キングギドラ

登録日:2009/09/24 Thu 23:31:38
更新日:2024/04/07 Sun 11:41:25
所要時間:約 17 分で読めます






金星は、現在の地球より遥かに栄えた高度な星でした。

しかし、キングギドラのために永遠に死の星となってしまったのです。


画像出典:『怪獣大戦争』(1965年12月19日 公開)より
制作・配給:東宝株式会社

キングギドラとは、ゴジラシリーズに登場する怪獣。

+ 目次

◎概要

額に三日月形の角を備えたを思わせる3つの頭部を持つ。

「長くしなやかな3本の首」「2本の細く長い尾」「全身を覆う黄金色のウロコ」「腕の代わりに巨大な一対の翼」とかなりのインパクトがあり、
「短く力強い首」「太く長い尻尾」「ケロイド状の黒い皮膚」「たくましい腕」を持つゴジラとは正に対極の存在である。

ゴジラとの交戦回数が最も多い怪獣であるため、ファンの間では「ゴジラ最大のライバル」とも「シリーズにおける最強の敵」とも認知されている。
宇宙人の操る悪役として描かれることが多いが、メカキングギドラおよびGMKギドラはゴジラの脅威に立ち向かうヒーローのような立ち位置にいる。
一方で着ぐるみだと首・翼・尻尾の操演が難しく、怪獣プロレスをはじめとする描写の大変な怪獣でもあった。

なお、キングギドラの亜種に1996年版『モスラ』の「デスギドラ」や『ゴジラ FINAL WARS』の「カイザーギドラ」がいる。

ゴジラ同様にモデルがいるとされており、キングギドラの場合はソ連映画『豪勇イリヤ 巨竜と魔王征服』に登場した三首竜で、「ギドラ」もヒュドラのロシア語表記または発音だという。


◎主な活躍

◆初代


「見ろ!何か形になっていくぞ!」

身長:100メートル
翼長:150メートル
体重:3万トン

かつて金星にあった高度な文明を3日間で滅ぼした悪魔のごとき怪獣。なお、金星は自転速度が遅く、金星の1日は地球でいう243日である。
口からは稲妻のような形状の引力光線を吐く。特徴的な鳴き声はエレクトーンによるもの。

◇『三大怪獣 地球最大の決戦
黒部谷に落下した不思議な隕石が突如浮上・大爆発。その炎が徐々に形を変えキングギドラとなった。
引力光線を吐いて暴れ回り、東京を壊滅に追い込んだが、ゴジララドンモスラの3匹と戦って敗れ、宇宙に逃げ帰った。
昭和シリーズでは最初で最後の操られていない野生のキングギドラである。
おそらく日本初の「星を滅ぼした前科を持って初登場した怪獣」。
ちなみに金星人の意思は「金星の業火」と呼んでいたが、それが意味するところは不明。
ポスターでは直線状の火を吐いているのに映画では稲妻状の引力光線を吐いていたのは、操演の限界で顔を狙った方向に向けられなかったためだとか。

◇『怪獣大戦争
固有名詞という概念のないX星人から「怪物0」と呼ばれる(01と02はゴジラとラドン)。
X星人に操られたゴジラ&ラドンと戦い敗北するが、後の展開を鑑みるに、これはX星人の自作自演だった様子。
その後、X星人のコントロール下に置かれたゴジラ・ラドンと共に地球で破壊活動を行うが、ゴジラ・ラドンのコントロールが解けたために戦うも再び敗北し、X星人の全滅とともに宇宙へ逃げ帰った。
ちなみに全シリーズ通してもゴジラとギドラが肩を並べて戦った(暴れた)のは本作だけだったりする。


◇『怪獣総進撃
キラアク星人の手下として登場。
ゴジラを始めとした怪獣11体 に本拠地だった富士山を攻められたキラアク星人を守るために戦う。
その強さはさすがで、引力光線の一撃でモスラとラドンをまとめて吹き飛ばし、首に噛みついてきたアンギラスをぶら下げたまま飛び上がるなど猛威を振るう。
しかし、十一対一という文字通り数の暴力にはかなわず、ゴロザウルスに背中から蹴倒されたことでダウン。
(実はこの時既にアンギラスに首の一本を殺されゴジラにも相応に痛めつけれ、実質この二頭により死に体にさせられている)
東宝特撮映画史に残る徹底的なフルボッコにされ、とうとう死亡した。
キラアク星人は「キングギドラは宇宙の怪獣です。地球の怪獣では歯が立ちません」と自信満々に語っていたが、ギドラの地球での戦績と頭数の差を考えるとマトモな判断とは思えない。


◆二代目


身長:100メートル
翼長:150メートル
体重:3万トン

特に初代と変わりはない。
ただし、上述の『怪獣総進撃』の舞台が20世紀末という近未来設定のため、初代と同一個体ではないかという説も。

◇『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
M宇宙ハンター星雲人に操られてガイガンと共にゴジラ・アンギラスと戦い、あと一歩まで追いつめるが、
コントロールが切れて半ば仲間割れ状態になり、結局ガイガンと共に宇宙へ逃げ帰った。
ゴジラやアンギラスとの戦いの一部は過去作からの流用のため、夜戦っていたのに急に昼の場面になったりする*1

ちなみに昭和ギドラの着ぐるみの中で唯一この頭部だけが残っており、2014年の『大ゴジラ特撮展〜ゴジラ60年の軌跡〜』で展示された。


◆『ゴジラVSキングギドラ』版


キングギドラの勝ちダ…!

身長:140メートル
翼長:150メートル
体重:7万トン

平成版キングギドラ。
3匹の小型生物「ドラット」がビキニ環礁核実験の放射能の影響により合体、巨大化して誕生した怪獣。
今までのギドラと違い西洋のドラゴンに似た顔になり「超ドラゴン怪獣」となっており、鳴き声も生物的なものになっている*2
だがノベライズ版では宇宙にあった「宇宙大怪獣キングギドラ」の死体の細胞からドラットが作られたとされている。


23世紀には世界を牛耳る超大国と化す日本を弱体化させようと目論む未来人の特殊音波によって操られ、九州から日本を破壊しながら北上。ゴジラが復活したことで未来人によって差し向けられ、網走原野でゴジラと対決した。
ちなみに、ゴジラとキングギドラが一対一で戦った作品は今のところ本作だけである。

最初こそ未来人からのコントロールのもとゴジラを圧倒し、空中からの飛び蹴りでゴジラをダウンさせ、連続の踏み付けで勝利をつかみかけた。
が、現代人の爆破で未来人のコントロールが失われた事で形勢が逆転。尻尾を掴まれた上に何度も地面に叩きつけられたあげく投げ飛ばされる。
それでも長い首を使った締め上げで反撃するも、体内放射の直撃で吹き飛ばされたうえに熱線で中央の首を刎ねられた。
その後、戦場にワープさせられた未来人の母船をゴジラが爆破している隙を見て逃走を図るが、追い打ちの熱線で翼を貫かれ、オホーツク海へ沈んだ。


しかしこれだけの傷を負いながら、仮死状態とはいえ生きており(オホーツク海の冷たさに助けられたところもある)、
後にゴジラから現代人を守るために23世紀の未来人がサルベージしてサイボーグ化。
「メカキングギドラ」として再び現代に現れ、新宿でゴジラと対決する。

◆メカキングギドラ


身長:140メートル
翼長:150メートル
体重:8万トン

キングギドラの失われた中央の首や胴体、破られた翼、そして脛や尾の先端をサイボーグ化した状態。
中央の首には引力光線以上のビーム砲を、胴体にはゴジラ捕獲用の大型マシンハンド一基と小型アーム四基を搭載する。
機械化された翼は反重力装置で、いささか鈍重ではあるが、破損した状態でもゴジラを曳航するほどの推進力を持つ。
機能を応用して転倒状態から一瞬で起き上がることも可能。
首の付け根部分にあるコクピットは未来人の小型艇KIDSを流用しており、脱出装置も兼ねる。

戦闘能力はゴジラとほぼ互角ではあるが、防御力は全体的に心もとなく、ゴジラの熱線を浴びるとコクピットに火花が散り、翼はたやすく破られてしまう。
一度は飛び上がろうとして撃墜された上にパイロットのエミーが気絶し、危うかったこともある。

劇中では、突如新宿上空に金色の光を放ちつつ出現。猛烈な光線による攻撃で新宿都庁を破壊しながら戦う。
ゴジラとの戦いはエミーが気絶するなど劣勢となるが、なんとかゴジラをマシンハンドで捕獲、もろともにどこかへ(未来へ?)飛び立とうとした。
しかしこの時点でダメージがかなり蓄積しており、ゴジラから至近距離で熱線を浴びたことで完全にダウン、ゴジラもろとも太平洋に沈んでしまう。

その後、エミーは脱出艇を兼ねるKIDSにより帰還、そのまま未来へと去った。


二年後、メカキングギドラのパーツの一部は現代人により再びサルベージされ、その解析データを基にメカゴジラが開発されることになる。
メカゴジラを発展させたMOGERAや技術を応用したスーパーXⅢの開発にも結果的につながった。


黄金の肉体銀色のメカパーツを備えたボディは大変美しく、今も根強いファンがいる。


なお、撮影現場ではスーツのそれぞれの首に「一郎」「次郎」「三郎」と名前を付け区別していたらしい。
また、メカギドラのスーツは通常のギドラのスーツにそのまま金属パーツを被せたもので、総重量は200kg以上。
あまりの重さに「人が入るには危険」と判断され、中に人が入ることはなかった……が、メカギドラがゴジラを押して都庁に突っ込むシーンの撮影直前に、
スーツを吊っていた大量のピアノ線がスーツの重さに耐えられずに切れ、止めに入った巨漢のスタッフもろとも都庁のセットに突っ込む事件が起きた。
もちろんセットは全壊。撮影は延期になってしまった。ちなみにこのセット、完成まで1ヶ月かかった5m超の高さを誇る石膏製ミニチュアだったことから話題になった代物である。
当初は復旧まで数日かかると予想されたが、川北特技監督によって翌日までの修復が指示され、型紙とスプレーで窓枠を描いた石膏ボードを張り付けるという手法により一夜で修復されたという。


上述の通り、中に人が入る事が出来ない為、内股になってしまい、スタッフからは「メスギドラ」と呼ばれる事もあったとか……


余談だが、(タイムパラドックスのことを考えても)メカキングギドラは上記のようにサルベージされているが、
改造前のキングギドラはまだオホーツク海に沈んでいることになる。仮に23世紀になる前に干渉したら歴史がまた変わったりするのだろうか……?

ちなみに80年代には大河原邦男がデザインした「メカギドラ」というロボット怪獣が雑誌企画に登場しており、こちらはメカゴジラのように全身が機械、眼は単眼という独特なスタイルをしていた。


◆ミレニアムシリーズ

◇『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃


「千年竜王…!」

身長:50メートル
翼長:93メートル
体重:2万5千トン

「國」を「護」る「神獣」である『護国三聖獣』の一つ「天の神」として登場。

富士樹海・地下風穴の中で凍り付いて一万年の冬眠についていたが、怨霊の結集体たる「ゴジラ」と戦うため復活。
横浜でゴジラと戦うモスラの前に地面から出現。モスラと共にゴジラと戦う。

不完全体のため「魏怒羅(ギドラ)」という名称であり、翼は閉じられ、飛行も光線攻撃も不可能で特技は噛み付いて電撃を流し込む「サンダースパーク」しかないため、格闘戦を挑まざるを得ず、ゴジラに投げられて気絶。

だがその後、熱線を喰らい爆散したモスラのエネルギーを吸収し、
」の全てを制覇する完全体「千年竜王・キングギドラ」に成長。
ゴジラの熱線を黄金の粒子で跳ね返し、口から引力光線を吐くことや巨大な翼を完全に開いて飛ぶことも可能になった。

完全体で海中で戦った後に浮上し、引力光線を放つがゴジラはこれを吸収し、このエネルギーを上乗せした熱線を放射され爆発四散してしまう。

しかし、直後に護国三聖獣の霊魂の状態となってゴジラに憑依している怨念を浄化する事には成功している…と思いきや、ラストシーンでは……


スーツアクターの両腕を左右の首に入れて動かすことを想定していたために、歴代ギドラに比べて首がやや太く短いのが特徴。
ただし実際の撮影では腕を首に入れての撮影は行われなかったらしい。
なお撮影用スーツは令和の世でも現存しており、ある機会に修復されている。

◇『ゴジラ FINAL WARS

ギドラ族の頂点に位置するカイザーギドラが登場。


アニメ映画『GODZILLA』のキングギドラ

◇『GODZILLA 怪獣惑星』

2017年公開のアニメ映画。全3部作となっており、怪獣惑星は1作目。
本作及び前日譚の『怪獣黙示録』にはキングギドラは一切登場しない。
――が、X星人モチーフの異星人「エクシフ」の祈りの手順で描かれるものがどう見ても首が三本あるアレにしか見えないということで、2・3作目での登場が期待されている。そして……


◇『GODZILLA 決戦機動増殖都市』



◇『GODZILLA 星を食う者』


◆ハリウッド映画『モンスターバース』シリーズのキングギドラ

◇『キングコング 髑髏島の巨神

2017年公開のハリウッド映画。
2014年版ハリウッドゴジラと世界観を共有している。
エンドロール後の予告映像にて黒い竜翼竜極彩色の蛾と共に古代の壁画に金色の三つ首竜が描かれており、黒い竜と戦っていた。
そして……


◇『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

2019年公開。
ゴジラ、キングギドラ、ラドン、モスラが出演。
ゴジラとキングギドラの死闘が描かれる。



◆映像短編『フェス・ゴジラ』シリーズのキングギドラ

毎年11月3日に公開されている特撮短編シリーズ。2020年開始。
ゴジラ、ヘドラ、ガイガン、ジェットジャガーと毎年1体ずつスーツが修復もしくは新規作成され登場する。
これだけではキングギドラとは関係がなさそうなのだが……。

◇『フェス・ゴジラ4 オペレーション・ジェットジャガー』

夜の街でゴジラと戦うジェットジャガーの活躍を描いた短編。しかしヘドラやガイガンを倒し日本を蹂躙するゴジラにジェットジャガーは苦戦していた。

その時、空からキングギドラが突如出現。街を破壊し、ゴジラにも攻撃を仕掛けてゆく。
この猛威にジェットジャガーとゴジラは休戦し、ともにギドラに戦いを挑むところでフェス・ゴジラ4は完結。翌年のフェス・ゴジラ5へつづくアナウンスが行われた。

事前に説明されていたジェットジャガーと違い、キングギドラの登場は完全に隠されていた。サプライズキングギドラ理論
デザインはどう見ても護国聖獣魏怒羅ことGMK版。本記事でも後述するがこのスーツは同年にある理由撮影に耐えられるまでにスーツが復元されていた。
本来味方側立ち位置である魏怒羅だがいつものキングギドラのように暴れている理由は未だ不明。深く考えないほうがいいと思う。


◆ゴジラシリーズ以外のキングギドラ

◇『モスラ3 キングギドラ来襲


身長:60メートル
翼長:80メートル
体重:5万トン

2億年も生きてきた宇宙超怪獣。かつて大繁栄していた白亜紀の恐竜を食い尽くし絶滅させた張本人。
後述する若かった頃の同一個体と区別するため「グランドギドラ」と呼ばれることもある。
1億3千万年振りに地球に襲来し、現在の地球の生態系の頂点である「人間」の子供を攫い、ドーム状の分身体(早い話が胃袋のようなもの)に集めてエネルギー源にしようとした。

久々の自分の意志で暴れるキングギドラ。だがやっていることはゴジラシリーズのものより遥かに邪悪。
過去登場した中で最も高い知性を持ち、上述したドーム状の分身体を作り、そこに子供たちだけを誘導テレポートしてしまう離れ業を見せる。
自分は上空を飛ぶだけで建物も壊さずに獲物だけを回収でき、街を破壊しても本命の餌は減らない、という恐るべき知性を持つ。
さらにはマインドコントロールも可能で、エリアス族のロラを操ってモスラをサポートする力を半減させるなど狡猾な戦法もとる。

戦闘能力も他のキングギドラとは一線を画し、おなじみの引力光線に加えて、
  • 三つの引力光線を束ねて放つ「トリプルトルネード」
  • 翼からの紅い稲妻のような反重力ビーム
  • ビルやタワーをぶった切る刃物のような翼
  • ビーム類をことごとく弾くバリヤー
と攻撃手段も防御手段も非常に豊富かつ強力。

ダガーラを倒したレインボーモスラでさえも、正攻法で勝つことはあきらめざるを得なかったほどの強力無比な個体である。


「ヤングギドラ」とも呼ばれる幼体時は引力光線やマインドコントロールなどの超能力を持たず、遠距離攻撃は火炎弾のみであるものの、敏捷性に優れた体格を活かした格闘戦を得意とする。
遠距離戦で圧倒的に強いレインボーモスラに対しては、後方を取ったり積極的に肉薄することでビームを封殺するなど意外に戦闘巧者。


現代での初戦ではグランドギドラとしての強さをフルに発揮。
レインボーモスラのビームをバリアで悠々と防ぐと、引力光線で圧倒。レインボーモスラのバリアを軽々と破ってのける。
さらに翼からの反重力光線で動きを制限したうえにモスラの翅にのしかかり、左右の首がモスラの翼に噛み付いて投げ飛ばした後、トリプルトルネードで撃退した。

この圧倒的な強さを誇るギドラに対し、モスラはタイムスリップで白亜紀へ旅立ち、この頃のヤングギドラを撃破して、現代のギドラを消すことにする。
それを選んでしまえば、モスラもまた現代には帰ってこれないと、わかっていながら……

しかしそのヤングギドラもまた論外と言っていいほどに強かった。
グランドギドラと違って攻撃は通用したものの、その猛攻によりついには喰らいつかれた上に凄惨な火球攻撃を浴びてしまう。
しかし現代で意識を取り戻したロラのサポートを受けて、モスラは相討ちに近い形で火山の中に落として焼き払った。
これにより現代のキングギドラもタイムパラドックスにより消滅した。

だが、白亜紀でモスラの攻撃により千切れた尻尾の一部から再生。再び現代に姿を現し猛威を振るう。

しかしモスラもタイムカプセル(原始モスラが創った繭)で鎧モスラとして現代に復活。
ギドラの攻撃は鎧モスラに全く通用せず、最後は鎧モスラに体を両断されて爆散した。

余談だが、恐竜をモシャモシャ食べていたシーンは映画館で見ている客を唖然とさせたことだろう。

なお、本来不定形生物であるデスギドラはこのグランドギドラないしギドラ一族の姿を模しているという設定がある。

また公開年が1999年間近であった事も関係してか、ノストラダムスの予言に倣い「恐怖の大魔王」とも呼ばれている。


◇『流星人間ゾーン

東宝制作のドラマシリーズ。
第5・6話に登場。なおこの作品にはゴジラもゾーンたちの頼れる仲間として登場するが、キングギドラとの共演は行われていない。
ガロガに雇われて地球に飛来、太陽を隠しゾーン相手に優位に進めるが金星におびき出されて敗走する。
ゾーンファイターのやたら気合の入った「待てぇーッ!キングギドラッッッ!!!」という雄叫びが怖い。

それにしても、金星を滅ぼした怪獣が金星で負けるとは……
正式にゴジラ映画シリーズと繋がっているかは謎だが、『対ガイガン』に登場した二代目キングギドラと同一個体とされることが多い。

なお、『三大怪獣 地球最大の決戦』のものを改修して使い続けていた着ぐるみだったが、完全にガタが来ていたために同作の撮影でその役目を終える事となった。

◇『丸紅CM「できないことは、みんなでやろう。『紅丸』篇」』


「面白くなってきたなぁぁぁっ!!」

テレビCMにて令和に復活。なお丸紅は総合商社、CMが公開されたのは丸紅がスポンサードしていた日曜ドラマ「VIVANT」にて。なおどっちもゴジラならびに東宝怪獣シリーズとは全く関係が無い。
CMは赤備えの鎧を着た紅丸(堺雅人*7)が野盗に囲まれている状態からスタートする。なおBGMはFF5の『ビッグブリッヂの死闘』。
十人近い野盗相手に孤軍奮闘する紅丸だが、突如としてゾンビが復活。
紅丸と野盗双方に襲いかかってくるゾンビの大群に争っている場合ではなくなった両者は一時休戦、ゾンビ軍団に戦いを挑む。

そこへ突然キングギドラが出現、引力光線を乱射し襲いかかってくる。
共通の敵の出現にゾンビとの共闘を決意した紅丸はゾンビ軍団と共にキングギドラに立ち向かう。

だがそこへなんの前触れもなく巨大な隕石が地球へ向けて落下してくる。
新たな脅威に紅丸は野盗、ゾンビ、そしてキングギドラは共闘を選択。隕石へと立ち向かっていくのだった。

どこに出しても恥ずかしくない超展開だが、総合商社故に一言ではPRしづらいが総合こそが強みという丸紅の業態を表現したものと思われる。
冒頭の台詞は地球に迫る隕石に対し紅丸が叫んだ雄叫び。彼の闘志にキングギドラもびっくりしていた。(゜Д゜)(゜Д゜)(゜Д゜)
着ぐるみは『大怪獣総攻撃』のものを修繕・改造したもので、鳴き声と効果音は昭和版のものが使用されている。
最初でも最新でもなく、比較的人間と共闘できそうな千年竜王を出すあたり、地味に凝っている気がする。

公開されたメイキング映像では令和に蘇るキングギドラのスーツの修復作業や撮影の様子を見ることができる。
令和の世に操演されるキングギドラの姿はファンは必見。

なお、このスーツの出番はこのCMで最後……かと思われていたが、同年にまさかの展開が待ち受けていた。


余談

  • 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』に登場する葛城ミサトの携帯の着メロはキングギドラの鳴き声である。

  • 首にはそれぞれ名前がついており、左から順に「一郎」「二郎」「三郎」というらしい。
    • 『大怪獣総攻撃』の監督を務めた金子修介氏は、勝手に「佐藤」「中藤」「右藤」と名前をつけていたそうだが、スタッフからは東宝の伝統だからという理由で変わらず「一郎」「二郎」「三郎」呼びだった。

  • 漫画グラップラー刃牙に登場する暴走族特攻隊長柴千春の背中にはキングギドラの入れ墨が彫られている(アニメでは三つ首のドラゴン扱い)。

追記・修正はギドラの物真似にチャレンジしてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ゴジラ
  • 怪獣
  • サザンドラ
  • 東宝怪獣
  • 三つ首
  • 流星人間ゾーン
  • ヘタレ
  • 柴千春
  • 大体負ける
  • 最終的に負ける
  • メカになっても 敵味方が逆転しても モスラに挑んでも やっぱり負ける
  • デスギドラ「(老体の)モスラには勝ちましたよ?」
  • ボロボロ党
  • ZEEBRA K_DUB_SHINE DJ_OASIS
  • 千年龍王
  • キングギドラ
  • ギドラ
  • 圧倒的存在感
  • 巨影都市
  • ドラゴン
  • 無冠の帝王
  • 般若心経
  • 偽りの王
  • 高次元怪獣
  • 星を喰う者
  • 外来種
  • モンスター・ゼロ
  • 一つにして無数
  • 引力光線
  • メカキングギドラ
  • テツノコウベ
  • ドラット

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月07日 11:41
添付ファイル

*1 一応、画質を暗めにして夜っぽく見せる「アメリカの夜」と呼ばれる映像技法が申し訳程度に使われているが、元々が流用シーンでその技法を使うことを念頭に置いて撮られてはいないため違和感が拭えない。

*2 同じ東宝怪獣であるラドンの声を加工して使用

*3 この時アラトラム号はビルサルドと人間の内輪もめで動力が抑えられ、逃げることもできなかった。

*4 ギドラから見て右は狡猾、中央はリーダー気質な左右のバランサー、左は凶暴だが単細胞。

*5 目立って引力を操る描写は無く、都市の生活電気を補給して翼の先端から周囲に大量の光線を放つので寧ろ単なる電撃のような様子が見られる。

*6 体重9万トンのゴジラを抱えて成層圏まで瞬時に飛翔出来る程高く、台風を支配下に置きながら自身の戦闘領域とする事も可能。

*7 VIVANTでも主演。