イベルタル

登録日:2013/10/16 Wed 21:13:42
更新日:2024/03/07 Thu 09:27:15
所要時間:約 5 分で読めます





イガレッカ!!




出典:ポケモン・ザ・ムービーXY 破壊の繭とディアンシー、OLM、
(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku
(C)Pokemon (C)2014ピカチュウプロジェクト、
東宝、2014年7月19日公開。


ポケットモンスターシリーズにX・Yから登場するポケモン


■もくじ


■データ


マウンテンカロス図鑑No.149/全国図鑑Ni.717
分類:はかいポケモン
英語名:Yveltal
高さ:5.8m
重さ:203.0kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)

タイプ:あく/ひこう

特性:ダークオーラ(お互いのあくタイプ技の威力が1.33倍になる)

HP:126
攻撃:131
防御:95
特攻:131
特防:98
素早さ:99

努力値:HP+3


■概要


ポケットモンスターYのパッケージを飾っている伝説のポケモン
赤と黒を基調とした巨大な猛禽類や翼竜のような姿をしている。
体色や模様、首周りの毛から某魔王、公式絵のポーズから一部では某狩猟ゲームに登場する空の王者に似ているといわれているが……

Xバージョンのパッケージを飾るゼルネアスとは対になっている。
……が、先輩のグラードンさんよろしく、正面からサシで殴り合うと一方的に凹られてしまう。

自らの命が尽きるとき、体が真紅に輝き、翼と尾羽を広げた後、周りのありとあらゆる生き物の命を全て吸いつくし、繭のような姿になって眠りにつくという。
…何気にゴーストタイプ並みにおっかない設定である。「スマブラfor」のフィギュア名鑑では「何としても長生きして欲しい」とある。寿命ないのかもしれないが。

最初に紹介されたPVでは空を飛んでおり、その時の姿がYに似ている。

元ネタはおそらく、北欧神話に登場する「死体を飲み込む者」の異名を持つ鷲の頭を持つ巨人「フレースヴェルグ」


専用技として「デスウイング」を覚える。
空高く飛び、大地を引き裂くほどの激しい光線を相手に放つ技。「ウイング」とある割に足から発射する
一見光線の色からしてあくタイプに見えるが、ひこうタイプなので特性の恩恵が無い。
初見で勘違いしたプレイヤーもいたのではなかろうか。名前からしてひこうタイプを推測できた人もいるだろうが。

特性とのシナジー効果が得られない故にガッカリ技認定をされかけたりもしたが、威力も80(タイプ一致で実質120)ではあり、他のドレイン技と異なり相手に与えたダメージの3/4回復できるため、結構役に立つ。
さらに回復量を増大させる「おおきなねっこ」を持たせると与えたダメージの97%回復できる。
禁止級の中でも耐久特化型で「めいそう」も覚えるルギアが羨ましそうに見ているかも。
また、この技以上のひこうタイプ高威力技はクセのある「ゴッドバード」や「アクロバット」、命中率の低い「ぼうふう」しか覚えられないため、回復効果抜きでも採用の価値がある。
というか、これであくタイプ技だったら完全なぶっ壊れになってしまうのでやむを得まい。

また、シリーズで初めて「きあいだま」と「バークアウト」を自力で習得するポケモン。
ただし、バークアウトは後にORASグラエナが自力で習得できるようになった。


色違いは赤い体色が若干濃くなり、模様や爪の部分などが白くなる。
赤白というカラーリングからよくジャージとか生肉、進撃の巨人と呼ばれる。

ただし色違いブロックルーチンによって実際は出現せず、長らく解析でしかお目にかかれなかった。
2015年11月に配信が決定し、ようやく入手が可能になった。


■ゲームでのイベルタル


フレア団秘密基地の最深部に繭(?)の状態で装置に鎮座しており、エネルギーを吸われている。
フレア団幹部を退けた後、装置に近づくと突如復活し、主人公の前に降臨し、バトルになる。レベルは50。
戦闘中、フィールドは何故か禍々しい宇宙空間のようなものになっている。

ここでの戦闘はイベルタルを捕まえない限り物語が進まない。
その分他の伝説のポケモンと比べると比較的捕まえやすくなっている。
所謂レシゼクポジション。

捕獲したとき、手持ちがいっぱいだとどれか1匹を送り返し、手持ちに加えることができる。
その後はフレア団ボスのフラダリとの最終決戦に突入する。
ちなみに個体値は3V以上確定である。

第七世代ではウルトラムーンのみウルトラスペースゼロの空ステージで捕獲可能。

剣盾ではDLC『冠の雪原』から再登場を果たした。シールド版のみ、ダイマックスアドベンチャーのボスとして出現するようになっており、捕獲が可能。


■対戦でのイベルタル


ドンカラスバルジーナに続くあく・ひこう複合
攻撃・特攻が高く次いでHPに優れる二刀流アタッカー型。
素早さは99と100に一歩届いていないが、大半の禁止級を抜くことができる。

メインウェポンは特性で強化される「ふいうち」「あくのはどう」や、「ぼうふう」「デスウイング」などのひこう技。
あく・ひこうの組み合わせは今回からはがねにも等倍が取れるようになり、攻撃範囲が広い。

器用さも売りの一つであり、「ちょうはつ」や「かなしばり」「はねやすめ」など、優秀な技はだいたい思い出しで揃う。
さらにORASからの教え技で、「はたきおとす」「ねっぷう」、「おいかぜ」と器用さに磨きがかかった。
物理・特殊型はもちろん、「バークアウト」や「デスウイング」などを組み合わせて耐久型もこなせるのが大きい。
もっとも、ひこう技を使う場合、物理ひこう技はZ「ゴッドバード」等を除いて癖が強く扱いづらいものが多いので、どちらかというと特殊型や耐久型の方が使いやすいかもしれない。
まあ、ぶっちゃけ特性補正のおかげでひこう技なしでも文句なしに強いのだが。

ゼルネアスのような爆発力はないものの、ダークオーラのおかげでダブル補正の「バークアウト」すら侮れない火力に。
中でも「ふいうち」は、(「つるぎのまい」などを考慮しなければ)アルセウスの「しんそく」を凌ぐ火力を叩きだし
「イカサマ」は物理寄りとなったGSルール下でよく刺さりまくる。A下降補正の性格やいかくで威力が落ちないのもおいしい。
また、フェアリーオーラと違い、サブウェポンとしても有用な「ふいうち」、「はたきおとす」などを覚えるポケモンが多いため、
周りの火力アップに貢献しやすいというメリットも。
具体的にはメガクチートレパルダスランドロス、そして忘れちゃいけないメガガルーラ……
ゲンシグラードンのじめん技無効なのも大きく、多くの伝説相手に有利を取れるポテンシャルを持っている。
ただ、トップメタかつ相方のゼルネアスに極端に弱いのが最大の弱点と言える。
グラードンやパルキアソルガレオはプレイングや調整次第で苦手相方の撃破を狙えるのだが……

こうして見れば、ゼルネアスがパワフルジオコンという一芸特化型なのに対し、
イベルタルは、(図鑑解説を見れば合っているが)「はかいポケモン」という物騒な分類に反して、
専用技をフル活用して粘り強く戦え、さらにあくタイプらしいトリッキーさにあふれたポケモンであるということがお分かりであろう。



……もうこの2匹は分類を入れ替えた方がいいんじゃないだろうか。


第七世代に入ると「ふいうち」が弱体化したものの、新登場のソルガレオ、ルナアーラ、ネクロズマに軒並み強いことから一気に評価を上げた。
あくタイプにいたずらごころが無効になったため、イベルタルもその恩恵を受けたのも大きい。
特にトップメタのウルトラネクロズマ対策の最有力ポジションにつけていることが大きい。
一般枠ではミミッキュに弱いとはいえ、素早さは上回っているため、「とんぼがえり」で「ばけのかわ」を剥ぎつつ撤退できる。


第八世代では「はたきおとす」を没収、新技「ダブルウイング」を習得したくらいと一見、物理技方面でしか表立った調整がないが、ある一つの要素がイベルタルを大きく躍進させた。
ダイマックスである。

まずタイプ一致の「ダイジェット」によってやや足りない素早さを補うことに成功。
ダークオーラの効果はダイマックスわざにも適用されるので、「あくのはどう」をベースにした「ダイアーク」の威力はなんと約260にまで達する。
さらに「ダイアーク」には相手の特防を下げる追加効果があるので、特殊あく技ならば半減でも受けを困難にする。

そして何より怖いのはこれだけの強化を貰っていながら、従来通りの粘り強い戦法も依然として強力であるという点。
ダイマックス解除後も「デスウイング」や「ふいうち」等の強力な攻撃技や、「ちょうはつ」「はねやすめ」等の豊富な変化技でしぶとく場に居残れるので最後まで相手にプレッシャーを与え続けられるのである。

禁止伝説環境では相変わらずタイプ相性上不利なゼルネアスや、ダイマックス特攻技を持ち、こちらの一致技を半減で抑えてくるザシアンが天敵として立ちはだかる。
しかし前者はこちら以上にザシアンに非常に弱いことからやや評価を落としており、ザシアンに関しては素早さを上げる手段を持たず、ダイマックスもできないことからやや運用の癖が強いとそれぞれ何かしらの欠点があり、イベルタルは癖の無さを活かした立ち回りがセールスポイントとなるだろう。
なお、ザシアンに対しては「ねっぷう」があり調整次第では「ダイバーン」で返り討ちにすることも可能なのであちらはあちらでイベルタル相手は結構辛い戦いだったりする。

2020年末に開催された禁伝解禁大会*1の竜王戦予選では、禁止伝説級ではトップの使用率8位にランクインしたことからもその強さがうかがえるだろう。
なおイベルタルに限った話ではないが、ランクバトルシリーズ8では全てのルールで禁止伝説ポケモンが使えるようになるため、大会以外でも注目度が大幅に上がることが予想される。


■アニメでのイベルタル


2014年夏公開の映画『破壊の繭とディアンシー』に登場。

かつてオルアースの森で「大破壊」を引き起こし森の地底湖で眠りについていた。
そしてこの森には「破壊の繭の眠りを妨げし者、怒りの裁きを受けるべし」という伝承がある。
しかしサトシ一行と盗賊団の戦闘によって眠りを妨げられ、目を覚まし再び暴れだす。

かつての「大破壊」を再び起こさんが程に暴走し、それを食い止めるべくサトシやディアンシーたちと戦うことになったため、
見ようによっては悪役ともとれるかもしれない。

本作で「デスウイング」を受けた者は石化してしまうことが明かされた。いわタイプなのかひこうタイプなのかあくタイプなのかいまいちわからないわざである・
しかもブリガロンの「ニードルガード」を無視して石化する、少しかすっただけでも徐々に石化してしまうなど非常に凶悪な技になっている。

そして伝説のポケモンとしては珍しくテレパシーを使わない。
ゆえに作中で言葉を話す描写が一切無い
話すことなくただ破壊を行うのも、彼(性別ないけど)の恐ろしさをより際立たせている。

鳴き声は東宝怪獣のメガギラスとデストロイアのものが使用されている。

後にアニメXY&Zの特別編でも登場。
古代でも容赦ない破壊を行っており、主人公のジャンの村を襲い、恋人のアイラをデスウィングで石化させた。
その後ジャンは唯一アイラを救える手段を持つゼルネアスに会うために奔走するのだが、努力の甲斐虚しく老衰で息絶えてしまう
なんというバッドエンド…
勿論アイラの石化は解かれず、サトシ達の時代でもその石像が現存している模様。

劇場版ではいい感じになってたマリリンとライオットを石化させ、アニメではジャンとアイラの仲を引き裂く暴挙を行ったので、視聴者からは「リア充絶対殺すマン」と畏怖されている。



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最終更新:2024年03月07日 09:27

*1 禁止伝説級のポケモンは構築に一匹しか入れられないという制限がある。