ビッグオー

登録日:2012/04/02(月) 22:40:30
更新日:2023/12/27 Wed 23:28:10
所要時間:約 7 分で読めます






ビッグオー、SHOW・TIME!!






ビッグオーとはテレビアニメ『THEビッグオー』に登場するメガデウス(巨大ロボットの一種)の一体である。



★概要

主人公のロジャー・スミスが搭乗するメガデウス。またの名を『大いなる王』。
『ザ・ビッグ』と呼ばれるタイプのメガデウスの一種であり、陸戦型として造られている。

全高は詳細不明だが、公式では30mくらいとされている。

普段はロジャー邸の地下格納庫に収容されており、必要に応じてロジャーが呼び出す形を取っている。

パラダイムシティの住人には『黒いメガデウス』として認知されており、ロジャーの腕時計から呼び出せる(おそらく音声認識と位置情報の送信をしていると思われる)。

現場への移送には廃棄された地下鉄路線と専用車両『プレイリードッグ』を利用しており、地上に出る際は盛大に地面を突き破って出てくる。
時には地下から高層ビルの中をぶち抜いて屋上付近にでてくるなんてことも。
…とりあえず街の被害の一つになっている。

ただ、逆を言えば地下鉄の通っていないところへの移動には手間が掛かるため、呼べばどこにでも来れるというわけではない。
それでも地面を突き破って出てくるが。


両腕には大型の装甲板がついており(ドロシー曰く、ではないらしいが)
ボクシングのピーカブー・スタイルのような体勢を取ることで正面からの攻撃をガードできる。

また漫画版においては用途に応じて両腕のパーツを換装するギミックが存在し、ドリルブースター付きチェーンハンマー、落雷を吸収しての放電アームなど多彩なオプションパーツが登場した。


この様な重武装を備えていながら整備性も高いらしく、普段はロジャーの執事ノーマンが一人で整備を行っている他、第2シーズン終盤で中破した際にもノーマンが町でかき集めた作業員達と共に修理を完遂してしまったこともある。


ある程度意思があるようであり、自身が認めたドミュナスが乗り込む事で起動できる。
コックピットは人間で言う首の部分にあり、起動する時はモニターに


CAST IN THE NAME OF GOD,
― 我、神の名においてこれを鋳造する ―


YE NOT GUILTY.
― 汝ら罪なし ―

という文字が映る。


ドミュナスはザ・ビッグが持つ自我のようなもので選ばれる。
ドミュナスに相応しくない人間が乗り込むと拒絶するかのように暴走して、場合によっては操縦者を殺害する事さえあるなど、通常のロボットとは一線を画している。
だがビッグオーは登場したザ・ビッグの中では暴走が最も少なく、暴走らしい暴走といえば、戦闘中にある人物の危機を察知して自分から制御不能となり、ロジャーをその人物の危機に駆けつけさせたり、最終決戦で危機に陥った際に溺死寸前のロジャーを自身の機関に取り込もうとしたが、ロジャーの語りかけにより未遂に終わり、ロジャーと共に戦う道を選んでいる。
ロジャーとはある種の信頼関係のようなものがある事から、劇中ではロジャーがビッグオーにふさわしいドミュナスであることが示唆されている。
その為、世界のリセットをする為に現れた第四のザ・ビッグ「ビッグヴィヌス」が出現した際もロジャーを守る為に戦意を失っていなかった。


◆欠点

陸戦型として製造されたため防水用機構は設置されておらず、然るべき処置を施さずに水中に入るとコックピットに水が流れ込んでくる。

また、同じ『Theビッグ』の系列のメガデウスと比較すると火力で勝っている反面、機動性やパワーで劣っていることがうかがえ、メガデウスで唯一飛行可能なビッグデュオや水中戦を得意とするビッグファウとの戦いでは相手に有利な環境での戦いに持ち込まれたことにより苦戦していた。



★武装

  • アークライン
両目にあるレーザー砲。他のTHEビッグにも標準装備されている。
両手を前方に構えたポーズから放つが、別にポーズ無しでも使える。

  • ミサイル・パーティー
腹部にあるミサイルランチャー
横並びになった三連装ランチャーが左右三段重ねになっており、左右二基一対のみの発射や一斉射の撃ち分けも可能。
通常の着発信管の他、時限信管も使用できる。
発射時にはコクピットコンソール右のスイッチを押す。

  • キャノン・パーティー
胸部に内蔵されているキャノン砲。使用時には胸部と肩部の装甲が上にせり上がる。
大型一門、小型二門の三門の一セットで胸部の左右に一基ずつ、計六門配置されている。
ミサイルパーティーと一緒に使われる場面が多い。

  • モビーディック・アンカー
スカート部全周囲の頂点に装備されている錨。敵に向けて撃ち込むことも出来るが、本来は姿勢固定用の装備である。
先端のアンカー部分にはブースターが内蔵されており、射出後にも軌道をコントロール可能。
普段は1~2本くらいしか使わないが、その気になればスカートから10本以上のアンカーを全方位に撃ち出せる。
アークラインなどで切断されている場面はあるが、鎖自体の強度はかなりのもので、一本のみでもドーム天井の骨組みに巻き付けて機体ごとぶら下がったことも。
また、単発発射時はマニュアル操作の誘導も可能で先端部の鋏状クローも展開可能な上、離れた位置にいる対象を捕獲するといった芸当も出来る。
先端のアンカー部が引っ掛かるなどして巻き取れない場合はスカート部の根本から鎖を分離出来、分離すると即座に内部から新たな先端部がせり出して来る。
名称のモビーディックとはメルヴィルの小説『白鯨』に登場するクジラの名前。

  • クロム・バスター
頭部のクリスタルから発射する光線兵器。アークライン以上の威力を持つ。
両腕を上向きに広げてから両の拳を打ち付ける発射ポーズが特徴(実際にはポーズの必要無し)で、このポーズの元ネタは往年の特撮作品『スーパーロボット レッドバロン』のエレクトリッガー。
漫画版では珍しくロジャーが武器名を叫んで使用したシーンがある。

  • Oサンダー(オーサンダー)
両腕に内蔵された機関砲。4つの高速回転する砲門から光弾をバラ蒔く武装である。
連続して撃ち込み続けることで『O』の字のハレーション(光輪)が浮かび上がることが名前の由来。
使用時には通常の操縦桿スティックが専用のトリガースティックに切り替わる。
武装の配置上、サドン・インパクト機構の近くに密接して設置されているので、故障し易いのかそんなにも使用していなかった。
こちらも元ネタは往年の特撮作品『流星人間ゾーン』の流星ミサイルマイト。

  • サドンインパクト
本機の最大の特徴である、両腕に内蔵されたストライク・パイルを使い杭打ちの要領で拳打と共に急速に圧縮空気を叩き込む
通常は拳を叩き込んだ後のダメ押しとして放つが、目標を手で掴んでから圧縮空気のみを撃ち込む事も可能。
更にパイルが動きさえすれば圧縮空気を撃ち出せるので、拳が届かない多少距離が有る目標にも圧縮空気のみを放ち攻撃を行える(これだけでも離れた位置にあるビル数棟を貫通する威力)。
使用を中断する際はストライク・パイルをゆっくり動かして空気を圧力の少ない状態で出す事で使用前の状態に安全に戻せる。
また、水中では空気の代わりに水を撃ち出し臨時の推進機関として使うことも出来る。
漫画版最終話ではストライクパイルを3本に増やした強化アームに換装しての『3連サドンインパクト』が登場。予期せぬ水中での使用ゆえ水圧に耐えられず自壊してしまったが、ビッグファウを文字通り一撃で粉砕する凄まじい威力を見せつけた。

  • プラズマ・パイル
両腕のシールド部を展開して使う攻防一体の武装。
機体の周囲に電磁バリアを張り外敵の攻撃を弾いたり、そのままバリアを広げて周囲への攻撃に利用できる。
使用時にはコクピットのフットペダル付近が変形し、出現するスイッチを足で踏みこむ。
スパロボでは『プラズマ・ギミック』と表記される。

  • ファイナル・ステージ
本機の究極兵装。
モビーディックアンカーで機体を固定後、胸部から長大な砲身を展開し極太のビームを撃つ。
一見隙だらけだが、一度発射態勢に入るとプラズマギミックによるバリアが展開されることで外部からの攻撃は一切遮断されるので妨害は不可能。
その威力は固定して尚且つ両腕のサドンインパクトで相殺してもビッグオーが少し後退するほどの反動が生じ、射線上にあったビッグファウを大破させたうえに余波で後方のドームが半壊するほど。
発動時には通常時に使用している左右一対の操縦桿が収納され、代わりにファイナル・ステージ専用のコントロールスティックが一本出現する。

ファイナル・ステージの名の通り使い捨てなのか、一度使うと砲身は焼き付いて使えなくなり、自動的にパージされる。

なお上記の通り胸部に内蔵さているのだが、他の武装との兼ね合いを考えればどう考えても砲身の収納スペースが足りない
が、『THEビッグオー』という物語の真相を考えれば、ファイナルステージを始めとする途中で使用可能になった武装も、文字通り話の都合で急遽追加されたものだというメタフィクション的な解釈ができなくもない。



★余談

上述したクロムバスターの発射モーションや特徴的な足音など『レッドバロン』などの特撮作品を意識した演出が多い。



スパロボシリーズでの扱い

初登場は『D』から。原作通りドロシーとの二人乗りで、多彩な内蔵火器による射撃戦と、巨大な腕を用いた格闘戦をこなす。
ただでさえ頑丈なのに、腕が盾として機能するため、さらに硬くなる。
いかにも鈍重そうな外観で、実際移動力や運動性は低いが、本シリーズでは精神コマンド強化パーツ等上昇させる手段が豊富なため、あまり気にならない。
気密性がなく、推進機能も乏しいため、宇宙の適応が低いが、これも強化パーツなどでどうにかなる。

Z』から陸適応がSになり、ストーリー後半に最強武器のファイナル・ステージが追加される。また、本作では数少ない、弱武器の「格闘」がEN消費0で無制限に使える。
後半で敵として自律回路搭載のビッグオーと戦うことになる。やや手強いが、ロジャーの乗らないビッグオーは大したことない。
だがバッドエンドで大量に湧き出てくるビッグオーは正にどうあがいても絶望でしかない。

第2次Z』破界篇では異世界に飛ばされた影響からファイナル・ステージが使えなくなっている。プラズマ・ギミックもカスタムボーナスでやっと解禁されるという状態に。再世篇の後半で本調子に戻る。
ちなみに、本作からデモムービーでよくダイ・ガードと一緒に戦うシーンが描かれている。

第3次Z』時獄篇では諸事情でドロシー不在、ファイナル・ステージもない。元に戻るのは後半から。シュバルツとの決戦では敵仕様のビッグオーが多く出現する。
ビッグヴィヌスにまともに立ち向かえるのは、ロジャーのビッグオーだけである。






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ビッグオー、Action!

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最終更新:2023年12月27日 23:28