スジャータ(トラウマイスタ)

登録日:2012/06/05(火) 00:03:12
更新日:2024/01/06 Sat 00:45:49
所要時間:約 5 分で読めます





トラウマは、逃げるためにあるのじゃなく、


乗り越えるためにある。


乗り越えるための力こそ、勇気なのよ。


スジャータとはあの一部でカルト的人気を誇る怪作、トラウマイスタのメインヒロインである。
主人公、比何ソウマことピカソに《真実の自己(アートマン)》の力を与え、彼を戦いに巻き込んだいわばこの物語のはじまりとなった人物。
日本中を回り、トラウマイスタを産みだし、チャンドラ・カンパニーという企業を倒せる人材を集めている。その目的はチャンドラ・カンパニーに幽閉されている自分の主を救出すること。
実は彼女自身もアートマンで、「アートマンを引きずりだすアイテム『反魂香』」の製作者、漆原シエナのトラウマから生まれている。
能力は「審義眼」という「瞳を見ることでその人のもつトラウマと勇気の強さ」を計るというもの。
性格は非常に小悪魔的で必要とあればブリっ娘となったり他人を(下の方向で)からかったりする。また天然なのかピカソの入浴中にバスタオル一枚で風呂場に突撃したこともある(しかもピカソのち○こバッチリ見た)。
見てしまった彼女いわく、粗だった粗〜な…
だが本質的にはどんなバカバカしいエピソードも笑わずに受け止めその人の為に涙したり、たとえ敵でもアートマンが消滅するときは心を痛めるなど優しい女性。
また、仲間を護るためなら自分を犠牲にすることも厭わない献身的な人物である。その優しさからかセンゴ以外のトラウマイスタは彼女を強く慕っている。
非常にグラマラスな美人で、その容姿は通行人が思わず立ち止まる程。
チャンドラにとって重要な何かをシエナに託されているらしく、それ故チャンドラからは強く追い回されている。

三巻でピカソの才能にほれ込んだダヴィンチにより「七日後に新たな力を得たピカソとダヴィンチは出会い、戦う」という予言が達成されなければ爆発する爆弾を埋め込まれ、ピカソが自分との決闘から逃げられないようにするための人質とされ……。









以下、ネタバレ、そして本題



























「ピカソくん……やっぱり変よ……帰ってきてから……」
「はい。」


揺るぎない絶対の自信!!!!!

街も、空も、月も、星も、全部がオレの中から引っぱり出してくるんだ。

オレは強い。

「言っていいですか?」
「な…何を…!?」
「あなたが好きだ!!!!」
「………!!」


ああ、オレはこの人に出会えて良かった。

この人のためなら、命を懸けて戦うことも怖くはない!!!








「やっぱりもう、待てなかったびん!!!」






予言を達成し、スジャータを救うために過酷な修行を行ったピカソは6日目の夜、彼女からデートに誘われる。
そこで上記のやり取りが行われ、雰囲気が変わったピカソに本気で惚れたスジャータは彼を受け入れ口づけかわそうとする……まさにその直前、ダヴィンチが出現、予言は破られ彼女は爆死を遂げる
キス寸前から爆死までの間、僅か見開き1ページ。たったその間でスジャータは「主人公と結ばれた幸福のヒロイン」から一転、「爆殺されて生涯を終えた悲劇のヒロイン」と化してしまう。
この回が所謂「伝説の36話」、トラウマイスタを怪作たらしめた回である。
更にその後、肉片をダヴィンチのアートマン、モナリザに回収されたうえで同じくダヴィンチのアートマン、最後の晩餐に噛み砕かれ、完全にその生涯を終えた。







以下、更にハートフルボッコなネタバレ









死後、彼女が隠し持っていたものがチャンドラの手に渡り、二千恵によって「アートマンを究極の存在、ブラフマンとする『超反魂香』」が作られる。

それと同時期、愛する人を殺され、その殺した相手に手も足も出せなかったピカソは復讐鬼と化してチャンドラに単独テロを開始
駆けつけた仲間、そして二千恵……を殺害して超反魂香を奪い、彼になり済ましていたクソアーメンことダヴィンチと再会する。
ダヴィンチは超反魂香を使い最後の晩餐をブラフマンへと昇華、その能力「複製(レプリカント)」を使い……

「『最後の晩餐』は、主にとって最も望む姿に成長、変化を遂げる。」
「吾輩にとっての、望みとは……」


「少年の、苦痛」


「たすけて。」

「ピカソ君。」

最後の晩餐が作り出した姿、それこそが人類を終焉に導く異形のスジャータ……ブラフマン・スジャータであった。
ブラフマンと化した彼女は全人類への洗脳を開始し、その圧倒的な力でピカソを握殺しようとする。
握りつぶされたピカソの意識は、愛する人に殺されるならと諦め、三途の河を渡ろうとする。

「バカ!!!」
「バカ…」


「バカ。」

そんなピカソの前に彼女の精神が現れ、ピカソは忘れていた最初に彼女から与えられたもの……勇気を思い出すのであった。
勇気を思い出したピカソにより倒される彼女は消えていく中、最期に少しだけピカソと邂逅を果たし、彼に感謝を述べる。
そして自身の最後の力で全人類の洗脳を解除し、ピカソとシエナ以外の人々からチャンドラやアートマンの記憶を消し、ピカソに見送られながら昇天した。

最終回ではモノローグでウィリアム・ブレイクの『無垢の詩』より、『On Anoter's Sorrow』が書かれているが、中山先生の妙訳により、詩中に登場する「あの人」がスジャータと重なるように読者に見せるという演出がなされた。
セリフなしで流れていくモノローグは涙腺崩壊必至である。




その追記・修正ひとつで、どこまでも良項目にできるさ

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最終更新:2024年01月06日 00:45