテッド(ハイネ機)
d28:ブレイズザクファントム(レイ機)
d29:ジンハイマニューバ2型
d30:ドムトルーパー
d31:グフイグナイテッド(量産機)
d32:インフィニットジャスティスG
d33:ガイアG(バルトフェルド機)
d34:ストライクフリーダムG
d35:レジェンドG
d36:デスティニーG
d37:ムラサメ(バルトフェルド機)
d38:シラヌイアカツキG
d39:ムラサメ(量産機)
d40:オオワシアカツキG
t41:ストライクノワールG
t42:ヴェルデバスターG
t43:105スローターダガー
t44:ブルデュエルG
t45:ジン タイプ インサージェント
t46:ケルベロスバクゥハウンド
t47:スターゲイザーG
d48:モビルバクゥ
t49:シビリアンアストレイDSSDカスタム
d50:グフイグナイテッド(イザーク機)
d51:ブレイズザクファントム(ディアッカ機)
r52:グフイグナイテッド(ルドルフ機)
r53:ケルベロスバクゥハウンド(アレック機)
r54:モビルシグー(ジスト機)
r55:Gアストレイ グリーンフレーム
r56:アームズアストレイPMCカスタム(レオンズ機)
a57:Gアストレイ ブルーフレームセカンドL
a58:Gアストレイ レッドフレーム(フライトユニット装備)
a59:Gアストレイ ゴールドフレーム天ミナ

MSV
01:ストライクルージュ+I.W.S.P
02:モビルジン(ミゲル機)
03:ジンハイマニューバ
04:ハイペリオンガンダム
05:シグーディープアームズ
06:105ダガー+ガンバレル
07:ドレッドノートG(Xアストレイ)

リマスター
R01:エールストライクG
R02:デュエルG アサルトシュラウド
R03:イージスG
R04:バスターG
R05:ブリッツG
R06:モビルジン
R07:モビルシグー
R08:カラミティG
R09:フォビドゥンG
R10:レイダーG
R11:ラゴゥ
R12:モビルバクゥ
R13:プロヴィデンスG
R14:ジャスティスG
R15:フリーダムG
R16:M1アストレイ
R17:パーフェクトストライクG

プレミアムバンダイ限定品
○ミーティアユニット
○Gアストレイ ゴールドフレーム天



●キット総評
「機動戦士ガンダムSEED」「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の1/144のガンプラは設計が非常に簡素な「コレクションシリーズ」と、ある程度の色分けと関節の可動が盛り込まれた「HG」の2本立てで展開された。

ガンプラを組んだことのない初心者はまずは前者から入ってもらい、慣れてきたら後者へステップアップしてもらうという意図があったのだろう。

ラインナップは豊富であり、ガンダムタイプから量産機まで多くの機体がキット化されている。連合三馬鹿やアビス、ガイアなど放映中に1/100キットが出なかった機体もHGではしっかり発売されている。

リマスターシリーズを除き2002~2005年頃に発売された商品が主流であるため、設計も同時期のHGUCに準じている。

90年代の旧キットで見られた関節部のポリキャップが露出するような構造は減り、膝はニ重関節となっている。SEEDの可変機は基本的に変形が簡素なこともあり、その機構は再現されている。

SEED DESTINYになると機体によっては光の翼やドラグーン射出時のエフェクトパーツが付属することもあった。

一方、肩軸がピン式で引き出しができないなど全体的には「時代相応」感がある。可動範囲は2010年代以降のキットに比べるとさすがに劣り、肘が90度しか曲がらず、股関節がボールジョイント接続なのであまり開かなかったりする*1。膝も二重関節ではあるが実際のところ90度より少し曲がる程度であった。

色分けも現在に比べれば十分とはいえず、ストライクの肩が白一色だったり、フォースインパルスのシールドが黄色の十字の部分以外真っ赤だったりした。

合わせ目に関してもあまり考慮されていない。段落ちモールド化されているというようなことはなく、目立つ箇所でいくつも出てしまう。

さらに、SEEDシリーズの機体はシャープにデフォルメされて作画される傾向が強いため、設定画に準拠して設計されたこれらHGシリーズは劇中と異なった印象を持たれやすい。

量産機とデュエル~ストライクら5機、アストレイの造形は悪くなく、作りの古さをアップデートできる腕があるなら手を出してみるのも悪くないだろう。

ただし、それ以外の(特に大河原邦男デザイン機)は設計によって出来にかなりのバラつきが生まれている。これは「ボディを小型化し肩を大きく見せる」という当時のガンプラのアレンジによる所も大きい。

ボディを大きくトップヘビーな印象を与える設計をしたカラミティやプロヴィデンスは良好なスタイルとなっている。一方、ストライクフリーダムやレイダーのようにボディが小型化されてしまった設計のキットでは元よりあったギミックとの兼ね合いも悪くなってしまっている*2

このシリーズではドレッドノートとハイペリオンを除くMSVキットと、スターゲイザーシリーズは概ね良作揃いである。特に後者は股関節の可動や"怒り肩"ができる肩部関節等、今日に通じるギミックの萌芽も感じさせる。

2013年からはアニメ『機動戦士ガンダムSEED HDリマスター』プロジェクトとのコラボレートとして
  • 新規パッケージ
  • 成形色をリマスターカラーに変更
  • アクションベースとの接続パーツ追加
  • 新規デザインマーキングシール追加
  • 機体毎に劇中シーンをイメージしたエフェクトパーツを追加(※海外限定)
等を施したリマスターシリーズが発売された。このシリーズで新規金型が興されたキットも存在する。

とはいえ、結局のところ10年前のキットと根本的なところは変わっていないため、同時期の新作キットと比較すると設計の古さは拭えなかった。

その後、放送から年月が経過し『SEED』シリーズも旧作品と化した故に、後続の新規キットはこのHG GUNDAM SEEDレーベルではなく、他のアナザーガンダム同様にHGUCの系列に連なるHGCE(ハイグレード・コズミックイラ)に移行している。

10年分の技術の集積によりプロポーション、可動範囲、色分けともに劇的に進化しているので、HGCE版が出ている機体はそちらを購入するのが無難。

尚、HGキットでよく付属する標準ディスプレイスタンドは何気にこのシリーズが初出(HGグフイグナイテッドから付属した)。SEEDシリーズは後半から飛行描写が増えた作品であるため、需要が高かったのかもしれない。

●余談
2010.3.24発売のT.M.Revolutionのアルバム「X42S-REVOLUTION」(初回生産限定盤A)にはHGハイネ専用デスティニーガンダムが付属した。
まだ探せばある所にはあるので気になる人は是非。



追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2023年12月08日 10:35

*1 例外的にイージスガンダムとバスターガンダムは腿の上部分が分割され軸接続の可動部が設けられており、他の機体よりも広く動かせる

*2 もっとも、HGストライクフリーダムは当時の基準で見ても色分けが足りなかったり、腰の回らない設計であったり難題は多い代物だったが…