アリーナ(DQⅣ)

登録日:2009/07/26(日) 18:40:38
更新日:2024/04/03 Wed 11:42:26
所要時間:約 5 分で読めます




ドラゴンクエストⅣの登場人物。

第二章の主人公で「導かれし者」の1人。
CV 吉田小南美(CDシアター版)、中川翔子(ドラゴンクエストヒーローズ)

【生い立ち&人柄】

大陸の北西側全域に影響力を持つサントハイム城の姫。
しかし「お姫様」という柄ではなく、とてつもなく活発で格闘技が趣味。

広い世界を見て回りたいという思いがあり、第二章開始前には自室の壁をブチ破って城からの脱走未遂をやらかした。
付近の町や村では顔こそあまり知られていないが、その行動力は語り草になっている。


【容姿】

小柄な体格で気の強そうな顔立ちに、肩辺りでカールしたオレンジ色の髪。
服装は青い帽子とマント、黄色の服とスカート、黒いベルト、黒いタイツ、オレンジ色の手袋とブーツ。

髪の色はイラスト等で微妙に異なり、金髪や茶髪寄りに塗られることも。

『ドラゴンクエストヒーローズ』ではタイツが無くなり、服も肩が露出するデザインになった。


【作中での活躍】

第二章 おてんば姫の冒険

前述の脱走未遂の件で父親のサントハイム王に説教されている所から始まる。

その後自室での反省を言い渡されおとなしく従う……と見せかけて、修理中の自室壁を再度ブチ破って脱走。
この行動は読まれていたようで王室教育係ブライと神官クリフトがお目付役に付いて来る。

自由と初めての旅に心踊らせつつテンペの生贄騒ぎ、
フレノールのニセ王女誘拐、サントハイム王の病を次々と力押しで解決。
エンドールでは武術大会に出場し、そこで「デスピサロ」の噂に興味を持つも対峙することなく優勝。

その後「城が危ない」という伝令を受けサントハイムへ帰ると、城内の人間全てが忽然と消えていた……。


第五章 導かれし者達

消えた人々を救う為旅を続けており、ミントスで病に倒れたクリフトを救う為洞窟に特攻している。
(勇者達はブライに頼まれて後を追う)

クリフト完治後は互いの目的への協力と、デスピサロを探しているという共通点から加入。


【キャラ性能】

DQⅢ等でいうところの武闘家タイプ。
武器防具ともに装備品が少なく、盾にいたっては装備不可(スマホ版のみ配信限定で装備できる盾があった)。

ちから・素早さ・うんのよさが尋常じゃない伸びを見せる。
反面、呪文を一切使えない為賢さは低く最大MPは0固定。
またDQⅣまでは素早さを1/2したものが身の守りの数値であるため、装備品の少なさを素の身の守りで補っている。
HPはさすがに女の子なのか勇者やライアンらガチの前衛メンバーに比べればやや劣り、
前述の通り盾が装備不可能である為、耐久力はそれほど高くない。
また、FC版では体防具にしても耐性防具が皆無だったため呪文やブレスを駆使する相手には苦戦は免れない。
マーニャ・ミネア姉妹がみずのはごろもに身を包み女勇者が天空の鎧で守りを固めてる傍らで、みかわしの服やピンクのレオタード姿で魔界を探索する羽目になるなんてこともザラ。
リメイク以降はマジカルスカートや天使のレオタードが追加されたためだいぶんマシになった。


攻撃特化で「殺られる前に殺れ」を地で行くキャラクター。
装備品の乏しさを生身の身体能力でカバーし、会心の一撃が出やすい。

会心の一撃が出る確率はアリーナのみ計算式が異なり、
  • FC&PS版は「レベル÷256」
  • DS版は「FC&PS版の約75%」
で会心となる。
ただし、どちらも補正等による上限は1/4

余りにも強すぎたのでDS版は会心率が下がったが、ステータスの伸びはアップ。
具体的にはレベル50前後で力&素早さがカンスト、運の良さも追ってカンスト。

旧作はレベル99でもギリギリでカンストに至らず、種で補正することが多々あった。
(レベルアップ時の成長値はランダム)

ちから255+グリンガムの鞭装備でパーティ中最高の攻撃力になるが、範囲武器は会心の一撃が出ない為持ち味が活かせない。
(種でカンストさせるならミネア&マーニャが並ぶ)

その為極論だと2回攻撃で会心率倍のキラーピアスが最強武器。
まぁレベルカンストで約1/4の確率で会心が飛び出す彼女に2回攻撃の武器を持たせたらどうなるかおわかりであろうが。
(単発の攻撃力だけなら悪魔の爪が最高)


他キャラとの関係

クリフトから好意を抱かれているが、恋愛には余り興味がなく恋人よりもライバルが欲しいお年頃。
その為ブライはアリーナの結婚に不安を抱いており、クリフトのピュアハートは頻繁に会心の一撃を喰らっている。

一応クリフトのことは仲間としては好き。
「ちゃんとクリフトのこと守ってあげる」等彼の立場はないが。

アリーナと結婚するには彼女にタイマンで勝つ必要があるらしい。
2章の武術大会時にクリフトが予想したものだったが、後に本人が明言しちゃった。超頑張れクリフト。


珍行動&迷台詞

壁をブチ破る爽快感はクセになったらしく、二章で盗賊の鍵を入手してるのに五章パデキアの洞窟では敢えて扉を蹴破っている。

A「姫ってたしか盗賊の鍵を持ってたよな?」
B「蹴破りたかっただけなんじゃないか」


生粋のバトルマニアで仲間会話では度々強い敵に興奮したり、自分の世界に浸る。
その男前っぷりは同性から惚れられるほど。

  • 砂漠のバザーで売られている武器に興奮して棒読みになる。
「ささやかなものでいいの」
「つよい武器があればいいの、それで」
「防具はいいの、武器さえあれば」

  • "鉄の爪"という言葉を聞いて
「鉄の爪って素敵な響き」
「あぁ……鉄の爪」
「うっとり」

  • 最終決戦直前
「わたしとしては 一対一で デスピサロと 勝負したいんだけど」
「さすがに それは わがままよね」

  • 混乱時
「えーん!おうちに かえりたーい!」

後半のアリーナ的に、二章時点の自分は「か弱いお姫様」だったらしい。

非公式の久美沙織の小説版

一人称が「ボク」になっているうえに同性愛者とされている。当然と言えば当然だが「非公式」。メインヒロインなので当然か。
ファーストキスはフレノールで助けた偽姫様……哀れクリフト。
とはいえクリフトに押し倒された時は押しのける事が出来ず、真っ赤になりしどろもどろになっていた。
ブライの助けが無ければそのまま18禁になって小説の販売が不可能になっていたかもしれない。
この時のアリーナはかなり可愛い。

【公式ゲームブック】

ゲーム版以上に乱暴で負けず嫌いなイメージが強い。女子であっても多少は武術の心得があった方がよいという父親の方針により、当初は護身術として武術を学んでいたが、結果として強くなりすぎてしまったと描写されている。
母親のお気に入りだった唯一の形見である青色のとんがり帽子とマントを着用し、ミニスカートの下に黒いタイツを穿いている。
ドレスは動きにくいのであまり好きではなく、カジノで特賞を選ぶ際、その美しさに惹かれて光のドレスを選んだ事はあったが*1、試着してみると動きにくいからと、いつもの服に戻ってしまい、クリフトに残念がられている。
伝説の勇者の存在を聞かされて、それは自分の事ではないかと考え、勇者の仲間になった後も密かに勇者をライバル視している。


マーニャからは「おちびちゃん」と呼ばれ、自分もマーニャを「おばさん」呼ばわりして張り合っている。
ただ、進め方次第ではマローニのあまりの美声にうっとり聞き惚れて眠ってしまったりもするし、
エンドールの姫とのやり取りでそれなりに恋愛も意識しているかのような言葉を言うこともあり、
ブライに「我が姫様も、お年頃かのう」と心中で囁かれていたりもする。





常に明るく勇ましく、頭にくることはあっても涙を流すことは滅多にないが*2
ガーデンブルグで捕まった際「あたしはサントハイムの王女、アリーナです!盗人なんて、誤解ですわ」と名乗ったにもかかわらず、
勇者一行を盗賊バコタの手下と一方的に決めつけていた女王に「サントハイムですって?そんな国は知りません。そのような白々しい作り話を述べるなどますます怪しい…」と言われた時には*3
悔しさのあまり「なんてこと…」と涙を流していた。
女王の国際問題レベルの暴言と、アリーナの悔し涙を見て、普段は礼儀正しいクリフトも激怒し「姫様…女王様!我が姫様になんということをおっしゃられるのですか!!」と強い口調で反論し、女王はようやく「そこまで言うなら」と無実証明のチャンスを与える流れとなる。

何かにつけて自分にクドクドと説教をしたがるクリフト(ゲームブックのクリフトは極度の堅物である)をけむたがっている。
またブライの事は、やはりすぐに説教したがるために(クリフトの説教癖もブライ譲りらしい)、最も苦手な人物として扱っている。
その一方で、彼が年齢故に呪文を忘れたり間違えたりした際には突っ込みを入れたりもする。

ガーデンブルクで手に入れた炎の爪は、伝説の三大武器の1つとされ(残り2つはライアンの破邪の剣とミネアの銀のタロット)、最後まで活躍する。
ただし、本作の炎の爪はアリーナの意思で火炎攻撃を発動できるものの、敵味方の見境なく辺りを火の海にしてしまう欠点があり、ちょっと困った武器になっている。
使いどころを考えないと、全滅の危険性も…

【プリンセスアリーナ】

ヒロイン兼主人公。
作中ではオリジナルキャラである女魔族フェイミンに自慢のパワー、スピードが通用せず敗れるシーンがある。


CDシアターでアリーナを演じた吉田小南美さんは、後にCDシアターDQⅤでも主人公リュカ(少年期)と主人公の息子ティミーを演じている。


派生作品でのアリーナ

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて

冒険の書の世界『パテキアの洞窟』に登場する。
時系列的には高熱のクリフトの為、パテキアを探しに来ている最中。
同行者が寒さで動けない中、一人だけで元気一杯で、単独でパテキアを取りに行こうとしていた。
それを見ていた同行者に『とても人間とは思えない』と呆れられていた。

ドラゴンクエスト モンスターバトルロード

スペシャルカード「ほしふるうでわ」「キラーピアス」をスキャンすると現れ、。

とどめの一撃は手のひらから巨大な気の球を打ち出す「閃光烈火拳」。
元ネタは恐らく漫画「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」に登場するマァムの必殺技「閃華裂光拳」と思われる。

ドラゴンクエストヒーローズ

クリフトと共に参戦。
CVは中川翔子
また、舞台版ドラゴンクエストでも中川翔子がアリーナ役を演じていた。
原作通り守りを捨てた攻撃特化キャラといったところであり、瞬間火力はかなりのものだが打たれ弱い。また攻撃範囲が狭めなので対集団戦が苦手。


【余談】

DMM.comより配信されているゲーム、千年戦争アイギス『武王姫アリス』が登場しているが、

  • 素手or爪で戦う姫
  • 城ではおてんば姫と呼ばれていた*4
  • 服装(マント、グローブ、ブーツ、スカート)

と、アリーナを連想させる要素が多く、一部ではアリーナを元にしたのでは?と言われている。

  • 「レディストーカー〜過去からの挑戦〜」
タイトーが開発したSFC用アクションRPG。クォータービューのフィールドを自由に移動しながら戦闘するというユニークなシステムが特徴だが、当時はこれと言って話題になったわけでもない凡作だった。
あらすじとしてはお騒がせお転婆お嬢様の主人公「レディ」が部下の世話役「ヨシオ」と料理人の「コックス」を引き連れてドタバタ珍道中を繰り広げながら魔物の住む島「デスランド島」の謎に迫ってゆく、というもの。・・・どっからどうみてもアリーナ姫と愉快な仲間たちです本当に(ry
それだけではなく、装備アイテム、モンスター、呪文の大半がドラクエと対応させることが可能であり(ドラクエでの小さなメダル要素(ただしその場で使うことでもポイント貯めが可能)、はぐれメタルのつくモンスターや装備をゴールド~と読み替えると対応、スライムはトマトと対応、さらに装備品の大半の能力や価格がDQ4と同じ数値である。もちろん全てではなくDQ3・5などからの要素も想定される。と考えるといっそう対応している。鞭とブーツは能力値的には独自要素である。

当初このゲームは実際にアリーナ姫本人が登場するドラゴンクエストのスピンオフ作品になる予定だったが、キャラゲーの粗製乱造によるブランドイメージの低下を危惧した当時のエニックスが許可を出さなかったため、やむなくキャラデザインをオリジナルにして開発される運びとなったそうな。


「わたしとしては 一対一で デスピサロと 修正したいんだけど」
「さすがに それは わがまま」



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最終更新:2024年04月03日 11:42

*1 ゲームブック版では、特賞ははぐれメタルの盾と光のドレスのどちらかを選ぶ形となっているが、プレイヤーが選ぶ事はできない。ちなみにクリフトは盾の方に興味を抱いていた

*2 ただし、自分に反対したり説教したりするサントハイム王やクリフトやブライに対して嘘泣きをする事はある。クリフトやブライには「泣き落としは通用しませんよ」と返されるが

*3 ガーデンブルグ女王はゲーム版でも「他人にも自分にも厳しい人」とされていたが、ゲームブック版では前述の暴言の前にも、バコタとの関係を否定する勇者一行の主張を「男は切羽詰まるとすぐ嘘をつく…」という、偏見のこもった発言で一蹴しており、「厳しい」と言うよりは横暴で暴言吐きな面が見られる

*4 好感度15%時の台詞より