イェーガー(パシフィック・リム)

登録日:2013/10/18(金) 02:07:37
更新日:2024/03/18 Mon 21:49:34
所要時間:約 19 分で読めます




イェーガーとは、映画『パシフィック・リム』に登場する対怪獣用ロボット兵器である。

●目次

概要

「イェーガー・プログラム」に基づき建造された、鋼鉄の怪獣猟兵(イェーガー)。「動くビル」とも形容される、80mくらいの大きさを誇る巨体を利しての肉弾戦と大出力の武装で怪獣を屠る(元々は100~120mになる予定だった)。軍艦等と同じく、「性別」は全機女性である。

この突飛なアイデアは、コミック版前日譚の『Tales From Year Zero』によると、ショーンフェルド博士という人物が怪獣フィギュアとロボットのおもちゃをブンドドしていた我が子の様を見て思いついたらしい。
おいおいやけっぱちか。

しかし、核をぶっ放さないと殺せない相手を核を使わないで殺せるかもしれないという提案は魅力的だったらしく、結局採用された。まあそのへんは怪獣映画だし気にしたら負け。

「ドリフト」という手法で神経接続し、人機一体となって戦う。ジャンボーグAっぽい。あとGガンダムとか。
この「ドリフト」、一人でこれを使い操ると負荷が凄まじく被験者の脳神経に大ダメージを与えついには犠牲者を出す結果になったため一度見直しが図られ、
二人一組で搭乗し、イェーガーの左脳と右脳を司る方式となった。
それに伴い二人の意思統一が必須となったため「ニューラル/ブレイン・ハンドシェイク」という手順が必要となった。

この「ブレイン・ハンドシェイク」は意思統一の最中に記憶のほとんどを相手に見せてしまうため、パイロットは夫婦や兄弟、家族、あるいは恋人や固い絆で結ばれた戦友など親しい存在に実質限定されることになった上、
不慣れだと相方や自身の記憶を追体験してしまいろくに操縦できず、暴走を招く「ウサギ追い」という症状を起こすなど不安定性を招くことになった。
さらに人機一体・ジャンボーグ方式の操縦をするため、搭乗員にも格闘スキルや体力などが必要とされているので、そういうスキルを持つ家族など親密な仲のパートナーを持つ適合者はそう多くないであろうことなど欠陥も多い。
それでも、怪獣に対して有効な兵器は核兵器を除けばイェーガーのみというのもまた事実であり、資金を出している各国政府にとっては維持費建造費含めて痛し痒しな存在である。

しかし、2024年に14回に渡る怪獣の猛攻で8機のイェーガーを立て続けに破壊されたように損耗率が非常に高くなって人類が不利となり、
各国政府は機体やシャッタードームの維持に異常な金がかかり、破壊されたあとの再建もしんどいイェーガーによる抗戦ではなく壁に引きこもる道を選んだ、というのが本編の開始頃の状況である。
性能は非常に高く100m級の貨物船を武器として使ったり怪獣を殴り殺すだけのパワーを持ち、耐久性も深海や成層圏上部でもパイロットが死なないくらいの気密性と酸素供給能力がある。
怪獣に数百メートル投げられても大破して行動不能になったりしないなど本当に頑健。まあ、やられる時はあっさりだけどな!
カネがかかる分兵器としての完成度は二足歩行という点を除けば現実でも相当なものになるであろう。
ちなみに武装のアクティベートに音声認証を使用しているため、大技を使う時は武装名を高らかに叫ぶ。わかってるなあ…

なお、BD特典映像によれば監督のモデル云々というのはあくまでコンセプトの話であり、他作品のロボットを参考にデザインするのは禁じられていたらしい。


一覧

第一作出演機

ジプシー・デンジャー

Gipsy Danger
第三世代(マークⅢ)
所属:アメリカ合衆国
身長:79m
体重:1980t
エネルギー・コア:ダブルコア・リアクター
OS:スパーク4.1

□□□□□□□■■■ SPEED:7
□□□□□□□□■■ POWER:8
□□□□□□■■■■ ARMOR:6

怪獣撃破数:5体→8体
機体メイン色:ブルー
武装:I19プラズマキャノン、ガントレット部パルスランチャー
(以下改修後追加)エルボーロケット、チェーンソード、貨物船
装備:液体窒素噴射装置、胸部核エネルギー放射口、原子力タービン(これらは武器としても転用可能)
必殺技:

エルボーロケット!!!ではない。
この機体には必殺技として登録されているコンボはない
パイロット:右脳ヤンシー・ベケット、左脳ローリー・ベケット
→右脳ローリー・ベケット、左脳森マコ

初出撃:2017年7月10日

アメリカ所属の第三世代イェーガー。パイロットはヤンシー・ローリーのベケット兄弟で、4体の怪獣を撃破するなど活躍していたが
冒頭のナイフヘッドとの戦いで一瞬の油断からコクピットを破壊されヤンシーを食い殺されてしまう。
ドリフト中に起こった惨劇だったため、ヤンシーが死ぬ感覚をも共有してしまい、ローリーはトラウマを背負い一時的に再起不能になる。
それでも大破しながらナイフヘッドを撃破しスコアを伸ばすが、パイロット不在となり修復もされないまま廃棄処分とされ、5年間放置されてしまう。
PPDC最後の作戦に向けて第三世代復旧計画により近代化改修が行われ、動力炉の出力向上、駆動系の刷新、肘に加速用のエルボーロケットと隠し球のチェーンソードが追加され、コクピットのインターフェースも改められた。
そのため、中盤で活躍するジプシーと冒頭のジプシーでは性能が結構異なり、事実上のスペックはエウレカと同じ第五世代、むしろマーク5.5くらいに相当する。

ひたすらぶん殴って弱らせ、トドメに腕部を変形させプラズマキャノンを展開し焼き払うというのが基本戦術で、イェーガーの基本に忠実な機体と言える。
改修後は、プラズマキャノンの連射力、発砲可能回数共に向上している他、追加されたエルボーロケットとチェーンソードにより格闘性能がグッと強化されている。
チェーンソードは鋼と黒曜石を混合させた楔状の刃を、カーボンナノチューブで連結させた蛇腹剣。剣と鞭の二形態で運用可能。
胸部タービンからは核エネルギーを放射できる。コミック版ではシミュレーター内での話とはいえ一撃で怪獣の胴体に風穴を空け、本編でもスラターンをぶち抜きエウレカの仇を討った。
本編では他に成層圏から落ちるときに逆噴射をかけ減速するために使った。ただし燃費は悪く不用意に撃つとリアクターがダウンしてしまうらしい。
他にも機体冷却用と見られる液体窒素噴射で簡易的な冷凍攻撃が出来たり、ガントレット部のパルスランチャーを使った「原子の存在性をかき乱して消滅させる」無茶苦茶な攻撃をぶっ放す。
最強はこの機体なのでは…設定だけのお遊びかも知れないが。
また武装ではないが、その辺のコンテナや引きずって来たタンカーを武器に使うこともある。

旧型の原子力リアクター二基を動力にしているためかEMP攻撃にも強い。
EMPは対策してないなら真空管でも使ってない限り大体やられるため、防げる理屈はよくわからないがとにかく強い。
冒頭のパイルダーオンっぽいコクピットと本体の接続で唸ったファンも多いであろう。

余談になるが吹替版だとエルボーロケットを利用した加速パンチをロケットパンチ!と杉田が叫んでいるが、トレーラーではエルボーロケット!と叫んでいるし原語版でもエルボーロケット!と叫んでいる。
どうやら吹替の音響監督の悪ふざけらしい。これにはいいぞもっとやれという意見とやりすぎじゃね?という意見がある。
ただ、デル・トロ監督もレザーバック戦で演出について指示を出す際にロケットパンチと明言しているため間違いではないことに留意されたい。
この縁からか、続編『アップライジング』では『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』とのコラボレーション企画が実施され、後述のアップライジング登場イェーガー達がスーパーロボットの大先輩であるマジンガーZやグレンダイザー、ゲッターロボ(ゲットマシン)と共闘するイラストが公開された。
漫画『真マジンガーZEROvs暗黒大将軍』最終回では「マジンガーZから生まれた可能性の光」として数多くのスーパーロボット達と共にジプシー・デンジャーらしきロボットも最終決戦に参戦している。

中国では天馬流星拳と訳された。セインセイヤーやっぱり悪ふざけじゃないか…
これに関しては現地でも評判が相当悪く、嫌味と皮肉を込めて神翻訳と呼ばれた。
更に余談、原語版ではインターフェースの音声は某ポータル系FPSで聞いたことのあるような声である。声優が同じなのでファンは是非聞いてみよう。

アメフトのプロテクターなどがデザインモチーフであり、プラズマキャノンを展開するモーションは銃を抜くカウボーイがモデル。

ストライカー・エウレカ

THE STEEL BULLDOGS
第五世代(マークV)
所属:オーストラリア
身長:76m
体重:1850t
エネルギー・コア:X16スーパーチャンバー
OS:アービター タック・コン12

□□□□□□□□□□ SPEED:10
□□□□□□□□□□ POWER:10
□□□□□□□□□■ ARMOR: 9

怪獣撃破数:11体→12体
機体メイン色:白みがかった灰色

武装:イオンメリケンサック、スティング・ブレード、六連装対怪獣弾頭ミサイルランチャー「エア・ミサイル」
装備:背部スタビライザー「エンジェルウイング」
必殺技:

そんなものは無い訳ではないが…
この機体にも必殺技として登録されているコンボはない
パイロット:右脳ハーク・ハンセン、左脳チャック・ハンセン
→右脳スタッカー・ペントコスト、左脳チャック・ハンセン

初出撃:2019年11月2日

オーストラリア所属の第五世代イェーガー。現状唯一の第五世代である。基本性能は全イェーガー中最優の実力を持つとされる高性能機。主人公機体ではないからかどうにも噛ませ犬ポジ。
スタイリッシュで主人公機っぽいが、元々ジプシー用のデザインだったのを「カッコよすぎてジプシーのイメージに合わない」とボツにしたものらしい。
デザインモチーフはスポーツカー。
武装も数こそ少ないがどれも強力であり、高熱を発する二枚刃で怪獣の皮膚もやすやすと焼き切り裂くスティング・ブレード、イオンを発生させ怪獣に打撃と追加で麻痺を与えるメリケンサック、
そして、胸部に格納された「世界最強の対怪獣武装」ことエア・ミサイルの威力は強力無比。
性能の高さから海外遠征に引っ張りだこだということもあったが、ロールアウトが一番遅いにもかかわらず撃破スコアがぶっちぎりで多いことが性能の凄まじさを証明する。
弱点は最新鋭故かEMPに弱いこと。
ペントコストは彼を最終反攻作戦の核としており、やたら温存したがっていた。
作中ではムタヴォアを一方的に殴り伏せエア・ミサイルで瞬殺したが、その後は温存策を取っている内にEMPを食らって2時間復旧不能になる、相手が悪かったとはいえ水爆運搬失敗とあんまりいいとこがなかった。
とは言え、カテゴリー5のスラターン相手に半壊状態で撃破されずに持ち堪え、逆に殴り倒す勢いだった。
左胸には「GN006」とマーキングされているが、一部の玩具版では「2-01」に変えられている。

ゲームでは、小型のプラズマキャスターを装備していたり、エア・ミサイルを大口径パルスキャノンにもしている。

チェルノ・アルファ

ЧЕРН ☆ АЛЬФДА
第一世代(マークI)
所属:ロシア
身長:85m
体重:2412t
エネルギー・コア:スタンコア88
OS:ПОЖ ПРОТЙВ6.4(Red Eye9)

□□□■■■■■■■ SPEED: 3
□□□□□□□□□□ POWER:10
□□□□□□□□□□ ARMOR:10

怪獣撃破数:6体
機体メイン色:緑がかった灰色
武装:電撃拳「テスラ・フィスト」火炎放射器「インシネラクター・タービン」
必殺技:
ハンマーパワー!!!

スラッガーノート!!!

ヘッドショック!!!

パイロット:
右脳サーシャ・カイダノフスキー、左脳アレクシス・カイダノフスキー
初出撃:2015年12月25日

ロシア所属の第一世代イェーガー。別名T90型。第一世代という時点でなんかおかしい気がするが気のせいである。
動力炉の小型化途上の機体だからか、動力炉のある頭が不格好なまでにデカくまるで原子力発電所に見える。というか名前からしてもしかしなくても…(監督もロシア製だと100%納得してもらえるようなデザインにしたと語っている)
昭和特撮的エッセンスと捉えるべきであろうか。チェルノブみたいなもんだ、うん。
頭に動力炉、胸部にコクピットの構成になっているイェーガーで現役なのはこの機体のみ。T90型最後の生き残り。アルファというからには一号機なのだろう。
他の機体はだいたい頭にコクピットがあるため、弱点を知悉し頭を狙ってくる怪獣には欺瞞効果があるらしい。原子炉にパンチも大概危ない気がするが。
他のイェーガーはジプシーが終盤で使ったような脱出装置があるのだが、旧式故それもない。いつぞやの大戦で督戦隊に追われたのを再現したのだろうか…
何かとネタにされがちだが、日本や中国の所属機との連携があったとはいえウラジオストクの基地を6年間完璧に守り抜いてきた歴戦の勇士。
つまり、脱出装置装置が出番になるような重篤な損傷は一切なかったということである。強い。
その戦闘スタイルは、重装甲で受けてひたすら殴って殴って殴り倒す、つまりゴリ押しである。
腕部は様々なギミックで握力などを強化しており、殴るたびに周囲が震えるようなパンチを繰り出すことも可能だとか。
テスラ・フィストと呼ばれる拳には発電コイルが内蔵されており、殴ると同時に最大出力の電流を流し込むハンマー・パワーが必殺技。
弱点としては機動性のなさ故防御は装甲にのみ頼るスタイルなので、装甲を無力化する手合いや装甲を意に介さないくらいの一撃でぶち抜いてくるアホみたいなパワーの相手に出くわすとヤバイというところか。
まさかその二つをいっぺんに突かれるなんてなあ…


監督が「ザクや、デロリアンのエンジンをモデルにした」と語っていたが、頭でっかちでどこか愛嬌を感じる姿や、パイロットスーツにボトムズのターレットっぽい意匠があること、あまりに男らしいパワーと装甲にスキルポイントガン振りなスタイルから人気も非常に高い。


クリムゾン・タイフーン

RIPTIDE RED
第四世代(マークⅣ)
所属:中国
身長:76m
体重:1722t
エネルギー・コア:ミッドナイト・オーブ9
OS:トリプルサン・ホライズン・ゲート

□□□□□□□□□■ SPEED: 9
□□□□□□□□■■ POWER: 8
□□□□□□■■■■ ARMOR: 6

怪獣撃破数:7体
機体メイン色:真紅
武装:右腕部二連鋸爪、左腕部I-22プラズマキャノン
装備:機体各部補助ディーゼル機関50基
必殺技:
雷雲旋風拳<サンダークラウドフォーメーション>!!!
ジェットキック!!!

パイロット:タン三兄弟

初出撃:2018年8月22日

中国所属の第四世代イェーガー。三兄弟ドリフトという特性を活かした二人がパイロットで一人がガンナー・哨戒担当という変則的な機体で、腕も3本ある。小説版によればタン兄弟が使うことを前提にしている為、他のレンジャーがトリオになっても動かせるかは疑わしいらしい。
また、初期案では4つ子の金髪姉妹が乗るはずだったがキャストが見つからなかったから今の形に落ち着いたらしい。
モノアイ機で、顔立ちはHAL9000リスペクトだとか。
これを利用した切り裂く二本の右腕と撃ち抜く左腕を組み合わせて繰り出す雷雲旋風拳は必殺技にふさわしい威力を誇る…らしい。
左腕のプラズマキャノンは形式番号的にジプシー搭載のI-19プラズマキャノンの後継モデルと思われ、I-19よりもチャージに時間がかかる代わりに凄まじい威力を誇るとか。
世代が一つ後のエウレカ以上に軽快な動きが売りで、補助ディーゼル機関を吹かし軽快に飛び回る様は華麗の一語。
腰は360°回り膝に逆関節が仕込まれており、前述の軽業を最大限に活かしタン三兄弟が得意とする中国武術由来の華麗かつトリッキーな蹴り技も繰り出すんだが、本編だとまあ…ねぇ…
Xbox360でDL販売されており、PS3でも近々リリースのゲームでは本当華麗に舞うんで、興味ある方はぜひやってみてください。
胸に暴風赤紅と中国表記がされているが、文法的に間違っているらしい。
デルトロ監督の娘さんのお気に入り。パシフィック・リムが中国で興行成績がすごく良かったのはこの機体と中盤の舞台である香港のおかげだとか。


コヨーテ・タンゴ

GIANT JAPANESE TECNO-TYRANT
第一世代(マークI)
所属:日本
身長:85m
体重:2312t
エネルギー・コア:ISO-トール反応チャンバー
OS:ノーチラス-4 ジルカ・シンク

□□□□□■■■■■ SPEED: 5
□□□□□□□■■■ POWER: 7
□□□□■■■■■■ ARMOR: 4

怪獣撃破数:2体
機体メイン色:灰色
武装:背部キャノン砲「モーター・キャノン」、指部エナジーキャスター (日本語ではプラズマキャスター)
必殺技:
スーパークリティカル・スローダウン!!!

パイロット:スタッカー・ペントコスト、タムシン・セビア

初出撃:2015年12月30日

日本所属のイェーガー一号。軽装甲ながら必殺のモーター・キャノン、指に装備されたプラズマキャスター共に近接格闘向きとはいえない武器である。リアルロボットリスペクトとも、日本人のシャイさがモデルとも言われている。
必殺技は全身の火器を敵に向けて一斉発射するスーパークリティカル・スローダウン。
なんか矛盾が激しいがモーター・キャノンもプラズマキャスターもビーム砲なので動力炉強化や弾薬の積載を重視したのかもしれない。
伝説のイェーガーと呼ばれているがスコアは少ない。これは主にバックアップに回っていたから。
キャノン砲を背負っているため日本ではガンキャノン扱いされることも。
ペントコストの項で描いたとおり放射線シールドが不十分な厚さで、長時間戦うと重篤な被曝を被るという欠陥品。
しかしマコを救出した東京の戦いでは3時間という長時間の戦いとなったため、ペントコスト、セビアともに被曝し重いガンを発症してしまい離脱するという結果になった。
マコの回想で戦いが終わった後ペントコストしか出てこなかったのは、セビアは重篤な被曝でぶっ倒れて気絶していたからとされる。怖い。
その後ペントコストは後方指揮官になったが、セビアは病に臥せり亡くなってしまった。
彼らが降りた後も二代目パイロットを迎え怪獣と戦ったコヨーテであったが、本編に至る前に破壊された。
余談だがセビアは女性パイロットであり、アックスヘッドとの戦闘で亡くなったペントコストの妹のルナの同僚。
イギリス空軍パイロットだったルナは、アックスヘッドに肉薄して首にミサイルをぶち込もうとしたが敢え無く撃墜されたらしい。
セビアは重病に倒れてもパイロットへの復帰を諦めていなかったが、それはこのことが原因なのかもしれない。


タシット・ローニン

身長:74m
体重:7450t
所属:ペルー
機体メイン色:白
武装・装備:ファングブレード
必殺技:コブラ・ストライク
パイロット:ダック・ジェソップ、カオリ・コヤマダ
怪獣撃破数:3体
就役年:2015年(第一世代)

ペルーを防衛する第一世代イェーガー。マーク2のディアブロ・インターセプトとのタッグで活躍した。
装甲軽量化によって獲得した高い運動性がウリであり、両腕の剣・ファングブレードを駆使した必殺技コブラ・ストライクを得意とする。
本編では冒頭で少しだけ登場。逆関節で細身のフォルムはいかにも日本アニメの機体っぽいし
浪人から取ったであろう名前からして日本と関わりがありそうだが、今現在の設定ではダックの妻であるカオリが屋久島生まれということしか関係がないらしい。
ちょっと前までは大阪に転属になったとされていたのだが…。

コミックシリーズではメインを務めた。ちなみに、元々はタシット・ローニンがメインの一機になる予定だった。胴体には、カテゴリー5の怪獣を真っ二つにできるレーザーを装備。この設定がジプシー・デンジャーに行ったのだろうか?

ホライゾン・ブレイヴ

身長:72.5m
体重:7890t
所属:中国
機体メイン色:黄色がかった灰色
武装・装備:冷凍砲
必殺技:サブゼロサッカーパンチ
パイロット:ロー・ヒン・シェン、ズイチイ・ポー
怪獣撃破数:2体
就役年:2015年(第一世代)

小説版の表紙を飾った第一世代イェーガー。本編では冒頭で少しだけ登場。量産計画もあったようであり、それを示唆する画が冒頭にある(因みに後ろに映っていたのは2番機のネガティブ・ホライゾン)。
冷凍砲を放ち凍りづけにした後、思いっ切りぶん殴って破壊するサブゼロサッカーパンチが得意技。
第一世代ながらかなり頑張った機体で、マニラを襲ったカテゴリー4相手に単騎奮闘し、エウレカとジプシーの到着まで持ち堪え、勝利を引き寄せる活躍をした。
その後、修復を施し戦線復帰するもリマでの戦いでついに撃破されてしまった。

ロミオ・ブルー

身長:78m
体重:7775t
所属:アメリカ
機体メイン色:青
武装・装備:胸部ガトリング砲
必殺技:タクティカルブレイク
パイロット:ブルース・マッケンジー・ゲイジ、トレビン・ジュールズ・ゲイジ
怪獣撃破数:2体
就役年:2015年(第一世代)

ジプシー・デンジャーの先輩に当たる第一世代イェーガー。冒頭シーンでセレブになっていたパイロット兄弟はこの機体のパイロット。
時系列順では二番目に怪獣を撃破したイェーガーである。必殺技のタクティカルブレイクは、そのとんでもない重量で怪獣を捕縛し、敵の首にガトリング砲の攻撃を集中させ気管を破壊するというエッグいエッグい荒業。
また、高速道路を引っこ抜いて武器にしたことがある。その辺のものを使って戦うのはアメリカ機の伝統なのか。
ナイフヘッドの襲撃時は所属するシアトル基地から追撃に向かったが、その重量故の機動性のために追いつけず、ジプシーが迎撃に出ることになったという。初期案では三脚だったらしい。

その他媒体の登場機・設定のみの機体

ブロウラー・ユーコン

身長:不明
体重:不明
所属:アメリカ
機体メイン色:灰色
武装・装備:ミサイルランチャー、腕部ブレード(おそらく電磁ブレード)、ジャンプ用ジェットエンジン
パイロット:アダム・ケーシー→セルジオ・ドノフリオ、ケイトリン・ライトキャップ
怪獣撃破数:1体以上
就役年:2015年以前(プロトタイプ)

コミック版「Tales From Year Zero」に登場した世界ではじめて建造されたイェーガー。プロトタイプにあたる機体で、ガウォークにも見えるフォルムが特徴で当初は一人乗りであった。
機体各所のジェットエンジンで多少空中で活動することも可能。本編のものとはいろいろ異質な機体。
一人乗りと前述したが、起動実験中にイェーガーとのシンクロの負荷が限界を超えたパイロットがぶっ倒れて死亡、二代目のセルジオも単独で起動しようとしたが紆余曲折あってドリフトの形式が二人一組方式となるきっかけになった。
プロトタイプで実戦での成果は期待されていなかったが、見事に怪獣「カーロフ」を撃破した。
なお、二代目パイロットのケイトリンは学者肌なメガネっ娘だが、ドリフトの影響で体育会系メガネっ娘に変貌したとか。
後の機体のデザインはかなり変わっている。

ラッキー・セブン

身長:不明
体重:不明
所属:中国
機体メイン色:不明
武装・装備・必殺技:不明
パイロット:ハーク・ハンセン、不明
怪獣撃破数:1体以上
就役年:2015年?(第一世代~第二世代)

小説版「Tales From Year Zero」に登場。豪空軍を退役したハークが初めて乗ったイェーガー。
香港ヴィクトリア島での初陣を飾った。

他にも設定上存在する機体があるので、国ごとに簡単にまとめておく。
なんかの媒体でデビューする機体があるかも…?

アメリカ:ヒュドラ・コリンシアン (最近見た目が判明)、マンモス・アポストル(どちらも第四世代機。二機とも本編までに破壊済み)
オーストラリア:タンゴ・タスマニア(コヨーテ・タンゴとの関連は不明。)、ヴァルカン・スペクター(ムタヴォアに瞬殺されたらしい、最近見た目が判明。)
中国:ショウリン・ローグ(本編でガイズラーがドリフトするために使った機材はこの機体から回収されたもの。)、ネガティブ・ホライゾン
ロシア:エデン・アサシン
日本:エコー・セイバー(第四世代機、命の壁破壊前にムタヴォアに瞬殺されたという設定がある。)、ビクトリー・アルファ(両腕のエネルギー剣が得物。)
メキシコ:マタドール・フューリー(パイロットは囚人二人。怪獣2体を撃破したら釈放という条件を飲んで就任したらしい。)
パナマ:ピューマ・リアル (最近見た目が判明、かなり近未来的。当初のプロットではかなり活躍する予定で、この機体の必殺技が後にロミオ・ブルーとクリムゾン・タイフーンに受け継がれた可能性がある。)
ペルー:ディアボロ・インターセプト、ソーラー・プロシェット
カナダ:クローム・ブルータス
韓国:ノヴァ・ヒュペリオン

アップライジング登場機

PPDCは第一作の勝利もあって、消滅寸前だった頃より遥かに発言力は上がっていたらしく
あの戦いの後カイジュウの再度の侵攻に備えすぐに建造が始まった思われる第五世代機や
エウレカの次世代となる最新鋭モデル第六世代機が開発され、PPDC加盟各国に配備されている。
ちなみに第六世代の特徴としてはエウレカやジプシーの改修で得た知見から機動性の大幅向上、
パイロットを支えるフレームを廃止することで上半身の可動域を更に広げ、ドリフト関連も進歩して以前よりハードルは低くなるなど性能は確実に上がっている。

第七世代であるセイバー・アテナは、よりアクロバティックで滑らかな動きや壁ジャンプも可能なレベルにまで進化している。

PPDC主導でプロジェクトが進められたのか、国ごとの尖った特色が薄れたようで外見上大きな違いはなくなっている。
生産のしやすさにも寄与するので、当然といえば当然だろうか。

ただ、機動性の上昇は重さがなくなったということでもあり*1、運搬や周囲への影響という意味等では向上した一方で、ロミオ・ブルーのように重さを活かした戦闘や取っ組み合いは弱体化したかもしれない。また、チェルノのような重たい動きを好むファンにはやや不評。
見かけについてもなんかそっくりな機体ばっかりで個性が少ない、という批判もある。

P側の意向*2か前作の成功を受けてバンダイがアプローチをかけたのか、公開に先立ちロボット魂やHGプラモデルとして立体物が発表されている。
ブンドドしたり、プラ板を使ったりパテを盛ったりしてオリジナルイェーガーを作ってみてはいかがだろうか。

ジプシー・アベンジャー

身長:82m
重量:2004t
所属:PPDC・モユランシャッタードーム(中国)
機体メイン色:青
武装:プラズマキャスター2.0、プラズマチェーンソード、エルボーロケット2.0、右腕グラビティスリング、プラズマチェーンソー(最終決戦時)、ミサイル (小説ではプラズマミサイル)、グレネード、足裏のジェット
パイロット:ジェイク・ペントコスト、ネイサン・ランバート→ジェイク・ペントコスト、アマーラ・ナマーニ
怪獣撃破数:0→2
就役年:2034年(第6世代)

KAIJU WARの英雄ジプシー・デンジャーの名を引き継いだ第六世代イェーガー。
フォルム含めて見かけはちょっとシュッとしたくらいでほぼデンジャーと変わらないが、右腕には重力を操ってそこら辺のものをぶつけるグラビティスリングが追加された。
第六世代ということもあり、第五世代のエウレカや軽業師クリムゾンをも凌駕する機動性を誇る。

カイジュウの再来訪に備えて作られていたので、密造イェーガーの取締り、訓練生の搭乗訓練くらいしか任務はなかったと思われる。


セイバー・アテナ

身長:77m
重量:1628t
所属:PPDC・モユランシャッタードーム(中国)
機体メイン色:朱色
武装:拳部粒子砲、電磁プラズマイオン剣
パイロット:レナータ、リョウイチ
怪獣撃破数:0
就役年:2033年(第6世代)

PPDCが最先端技術を注ぎ込んで開発した第七世代の機体。イェーガー史上最速と謳われるイェーガーで、最も滑らかでエレガントでもあるとされる。

その機動性は前作のチェルノ・アルファと比べるとチェルノが可哀想になるレベル。
アクロバットや壁ジャンプを含めた華麗な軽業と肉弾戦、一対の電磁剣(プラズマイオンビームソード)と拳の粒子砲が武器。
電磁剣は2本合わせて一本の大型ビームソードにすることも可能。

クリムゾン・タイフーン譲りのキックもできる。

しばらく、マーク6なのか7なのかでハッキリしなかったが、公式の Twitter での発言から第七世代の可能性が上がった。


ブレーサー・フェニックス

身長:71m
重量:2128t
所属:PPDC・モユランシャッタードーム(中国)
機体メイン色:ベージュ
武装:胴体部移動式実弾砲「ボルテックス・キャノン」、エアミサイル、M-19モーニングスター(最終決戦時)
パイロット:アマーラ、ジナイ、ヴィク
怪獣撃破数:0
就役年:2025年(第5世代)

別名「上海の盾」。
アップライジング登場機の中では珍しい第五世代。ずんぐりむっくりのやや小柄なやつだが、エウレカと同世代のためか意外と俊敏。
三人乗りで、一人はボルテックス・キャノンのガンナーを担当。
砲台は前方と後方にスイッチできるスキの少ない仕様。ガンナー席がスキだらけな気はする。

ボルテックス・キャノンは、その名の通り遠心渦動による強烈な破壊力を発揮する実弾砲であり、薬莢が自動車を潰すほどデカい。レールガンなのか重機関砲なのかハッキリしない (パシリムでは、原語での設定と日本語での設定が食い違うことが少なくない)。腰とおそらく肩にもエア・ミサイルを装備している。


ガーディアン・ブラーボ

身長:73m
重量:1975t
所属:PPDC・モユランシャッタードーム(中国)
機体メイン色:赤/白
武装:コア・サルボ・チャージ、機関砲、エネルギー砲、Elec16アークウィップ
パイロット:スレシュ、イリヤ
怪獣撃破数:0
就役年:2033年(第6世代)

距離をとった戦いが得意なイェーガー。背中の「バースト・フォイル」を使っているためか、見た目の割に素早くアクロバティック。

豊富な火器と伸縮自在のエネルギー鞭を武器とする。「破壊不可能な物質が使用されている」とされるアークウィップは、ジプシー・デンジャーの蛇腹剣の後継武装でもあり、連続したダメージや「エナジーショック」を与えられる。

脇に4門ある「コア・サルボ・チャージ」はどういう武装なのかは厳密には不明。ちなみに、「サルボ」とは、実弾系に関する言葉。日本語では「電磁パルス・ミスト・グレネード」と解説しているが、ぶっちゃけタイタン・リディーマーの「EMPミスト・グレネード」とごっちゃ混ぜになった可能性も…。


オブシディアン・フューリー

身長:不明
重量:不明
所属:不明
機体メイン色:黒
武装:両腕部プラズマチェーンソー、肩部プラズマエアミサイルランチャー「サルボ・ランチャー」、胸部タービン粒子砲 (日本語では熱線砲)、腕部粒子砲、ガントレットクロー、フィンガークロー、背部ジャマー
パイロット:不明
怪獣撃破数:0
就役年:不明

シドニーのPPDC会議を襲撃した謎のイェーガー。
漆黒のライバル機というロボアニメには割とありがちな機体。腰はクリムゾン・タイフーン同様に回転可能。

ジプシーとはシルエットも武装も近いものがあり、いよいよ持ってライバル機っぽい。ボイエガの趣味かな?
実際ジェイクも「パクリかよ!」と軽口を叩いていた。


ドローン・イェーガー

身長:不明
重量:不明
所属:不明
機体メイン色:白
武装:肩部ミサイルランチャー、胸部エネルギー砲
パイロット:不明
怪獣撃破数:0
就役年:2034年

中国の企業シャオ・インダストリーがニュートン・ガイズラーを迎えて立案・量産した新型イェーガー。
機体はおそらく第六世代相当、無人機なので第七世代というべきであろう新型機である。
一番の特色は遠隔地・シャオ社の本社がある上海から操ることが可能な点であり、これによりコクピットをぶち抜かれてパイロットが戦死といった最悪の事態を防ぐ事が可能になる。
かなり画期的な機体ではあるが、ハッキングなどの危険があり、パイロットの雇用問題もあるためPPDCは導入に対し賛否両論であり
事務総長のマコの意向次第で導入の是非が決まるレベルで紛糾していた。


スクラッパー

身長:12m
重量:278t
所属:PPDC未登録イェーガー
機体メイン色:青/白
武装:変形機構、溶接機能
パイロット:アマーラ、遠隔操縦
怪獣撃破数:0→1(共同撃破)
就役年:2034年

アマーラがオブリビオンベイからパチってきたパーツを数年かけて組み上げて製造した違法な野良イェーガー。段階的に見た目が変動してきた。腕の一本はショベルカーのショベル。違法なイェーガーレースにも参加経験あり。

女の子が一人で組むのもなかなかにすごい話。しかし大きさはF91より少し小さいくらいで怪獣と戦うのは難しそうである。
重さはコンVの半分でマジンガー9倍はあるが。
最大の特色はブレイン・ハンドシェイク不要で一人でドリフトし操縦できる点である。
小さいから一人でもデータ処理の負荷が少ないのだろうか。

さすがに武装はないが、丸まってゴロゴロ転がることで攻防一体の移動が可能。


ノーベンバー・エイジャックス

身長:78.94m
重量:不明
所属:PPDC
機体メイン色:青
武装:グラップリング・フック・ケーブルズ
パイロット:不明
怪獣撃破数:0
就役年:不明

カリフォルニア州サンタ・モニカで治安維持や違法イェーガーの取り締まりに従事していた第6世代イェーガー。
上述のアマーラが開発したスクラッパーを拘束、確保すべく出動するもスクラッパーの機動力とアマーラとジェイクの奇策に翻弄されるが、最終的には確保に成功する。
主な武装は拳から発射される高圧電流を帯びたケーブルを発射するグラップリング・フック・ケーブルズのみ。イェーガーなのにろくな武装がないのは、主に違法イェーガーの取り締まりや暴徒鎮圧といった治安維持に重視したため。

その後は暴走したカイジュウ・イェーガーによって撃破されてしまったようだ……。
しかし、冒頭のわずかな出番とはいえスクラッパーとの追跡劇で非常に印象に残るイェーガーでもあり、また青を基調とした涼やかなカラーリングと流線形を取り入れたデザインというチョイ役にはもったいないいかにも主人公機らしいヒロイックな見た目もあって人気が高かったりする。



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最終更新:2024年03月18日 21:49

*1 ただし、出力は上がっている

*2 Pとして参加している主演男優、ジョン・ボイエガは日本にプロモーションに来た際ネオジオングのプラモを購入して帰国したという