立花・道雪(境界線上のホライゾン)

登録日:2011/11/05(土) 20:36:50
更新日:2023/08/30 Wed 10:20:02
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「何故……?」

『――情けを掛けたわけではない。他者の手から、神に頼る御姿に戻しただけの事かと。神に頼むか、艦と運命を共にするか、足掻くかどうか、己の判断でなされるといい』


川上稔の長編ライトノベル、GENESISシリーズ 境界線上のホライゾンの登場人物。初登場はⅢ〈中〉第五十七章『内海の鳥匠』。

所属:K.P.AItalia
役職:副長
戦種:重武神騎乗師
備考:雷切



□外見的特徴
不明。というのもこのオッサン、登場が現在のところⅢ〈中〉の終盤の五十ページや番外編(通神のみ)、10中・下の一部シーンのみ。
しかもⅢ〈中〉では所属であるK.P.AItaliaがP.A.Odaと戦争の真っ只中。当然、重武神騎乗師かつK.P.AItaliaの副長である彼は武神に乗ってP.A.Oda相手にハシャいでいたためである。
武神から降りたような描写も無く、彼本人の外見的な云々は全く情報が出ていない。
アニメでは一瞬だけ登場するも、武神に搭乗したままであった。また『カクヨム』に掲載されたアイコントーク版『ガールズトーク 狼と魂』での回想シーン登場でも武神姿がアイコン絵に使われていた。
ただ、元ネタとなる人物がアレなのと、特殊な武神に騎乗していることから、史実同様半身不随であるものと考えられる。



□性格
割とフリーダム。どれくらいかといえば、娘である立花・ギンの婿が無事襲名を終えたと同時に引退旅行と称してK.P.AItaliaへ赴いたかと思うと、そのまま年齢考えずK.P.AItaliaの副長になるくらい。
因みにK.P.AItalia副長となったのは、実娘である立花・ギンと義理の息子である立花・宗茂も知らなかった。

そして武人。自動人形にでさえその意思を尊重させる他、敵である九鬼・嘉隆に対し、“九鬼”の名を汚す事になろうとも勝ちを求める姿勢を称賛した。
また、台詞の語尾が「○○かと」と若干疑問形気味になる。



□戦闘における立花・道雪
戦闘においては、特製の重武神“雷切”に騎乗して戦う。“雷切”は「らいきり」ではなく「かみなりきり」とルビを振られているため注意。
また、恐らくこの重武神は史実における立花道雪の「半身不随になっても神輿にのって戦った」を再現したものと思われる。こっちでもチートだが、史実でもなかなかチートである。



○武神“雷切”

立花・道雪の専用機。そして境界線上のホライゾンのみならず、川上稔の全作品において初となる四脚ロボ。
作中では、蒼白色の、上半身だけが武者姿で下半身は巨大な四脚、雷を纏う大刀を持つ武神と言い表されている。

その能力は名の通り“雷切”。
この能力は二段階の過程を経て行使される。すなわち、

  • 大刀の刃が放出する流体の祝詞型共鳴によって空間を“雷”に置き換える段階。
  • そして空間に展開した“雷”を叩き斬る事で、空間そのものを叩き斬る“雷切”の段階

である…………といってもよく解らないと思われるため、結果だけ言えば「空間を斬る」事が可能である、ということになる。
無論この能力にも欠点は存在し、使い過ぎれば空間自体が“雷”に慣れてしまい、“雷切”を発動することが出来なくなる。境界線上のホライゾンにおいて、空間や他のあらゆるものを構成するのは流体であるが、使い過ぎればその流体がオーバーヒートを起こしてしまうのだ。
そうなってしまえば、流体のオーバーヒートが冷めるのを待つしかなく、作中においてはP.A.Odaの鈴木・孫一にその点を突かれ、“雷切”の能力を使用不可にさせられてしまった。

もっとも、“西国無双”の養父だけあって、“雷切”の能力がなくともその戦闘力は高く、作中では、P.A.Odaの鉄甲船を犠牲にしても、倒すどころか一時的に足止めするのがやっとであった。



□作中の活躍

○三巻
中巻の終盤、村上水軍と九鬼の鉄甲船6隻の戦い、俗に言う“木津川の戦い”に登場。鉄甲船の硬度と村上水軍の統制によって均衡気味だった戦場に降り立ち、鉄甲船一隻を沈める。
そのまま鉄甲船を飛び移りながら六隻中計四隻を破壊するが、そこでP.A.Oda側のエース、鈴木・孫一が登場。火縄銃“ヤタガラス”の三つを使った“対都市破壊用ヤタガラス”の砲撃を“雷切”により迎撃するも、“雷切”はオーバーヒートにより使用不可となる。
九鬼・嘉隆がここぞとばかりに鉄甲船をダッシュさせ、道雪の乗る鉄甲船との距離をとり、一度は戦線を離脱する。
九鬼が捨て身特攻により勝ちを得そうになるが、道雪は鉄甲船の高度を上げ、上から飛び降りる事で九鬼の鉄甲船との距離を埋め、九鬼の鉄甲船に降り立つ。
九鬼の鉄甲船を破壊しようとするが、九鬼の決死の主砲砲撃により阻止。双方一息つくも、K.P.AItalia側が“安芸”を改造した対姫路城、対武蔵を想定した超巨大砲による砲撃を敢行。
K.P.AItaliaの勝利に収まるかと思われた戦いはしかしまた一転し、P.A.Oda側が地脈炉の暴走をベースにした新型爆弾“竜脈炉”により安芸を爆撃。
道雪もまた、安芸と共に行方不明になるのだった。

□十巻
中にて再登場し、なぜかP.A.Odaの臨時副長として羽柴勢に加勢。
下での武蔵勢vs羽柴勢の世界一周バトルでは新武蔵へと殴り込むも、偶然にも駆け付けた娘ギンと対峙。
襲名解除されてもなお夫の強さを信じる娘に対し、「ならば夫婦を倒し立花の名を回収する(後は創世計画まで2人で気楽に過ごせばいい)」と剣を抜き、「父越えして夫の最強を証明する」とするギンと武人の親子として通じ合いながら死闘を繰り広げた。
残念なことに尺の都合から戦いの詳細や決め技については省略されたが、雑魚を掃討して妻の元へと戻った宗茂が見たのは、
『見事」とつぶやき、直後ただの残骸と化し崩れ落ちた義父の武神だった。(本人の生死は不明)
ギンの回想や周囲の観測によると、「父や自分に足りないもの」・「二代との関係や、このちょい前喜美・二代と共に舞ったことなどで自分が得たもの」等を生かすため、
処刑用BGMとして喜美の新曲(共に舞った時の歌、ロックなノリで決め台詞は『レッツ通夜ァー!』)を選んだら一気に動きが無茶苦茶だが楽しそうになり、逆転したそうな。



□その他
  • “西の立花、東の本多”と言われる様に、本多家とは“無双”として並び立つ。そのため本多・忠勝をモチーフにしたアニメ「割断世界ホンダリア」では、タートルネック着たダサい敵役にされ、悔しがっていた。
  • 娘、ギンを溺愛していて、その溺愛度は超高い義腕をプレゼントするほど。
  • 村上水軍vs九鬼鉄甲船団に登場するが、この戦い、武蔵の連中が一切係わっていないためギャグ無しシリアス100パーセントというホライゾンでは有り得ないよーな事態になっている。




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最終更新:2023年08月30日 10:20