神戸尊

登録日:2013/09/27 (金) 17:05:16
更新日:2024/01/16 Tue 00:00:30
所要時間:約 7 分で読めます




お言葉ですが



ドラマ『相棒』シリーズの登場人物。
神戸尊(かんべ たける)と読むが一部の人物からは神戸尊(かんべ そん)と呼ばれている。

所属:警視庁特命係 警部補
誕生日:1970年2月1日
血液型:O型
出身:東京都大田区田園調布
備考:中央大学法学部卒
演:及川光博


初登場はSeason7最終回。
亀山薫が退職した後、その後釜として特命係にやってきた正式な二代目相棒。
ノンキャリアながら警視庁から推薦で警察庁へ行き、若くして警備部警備企画課課長補佐を務めていたエリート(=いわゆる「セミキャリア」)だったが、
警察庁上層部から「杉下右京の監視」を命じられ庁内S(スパイ)として特命係にやってきた。
その際、表向きは左遷、島流しであったため警視から警部補に二階級降格している。


○人物
かつてはエリート街道の真ん中を歩いていただけあってクールで気障な部分が目立つ秀才タイプ。
それなりの処世術は持っており人当りも良いため聞き込みなどでは右京よりスムーズに事を運んでいる。
薫とは正反対の性格で他人を小馬鹿にしたような言動もとるが、頭脳優秀かつ洞察力もある。
しかし、変人レベルの天才である右京には少々劣っており、右京の推理に「お言葉ですが」と(常識的な意見で)口を出し張り合ったりするが押し負け、
その度に小声で文句を垂れるのがお決まりとなっている。

根が善人であるため犯罪行為を見逃すことは基本的にないが、右京と違って事件関係者の気持ちを考えたうえで事件を扱う傾向が強い。
それに加えて年齢の割には青臭く純粋な部分が抜けきっていないため、時には冷静さを捨てた熱い台詞を言うこともある。
右京に対してはその違法スレスレの捜査を非難しつつも才能を認めており、徐々に影響を受けていく。
同時に右京の偏屈さにかなり振り回されているため、長らく右京の相棒を務めていた薫に会ってみたいとも考えている。

波風立てない言動を心がけているのか、イタミンの嫌味や挑発などには真面目に取り合わず、にこやかにかわしている。
その一方で強引なタイプは苦手としており、陣川には度々「ついてくるよね!答えは聞いてない!」とばかりに無理矢理彼の捜査に付き合わされている。

普段から黒のタイトスーツと色柄物のシャツを着てノーネクタイかつ第二ボタンまで開けており、薫とは別の意味で警察官に見えない。まぁミッチーなので仕方ない。

好物はナポリタン(S8-16)*1。苦手な物は温泉とホラー映画や死体。また貧血気味。
自家用車は黒のGT‐Rだが、同乗した右京が軽くビビる程運転が荒い。
しかし、右京とブラインドチェス(それも結構いい勝負)をしながら運転していても一般公道を問題なく走行できる程度の技量はある。

意外と運動神経も良く、エアガンの弾を避けられるぐらい俊敏。拳銃を持った相手にも冷静に対処できる。元々警備畑だったことも関係していると思われる。

推薦組のエリートだっただけあり、現職国会議員の知り合いがいたりする。割と本気でスカウトされたことも。
見た目通りけっこう遊んでいるらしくプレイボーイ。酒を飲んで翌日は遅刻してくることも。
それ故に洋服やアクセサリー、女性心理などに詳しく、被害者・加害者問わず女性が深く関わった事件では、
その辺りにまるで疎い右京が見逃した些細な違和感*2に神戸が気付き、それが解決の糸口になることも多い。

過去については詳しく明言されていないが、言動の端々に育ちの良さが垣間見えどことなくおぼっちゃまっぽい。
一方で「僕も嘘の上手い子供でしたから」と語っており作中でも少年の関わる事件でよく熱意を見せていることから、ただ裕福な少年時代を送っただけというわけでもない様子。

警備畑出身であるため死体が大の苦手。事件現場では死体を見るたびに「あぁ…」と声を漏らしながらハンカチで口元を抑えうずくまってしまう。
「血がダメ」などではなくあくまで「死体そのものがダメ」。
焼死体や白骨死体、果てはほとんど損傷の無い遺体の写真や飛び降り自殺をする瞬間の写真でも苦手であるため、
割と信頼関係が築かれて以降は、右京が遺体がそのままの現場に行く時や遺体の写真を見る際に同行する神戸を気遣う場面も見られた。


○特命係異動の真実
「杉下右京の監視」を命じられていた神戸であったが上層部の思惑は別の所にあった。
神戸は警察庁時代、顔認識システムを使った大規模な監視システムの開発を主導していたのだが、
上層部はその運用者として神戸と右京を考えており二人の能力と相性を観察するために神戸特命送りにした。つまり神戸自身も監視されていたのである。

しかしSeason8最終回でその監視システムに関わる事件が発生してしまい神戸はこの事実を認識。
事件後警察庁へ戻るように命じられるが右京との捜査の中で警察の掲げる正義に疑念を持ち始めていた神戸はそれを拒否。
特命係として右京の相棒を続けることを選び、警視庁に残り改めて特命係に迎えられた。


○人物関係
上司且つ相棒。
性格の問題でよく論争をしたりするがその天才っぷりは神戸も認めており、右京も神戸の実力を評価している。
序盤こそ薫とのコンビが長かったため煙たがられていたが、徐々に神戸の持つ純粋な部分を垣間見て心を許すようになり、
一緒に角田課長をからかったり、神戸の好物を食べに行こうと誘ったりするほど友好的に。
しかし神戸は右京の警察組織を顧みないその捜査のやり方には賛同しきってはいないため、事件の捜査中には敵対することもある。
あと右京も地味に神戸と張り合っており、事件現場に向かう際わざと神戸を置いてきぼりにすることも。

前任者にして3代後の後任者。
右京と相棒を出来ていたことから会ってみたいと思っている。
S21にて実現し、本人のいないところで互いにルックスのマウントをとっていた。

  • 甲斐享
次の後任者。
劇場版IIIで対面した。

2代後の後任者。
実は交友があることが判明した(S15-13.14)。
S17スペシャルでは共にアクションシーンを見せつけ犯罪者グループを撃退した。
かなりフランクに接しているが、階級に差がめちゃくちゃある。

  • 宮部たまき
花の里の女将。
右京を差し置いて一緒に映画を観に行く仲。でも店を閉めることを教えてもらっていなかった。

  • 月本幸子
宮部たまきの後任の花の里の女将。
過去の事件を経て出所し、その後のドタバタ劇に関わった。
ちなみにこのときの右京の様子を間近で見ていたため、S18最終話での警視庁内のしょーもない話題の発端となった。

警察庁官房付官房室長。
自身を特命送りにした一人。彼と右京の間にある奇妙な関係性を肌で感じ取っていた。

捜査一課経理にして元特命係。「そん」呼ばわりする一人。
先輩風を吹かせてくるのはともかく、かわそうとしても強引に自分を巻き込んでくるので苦手としている。

右京の心強い協力者である鑑識係。
オタク気質を理解していないことで怒られたりすることもあったが、
基本的に神戸が友好的に接していることもあってか、それなりに良い関係である。

初対面で「そん」と呼ばれて以降、訂正してもわざと「そん」と呼ばれる。
わざとであると理解してかだんだん訂正もしなくなり、イタミンの挑発共々スルーするようになった。

万年監察官にして友人。
よく怪しいバーで飲んだり剣道の相手をしたりする仲。
Season7で特命と距離をとるとか言っておきながら神戸が特命に来てからは出番が急増し、
やたらと神戸やその相棒で上司である右京に協力してくれるくらいには神戸に甘い。
そのため彼の秘密を知っている視聴者は気が気ではない
神戸がその秘密を知っているかは不明だが「大河内さんはどうして結婚しないんですか?」と思いっきり地雷を踏みぬいたこともある。
ちなみに神戸のGT‐Rのナンバーは「3710」=「ミナト」……スタッフェ…



以下、ネタバレ






Season10の第一話の事件において過去に自身がした虚偽の証言で無実の人間を犯人にし、自殺に追いやってしまったことを知り、後悔と罪悪感を背負うようになる。

その後の幾つかの事件を経験する中でその意識が増していき警察を辞める決意をする。
そしてSeason10最終回、クローン人間の是非を巡る事件の中で真実を全て明らかにしようとする右京に逆らい、クローンの子供の未来を案じて「真実を明らかにするなら自分が子供を殺す」と言う半ば脅迫の説得で歴代の相棒の中で唯一右京の絶対的な正義を貫く信念を曲げさせた。だがこの一件が更に罪悪感を募らせることとなる。
そのまま警察を去ろうとしたが、右京に逆らったその手腕と実績をかつて敵対した長谷川宗男に買われ、彼の根回しで警察庁長官官房付へと異動することとなり特命係を去った。
これによって陣川に続いて「警察を去らなかった二人目の特命係」となった。


その後のスピンオフ劇場版「XDAY」に登場。
長官官房付としての仕事をしていたが、片山雛子の申し出で「XDAY」に関わる情報を右京に解析するよう頼んだ。
以降もS15第13、14話や劇場版「首都クライシス」S17元日スペシャルやS20第20、21話で再登場し、特命係に陰ながら協力したり依頼をするなど右京とは微妙な距離を置きつつも交流を持っており、歴代相棒の中では右京の相棒の全員と面識を持つ人物となっている。
特に亀山は着任から一度会いたいと言っていたことから、10年以上越しに念願叶ってのことだった。



○余談
season8の元日スペシャルにおいて、神戸の大学時代の元恋人として細野唯子というキャラクターが登場する。
作中において二人のその後の仲がどうなったかは描写されていないが、神戸を演じる及川光博と唯子を演じた檀れいは番組放送の一年半後にリアルで結婚した。
……が、その後2018年に離婚している。「元」の肩書きまで一致せんでも



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最終更新:2024年01月16日 00:00

*1 2010年10月16日放送の『俳優の集まるレストラン』によれば、及川氏本人のアドリブから生まれたとのこと。

*2 アクセサリーや靴、香水が身に纏っている服、あるいはTPOにそぐわない等