ローテーションバトル(ポケモン)

登録日:2011/11/09 Wed 00:02:55
更新日:2021/05/06 Thu 16:20:26
所要時間:約 5 分で読めます




ローテーションバトルとは第五世代にあたる『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』から追加された対戦ルールである。

◆ローテーションバトルとは

ローテーションバトル(以下ローテ)では、まず始めに4匹のポケモンを選ぶ。
最初に選んだのが前衛、次に選んだ2匹が後衛、最後に選んだのが控えとなり、場に出るのは前衛と後衛の3匹。
基本的には技を出せるのも受けるのも前衛のみ。「じしん」や「なみのり」のような、ダブルバトル等では全体攻撃とされる技でも後衛に当たることはない。
そしてこのローテの最大の特徴は、後衛はローテーションしつつ技を選択することが可能、ということである。
このローテーションにはターン消費がなく、前衛で技を出しても後衛で技を出しても全く違いはない。
その為従来のようにターン消費を嫌って不利な相手に突っ張る、という状況が少なくなる。
なお、従来のバトルと同様に控えとの交代は可能ではある。
しかしながら、これは前衛だけしか出来ずターンも消費するので、交代しつつ技を出す、ローテーションしつつ交代ということは不可能。
他と比べて比較的交代はしにくいルールと言える。
つまり、ローテで最初に選択出来る行動は前衛の技4つ+後衛の技8つの12、そして前衛だけは控えとの交代が可能なので+1の13となる。
当然選択肢が増える分読み合いがより深まる。


◆ローテーションバトルにおける注意事項

  • いかく」や「すなおこし」といった場に出た時に発動する特性は、最初から前衛に出すか控えからの交代出しでなければ発動しない。
    後衛にそのような特性をもつポケモンがいても、ローテーションするだけでは発動しない。

  • 特性の「かたやぶり」や「プレッシャー」もしくは道具の『ふうせん』等の、場に出た時にそれを示すメッセージが出る常時効果発揮型のものは、
    最初に後衛に出した場合メッセージが表示されず、それはローテーションしても同様。
    この仕様は意外と厄介で
    「相手のポケは全部じめんタイプの技が等倍以上だから技はこれでいいか」
    『ガブリアスのじしん!』
    『相手のヒードランには効果がないようだ…(ふうせん持ち)』
    「なん…だと……?」
    ということが普通にある為、迂闊にじめんタイプの技を出すと痛い目をみる。

  • 状態異常になった場合、ダメージを食らうのは前衛にいる時のみ。
    後衛にいる場合はダメージは食らわないが、こんらんのターンや「ほろびのうた」のカウント等は進まないし回復もしない。
    従来通り交代すれば回復するものは、控えと交代すれば回復する。こだわり系アイテムも同様にローテーションでは解除されないが、交代すれば解除される。

  • 「ステルスロック」や「まきびし」等の撒き技はローテーションするだけではダメージを食らわず、交代時のみダメージを食らう。

  • 「げきりん」等は一度出すと技が終了するまで、ローテーションも交代も不可能。


◆ローテーションバトルで重要とされること

  • 火力強化アイテム
めざパはローテでは非常に使いづらい技であるとされる。
最大でも不一致70程度の威力では4倍弱点相手に当てなければ意味がないのだが、それがローテでは非常に難しい。
こちらはピンポイントな読みを強いられている上、仮に外れた時には相手に簡単にアドバンテージをとられてしまうからだ。
その為、ローテにおいて重要なのはピンポイントで抜群を取りにいくよりも、等倍ひいては半減でも受けきれない火力を叩き込むことにある。
そうすることで読み外した時のリスクを減らせるのであり、必然瞬間的に火力を上げることが出来る道具が重要となる。
中でも、こだわり系アイテムはローテのルールと相性がいいので他ルールと比べて使いやすくなっている。

前述の火力強化アイテムと理由はほぼ同じ。
ローテでは控えと交代しない限り積み技の効果も続くので、比較的使いやすいとも言える。
特に「からをやぶる」や「りゅうのまい」等は火力と素早さを同時に強化するので非常に強力。

  • 場に影響する技
交代によるターン消費がない為「おいかぜ」や「トリックルーム」の影響の恩恵を受けやすい。
また「しんぴのまもり」による状態異常防止もかなり便利。


◆ローテーションバトルは全抜きゲー

ローテの基本にはいかにして自分のエースポケモンで全抜きするか、という考えがある。
ここで言う全抜きとは、相手のポケモン全てをこちらのポケモンの一つの技だけで倒せること。例えるならば、ガブリアスの「げきりん」連打で勝てるといった状況。
その状況を目指していくのだが、もちろん相手も簡単にそのような状況にはさせてくれないので、上に挙げた三つの重要なことが必要になってくる。
火力強化アイテムや積み技を使うことで半減でも耐えられなくしたり、「おいかぜ」や「トリックルーム」で相手よりも先に攻撃するなどである。
相手のポケモンを見た時に自分のエースで全抜きするためには何が障害になり、その障害を取り除くにはどうすればよいのかを考えていくのが勝つ為の第一歩だろう。


◆ローテーションバトルを始めよう

ローテは「じゃんけんゲー」と揶揄されたりもするが、決してそんなことはない。
確かにピンポイントな読みが必要となる場面もあるが、とどのつまり出来る限りそのような場面をなくすことが重要なのだ。
その為には勝ち筋、負け筋を即座に判断することが必要となる。
どのポケモンを倒したら勝ちなのか、どのポケモンが倒されたら負けなのか。
それらをきちんと整理していくことが「じゃんけんゲー」回避に繋がる。
また、ローテは同時に登場した新ルールであるトリプルバトル同様マイナーではあるが、トリプルバトルと違ってシングルポケ流用でもそれなりに戦えるので敷居は低い。
一度流用でもいいからやってみて面白ければ真剣にやってみるのもいいのではないだろうか?


なお、アニメ版ではトリプルバトル同様、設定がややこしいためか登場していない。


◆ローテーションバトルの終焉

ポケットモンスター サン・ムーン』ではローテーションバトルが廃止され、ローテーションバトルはわずか二世代で終焉を迎えた。
ポケモンの戦略性を遺憾無く発揮するルールであるとはいえ、読みがダブルバトルよりも更に複雑であったため敬遠されたのだろう。
レーティングバトルでも参加者が圧倒的に少ないバトルルールであった。

高度なバトルであった半面、子供から大人まで楽しめるゲームとしては不向きであったことが仇となった。



追記・修正はローテーションしつつお願いします。

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最終更新:2021年05月06日 16:20