バオウ・ザケルガ

登録日:2011/08/15 (月) 12:35:03
更新日:2024/03/24 Sun 12:27:51
所要時間:約 4 分で読めます







バオオオオオオオオオォォォォォ!!!




バオウ・ザケルガは『金色のガッシュ!!』に登場する呪文のひとつ。
主人公、ガッシュ・ベルの第四の術にして切り札である、竜を模した巨大な電撃を放つ呪文。

【概要】

ゼオンに奪われた記憶の一部をガッシュが取り戻したことにより発現した。
初使用は6巻での対キクロプ戦。
ザケルやラシルドによる反射が全く通用しない強度を誇る彼の鎧を、いともたやすく破壊した。

◆特徴

心の力を使えば使うほど力が溜まるという、他の魔物の術にはない特徴を持つ。
さらに発動条件は力が溜まってるか否かのみで、心の力が空になっている状態であっても発動できる。
だが、代わりにパートナーである人間がしばらく動けなくなるほどに体力を大きく消耗する。
他の術を使うため心の力も消耗していることも考え合わせると、基本的に1回の戦闘で一発しか出せない。
一方で明確なクールタイムや回数制限はないため、サイフォジオ等で体力や心の力を回復させれば時間を置かずに連続使用も可能になる。

序盤から切り札として活躍していたが、当時の威力はギガノ級以上ディオガ級未満といったところ。
石板編以降はよくて相殺、どころか正面から押し負かされる威力不足の場面も増えてきた。
後に強化されて姿が変わり、ディオガ級以上とも渡りあえるようになった。

アースが『魔界の脅威』と発言するように何らかの秘密がある術。


◇強化バオウ

電撃の力を蓄積させる『ザグルゼム(第7の術)』とバオウ・ザケルガを組み合わせたもの。

ザグルゼムを当てた部位に当てることによって強化されるバオウはより巨大に、フォルムもより強大なものに変わっていく。
等間隔にザグルゼムがあると電撃が分離し、複数の電撃を放つこともできる。

この状態でも清麿曰く『ザグルゼム1発分ではディオガ級を破れるかは怪しい』うえに、アースがザグルゼム2発分の強化バオウを「あの程度の力」と言い捨てている事から、これでも本来のバオウと程遠いようだ。

ガッシュ自身の項目も参照のこと。





以下ネタバレ




















【バオウの真実】

その正体は、現魔界の王であるガッシュの父親が生み出した術であり、
「前魔界王の時代に多くの憎しみや悪意を喰らい、いつしかそれらに染まった存在」


元々は負の面だけを喰らう術だったが、魔界王が衰え、彼の手から離れることでいつしか見境無く全てを喰らい尽くし、憎悪などの感情を糧にする恐ろしい術へと変貌を遂げた。
その貪欲さはゼオンをも戦慄させ、「俺では喰われるだけだ」と悟らせるほど。

作中ではガッシュがリオウへの憎悪のあまり怒り狂った際にバオウがこの真の姿に覚醒し、それに連動してガッシュの今迄の術も超強化され多くの新術を身に着けた。

父王がゼオンを継承者に選ばなかったのは、そういった感情に影響を受けやすい気質(曰く、「修羅の部分を多く引き継いだ」)のゼオンが継げばたちまちその心身を喰われ、解き放たれたバオウが魔界を滅ぼしかねなかったからである。
年老いた王は制御できなくなってしまった『バオウ・ザケルガ』を断腸の想いで生まれたばかりのガッシュが「生まれなかった事」にして継がせ*1、秘匿の為に民間の家に預けた。

上述の強化バオウなどとは比較にならない程強大で、最初に発動した時はゼオンの超ディオガ級相当の大技である『レード・ディラス・ザケルガ』をたやすく食い破り、彼の最大術を押す程の威力を発揮した。
だが、同時に術者であるガッシュや清麿の肉体をも少しずつ喰っていくという常軌を逸した暴挙を見せ、清麿の制御を全く受け付けず危うく両者共々バオウに食い殺される寸前まで追いやられた。

この術の本質に気付いたガッシュは仲間の力を借りながらバオウと対話。
自らこそバオウの新たな主である事を強く誇示してバオウを屈服させた。
結果、元のように負の面だけを喰らう術に戻りガッシュに完全に服従して以降、発動しても清麿の体力が奪われることも無くなり、他の最大術と同じように扱うことが出来るようになった*2


なお、ファウードを止める際にゼオンの力を譲り受け、父親が使っていたバオウ・ザケルガを拝めるのだが…

魔界の二つの脅威と言われるのも納得である。



【作中での活躍】

  • イギリスでガッシュが記憶を一部取り戻して発現。
  • キクロプ戦で使用するも最初は不発。戦闘を続けた後に再び唱えると今度は発動に成功し、キクロプの強固な外殻を破壊した。
  • ロップス戦でもやはり最初は不発。その後ディノ・リグノオンと相打ち。
  • バランシャ戦では切り札として活躍。
  • バリー戦では防御術で威力を落とされつつ相応のダメージを与えるも、バリー自身の実力と耐久力もあり致命打にならず
千年前の魔物との戦いも切り札として活躍。しかしバリー戦以降は相殺がやっとだったり押し負けたりとや威力不足の場面が増えてくる。
  • 最初の遭遇では追い詰められた逆転の一手として発動するも2体の最大術により相殺。
    絶対絶命の危機だったがティオと恵の救援に助けられ、相手の反撃を封じた上での再発動で撃退に成功。
  • 本拠地侵入戦ではアルムの最大術と相殺。しかしビクトリームパムーンの最大術には歯が立たず一蹴されてしまう。
  • ガッシュ側のボスであるデモルトには超巨体ゆえのタフネスと装甲追加術により耐えられる。
    しかもステージ特性により回復されてしまう。
  • 回復装置を壊した後の強化デモルト戦でザグルゼムを習得、多くの仲間のフォローを受けながらザグルゼム3発分のバオウを当てて勝利。
ザグルゼム習得以降
  • コーラルQ戦ではザグルゼムの特性を活かしてバオウの温存に成功。
    加えてザグルゼムの強化に連鎖と誘導の特性があることを知り、連鎖のラインを作って効率的に強化したバオウでコーラルQを見事下す。
  • アースにはザグルゼム2つ通したバオウを対抗術によりほぼ相殺される。ダメージは受けたものの普通に動ける状態だった。
相応の実力者揃いのファウード編。千年前の魔物編で最大術として使われていたギガノ級が一戦で複数回使われる環境であり、バオウの戦績も一層苦しくなっていく。
  • キースは強化したバオウの直撃を受けても立ち上がり、リオウ戦にて4つの強化バオウを放つも致命傷は与えられなかった*3
  • リオウとの戦いの後、死の淵から復活した清磨により覚醒したバオウは本来の力を取り戻して暴れ狂い、ゼオンの最大術ジガディラス・ウル・ザケルガとも互角以上に渡り合った。
  • しかし術者のガッシュや清麿すら容赦なく食べようと暴走、結局ゼオンがバオウを倒す。そしてガッシュがバオウの闇に飲み込まれて真っ黒になってしまう。
  • ゼオンとの戦いの中でガッシュが自らの強い意思によりバオウの完全な制御に成功、以降はデメリットも消え一般的な最大術とほぼ同じ感覚で安定使用が可能になった。
  • 一度きりの力としてゼオンの力を合わせて発動した際には山よりも大きいファウードよりさらに大きいサイズになり、そのままファウードを圧倒した。
最終章:クリア・ノート
  • 初戦ではシン・クリア・セウノウス噛み付き飲み込んだが内側から消されてしまう
  • 2戦目では修行とブラゴとの共闘の末に「シン・クリア」を破った*4
    • …が、それはクリアの完全態への進化に邪魔な殻を壊しただけとなった。
  • 最終的にバオウが変化した新呪文「シン・ベルワン・バオウ・ザケルガ」で勝利。

最後の2人となったブラゴとの決戦では、シン・バベルガ・グラビドンとのぶつかり合いになり…



【派生呪文、関連呪文】

・バオウ・クロウ・ディスグルグ

ガッシュ・ベル第十の術。
巨大化したバオウ・ザケルガの"爪"を召喚する呪文。召喚された爪はガッシュの手の動きに連動して操作する事が可能。
性質上、ガッシュが気絶しない呪文でもある。
ゴデュファで強化されているジェデュンのバビオウ・グノービオ(ディオガ級)を術の体勢の有利不利があったとはいえ一方的に撃破。
そのままジェデュンにとどめを刺すほどの高威力呪文。恐らく単独でディオガ級相当の攻撃力があると推定される。


・シン・ベルワン・バオウ・ザケルガ

ガッシュ第十四(?)の術。
完全体クリアこと、シン・クリア・セウノウスとの最終決戦時に魔界の仲間たちの力を束ねて放ったガッシュ最大最強の呪文。
バオウの頭部から新たな龍の頭が生え、両腕も龍頭化し大型化、バオウの頭部を胴体とした巨大な竜といった正当強化したような見た目の呪文。
クリアという魔物達共通の巨悪を倒すためだけに魔界の仲間たちが力を貸した結果の術である為か、後のブラゴ戦では使われることは無かった。
(というより他の魔物の呪文同様使えなかったと思われる)


・ゼオ・ザケルガ

ゼオン第?の術。
いくつかのゲーム版でゼオンが使用する最大呪文。
見た目は完全に青いバオウ・ザケルガであり、ゲーム上での性能にもあまり差がない、もしくはこちらの方が強い術として扱われることがほとんどとなっている。
ガッシュのゲームが作られていた頃の原作のゼオンの使用呪文はザケルのみ、あとは未使用に終わったジガ、から始まる超強力な呪文があると分かるくらい。
原作から得られる情報があまりにも少ないため、ガッシュを憎む見た目そっくりな冷酷な敵+ガッシュと同じく電撃系のザケルを使うという情報を元に暫定的に設定された呪文であった。
しかしいざその真相が判明してみると、ゼオンにバオウのコンパチ呪文を与えるのはまぁまぁひどい仕打ちな気はしないでもない。



【アニメファウード編でのバオウ】

ファウード編終盤は原作に追い付いた関係でアニオリ展開。
真のバオウの力が目覚めるという点は同じだが経緯は原作と大きく異なり、ガッシュの本が唐突に金色に変化し単純に大幅パワーアップしたような形になっている。(術の数自体は増えていない)
それ故憎悪を糧にする云々の設定も省かれ所有者を食らうような事も無く、姿はザグルゼム3発分の強化バオウ。
ただし従来のバオウ・ザケルガと同じく、使うとパートナーが疲弊して倒れるデメリットは健在。

しかしゼオンのジガディラス・ウル・ザケルガ*5を一方的に粉砕したばかりかファウード相手に使うと超巨大化。
さらに、途中で4体に分裂してファウードを完全に蹂躙、完膚なきまでに破壊した*6事からその威力は原作での覚醒バオウ(ガッシュ単体)を遥かに凌駕している。
なぜガッシュ単独で唱えたのに超巨大化したかは不明だが、金色の本による超絶パワーの賜物といったところだろうか。



【ゲームでのバオウ】

使用すると清麿が行動不能になるデメリットはまんま実装したらゲームバランス的にマズいと判断されたのかどの作品でも他キャラの普通の最大術と同じ扱いである。

カードゲームでは素のバオウと強化バオウが使える。アニメが途中で終わったため真のバオウは収録されていない。

素のバオウでも高い威力を持つ。使用MPは7~8と高いが魔力+6000~8000という高い数値を誇る。
ディオガ・グラビドンは+6000くらいなのに…

PS2の格ゲー『金色のガッシュベル!! 友情タッグバトル』では、
ゼオンのオリジナル技として銀色のバオウを出す「ゼオ・ザケルガ」が追加されているのは上述通り。



【金色のガッシュ!!2での活躍】

+ 以下ネタバレ注意!
未知の襲撃者・カード(仮)によって魔物たちは術を奪われている。
バオウも例外ではなく、敵の本拠地らしき場所で巨大な水槽に閉じ込められているのが確認できる。
余談だが、単行本の表紙にガッシュたちと一緒に出ているバオウ(らしきもの)のデザインは本編に出ている姿とは明確に違いが見られている。
また、ガッシュは雷の竜の卵についての情報を集めている様子でもある。
これらは一体なにを意味しているのだろうか…?






出ろぉお!!
出やがれ!第四の術!!
ここで出ないで何の呪文だ!!?力を与えろ!


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最終更新:2024年03月24日 12:27

*1 ゼオンがガッシュを強く憎む原因

*2 ただし、その状態でも強大な憎悪などを取り込むと余剰分の憎悪などがガッシュの肉体を冒す

*3 ただしこの時リオウに当たったバオウは四分割された内の一つ+ザグルゼム一強化。

*4 『消滅の力』を雷で砕いてから飲み込むことで、消滅に対応

*5 こちらは原作に先駆けて初登場

*6 原作と違いファウードを魔界に還す装置をリオウに止められて魔界に還す手段がとれなくなり、コントロールキーもゼオンが魔界に還る間際に壊している為ファウード自体をどうにかするしか解決策が無い状態だった。