チェックメイトフォー

登録日:2011/03/31(木) 01:27:02
更新日:2024/02/07 Wed 23:32:45
所要時間:約 8 分で読めます




チェックメイトフォーとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダーキバ』に登場する怪人「ファンガイア」の頂点に立つ4人のこと。


【概要】

ファンガイアという種族を統括するための役割が与えられた役職でもあり、それぞれ「キング」「クイーン」「ビショップ」「ルーク」というチェスの駒になぞらえた称号を持つ。


チェックメイトフォーの力は並のファンガイアを大きく上回り、特にキングが鎧などの装備を手にしたときは絶大な威力を発揮する。
また、選ばれた場合は拒絶=死である。

大昔から何度も代替わりしており、世襲制のキング以外の3つの役職の場合、先任者が退位あるいは死亡した後に別のファンガイアに力が引き継がれる。
なお、劇中のメンバーがそれぞれ何代目なのかは不明。


設定上はゴブリン族とほぼ互角の戦いを繰り広げており、後にチェックメイトフォーと完成したサガの力により勝利を収め種を根絶している(超全集のモノクロページより)。
また、劇場版『魔界城の王』では、かつての強敵で先代キングがダークキバを用いて殆どを壊滅させたほどの最強の敵「レジェンドルガ族」が復活したが、映画版では尺の都合で特に反応はなかった。

「ナイト」「ポーン」

設定上、チェスの駒の「ナイト」「ポーン」の称号を持ったファンガイアもチェックメイトフォーとは別に存在するが、劇中には登場していない。
キバの鎧を完成させた功績によって与えられた称号らしい。


●目次

【メンバー】


◆キング

ファンガイアの支配者であり、他種族との戦争や太牙が行った技術者狩りのような、ファンガイアの脅威となりうる種族に対して殲滅や進化の妨害などの措置をとる役割も持つ。
キバの鎧やサガの鎧はキングの装備として作られたものである。
他の役職と違い血縁による世襲制である。


キング(過去編)/バットファンガイア


演:新納慎也

太牙の実の父にして過去編のボス。愛称は「過去キン」。
人間社会には迎合せず、偽名・通名の有無は不明。
ビーストクラス、真名は「暁が眠る、素晴らしき物語の果て」
ラスボスらしい真名である。

傲慢かつ苛烈な性格で、妻の真夜にも役割だから一緒にいるだけという態度+ 非道なDV行為 をとっていたが、それがもとで真夜は音也と結ばれ、 まだ赤子だった太牙を盾に脅す という行為から真夜やキバットバットⅡ世にも見限られ、ダークキバの鎧をこれまた音也に奪われるという自業自得の報いを受ける。
キング「返せぇっ!俺の妻と城と鎧と息子、返してくれよぉぉぉ!!!(涙)」
ついでに衣装も現代で渡が着用した。

本人は認めようとしなかったものの、内心では真夜を愛しており、紅親子に致命傷を負わされたときは近くに来ていた真夜と太牙に情けなく無理心中を迫る。
だが、生まれたばかりの太牙に攻撃を跳ね返されてそれがトドメになるも、新たなキングの誕生とその力を喜びながら散って行った。
息子にも見捨てられるキングェ…

現代編終盤で反乱を起こしたビショップに復活させられるが、顔面が変わり、理性や生前の記憶を失った(というよりも奪われたと言ったほうが正しいのか)強力な力を持つだけの存在に成り果てていた。

キバットバットⅡ世を用いる劇中最初の仮面ライダーダークキバ変身者。
レジェンドルガ族との戦いでウェイクアップ3「キングスワールドエンド」を発動し勝利したが、ファンガイアにも甚大な被害をもたらす結果となったため危険視され、以降は封印されている。
しかし妻や息子への仕打ちから最終的にキバットバットⅡ世はキングを見限り、音也に味方した。
それでも鎧のない状態でさえファンガイア体は最強クラスであり音也の変身したダークキバを逆に圧倒、変身解除に追い込んでしまうなど異常な強さを誇る。
単騎戦闘では負け知らずで、過去にタイムスリップしてきたエンペラーフォーム&音也のダークキバ二人がかりでようやく勝てるほどの強敵。

また当初は魔皇剣ザンバットソードを抜き身で平然と日頃から携行していた*1が、クイーンとのやり取りから壁へ投げてしまったためあの時投げていなければ音也に勝てたのに・・・)ダークキバの装備としては使っていない。
人間態のままでも紅い衝撃波を放つほか、感情の昂りで足跡が燃えると言った奇妙な現象すら起こす。

一応キングとして設定上強かったり重要な歴史上の存在だったり最後に倒されたりしてるのだが、本人の残念さや自我の無い再生怪人に成り果てた事で実質的なラスボスはビショップが担っていたりと不遇さと印象の薄さからキング()と呼ばれたりもしてる。


登太牙


演:山本匠馬

現代編のキング。
先代のキングと真夜の間に生まれた子であり、紅渡の異父兄にあたるが、彼自身は自分と渡の血縁関係を知らなかった。
普段は手に浮かんだキングの紋章を隠すために手袋を嵌めている。
蛇の力を使う為リザードクラス疑惑、真名は不明。

巨大投資会社「D&P」の社長という表の顔を持ち、革新的な発明をした技術者への投資を行う。
だが投資の真の狙いは「投資する発明が人間にファンガイア以上の力をもたらすか見定めること」であり、発明が人間の進化に繋がると判断された場合、発明者は処刑される。
ただし、人間の進化に繋がるとしてもファンガイアへの転用の価値がある場合は泳がせる場合もある。

渡とは幼い頃に友達になり、再会した時は喜びあっていた。
しかし、深央と婚約したことが災いし、本作が昼ドラ化する原因の一端を担うことに。

途中、幼少期に「素晴らしき青空の会」の会長である嶋のもとに預けられたことがあると語られる。
太牙は嶋のことを慕っていたようだが、嶋のある行い*2が結果的に太牙を裏切ることになり、二人の関係を複雑なものにしてしまったらしい。
そのせいで太牙は嶋の肉体にファンガイアの性質を移植して彼を人工ファンガイアに変え、太牙との決闘に臨んだ嶋は行方不明になってしまう。

渡が実はファンガイア、それも自分の母の血を引いていることを知った後は兄として彼を味方に引き込もうと試みるが、渡を愛していた深央や渡をあくまで敵として考えるビショップとの溝は知らぬ間に広がっていき、深央との破局やビショップの反乱を招く結果になる。

終いには自分以上に強くなった渡がキングになると宣言し、渡に負けたせいで社員の信用もなくしたために何もかもを失ったと考え、その心の闇に目をつけたキバットバットⅡ世から与えられたダークキバの力で渡に挑む。

しかし、渡がキングになった目的が「自分がキングになることでキングの座を狙うファンガイアから太牙の身を守ること」であることや、太牙が嶋を決闘の後で匿って人間の肉体に戻していたことが明らかになり兄弟は和解。
ビショップが蘇らせたバットファンガイアを兄弟の力で倒した後、真夜の見守る中で楽しそうに再び拳を交えた。

エピローグでは人間とファンガイアの共存に役立つ技術の開発に尽力している姿や、渡と名護さん、そして未来から来た甥の正夫と共にネオファンガイアに立ち向かう姿が描かれた。
正夫から「おじさん」と呼ばれた時はややショックを受けたようで、しばし呆然としていた。

なお、先代キングはコウモリ、真夜はアコヤ貝のファンガイアだが、太牙がファンガイアの力の片鱗を覗かせたときは蛇型のオーラが現れている。



◆クイーン

人間を愛してしまった裏切り者のファンガイアを処刑する役割とキングの妻として次代のキングを産む役割を持つ。
劇中に登場した二人のクイーンはともにアコヤ貝モチーフのパールシェルファンガイアだが、他の生物がモチーフのファンガイアがクイーンになったことがあるかは不明。


真夜


演:加賀美早紀

過去編の頃のクイーンで、渡と太牙の母。
アクアクラス、真名は「冷厳なる女鍋の血族」*3

もともとはキング(過去編)の妻であったが、人間を愛するファンガイアが絶えない理由に興味を持ち、音也に接近したことがきっかけで彼と結ばれる。
そのため、彼女も裏切り者となりクイーンの座と力を失い、音也との間に授かった渡を連れて逃亡生活を送ることになる。

現代編の頃には紅邸で暮らす渡と離れて過ごしており、片目には逃亡生活の過酷さを物語るかのように眼帯を着けている。
悩みを抱えた渡・太牙・深央と対峙した時は、母親や先代のクイーン、人間を愛したファンガイアなどの様々な立場から言葉を送っている。

名護さんの初恋の相手。


鈴木深央


演:芳賀優里亜

現代編のクイーン。
焼肉屋のドジっ娘店員として初登場し、渡と親しくなる。美容師を目指した経験は無く、猫舌・クリーニング屋・嘘つき・馬の友人もいない。
一年後にナマコのファンガイアに転生したがクイーンの宿命からは逃れられなかった。
アクアクラス、真名は「独房のようなドレス」

真夜が失ったクイーンの力を受け継いだことからビショップに付き纏われ、さらに渡に惹かれたがためにキングである太牙との三角関係やクイーンの使命へのためらいが生じ、おまけに渡とすれ違ってばかりの毎日が続いてしまい、次第に精神状態が不安定になり、渡への依存を強めていく。

クイーンの使命を受け入れたことや渡がファンガイアの血を引いていると知ったことなどから悩みのいくつかは解消されるが、今度は変な方向に吹っ切れてしまい、渡と結ばれるために太牙の死を望むようになる。
だが渡には太牙を殺す気がないと知って自ら太牙の暗殺を試みるが失敗。
暗殺されそうになっても自分を愛そうとする太牙を見て動揺してしまい、成り行きからキバの攻撃に巻き込まれて命を落とした…



…かに見えたが、実際はキバの攻撃では死なず、渡への揺さぶりを狙ったビショップによって、キバの攻撃で死んだように見せかけて殺されていたのだった…。

キバ後半の昼ドラ感をある意味象徴したキャラクター。


◆ルーク

他種族との抗争などにおける特攻隊長のような役割を持つ。

ルーク/ライオンファンガイア

演:高原知秀

過去編・現代編の両方に登場。
人間としての呼び名は無く、ただ「ルーク」とだけ呼称される。
ビーストクラス、真名は「天地開闢。産声と怒号を聞きながら」


ウルフェン族を殺戮し、麻生茜を殺害した経験から次狼とゆりに憎まれている。

過去編では圧倒的な力で音也達を何度も苦しめたが、ゆりの奇策に嵌まって弱体化したところを攻められ、長期間の休眠を必要とする程のダメージを負う。

現代編では記憶を無くした状態で目覚め、彼を保護した渡を介して蕎麦屋で働き始める。
一度は「大ちゃん」として店の人気者になるが、記憶と残虐さを取り戻した途端に従業員や客を皆殺しにしてしまう。

その後、久々に殺人ゲームを再開するが、標的の設定がネタ切れになったために遊べなくなっていたが、ある時にふと親子の読み聞かせが耳に入り、「良いことをして天国に行けば楽しいことに事欠かないだろう」という考えから人助けを始める。
最期は天国行きに十分な量の人助けをしたと判断した後、死んで天国に行くために恵の変身したイクサと戦い、過去編でゆりに付けられた傷を攻撃され、死亡した。

彼が天国に行けたのかは定かではない。



◆ビショップ

ファンガイアの在り方を決める役職を持つ。

ビショップ/スワローテイルファンガイア

演:村田充

過去編・現代編の両方に登場。ただし過去編ではちょろっとしか登場しない。
人間としての呼び名は無く、ただ「ビショップ」とだけ呼称される。
魔化魍は育てていないしエキサイティングもしない
ファンガイアという種族の掟に極めて忠実だが、忠実過ぎるために他人の感情・人間的な情緒に無頓着な面もある。
インセクトクラス、真名は「禁欲家と左足だけの靴下」

現代編では太牙の補佐役として動いていたが、彼が裏切り者の渡や深央をかばい、挙句に太牙を殺そうとした鈴木深央を処刑したことを太牙に伝えた際、激昂した太牙に暴行を受けてしまう。
その結果、種族の掟を守っている自分に酷い扱い(ビショップの主観)をされたと太牙に失望し、人間達からライフエナジーを集め、その力で再生バットファンガイア&再生ファンガイア軍団を甦らせて反乱を起こす。

終盤で名護さんとライバル関係になる。

ちなみにキングが自我の無い再生怪人な為、実質的な現代編でのラスボスであった。
『剣』における金居/ギラファアンデッドも似たようなポジションである。ちなみにギラファの演者はキバではウォートフォッグファンガイアとして出演している。


ディケイドにおけるチェックメイトフォー

単なる親衛隊のファンガイアというだけで、2話完結というのもあってそんなに細かい設定は組まれていない。

◇キング

ビートルファンガイア

演:池田万作
先代のキング。行方不明になっていたが…
詳しくは当該項目参照。

ワタル/仮面ライダーキバ

演:深澤嵐
先代キングの息子であり、ファンガイアの次世代のキングにして、人間とファンガイアのハーフ。ファンガイア態はないが、仮面ライダーキバに変身できる。
しかし本人はうわべだけの平和を憂いてばかり、キングになることを拒んでおり…

◇配下

ユウキ/ソーンファンガイア
第30話に登場。原典通りならワタルの妻になるはずだが、アポロガイストに力を与えてついでに結婚した。
演者は深央と同様、芳賀優里亜氏が担当している。

スワローテイルファンガイア
声:坪井智浩
人間に危害を加えたファンガイアの処罰をライオンファンガイアと共に行なっていた。
ビートルファンガイアが戻ってきたて以降、すぐさま鞍替えしたアゲハチョウのファンガイア。
キャッスルドラン内部にてディケイドと交戦し、ディメンションスラッシュで倒された。
実質的なラスボスとして扱われやすいビショップのあっけない最後…

ライオンファンガイア
声:高階俊嗣
複数の人間を殺害したファンガイアの女性を親衛隊として粛清しようとしているところを事情を知らない士に目撃され、アタックライド・ディケイドスラッシュで仕留められた。
警察のような仕事をこなしてたら、通りすがりの通り魔に殺された。
なお、このファンガイアの女性はビショップに改めて粛清された。

◇親衛隊の魔族

原典のアームズモンスター達。
キバの鎧の装備として召喚される他、単独で戦闘も行う。
全員ビートルファンガイアに吸収された上そのキングが爆殺されたが、去就は不明。

ガルル
声:千葉一伸
先代の頃から従う青い狼。
ビートルファンガイアには従うも掟の撤廃に意見したところを吸収された。

バッシャー
声:宮田幸季
緑の半魚人。原典同様少年のように振る舞う。
ドッガが吸収されるのを見て逃げるも彼も吸収されてしまった。

ドッガ
声:黒田崇矢
紫のフランケンシュタイン。
原典より饒舌。
ガルル同様掟の撤廃に意見するも吸収された。




追記・修正はキバットバットⅡ世を味方につけてからお願いします。

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最終更新:2024年02月07日 23:32

*1 持ち主を選ぶため生半可な魔族では抜くことすらできず、剣に認められた渡ですら外付け制御装置としてのザンバットバットが生まれるまでは暴走してしまった。

*2 具体的な描写はなく、断片的な回想シーンのみなので詳細不明。太牙によれば、「昔から実験動物のようにしか見られなかった」とのこと。

*3 「女鍋」は誤記で正しくは「女媧」ではないか、と言われているが2022年現在も修正されていない。常用漢字ではなく、2008年当時対応フォントも少なかった為やむなくこうなった、とする説も。