蒼崎橙子

登録日:2009/08/13(木) 22:32:38
更新日:2024/04/17 Wed 21:05:18
所要時間:約 9 分で読めます




TYPE-MOON作品に登場する人物。

CV:本田貴子(劇場版、ロード・エルメロイⅡ世の事件簿)/井上喜久子(ドラマCD)/青木瑠璃子(魔法使いの夜)
誕生日:8月8日

空の境界魔法使いの夜で主要人物として活躍する。
まほよの頃は21歳で空の境界の頃は20代後半。

蒼崎青子の4歳上(初期設定では2歳歳上)の姉だが関係は最悪。蒼崎が生んだ天才。


空の境界では卓越した人形師で専攻魔術はルーン。工房・伽藍の堂のオーナー。礼園女学院のOG。スピード狂。
新しもの好きで興味があるものをいじりまわしてはしゃいだりする。その昔、美少年を囲っていたらしい。愛煙家で、煙草は一日一箱くらい吸う。

眼鏡をかける→外す、で性格を意図的にスウィッチする。眼鏡をかけたときは主観的で人情家。かけていないときは客観的で酷薄。
本来の性格は眼鏡を掛けてる時らしい。
だが、どちらも根はロマンチストとか。

自分の名を嫌っているが、必ず一つは橙色のモノを身に着ける習性がある。


本業は人形の製作だが、建築なども手がける。依頼を受けることはせずに直接依頼人に売り込み、全額前金で受け取ってから製作を開始する。
ただし、『できればよい』という人なので資材調達などの細かな仕事はしない。


製作した人形を売ることは基本的にないようだが、橙子が無一文になって「あー、ビール飲みてぇー」という気分になったら二束三文で売り払ってしまう。


医療、建築、ビジネス、物知り系の様々な資格を持っているが、『証拠に成り下がった資格はただの紙切れ』という考えから捏造したものらしい。


愛車はモーリス・マイナー1000、アストンマーティン、ハーレー・ダビッドソン、200ccのバイクなど。
地下ガレージには四輪が4台、二輪が2台、レシプロ機が1機置いてある。


魔術回路は質:EX、量:B+とされる。数は平均的な20ほどだが、精密さで他を圧倒する美しいもの。
さらに生まれ持った魔眼、世界の機微を感じ取る五感、自らの特異性を削ることなく摂理に適合する知性と非の打ち所のない才能の塊。
魔術回路以外の才能で優れた魔術師となった。


魔術師としての能力はトップランク。他の魔術師のように現代社会に寄り添う必要はない、と純粋培養で育てられた『魔法使いの卵』だった。


彼女は魔法使いの後継者として両親と妹とは離れ、山奥にある祖父の工房で育てられた。そのため18歳まで学校に行ったことがない。

青子とはちょくちょく会っていたが、基本的には世間知らずの天才少女だった。


それでも世捨て人のようなところはなく、有り余る魔術の才能、祖父の許で暮らしているという条件でありながらも青子の愚痴(同居人の事や魔術関連)をしっかり聞いて、自分なりに助言をして妹を助けたりする、落ち着きのある良いお姉ちゃんだった。
良いお姉ちゃん だ っ た 。大事な事な(ry

しかし、一般人として気ままに生きている青子には複雑な姉妹愛を持っていた。


蒼崎の魔法を受け継ぐため、大魔術の起動に偏った教育、修練を積んでいた。
本人としてはそういった世界を動かすものではなく、もっと細やかな世界に残るものを作り上げることが好きなのだが、それは我慢していた。
特別な子供である橙子から見ても怪物である祖父を恐れながらも尊敬していた。


なお祖父の期待に応えようとするあまり視力が落ち始めていたが、せっかくの魔眼も魔法に比べれば取るに足らぬものであるため視力の低下は秘密にしていた。

ちなみに所持する魔眼は「魅了の魔眼」で、視界に収めた相手の動きを封じるというもの。


幼少時から魔術師の逸材として協会も注目していたが、彼らにとってもやはり魔法使いの跡取りという事実の方が大きかった。
齢十歳にして多くの名門魔術師たちが訪れ、これを当然のように受け流した橙子の姿に「ついに本物が現れた」とますます将来を期待された。


だがどれほどの風説が流れても、近い将来に同胞となるであろう他の『魔法使い』たちは一人として彼女の前に現れることはなかった。
この意味を薄々感付きながらも、決定的な答えが突きつけられる時まで『周囲が望む天才』であり続けた。


その後、青子が十六歳になったときに「う~ん、やっぱり後継者は青子」と突如青子が後継者となることになった。
蒼崎の遺産を妹に横取りされたショックで師である祖父をブッ殺し、修行時代に知り合った魔術師たちを頼って魔術協会に鞍替えした。
人為的な二重人格者になったのはこの頃である。


ちなみに蒼崎青子と久遠寺有珠によって呪いをかけられてしまい、解呪するまで三咲町に帰れない身体になっている。青子、有珠マジ外道。
しかし僅か1年で解呪してる(厳密には解呪ではないが)あたりは流石と言える。


魔術協会では多くの負債を抱える代償を支払って時計塔に所属したが、わずか二年で負債を返済。



以下第五章のネタバレもあり注意














魔術協会で衰退していたルーン魔術を専攻、研究し、復活させている。しかしその腕前はさほど強くはない。

更に数年後、20代でマスタークラスになった。


本人は『青』の称号が欲しかったが、魔術協会から『赤』(どんな『赤』かの明言は無いが、アルバの発言内容によると原色の赤ではなく、自身の名前と同じ俗な色であるらしい。そのため、ファンからは『橙』ではないかと言われている)の称号を与えられている。


『傷んだ赤色』と呼ばれることを嫌い、そう呼んだ者は学院時代から例外なくブチ殺している。
なおweb公開版では『傷んだ赤色』に『スカー・レッド』とルビが振られている。


人体を通して根源の渦に到達するための研究過程で自分とまったく同じものを作り上げ、『まったく同じならば自分ではなくても問題ない』という考えからそのとき生きている橙子が死ぬとストックされていた橙子にスウィッチする。


そうして目覚めた橙子は、目的を達成してから自分をもとにして人形を作り再び眠りにつく。


まったく同じもの(人体)を作れる最高位の人形遣い(これは魔術の全盛を誇った中世の『人間より強い人型は作れても、人間と全く同じモノを作る事は出来ない。』という絶対の法則を覆した)として魔術協会から封印指定を受け、すぐさま工房を引き払って協会から行方をくらました。
1995年9月頃は日本中で居心地のいいアジトを探していた。


黒桐鮮花が叔父の家にいた頃には既に面識があった。
というのも、鮮花がまだ叔父の家で暮らしていたときにおかしな事件があり、それを解決したのが橙子で巻き込まれつつも協力したのが鮮花。

しかしその兄である幹也が工房・伽藍の堂を訪れたときは鮮花の兄であることを知らなかった。


『魔術師が最強である必要はなく、最強のものを作り出せばよい』という理論に基づき、戦闘は彼女が作り上げた使い魔に任せている。
なおその理論はアトラスの錬金術師とまったく同じものである。


使い魔はオレンジ色の鞄の幻灯機械によって生み出される影の猫と、匣じみた大きな鞄の黒い怪物。


影の猫は鞄が破壊されない限り何度でも復活する。黒い怪物は橙子曰く、飲み込める量は底なしで、十階建てのマンションすら飲み込めるらしい。


荒耶宗蓮とは師を同じくした学徒であり、同郷だったからではなく、志が似ていた為、意見交換するようになった。


黒桐幹也両儀式の恋路を見守っているのはある意味では暇つぶし。
単純に面白がっているのと、式と幹也が迎えているであろう『自分のあり方としての山場』を既に卒業した者として後輩に最低限手を貸しているという状態。
そのため殺人考察(後)(1999年2月)で式と幹也が答えを見つけたあと、あっさりと消えている。

また遠野志貴の魔眼殺しは元々この人のものであり、青子に強奪されて志貴用に作り直された。
お気に入りの魔眼殺しを強奪された腹いせに、青子名義で魔術協会から金を引き出して買い物したり、通信販売で請求書を協会に送りつけている。
こんなことをしたら居所がばれてしまうが、自己保身より青子への嫌がらせのほうが優先順位が高いとか。
他にも「歌月十夜」では三咲町の焼肉屋で青子と大食い一位争いをしていたりと、あちこちで(割とみみっちい)攻防を繰り広げている。

本気の恋愛をした事はないが過去に一人、本気の候補者がいたらしい。


同人版、新書版では胸は小ぶりだったが、文庫版及び劇場版では『女性らしい胸』になっている。

髪の色が水色だったときもあった気がするが、多分気のせいだろう。

学生時代は礼園のアイドルと呼ばれていたらしい。
茸いわく
「眼鏡かけた彼女が純粋に学生やってたと思って下さい」
竹いわく
「全盛期では朝起きて眼鏡をかけたら関西にいる磨伸映一郎が死ぬくらい」






◇魔法使いの夜
第9章から本格的に登場。

青子への復讐と、蒼崎の魔法(第五魔法)の正体を暴くべく、三咲町に襲来。
生まれてからずっと伸ばしていた髪を代償に、加えて蒼崎魔法をダシに使い、生粋の幻想種である「金色の人狼」を使い魔としていた。
そのため髪型がショートになっており、服装も相まってだいぶ印象が違う。
きのこ曰わくまだまだヤング(年齢設定も変更されている)。
そしてエロい。
今回は橙子さんもガンガン魔術を使う。
橙子さんのルーン魔術における功績が存分に見られるので、橙子さんファンの方はぜひ御一読あれ。



後日談にて大の演歌好きだったことが判明、また祖父を殺害したのは彼女ではなく詠梨神父ということになった。



ロード・エルメロイⅡ世の事件簿/ロード・エルメロイⅡ世の冒険
「Case.双貌塔イゼルマ」にて初登場。

荒耶に不意打ちで殺された反省からアルバを捕食した怪物を自身の体の中に仕込み、自分が死ぬとそれが解き放たれるという仕掛けを施している。
何度かその手で執行者の部隊を壊滅させたらしく、あまりにも被害が大きくなりすぎるため一時停止命令が出される事態にまで発展し、秘儀裁示局・天文台カリオンで起きた大事変によって封印指定は解除されたらしい。


事件においては犯人ではないものの非常に重要な役割を担う。
黄金姫の死を誤魔化すためにイゼルマに招聘され、カリーナに灰かぶりの魔術を併用した整形手術を施したのだが、その灰かぶりの魔術にとんでもないものを使用した。

それは竜の血を受けた菩提樹の葉。即ち、“竜殺し”ジークフリート召喚の触媒である。

橙子はこれを燃やして灰にし、それによって灰かぶりの魔術を使用したのである。

最強の幻想種である竜の血を受けた菩提樹の葉は呪物として破格の価値を持つ。
それをわざわざ焼き払ったのは、偏に仕事の仕上がりを完璧なものにするためである。
面白そうな依頼を受けたはいいが、資金が足りない。じゃあしょうがないから自分の報酬を使おう。そんな感じでイゼルマに報酬として菩提樹の葉を要求し、それを使って完璧に仕事をやり遂げたのだ。
当然報酬を使ってしまったわけだから収支は完全にゼロ。

以降もたびたび登場するがⅡ世とは必ずしも協力関係ということではなく気まぐれに行動しており、結果的に彼らの骨を折らせることになることも少なくない。
魔眼収集列車のオークションを台無しにしたこともあるそうな。

『冒険』では幹也にⅡ世を紹介。しれっと金の無心もしていた。

Fate/stay night
とあるルートのエピローグで、「名高い人形師が残していった素体」というものが登場する。
それ以上の素体が存在しないこと、作者が封印指定を受けているという説明から、おそらく彼女の作品と思われる。
この世界もその腕は健在のようだ。

その後の映画版終盤では凛たちとすれ違うカットが追加されており、上述の推察に答えを出した形になる。

Fate/strange Fake
直接の登場はないが、3巻にて登場人物の一人フランチェスカが話題に出す。
恐ろしいことにフランチェスカは彼女に対し顔を合わせて「傷んだ赤」呼ばわりするという暴挙に出たとのこと。
しかし、その結果「30回近く殺され」「工房を破壊された上に貴重品を強奪されたりし」「反撃で一回殺してやったら体内から出てきた怪物に喰い殺される」と散々な目に遭わされ続けた(このことから「空の境界 第五章」後の話であることが分かる)。
あまりの執念深さに流石のフランチェスカも音を上げ、蒼崎の親類(恐らく青子)に頼み込んで仲介してもらった結果、「二度とその歪んだ魔術回路を私に見せるな」の言葉と共に最後にもう一回殺されて手打ちになった(現在の体はこの最後の殺害後から使っているものらしい)。
この一件に加え、仲介してもらった親族からもあまり覚えが良くなかったらしく、蒼崎関係者を「偽の聖杯戦争」のマスターに呼ぼうという意見が黒幕たちの相談で出た際は全力で反対・阻止している。


Fate/Grand Order
ここでも概念礼装以外に直接の登場は無いが、ストーリー中で『空の境界』関係者でない何人かのサーヴァントもたびたび「(冠位の)人形師」として言及した。
更にダ・ヴィンチちゃんも、彼女のやってることと同じ要領で少女型のスペアボディをひそかに作り上げており、第2部にて大活躍する。




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最終更新:2024年04月17日 21:05