師弟対決

登録日:2012/06/23 Sat 21:18:00
更新日:2024/02/05 Mon 01:31:58
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「今…私はあなたを越える」


読んで字の如く、「師」匠と「弟」子の対決のこと。

師匠と弟子の関係については弟子(属性)の項目を参照してもらえると分かりやすい。

こちらは「燃え」要素を多分に含んだものと言えるだろう。

主にバトル物のマンガやアニメにおいては、ライバルとの対決や因縁の敵との戦い等に並んで、ひとつのテーマや目標、重要な通過点であったりする。

(因みに項目冒頭のセリフは北斗の拳で北斗四兄弟の次兄トキが長兄ラオウに対して言ったセリフなので、作中での意味合いはこの項目とは異なります)


◆弟子の成長のひとつのバロメーター

まず「弟子」の立場から考えると、前述のようにライバルや因縁の敵はもちろんだが、
やはり直接技術を学んだ師匠と戦い、それを倒すことで「自分より力のある者を越えた」という事を単純に、かつ分かりやすく表現出来る。
ここから遺品/技の受け渡し/継承につながることも。

この場合は修行の最後の課題として戦ったりするので、憎しみや怨みを含んだ所謂「殺し合い」のようなドロドロしたものではない。だが…


◆師匠が敵となるケース

やむを得ず戦う事になってしまうパターンや、師匠が悪に墜ちてしまったパターン等。

敵となって立ちはだかるかつての師に、弟子が様々な葛藤をしながら立ち向かう姿は、それだけでドラマである。

弟子を救う為に態と自分を倒させたり、最期の瞬間に正気を取り戻して弟子の成長を喜び、安らかに逝くシーンは涙無しでは見れない。

その死を乗り越えて、キャラクターが成長するきっかけとなったりもするし、見る側もカタルシスを得られる。


◆弟子が敵となるケース

師匠自身が弟子の強すぎる力や野心を危険視して倒そうとしたり、かつての弟子が、自分の伝え教えた技術を使って悪行を働いていた場合等。

師として「決着はせめて自らの手で」「師の手で葬るのがせめてもの情け」といった葛藤が見られる。

しかし、弟子にまだ成長する「伸びしろ」があった場合は、最初こそ追い詰めるも返り討ちにされたり、若い力の前に全く手も足も出ず倒されてしまったりする。
この場合弟子は主人公の兄弟弟子であるパターンが多く、主人公による師匠の敵討ち展開になりやすい。

仮に倒したとしても自責の念に駆られて、後を追って自決してしまったり…と、救いの無いケースが多い。


◆例

作中でもベストバウトと名高い師弟対決。
互いに同じ技を操り、最後は氷河が師カミュをも上回る凍気を得たが…


かつての自分の師を、様々な葛藤をしながら討つ例。


弟子であるスネークに与えられた任務は、ソ連に亡命した「最愛の人」である師を殺す事。
しかし「師弟対決」という括りにするには、その結末はあまりに悲し過ぎる。


野望を捨てないラオウに対し、北斗の掟に従いその拳を封じようとするリュウケン。
しかし、あと一歩のところで病の発作が起こり返り討ちにされ、ラオウは拳王として世紀末に君臨する。


飛天御剣流の奥義伝授として師の放つ九頭龍閃を破る。
先代後継者の死をもって完成とされてきた流れではあったが、剣心はその歴史を塗り替え不殺で完遂。
同時に、『生きようとする意志は何よりも強い』という真理をも悟ることとなった。
……しかし、比古があまりに強すぎて、結局師匠を超えていないというのが恐ろしいところ。
(伝授という形式の縛りのない何でもありの死合いなら勝つのはおそらく無理。
そんな事はないと思う人は剣心の全力の九頭龍閃が本気を出してない比古の九頭龍閃に破られた件が天翔龍閃で発生すると考えればわかりやすいかと)


これは主人公、アイクの父親が弟子の漆黒の騎士と戦うという展開。
作中屈指の燃えシーンである。
しかし例によって、師は弟子に負けてしまう。
「この剣を使われよ」→「今の相棒は斧だ」→敗北
これは主人公による師匠(父親)の敵討ち展開に発展していくパターン


直接対決はなく、ジ・オメガマンが「キン肉マンが一番強いと思う超人」として死後のカメハメを身体に憑依しての対決。
当初はキン肉マンに教えていない関節技で痛めつけたが、カメハメ自身に敵対する意思は無かった。
「実際に技をかけて身体に染み込ませる」という超スパルタ教育で、生前教えることができなかった“52の関節技”を伝授した。


ダークサイドに堕ち、ジェダイを滅ぼした弟子のアナキンを止めるために敵対。
単純な戦闘力自体はアナキンが完全に上回っていたのだが、
互いに手の内を知り尽くしていた上にアナキンはその直前の妻に対する誤解もあって半狂乱状態で思うように力も出ず、
おまけに戦闘スタイルの相性もあって戦闘は長期化。
やがて地の利を得たオビワンに対して、自信過剰で無茶をしたアナキンは傲慢さ故に自滅同然で達磨にされて敗北した。
しかしオビワンは、今や無力化された敵を殺めることはジェダイには許されず、
愛弟子であり弟とも思っていたアナキンに止めを刺すことはできずその場を立ち去る(普通なら溶岩の熱で放っておいても死んだ)。
その結果、アナキンは皇帝の手によってサイボーグ化して蘇生され、ダース・ベイダーとして皇帝の手先として銀河の恐怖の象徴となった。
後にアナキンの遺児、ルークと共にベイダーの懐に潜入したオビワンはかつての弟子と再び対峙。
結果としてベイダーに敗北するが、修行の末に霊体化の秘術を体得していたオビワンは、あえてベイダーの刃を受けてフォースと同化したのだった。
以後はフォースを通じてルークのサポートに回った。

なお、同シリーズの師弟対決としては「ヨーダvsドゥークー伯爵」、「クワイ=ガン・ジンvsザナトス」、「ダース・シディアスvsダース・モール」、など多数ある。


山岡は中学時代より、美食倶楽部で修業をしたため雄山の技法を受け継いでおり、教えられた内容もすべてノートに書き記しておいた。
また、美術面でも目利きや飾りつけなどで優れた力量を受け継いでおり、言葉では雄山を拒否しつつも、数々の技量の根源には雄山がある。
師弟対決でもあり、同時に親子対決でもあるパターン。

戦乱の時代にあってその満ち溢れる才能を何よりも愛し、己の後継者となることを願っていた。
だが、火影を引退した際にはその歪んだ思想を懸念し四代目への推薦を断念した。
これを恨みに思った大蛇丸は、木ノ葉隠れの里を抜け後、砂隠れの里と手を組みヒルゼンに復讐するべく「木ノ葉崩し」を起こす。

第二次忍界大戦の末期に戦災孤児だった長門達を拾い忍術を伝授した。
の情報を求めて雨隠れの里に侵入した際に交戦する。


ヒュンケルにとってアバンが光の師ならばミストバーンは闇の師。
しかし、ミストバーンにとってヒュンケルは大魔王バーンに肉体を返却した時の肉体のスペアでしかなく、バーンへ肉体を返した際にミストバーンはヒュンケルの肉体を乗っ取ろうとヒュンケルの体内に侵入した。
が、予めそれを予測していたヒュンケルは、魂に光の闘気を蓄積、集中させていた為に逆に消滅させられてしまった。


聖杯大戦において敵対する陣営にそれぞれ召喚された。


一子相伝の系譜を受け継ぎ、人界に出現する魔獣ホラーを狩る使命を担う魔戒騎士
その中でも唯一無二の最高位「黄金騎士ガロ」の称号を授かった大河とその直弟子バラゴ。
二人は師弟であると同時に歳の近い友でもあるという複雑な関係であり
大河は凄惨な過去からホラーに対する過剰な憎悪を抱きがちなバラゴを気に掛けながらも
本来部外者である彼を自身の後継者に指名することを考える程に信頼していた。
しかし、より強き力を欲するあまり闇の誘惑に乗ってしまったバラゴは禁忌の存在である
暗黒騎士キバとなり、かつての師である大河と袂を分かち自らの前に立ちはだかる黄金騎士すら圧倒的な力で殺めてしまう。
…だが、運命はそこで終わらない。大河には幼い息子・鋼牙がおり
黄金騎士暗黒騎士の戦いは世代を超えた因縁となって続いていく事となるのだった…
同作品はスターウォーズをモデルとした設定も多く内包しており、魔戒騎士=ジェダイと考えると
バラゴは初戦から師に勝ってしまったアナキン、と言えなくもない。


追記・修正は師匠の屍を乗り越えてからお願いします。

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最終更新:2024年02月05日 01:31