九条美海

登録日:2013/10/19(sat) 12:55:55
更新日:2023/09/01 Fri 09:13:10
所要時間:約 10 分で読めます




うふふ……騙したなんて人聞きが悪いわ。私を甘く見て、油断して引っかかった……

これは演出なのよ



鉄のラインバレル』の登場人物。
キャラデザインは下口氏が担当、アニメでは平井久司がリファインしている。


声優:平野綾
誕生日:2003年7月22日
身長:169cm
出身地:島根県
血液型:O型
所属:JUDA
好きな食べ物:うどん
嫌いな食べ物:アズキ
趣味:ブログ・写真
主な搭乗機:ペインキラー

【概要】

アニメ・原作両方において登場するJUDA側の味方のキャラクターでペインキラー(マキナ)参照)のファクターと呼ばれるパイロット。
主人公・早瀬浩一に好意を抱く年上のお姉さんで茶髪の美少女。
良くも悪くも真面目な性格で思いつめやすい一面が強く、浩一には強い依存心を持つ。
ヒロインの城崎絵美とは恋のライバル同士と言う間柄で、美海が浩一を誘惑しては絵美がイラつくと言う流れが多かった。

…というぐらいがアニメ・原作の共通項。

性格・扱いがアニメと原作で正反対であり両極端なキャラクターとして認知されている。
中島宗美程ではないのだが、印象が真逆になる事もありどちらかを未見のファンは唖然とすることも多々ある。



以下、それぞれの解説(ネタバレ含むため注意)





●アニメ
当初から JUDA特務室に所属するメインキャラクター。
所謂「年上の優しいお姉さん」と言う性格・気質であり特務室内での人気は高い。
どちらかと言えば非好戦的な気質かつ乗機の攻撃力が低い事もあり、力不足を悔いる一面も見られたこともある。

何度も戦闘で助けられた経緯から浩一に次第に興味を持つようになり絵美と恋のライバルと言う間がらになっていった。
アニメがGONZO製でナイスバディさを強調しているためかよく脱ぐ天然さん、わりとアプローチの仕方は大胆な方。

特技はナイフ投げである。


●原作 
「スマッシュ・ドール」という3人組アイドルユニットのメンバーの1人であったが、他のメンバーからいじめを受けており、初登場時にはそれを苦に飛び降り自殺しようとしていた。
そこに偶然通りかかった浩一と道明寺に説得され思い留まろうとするが足を踏み外し落下し、それを浩一が呼び出したラインバレルに受け止められ生還。
以来「特別な力(ラインバレル)を持つ浩一」に惹かれるようになる。
更に偶然同じ高校に入学してきた浩一たちに同級生たちからのいじめの現場を助けられ、JUDAの面々とも面識を持った。

その後浩一との逢瀬を重ね徐々に希望を見出すが、スマッシュ・ドールの2人から受けたいじめにより追い込まれ精神が不安定化し彷徨い、偶然見つけたペインキラーから固有ナノマシンを移植されファクターとなった。
以降「浩一と同じ力を持ち正義の味方になる」という想いからJUDA特務室に加わり、加藤機関との戦いに身を投じる。


性格は根は割と温和なのだが、いじめを受けたりして精神的にかなり不安定な為か、浩一一人に依存しがち。
特に自分と浩一に敵対する人間には、容赦しない二面性がある。
描写も割とヤンデレじみており非常に怖い。

ただし初戦以外では常時言動や行動自体はごく普通と言うこの手のキャラにしては一風変わったキャラクターであり、
むしろ周りが物わかりが良すぎる上に急展開が重なり彼女にあまり周りが構っていられない為浮いていると言うちょっと悲しい子でもある。
例を挙げれば、「浩一を立ち直らせる為」の矢島と浩一の決闘に機体性能差もあってボコボコに殴られる浩一の様子に納得いかないと訴えたり、
今まで敵対していた加藤機関が仲間となった途端に馴染んでいるのを見て「いままで敵だったくせに…」とイラついたりと言う感じ。
良く考えたら傍から見たらこれが普通と言う態度でしかないのだが、態度が非常に暗いうえ他人に相談しない気質等も相まって妙に怖い。

また、その思いつめやすさは仇となり、浩一が失踪してからは更に孤立を深める。
ラストライブの直前にイズナと心を通わせるが、その時の観客の悪意を受けた際に殺意を抱いてしまい、それが原因でディスィーブがヒトマキナ化。
イズナの最期の願いを涙ながらに受け止め、介錯するが、その責任感から行方を晦ます。

その後は沢渡と接触し、加藤機関との共闘を呼び掛けるが、自身の「偽善」を見抜かれ返り討ちに遭う。
そしてロストバレルの支配下に置かれたパルドとロックの牙にペインキラーの電脳を貫かれ首だけを残して死亡した。
死の間際に自分が「アイドルになって皆を笑顔にしたかっただけの嘘吐き」であることを悟るも、何もかもが遅すぎた後だった……。

道明寺の見解によると、美海が本当に見ていたのは浩一ではなくラインバレルの方で、沢渡に接触したのもロストバレルに目を付けたからだという。
自分が愛されることを望んだが故に、「アイドル」としての地位を失い、かつて憧れた「正義の味方」にもなれず、悲劇的な末路を辿ることとなった。
それと同時に、イズナの死を懸けた想いも全くの無駄に終わってしまった……。

また、16巻で浩一がJUDA特務室の仲間達と共に天児と対峙する場面があるのだが、その中で唯一美海だけがいない。当時まだ敵であった久嵩すらいるのに。
更に退場回が掲載された24巻での浩一の回想にも美海の姿はなかった。
想いを寄せていた筈の浩一からも「信頼できる仲間」として見なされていなかったことも、彼女にとっての最大の不幸だったと言えよう。



【搭乗機】
●ペインキラー
解説自体はマキナの項目にあるのでスペックなどは割愛。
美海とペインキラーとの関係やマキナの項目の補足を中心に解説。

「痛み止め」を指す単語が名前となっているが、その意味合いが原作・アニメで正反対となっている。
アニメでは「周りを癒す痛み止め」という意味合いで、武器はナイフとレールガンだけの支援機よりの機体になっているが、
原作では「精神的なストッパーを痛み止めでごまかす」等の、言うなれば麻薬に近い意味合いであり、そのコトは2部において言及されている。

アニメではリミッター解除状態も披露、半分自爆に近いピンクの粒子を放出しながらの高出力のブーストでありタリスマンを追い詰める活躍を見せた。
スーパーロボット大戦L』では再現されたのだが、陸が「ガンダム!」とか言いそうなシルエットになっていた。

原作ではバルド・ロックと言う鳥と狼をモチーフにした動物型の随伴器がいて普段はそれを使役しているのだが、本来は合体して一つになる事も出来る。
支援機よりのアニメ版と異なって凄まじい戦闘力を誇るが、正直悪魔合体である。
スーパーロボット大戦UX』では随伴機との連携攻撃は使えるものの、合体攻撃はしない。ムチを使ったりするため、見た目は女王様か調教師である。



【人間関係】

●早瀬浩一
アニメ・原作共に好意を寄せる相手。
根が抜けていて明るい正義感の強い性格の浩一に深く惹かれるコトになる。
原作では態度はヤンデレとか言われてるがむしろデートなどの描写を見ると結構健全な気もする。
だが上記にもあるように、当の浩一からは「信頼できる仲間」とは見なされていなかった。
アニメでは絵美に張り合って服を脱ぐといった大胆なアプローチを行ったこともあった。

●城崎絵美
アニメでの恋のライバルだが、絵美の特殊な事情もあって遠慮している一面も。
原作では特に美海は絵美を嫌っているような描写が無いのだが、絵美は浩一と美海の関係にやきもきしてるようで浩一にマジ切れするコトも。

道明寺誠
寺生まれのDさん。
原作では命の恩人の一人であり、それなりに美海が信頼する人間の一人。
しかし普段の性格が原因で良好な関係を築くことは出来ず、衝突することが多かった模様。

●遠藤イズナ
原作2部で心を通わせ、追い詰められた心境の美海を癒したが、美海がファンの豹変する態度に殺意を抱き…

沢渡拓郎
行方を眩ました後、単身で彼の元へ向かうが…

●中島宗美
アニメでは美海はストーカーされる羽目に。

●新山理沙子
アニメではよく浩一をめぐって張り合う間柄に。

●スマッシュ・ドールのメンバー2人
ある意味美海の運命を決定づけた元凶。
普段から美海に対していじめを働いており、中盤で美海が復帰した際には自殺の件をネタにした悪口を吐き捨てた挙句…

あれ? もしかしてそこに置いてあったダサイぬいぐるみ探してんの? あ~~~~ゴミだと思ったから捨てちゃったぁ

浩一が美海のプレゼントしてくれたイルカのぬいぐるみをズタズタにするという、これ以上ないほどに腐り果てた醜悪な人間性を見せつけた。

ファクターになった後も一緒に活動していたが、こいつらがどう思っていたのかは不明。


【ゲーム作品他】

スーパーロボット大戦シリーズにおいて参戦済み。
以下それぞれ解説する。

●スーパーロボット大戦L
アニメ版での参戦。相変わらずの浩一のお姉さんっぷりを発揮していた。
乗機のペインキラーはかったいメタスと言う感じの使い勝手で、回避力は普通以下だがバリア持ちでマキナで修理機能持ちとなかなか落ちない。
終盤の必殺技会得まで決定力の無い支援機体としての運用になる。

また、周回が低い段階では比較的支援機体が重要な今作では割とメインから頑張れるのだが、肝心なラインバレルとの相性は結構微妙。
集中の無い浩一の所為でわりと落ちやすいラインバレルにバリアは一見ありがたいのだが、ラインバレルは燃費がかなり悪いのでバリアにエネルギー食われるとすぐにかっつかつになってしまう。

なので実弾持ちの機体と合わせたい…のだが、実体弾使う連中は素でバリア持ってるのが多い上にわりと狙撃に特化した方が運用しやすいので中途半端な印象になりやすい。
組ませるとしたらマジンカイザー系で、射程がかなりかみ合う上にマジンパワーからのバリアと生存力が凄まじい事になり、
実弾判定のロケットパンチやグレートブースターで攻撃していけばバリアにエネルギーを回しやすいという利点もあるため、相性が良い。


●スーパーロボット大戦UX
今作では原作版の美海なのでヤンデレ気味のくらい彼女に会えるぞ!
CVはアニメと同じく平野綾が担当しているが、まったく性格の異なるアニメ版との演じ分けは流石の一言につきる。
同時参戦の『劇場版 機動戦士ガンダム00』『蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH』が『敵と解り合う』のをテーマとしている関係上、『敵と解り合う』ことに疑問を感じる美海は何かと浮いてしまいがちであり、仲間や浩一からはしばしば注意されたりたしなめられたりしている。
ただ、犠牲になっているのが元々敵だった連中であってもハザードとんでもない外道っぷりには流石に絶句していたりもする。

いじめの描写は完全カットされており、所々問題発言(上述の『敵と解り合う』ことへの疑問等)はするが、EDにて新たなアイドル仲間を得て綺麗な原作版ミウミウとなった。
一方その頃、原作で美海を殺した沢渡は正義の味方からかけ離れたによって地獄の果てまで逃げ切るどころか突き落されていたという痛烈な皮肉付き。

乗機は原作版の鎧を脱いだスタイルであり、修理装置を没収された代わり攻撃力が上がった機体である。
今作では優秀な性能低下付与武器持ちのスタンダードなアタッカーであり、射程が完璧にかみ合う為だいたいラインバレルの嫁として運用される。
バルド・ロックの随伴機の波状攻撃と鞭と言う射程の隙の無さからラインバレル以外でも相性の良いアタッカーは多い。

ただしバリアや修理装置がないのでファクターといえど結構脆い。なのでサブでの運用が無難だろう。
また、美海は中盤参戦の初期撃墜数0なので、1週目ではボーナスもらえるまで撃墜数を稼ぐのは骨が折れる。
その意味でも本領発揮は2週目以降か。


●スーパーロボット大戦Card Chronicle
今作も原作版の美海なのでヤンデレ気味になる……と思われた。
しかしニアと出会い、心通わせたコトで負の一面が殆どカット。
なので、UXとは違い『敵と解り合う』事にも肯定的だったり、
寧ろ助けようとしたハイネルが死んだと思われた時に彼を嘲笑った人物に対して明確に怒りを見せるなど、こちらも(というかガチで)綺麗な原作版ミウミウとなった。

原作で破滅を遂げたことを考えると、ニアという存在は彼女にとって大きな救いになったといえるが、それに限らず「鈴木くんの悪友達も改心する」といった意表を突く展開が見れるのはスパロボCCではよくあることだったりする。

ちなみに絵美とのバトルを見せることがある。勿論、某正義の味方クンを巡ってであるが。

ペインキラー有機統一体も登場する。

そしてミウミウのカットインはこれまた原作者描き下ろし。





…私は…九条美海……

…Wiki籠りになって…皆の…皆の…項目を追記・修正したかっただけの――――――

嘘吐き


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最終更新:2023年09月01日 09:13