ソリン・マルコフ/Sorin Markov(MtG)

登録日:2012/06/11(月) 11:14:13
更新日:2024/03/20 Wed 09:43:19
所要時間:約 10 分で読めます




最期の瞬間を大事にするがいい。
お前の惨めな生命も虚無へと帰すが、素晴らしい結末を与えてやろう。

概要


ソリン・マルコフはマジック・ザ・ギャザリングに登場するプレインズウォーカー
イニストラード/Innistrad出身の吸血鬼、男性。髪や眉は白く、人間でいう白目の部分が黒で瞳は金色。超然とした雰囲気を漂わせ物腰柔らかで自信に満ちている。一人称は「私」。超絶イケメン。
数千年を生きており、数百の次元を渡りながら真新しい娯楽を求めてきた自称「闇の心の持ち主」の快楽主義者。快楽の追求の為には労を惜しまず、彼にしかわからない理由で度々次元を渡り常にどこかで仕事を為している。その一方で権力欲は低く、何らかの組織に属することは無い。

血魔術という闇の魔法を用いて、生命を吸収し、呪いを操り、果ては相手の精神を隷属させてしまう。
例外中の例外であるボーラス様を除けば恐らく現在のメインキャラクターとして登場するPWの中では作中最強レベル。他のPWと協力してとはいえエルドラージの3柱を封印したり、エルドラージの眷属を一瞥もせず一瞬で消し飛ばしたり、次元を救う大天使を無から創造したりと明らかに他を凌駕している。

嘗ては他のPWとは余り関わることが無かったが、現在では多くのプレインズウォーカーと追い追われの関係だったりする。
一瞬ニッサとフラグが立ちかけたがニッサが思いっきりへし折った。ぅゎニッサの女子力低すぎ…

基本的に自分が思うまま自由に行動している人。
しかも彼は旧世代プレインズウォーカーであり、彼の考えを理解する事はできない。
但し彼の行動が多元宇宙全体の利益になっている場合も少なくない…というか明らかに白い行動ばっかしてた挙げ句黒単PWで登場したのにカード化されると黒白ばかりな有様な為、「闇の心(笑)」とかツンデレとか基本的には「偏屈だけど何だかんだで超いい人」みたいな認識であった


【ストーリー】

彼は元々人間だった。
数千年前、祖父エドガー・マルコフの手によって天使の血を自らの体に取り込み、吸血鬼となる。その際の精神的ショックでソリンはプレインズウォーカーとなった。
ソリンは気の向くままに、自らの快楽を満たすためだけに様々な次元を旅した。
途中、プレインズウォーカーとして覚醒したばかりの石術師ナヒリにプレインズウォーカーの手解きをし、師弟関係となる。
また、エルドラージの存在を確認した際には、ナヒリと共に現地住民に加勢するも2人の力を以てしてもウラモグには到底太刀打ち出来ず、食い下がるナヒリに師として退却を諭す場面も見られた。
その後旧友である精霊龍ウギンと共にナヒリの故郷ゼンディカーにウラモグ、コジレック、エムラクールの3柱を誘き寄せ封印、ナヒリが数千年単位で休眠しながら監視を担当しソリンとウギンは封印が緩んだ際に駆け付ける事を誓い合った。

数百年後、繁栄し過ぎた吸血鬼によるイニストラードの人間の絶滅を予見し、パワーバランス調整の為、また曲がりなりにも自分の親族が人類の脅威となる吸血鬼を生んでしまった贖罪意識の為に、人間の守護者として希望の天使アヴァシンと牢獄である獄庫を創造。
この行為からソリンは"イニストラードの君主"、吸血鬼達からは"裏切り者"と呼ばれマルコフ一族とも絶縁状態だが本人はどこ吹く風である。
なお、アヴァシンをマイエンジェルと呼ぶ。イニストラードにアヴァシンの姿が見えなくなった時は珍しく狼狽していたり、自分と似た姿(銀髪、血の気の薄い肌、黒と銀が基調の服装)で生み出している辺り、相応に愛情があるようだ。


【ゼンディカー~タルキール】

再びエルドラージの封印が緩むと、ソリンは一応約束を守ってゼンディカーを訪れた。
ニッサと共にウギンの目に向かう*1が、ニッサがソリンを信用出来なかった為そのままエルドラージを解放してしまう。

その後、ニッサに呆れたソリンはマイエンジェルが心配になって故郷イニストラードへと戻る。
当のアヴァシンはグリセルブランド様と引き分けた結果、仲良く獄庫に閉じ込められ不在という人類の危機だったが、リリアナが勝手に獄庫を破壊し解放してくれて暇になったので、ティボルトのお遊びに付き合ってあげた模様。


「数々の次元が崩壊し、全ての生命が塵と化すのを見てきた。私ほどの闇の心の持ち主でも、そこには何の喜びも無かった。」 ――ソリン・マルコフ

エルドラージの完全な復活を知ったソリンは、退屈しのぎも兼ねてエルドラージを再封印すべく、かつて共に戦ったウギンを捜しに、
ウギンの故郷であるタルキールに向かう。
しかしソリンはタルキールでウギンの死を知り悲嘆にくれる……

「ここに眠るか、ウギンよ。じきに世界の遺体がお前とともにこの墓に葬られることになるだろう。」 ――ソリン・マルコフ

その後、サルカンの起こした運命再編により、再編後のタルキールでソリンはウギンと出会うことができた。
のだが、ウギンにナヒリを連れてこいと言われて、バツの悪そうな態度を取ったりしていた。





















子供が私の行動を勝手に決めつけるな。
私は何の義務も負わない。君にも何の義務も負わない!



【イニストラードを覆う影~異界月】

実はソリンはアヴァシンに『次元内の治安維持』だけではなく『次元外の脅威に対する防壁』の役割も与えており、それが図らずも約千年前にエルドラージが復活しかけた際のナヒリの招集魔法までも遮断してしまっていた。
その為ナヒリが休眠から目覚めた後、独力で事態を収拾後イニストラードを訪れ、ソリンと対面する。


ナヒリはウギン共々なぜ招集に応じないのか*2とソリンに問い、また今からでもいいから共にゼンディカーの様子を見て欲しいと頼んだが、アヴァシン創造時の疲労がまだ癒えていない事もあって「お前に私の行動を縛る権利は無い」と意地になり、アヴァシンも加勢しての2vs1での戦闘の末に衝動的にナヒリを獄庫に閉じ込めてしまった。

…余談だがこの時エルドラージの封印を揺るがしていたのはナヒリの休眠前にはゼンディカーには存在しなかった吸血鬼*3だった事もナヒリの不信感の一因となっている。


しかし正直ナヒリからすれば『信頼していたソリンがハナから自分のイニストラードだけを守る為に、ゼンディカーは捨石にしようとしていた挙げ句その間に女まで作ってて、こっちはかなり譲歩までしたのに逆ギレして来た』も同然であり、この時の軽率な行動が後の悲劇を呼ぶことになる……


そして後に獄庫の破壊に伴って、アヴァシンとグリセルブランドと同時に遥か昔に閉じ込めたナヒリも解放されてしまった。



ソリンは再びイニストラードへ戻るが、アヴァシンの狂気に直面する。
復讐に燃えるナヒリがイニストラードにエムラクールを呼び寄せる計画の過程で、アヴァシンと配下の天使達は人を守る者から人を狩る者に変貌してしまっていた。
ソリンはアヴァシンを止め、一度は正気を取り戻させたものの、既に殺戮の血で穢れてしまったアヴァシンを破壊する。

「アヴァシンはソリンが生み出した。だからこそ、彼女に最期をもたらすというソリンの役目には、想像を超える酷さが、筆舌に尽くせない痛みが、伴っていた。」―――苦渋の破棄

そしてアヴァシンは最期の瞬間まで狂気にありながらも水際でエムラクールを食い止めており、次元の守護者を失ったイニストラードは遂に直接その脅威に晒される事となる。
アヴァシンのみならず、勘当同然とはいえ曲がりなりにも肉親であるマルコフ一族まで壊滅させられたソリンもまたナヒリに復讐すべく、アヴァシン創造の件で険悪だったヴォルダーレン一族の始祖オリヴィアにも協力を要請し、戦いに挑む準備を始めた。
まさか痴話喧嘩が自身の故郷を破滅させる危機になるとは、流石のソリンも予想していなかっただろう。
仕舞いにはリリアナの見立てでは、この時点で最早ソリンは自らエムラクールに対処するつもりも加勢に来たジェイス達を助けるつもりもなく、既にイニストラードを諦めてナヒリへの復讐しか頭にない状態だという。

そして遂にマルコフ残党&ヴォルダーレン連合軍とナヒリの差し向けたエルドラージの大群が、マルコフ荘園跡にて激突する事となる。ソリンとナヒリもまた一騎討ちの死闘を演じ、接戦の末にソリンがナヒリを追い詰めたと思われたが……


わざわざ吸血でナヒリを殺す事に拘った余り、ナヒリのカウンターで逆に自身が岩の中に閉じ込められるという大ポカをやらかす(通称ソリン岩、イニストラード新名所)。
全身に絶えず岩の刃が食い込んでいる苦痛故に次元渡りで逃走する事も叶わず(逆にナヒリには逃げられた)愛する故郷がエムラクールに蹂躙されていく様を特等席で眺める羽目になってしまった。
挙げ句オリヴィアに「出してくれ(原文でもRelease me.)」だの「(自分自身が投げ出してるのに)エムラクールとやり合うには私の力が必要になる」だのと苦し紛れに懇願するも
華麗にスルーされついでに愛剣をパクられ、更にはオリヴィアがソリンに代わってイニストラードの君主を自称し始めたものの
ソリンがジェイスやタミヨウの協力を意地で突っ撥ねたのに対し
曲がりなりにも本来敵である人間と共闘の上でちゃんとエルドラージへの対処に当たっている有能っぷり(どこまで通用したかはさておき)を発揮し
「一体初期の強キャラ感はどこに行ったんだ…」と言いたくなる醜態を晒す羽目になってしまった。


その後エムラクール襲来については一応の解決を見たものの、ソリンの顛末についてはイニ影ブロックのストーリー上で語られることはなかった。





ストーリー総括


……ここまで書いて来て

  • 飄々とした快楽主義者ながらも大局的にイニストラード含む多元宇宙を案じ、嘗ての友ウギンの死に悲嘆にくれたソリン
  • イニストラードを覆う影以降に描写された直情径行、自己正当化、自信過剰で結果的に自ら諸共イニストラードを破滅の危機に追いやったソリン

の二傾向が時系列入り混じっているのがお分かり頂けただろうか。
嘗ては黒らしからぬ白い行動の数々を闇の心(笑)やらネタにされた人格者としてのソリンが、どうにもブロック改編によって戦乱のゼンディカーブロック内でエルドラージ3柱をウラモグとコジレックまでしか出せなくなったのに伴う
後付けの「エムラクールのイニストラード来襲」というカード展開の都合でキャラ崩壊させられてしまった感が否めない原因となっている。
もっとも、かつてMTG界屈指の賛否両論者だったウルザを指した「プレインズウォーカーの正気の度合いは判断が難しい」という言葉同様、この二面性もまた描写されていなかっただけでソリン本来の性格であると解釈する事も十分に可能ではあるが…
登場当初から破天荒だったウルザと同列に語っていいものかはやはり疑問が残る。

…余談だがこのあまりの迷走っぷりになんと本家MTGwikiの方では、異界月の発売日2016年7/22あるいは公式サイトで異界月編のストーリーが完結した7/28以降、2019年4月末(灯争大戦のストーリーが続々と発表され賑わってた時期)までの3年近く、ソリンの個別記事にイニ影以降の描写が追記されていない有様となっていた。

そして灯争大戦では、遂にソリンの現状が公表された。…なんと大まかな話の筋を無視して、ナヒリと喧嘩する…だけ。怒りの胸中は確かにあるのだが、この清々しいまでの本筋ガン無視展開は本人がかつて戦ったアイツを連想する。

灯争大戦のスポイラーはストーリーラインに沿いながら公開されていたのだが、
いよいよボーラスと永遠衆がラヴニカに集結!懐かしい顔ぶれも多いな!と盛り上がってる中公開されたのは、
ナヒリと大喧嘩を繰り広げているカード《一騎討ち》だったことが大爆笑を誘った。もちろん本筋に一切絡まない。
その後どう考えても裏切りそうな雰囲気のキャラクター、オブ・ニクシリスやアングラス*4などが友好的に動いてくれるのが明かされたせいで、
まったく協力する気のないソリンがますます悪目立ちする格好になってしまった。*5


さて、「闇の心の持ち主」というのは、登場当時は中二病的なツンデレのようなもので、
自分の利得損失が最優先だが、ちゃんと故郷や知人のことを考えて動く大人。だけど俺は善人じゃないからな!と釘を刺してる
ような印象で扱われていた。実際ウギンの亡骸を前に落胆しているソリン(全盛期の最後)の様子は、友を悼む男の悲痛さが感じられるものであった。
身勝手で冷血ではあるが故郷愛や友情にはあつい男。

一方イニ影(正しくはタルキール龍紀伝)以降のキャラを見ると、
ナヒリ失踪の真相があろうことかソリンのせいで、その理由が「約束を破ったことを責められて意地になった」というしょうもないものであり、
その上でウギン相手にあんな風にしらを切るという、もうこれだけで往時の株がストップ安。
ウギンの死に悲嘆にくれたソリンも、実は旧交や友情によるものではなく「自分の故郷もこれで終わりだ」という意味での落胆だったという説明までついてしまった。

デュエルデッキのシチュエーションも、かつては「チンピラに絡まれたかわいそうな大人」「ティボルトと遊んであげる君主」という認識だったのだが、
「争いは同じレベルでしか発生しない」「同列のティボルトがかわいそう*6」などと評されることに。
闇の心というのはもはやすっかり「ごめんなさいが言えない大人」いうおもむきである*7

企業の社長や政治家から、果ては不毛なレスバトルに至るまで、ごめんなさいができない人は結構多い。
そう考えると、確かに「(現代社会の)闇の心」って感じではある。

















イニストラードは耐える、その言葉が伝わっていた。
だが窓の外を見れば、それがいかに無意味かがわかる。
イニストラードがこれを耐える方法はない。



【イニストラード 真夜中の狩り~真紅の契り】

エルドラージが居なくなったイニストラードに再訪した2つのセットにおいて、ソリンの物語もまた再び語られることになった。

イニストラードでは、夜が長くなり昼が短くなってゆく異変が起こっていた。
いずれ世界に太陽が登らなくなってしまうことを憂いたアーリン・コード、イニストラードの聖戦士エーデリンと
助けを買って出たゲートウォッチのチャンドラ、テフェリー、ケイヤは、天体の運行を元に戻すアーティファクト「月銀の鍵」を求めて、ソリンの居城を訪れた。

ソリンは、やさぐれていた。
エルドラージによってイニストラードを護ろうとすることの無意味さを見せつけられ……
否。それ以前から、イニストラードに蔓延る呪いから人間を、そして人間なしには生きられない同族や狼男などの生命を生き延びさせることは出来ないと達観していた。
「イニストラードは耐える」、その言葉を信じられなくなっていた。
ソリンは、自らの心の中にあった諦め、眠りと血を貪ることにかまける同族への怒り、
目をかけて裏切られたナヒリへの失望をエルドラージによって直視させられたのだ。
ソリンは、自らが諦めたイニストラードを護ると宣言したアーリン達に怒りをぶつけた。


昼夜の正常化は、失敗に終わった。
オリヴィア・ヴォルダーレンが月銀の鍵を奪取したところで「真夜中の狩り」の物語は結ばれ、
それから少し経ち、居城から祖父エドガーが忽然として姿を消したことにソリンが気づいたことにより「真紅の契り」の物語は始まる。

エドガーの棺桶のあった部屋に蝙蝠が現れ、ソリンがそれを握りつぶすと、封筒が……オリヴィアとエドガーの結婚式への招待状が現れた。
ソリンは、永遠の夜の訪れに、人類とイニストラードの運命への諦観を強めていたが、
オリヴィアとエドガーの婚姻によるオリヴィアの治世はソリン個人としても許せなかった上に、イニストラードにとって永遠の夜以上の絶望となると考えた。
故にソリンは、続いて現れた侵入者……アーリンとゲートウォッチ達に全てを語り、そして共にオリヴィアの結婚式を阻止するために旅立った。

式場の防護魔法により、目的を同じくしてオリヴィアの居城に集った人間達はもちろん、アーリンやゲートウォッチでさえも突入は不可能だった。
招待状を持ち、唯一居城に立ち入れるソリンは、単身でオリヴィアの元へ向かった。
そしてオリヴィアが現れ、ソリンと相対した。
オリヴィアはおもむろにナイフで自らの腕を傷つけ、その血をエドガーの棺に滴らせた。
ソリンは祖父への侮辱と、エドガーがオリヴィアの血によって支配下に置かれることへの怒り、
そして自らを唯一、そして最もよく知り、敬愛する祖父を失うことの恐れを感じ……オリヴィアに飛びかかった。

しかしその手は届かず、オリヴィアはエドガーを自らの血によって支配した。
マルコフの一族もそのすべてがオリヴィアに奪われ、そして支配された。
オリヴィアとエドガーはともに立ち、結婚式はつつがなく進行してゆく。
アヴァシンの誕生と死すら自らの踏み台とし、エルドラージの襲来すら利用して自らの権力を高めようとしたオリヴィアと敬愛する祖父が。

だが、それすらも最悪ではなかったのだ。
新郎への贈り物として現れたのは、縛られたシガルダだった。
かつて天使の血を飲み吸血鬼となったソリンは、月銀の鍵の力を借りたオリヴィアが今度は大天使の血を飲み、その力を支配せんとすることに気付いた。
全ての天使*8がオリヴィアに奪われれば、イニストラードは今度こそ耐えられない。
さらには、儀式に秘められたアヴァシンへの侮蔑、イニストラードの滅びを前にして享楽を貪る一族、オリヴィアとエドガーの式辞。
全てがソリンを嘲る中、しかしながら彼はエドガーが自らを吸血鬼としたことに、血を操る力を与えたことに感謝した。

ソリンの怒りが、式場を引き裂いた。
世界のためではなく、ソリン自身の怒りのために、オリヴィアへと再び襲いかかった。
そして今度は、ソリンはオリヴィアを止めることが出来た。月銀の鍵に封じられたカティルダとともに戦い、シガルダを解き放った。
ソリン自身も傷を負いながらも、シガルダの復活に満足気だった。

ソリンはかつて、アヴァシンにシガルダの持つ善性と人類への愛を求めた。
それだけではなく、シガルダに足りぬ無慈悲な決意も求めた。
だが、シガルダはアヴァシンには込められなかった強い正義の怒りを持っていた。
シガルダは、結婚式を焼き払った。

人間とプレインズウォーカー達、そしてシガルダが吸血鬼と乱闘する中で、ソリンは祖父と向き合った。
ソリンはオリヴィアのみならず祖父自身がシガルダの支配を望んでいたことに気づいていた。
ソリンはエドガーと刃を交えながら、ソリンがイニストラードと祖父のために成したことを全て祖父にぶつけた。
例え子供じみていても、祖父なら理解してくれると思っていた。だが、祖父が語ったのはソリンへの失望だった。
ソリンは、自らが吸血鬼へと堕ち、そして灯が灯った後も闇に落ち続けていることに気づいた。

だが、彼はようやく、自らの見た大局を理解した。祖父を、己を、多元宇宙の中の他ならぬイニストラードを、そしてプレインズウォーカーの本質を。
ソリンはエドガーを打ち倒したが、命までは取らなかった。
ソリンの中の死せる天使の慈悲。それはアヴァシンのものだったのか、ソリンを吸血鬼にした血の主のものだったのか。
祖父を克服したソリンが自らの仲間たち、プレインズウォーカー達に言うことができたのは、感謝の一言だけだった。



ストーリー総括 その2


そんな感じで、「真紅の契り」はプレイヤー達がソリンに感じた疑問への答えを提示した。
対局を考えて人間を守るアヴァシンを作り出し、しかしながら慈悲を切り捨ててしまった故にアヴァシンは狂気に陥った。
ウギン、ナヒリと共にエルドラージを封じたが、ウギンを失ったことで自らの心の中の諦めの正しさが証明され、自棄になった。
ナヒリと再会の約束をしたが、多元宇宙とイニストラードの優先順位を誤り、ナヒリとの確執を生むことになった。

長き時を生きたプレインズウォーカーの正気の度合いは測れない。
しかしながら、ソリンは自らの成したこと、そしてプレインズウォーカーのあり方をようやく理解しすることになった。
そんな彼は、今回の事件の後片付けを終えたのちに、再び心強い味方としてプレインズウォーカー達の前に現れる……のかも知れない。


【ゲームでの性能】

これまでに8種類カード化されている。
ストーリーでは色々あったがなんだかんだでカード化には恵まれており、枚数としてはゲートウォッチ組、ガラクあたりに次ぐ多さ。

Sorin Markov / ソリン・マルコフ  (3)(黒)(黒)(黒)
伝説のプレインズウォーカー - ソリン(Sorin)
[+2]:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。ソリン・マルコフはそれに2点のダメージを与え、あなたは2点のライフを得る。
[-3]:対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーのライフの総量は10点になる。
[-7]:プレイヤー1人を対象とする。あなたはそのプレイヤーの次のターンの間、そのプレイヤーをコントロールする。
4

ゼンディカー初出の1枚目のソリン。
6マナとかなりの重量級だが能力はどれも強力で、フレーバー的にも吸血鬼であるソリンの特性を良く現している。
プラス能力は除去としてもライフドレインとしても使え、忠誠度も[+2]されるので都合4点のライフを得ている計算になる。
小マイナス能力はクセがあるが、ゼンディカーの吸血鬼は相手のライフが10点以下だとパワーアップするカードが多く、また後述のソリンの復讐などと組み合わせることで一撃必殺も可能。初期ライフが多い統率者戦では6マナまでアクセスが容易な上初期ライフであれば6マナ30点ダメージという凄まじいマナ効率を誇る効果となる。
最終奥義は言わずもがな。当時はイベント規定を利用し、「もし奥義が打てたら相手のサイドボードを見る」「それを回避するために投了する」というテクニックもあった。*9

小マイナス能力がかなりクセが強く、盤面に触れない上にライフが10点以下ならほとんどのデッキで意味がない。
ただしプラス能力が強烈で、除去としても詰めとしても使える。刺さるデッキ相手にはかなり刺さる上にとにかく硬い。
デッキを選ぶものの、スタンダードでは青黒コントロールなどで使われた実績がある。コントロール同士でこれが回り始めたら投了ものである。
ただ、黒スレでは「こんなものは黒らしいPWとはいえない」なんて扱いだった。何ならいいんですかね?


Sorin, Lord of Innistrad/イニストラードの君主、ソリン (2)(白)(黒)
伝説のプレインズウォーカー - ソリン(Sorin)
[+1]:絆魂を持つ黒の1/1の吸血鬼(Vampire)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
[-2]:あなたは「あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+0の修整を受ける。」を持つ紋章を得る。
[-6]:最大3つまでのクリーチャーと他のプレインズウォーカーを対象とし、それらを破壊する。これにより墓地に置かれた各カードを、あなたのコントロール下で戦場に戻す。
3

闇の隆盛初出の2枚目のソリン。「黒に列する吸血鬼としての出自」と「吸血鬼たちから人間を守護する存在を生み出した次元の調停者としての側面」の二面性を表すために白黒二色になった。
黒白マルチカラーになり、一枚目と大きく能力も変わった。
プラス能力では忠誠度を増やしつつクロックを生み出し、小マイナス能力でそれをバックアップできる。
大マイナスは相手のPWや生物を自軍に裏切らせる。この能力起動まで相手が強力カードを展開してくれているかという問題はあるが、牽制としては充分。

カードパワーは恐ろしいほど高く、一時期闇の隆盛が「ソリンくじ」と呼ばれる程であった。しかし、思ったより【白黒トークン】がスタンダードで成績を残せなかった為か初期より半額以下の値段に落ち着いてしまった*10
聖トラフトの霊とか秘密を掘り下げる者とかがを持って殴ってくる【Delver-Blade】一強である未曾有の高速環境では悠長過ぎて活躍できていないのが実情である。
素体はチートなのでローテーションの入れ替わりによる環境変化が待たれる。
…が、ローテーション後のメタは白緑ビート→赤黒ビート→ナヤ/ジャンドビートと白黒系のデッキは結局メタの中心に上がらずスダンダードから退場した。

Sorin, Solemn Visitor/真面目な訪問者、ソリン (2)(白)(黒)
伝説のプレインズウォーカー - ソリン(Sorin)
[+1]:あなたの次のターンまで、あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+0の修整を受けるとともに絆魂を得る。
[-2]:飛行を持つ黒の2/2の吸血鬼(Vampire)クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
[-6]:あなたは「各対戦相手のアップキープの開始時に、そのプレイヤーはクリーチャーを1体生け贄に捧げる。」を持つ紋章を得る。
4

タルキール覇王譚初出の3枚目のソリン。なんでだか分からないが未だに白黒二色のままである。後「真面目な」って…恐らく「厳粛な」「謹厳な」辺りが妥当だろう。
マナ・コスト及び忠誠度の増減の仕方が先の君主ソリンと全く同じで、さらにプラス能力と小マイナス能力がテキストを入れ替えた感じに似ており
ちょっとした焼き直し感があるがその使い勝手は大きく異なる。

まず、自軍の攻撃力を上げる能力がマイナスからプラスになり、かつ恒久的なものではなくなった代わりにおまけで絆魂がついた。
先にクリーチャーを展開しておかなければほぼ腐る能力だが、その条件さえ満たしてやれば強力にして無比。
絆魂によりライフレースが大きくこちらに傾く上に、忠誠度がというかなり一撃で落としにくい数字に逃げる。
相手からすれば、ソリンを落とすためには相応のクリーチャーや火力カードを向かわせる必要があるが、
そうした場合絆魂攻撃によりつけられたライフ差を取り戻すのが余計に困難になる。もちろん放置すればもっとひどい。
極めて不自由な二択を相手に迫ることができるのである。
また、この手の一時的強化にしては珍しく修整が「あなたの次のターンまで」と書いてある。
これにより、防衛持ちやアタッカー性能の高くないクリーチャーをブロックに回すことでダメージを極めて受けにくい戦線ができあがる。
もちろん警戒持ちとの相性はグンバツ。このカードの強さの根幹になる能力である。

小マイナス能力は2/2飛行の吸血鬼の生成。
忠誠度の消費がやや大きいものの、サイズと回避能力の面でアタッカーとしての性能は先の君主ソリンのトークンよりも強力になった。
トークン生成→強化の順に能力を使った場合、君主ソリンが2/1絆魂だったのに対してこちらは3/2飛行絆魂となる。なんかずるい。
互いにクリーチャーを消費しきった更地に降り立った時にはかなり頼もしい。
ソリンを生き残らせるよりはさっさと飛行アタッカーを複数生成した方がゲームを終わらせられると判断した場合は連打も可能。
君主ソリンのように、押されてる局面でチャンプブロッカーの恒久生成ができないのはやや痛いが、
積極的に殴っていくデッキならば他のカードとのトータルの噛み合わせでこちらの能力の組み合わせの方に軍配が上がるだろう。
ちなみに、出て即起動した場合灼熱の血/Searing Bloodには一枚で容赦なく両方叩き落とされるため、
相手の色次第ではその辺をケアして更地でもプラスから入ることはありうる。

奥義では、毎ターン相手に布告系除去が飛ぶ。
先の二つの能力との噛み合わせが見えづらく、クリーチャーを大量に並べるデッキ相手にはやや悠長な感があるが
それでも直接戦場に触れる能力は選択肢として存在するだけでプレッシャーが強烈。
少数の優良アタッカーで押し込んでいくデッキや、一匹の強力なフィニッシャーで終わらせるコントロールデッキからすると恐怖そのものである。
マウントを取ったところから逆転を許さない動きは奥義にふさわしいと言える。
特に、豊富な除去で小マイナスのトークンを確実に仕留められてしまうコントロールデッキ相手には最初からこれを目指してプラス連打から入ることもありうる。

総合的に見て、クリーチャーデッキならば高速で多数並べるデッキでも中速気味に少数で攻めるデッキでも入りうる性能を持っている上、
さらにはメインにクリーチャーが一匹もおらずクリーチャー生成はこれと太陽の勇者、エルズペスしかないなどというコントロールデッキに投入された実績もあり、
かなりのパワーカードと断言できる。
スタンダード環境においては早速「アブザン・ミッドレンジ」や「マルドゥ・コントロール」および「マルドゥ・ミッドレンジ」などに投入されている。
さらにはモダンの白黒系デッキにも投入されることがある。これは、バーンが相当に強いメタ状況であったため、絆魂が非常に優秀であったことから来ている。
君主ソリンの仇を自分で討った形と言えよう。ヨカッタヨカッタ。

Sorin, Grim Nemesis/死の宿敵、ソリン (4)(白)(黒)
伝説のプレインズウォーカー — ソリン(Sorin)
[+1]:あなたのライブラリーの一番上のカードを公開し、そのカードをあなたの手札に加える。各対戦相手はそれぞれ、それの点数で見たマナ・コストに等しい点数のライフを失う。
[-X]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象とする。死の宿敵、ソリンはそれにX点のダメージを与え、あなたはX点のライフを得る。
[-9]:すべてのプレイヤーの中で最も多いライフの総量に等しい数の、絆魂を持つ黒の1/1の吸血鬼(Vampire)・騎士(Knight)クリーチャー・トークンを戦場に出す。
6

イニストラードを覆う影で登場した4枚目のソリン。もはや白黒カラーが板についている。そして3枚目に引き続き何とも不自然な意訳である…ニュアンス的には「厳格なる処罰者」辺りか。
今までのソリンの中では一番忠誠度が高く、ソリンの(宇宙しいたけやナヒリに対抗する)真剣さを窺うことができる。
効果はそれぞれ、「強化版ボブ」「定番ドレイン」「吸血鬼軍の呼び出し」。
マナコストの重さから、白黒が絡むミッドレンジやコントロールが主な仕事場となっている。
【白黒フェアリー】や【白黒トークン】系に数枚刺される《苦花/Bitterblossom》のライフ回復手段としても有力。

…余談だがイラストから一部では「悪魔城マルコフ」だの言われてるとか言われてないとか。

Sorin, Vengeful Bloodlord/復讐に燃えた血王、ソリン(2)(白)(黒)
伝説のプレインズウォーカー — ソリン(Sorin)
あなたのターンであるかぎり、あなたがコントロールしている、クリーチャーやプレインズウォーカーは絆魂を持つ。
[+2]:プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。復讐に燃えた血王、ソリンはそれに1点のダメージを与える。
[-X]:あなたの墓地から点数で見たマナ・コストがXであるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。そのクリーチャーはそれの他のタイプに加えて吸血鬼(Vampire)になる。
4

灯争大戦で岩の中から解放された5枚目のソリン。どうやって岩から出れたかは不明。
カード性能よりも名前にケツ王が含まれていることばかりが話題になる1枚。
「プレインズウォーカーに絆魂を与える」という珍しいテキストが目を引く。
この絆魂は自身の+能力にも作用する。

当然のことながら、ライフ回復は赤のデッキに劇的に効く。特にスポイラー当時は、当時トップメタの一角だった赤単の息切れを招けると話題だった。
一方で赤には対戦相手の回復を禁止する我らがティボルトがいる。こちらは当時探検デッキの回復に悩まされていた赤単での活躍が期待された。
かつてデュエルデッキで激闘を繰り広げた両雄が、再びスタンダードの場で相まみえるのでは?とちょっと期待された。
実際は……

Sorin, Imperious Bloodlord/傲慢な血王、ソリン  (2)(黒)
伝説のプレインズウォーカー - ソリン(Sorin)
[+1]:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは接死と絆魂を得る。それが吸血鬼(Vampire)であるなら、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
[+1]:あなたは吸血鬼1体を生け贄に捧げてもよい。そうしたとき、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。傲慢な血王、ソリンはそれに3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
[-3]:あなたは、あなたの手札から吸血鬼クリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい。
4

基本セット2020で久々に黒単色として登場した6枚目のソリン。基本セットのカードなのでどの時系列のソリンを表しているのかは不明。
灯争大戦に引き続きケツ王で、しかも傲慢と来た。
これまでもちょくちょく吸血鬼に関する能力は持っていたが、今回はすべての能力が吸血鬼に関連している。
幸いなことに吸血鬼が主要部族の一つとして取り上げられたイクサラン・ブロックと同居していたため、【オルゾフ吸血鬼】の中核として活躍した。
ローテーションでイクサランブロックが落ちて以降はスタンダードでは殆ど見かけなくなったが、新フォーマットであるパイオニアに活躍の場を移し、そちらでも吸血鬼デッキに投入され続けている。

Sorin, Vampire Lord/吸血鬼の王、ソリン  (4)(黒)(黒)
伝説のプレインズウォーカー - ソリン(Sorin)
[+1]:クリーチャー最大1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+2/+0の修整を受ける。
[-2]:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。吸血鬼の王、ソリンはそれに4点のダメージを与える。あなたは4点のライフを得る。
[-8]:ターン終了時まで、あなたがコントロールしている各吸血鬼(Vampire)はそれぞれ「(T):クリーチャー1体を対象とし、それのコントロールを得る。」を得る。
4

こちらは基本セット2020のプレインズウォーカーデッキに収録された7枚目のソリン。
(初心者向けに)意図的にカードパワーを落とされている構築済みデッキのカードなので構築では力不足。一応-2能力はそれなりに優秀だが…

Sorin the Mirthles/不笑(わらわず)のソリン (2)(黒)(黒)
伝説のプレインズウォーカー - ソリン(Sorin)
[+1]:あなたのライブラリーの一番上にあるカード1枚を見る。あなたは「そのカードを公開し、あなたの手札に加える。」を選んでもよい。そうしたなら、あなたは、それのマナ総量に等しい点数のライフを失う。
[-2]:飛行と絆魂を持つ黒の2/3の吸血鬼(Vampire)クリーチャー・トークン1体を生成する。
[-7]:クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。不笑のソリンはそれに13点のダメージを与える。あなたは13点のライフを得る。
4

「イニストラード:真紅の契り」で登場した8枚目のソリン。
まずは[+1]能力から見ていくと、デッキトップを見て手札に加えても良い代わりにライフを失う能力。
軽量カードなら安いライフロスで手札に加わるし、土地などの0コストのカードならドローに等しい。負担が重いなら手札に加えなくてもいいおまけ付き。
同様の能力を持つカードには往年の名カード《闇の腹心/Dark Confidant》があることもあり、これだけでも強さが体感できる。
[-2]能力はトークン生成。初期忠誠度から2連打できるので、2/3飛行絆魂を4マナで2体生成すると見ても悪くない。
[+1]と併用して継続してアドバンテージを稼ごうとするならば、絆魂での回復とトークンによる自衛もできて相性は非常に良い。
この2つの能力は使いやすく、いつ引いても腐りづらい。[-7]能力も辿り着くのは困難なものの、プレイヤーに13点ドレインというフィニッシュ力の高さで睨みを効かせられる。
スタンダードでは黒を含むミッドレンジやコントロールで採用されている。パイオニアでも採用実績があり、歴代ソリンの中でも中々強い部類のカードである。

イラストは通常版、ボーダーレス版、ショーケース・フレーム版、そしてドラキュラシリーズ版*11の4種類が存在する。
ショーケース版は「悪魔城ドラキュラ」シリーズのキャラクターデザインを手掛けたことで知られる小島文美氏がイラストを担当したことで話題になった。
「悪魔城マルコフ」が現実になった瞬間である。

イニ真ストーリーではイニ影ブロックが嘘のように白黒しているのにカードは黒単というギャップも少しネタにされる。
また、ストーリーを追っていくと「不笑」が「笑わない」という意味ではなく相次ぐ試練に「笑えない」のではないかと思えるようになってくる。
「笑えますな!」


さて。完全な余談ながら、これまでのソリンを見返すとうち3枚がコストがまったく同じで、結構見分けにくい。
《復讐に燃えた血王、ソリン》は口元を汚して怒り狂うイラストと常在型能力のおかげで間違いにくそうなものだが、
あとの2枚はイラストの雰囲気が似ていることや、増減値の一致、トークン支援という性能の共通点もありかなりややこしい。*12
実際プロツアー「タルキール覇王譚」では、《真面目な訪問者、ソリン》と間違えて《イニストラードの君主、ソリン》をデッキに入れてしまいゲームロスするという珍しい事態が発生した。
これに加えてイラスト違いのカードがあったりなかったりする。ソリンvsティボルト版や、灯争大戦の日本語版などのせいで、
ソリンコレクターでもない限り一目で分からないなんてことも起きてしまう。くれぐれもご注意ください。

まぁイラストの雰囲気がどれも似てて「炎」や「紅蓮」を意味する言葉が使われていて、
挙句妙に種類が多いせいで何を指してるか分かりづらいチャンドラよりはマシっちゃあマシなんだけど……



その他関連カード:


■Sorin's Vengeance / ソリンの復讐 (4)(黒)(黒)(黒)
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。ソリンの復讐はそのプレイヤーに10点のダメージを与え、あなたは10点のライフを得る。

ロマンに満ち溢れる10点ドレイン呪文。通称ソリンキャノン、AAもあるよ。
7マナと重いものの打てばライフが1対20の状況からでも五分以上(11:10)に持っていける。炬火のチャンドラなんかとも相性が良い。
カジュアルレベルになってしまうとはいえ、相手のライフを直接10点狙うというロマン砲という性質は多くのプレイヤーを惹きつける。
2020年でも《出現の根本原理》で踏み倒す20点瞬殺ギミックの一枚として提案されるなど、折としてよく触れられる基本セット2012きっての名カード。*13
ちなみに最上部のフレーバーテキストはこのカードのもの。復讐と言いながらもどこか芝居がかった口調で本心が読み切れない。ソリンのセリフは何となく全体的に芝居がかっている。


「アニヲタ」
ソリンは歯を食いしばって言った。
「追記・修整してくれ」

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最終更新:2024年03月20日 09:43

*1 有名な「ニッサがナメクジを食べるシーン」はこの道中。「田舎者がグロい巨大ナメクジを焼いて食べてるのを、お坊ちゃん育ちのソリンがドン引きしてる」という割と素朴なシーン

*2 ちなみに当時ウギンはボーラスとの戦いで死んでいるため応じれるはずがない。運命再編後も面晶体の繭で眠っているため同様である。

*3 もっともエドガーの血魔術によって生まれたイニストラードの吸血鬼と、封印から漏れ出たウラモグの残滓から生まれたゼンディカーの吸血鬼では同じ名前でも起源も生態もかなり異なるのだが。

*4 動員という敵サイドの能力を持っていた。これは敵を鎖で捕らえて無理やり働かせているという設定。

*5 一応「喧嘩の邪魔」という理由ではあるが永遠衆を蹴散らしていた。ただしそのあまりの空気の読めなさは、人柄のいいギデオンをしてTwo Idiots(バカ2人。idiotは救えないレベルのバカというニュアンス)と言わしめた

*6 さすがにソリンが気の毒だが、この時期にもなるとティボルトは、世界中でPW界の甲鱗のワームのようなネタカードとして愛されていた。愛されティッボがこれと同格なのはかわいそう、というネタである

*7 一応ソリンを擁護すると、自分の故郷を守るという大仕事のせいで行けなかった事情があったり、自分が弱体化していることを他人に気取られてはいけないという黒特有の孤立主義な性格もあったのだろう。ただもしそこで事情を説明したり、ごめんなさいと頭を下げたり、そうでなくとも「行けたら行く」とでも言っておけば、その後のエルドラージの大惨事とイニストラードへのしっぺ返し、そしてヴォーソス内での株のストップ安化がなかったと考えると……

*8 「真夜中の狩り」のサイドストーリー中でエムラクール襲来以前に死した大天使の一人、リーサが復活しているが、ソリンはそのことを知らなかったとみられる。

*9 主にエクテン・レガシーでの「願い」との兼ね合いのルールを利用したもの。現在はルールが改訂され、「できません」と明記されている。

*10 ブロック構築で【白黒トークン】のキーカード2枚が禁止を喰らったのが痛かった。

*11 ブラム・ストーカーの小説「ドラキュラ」とのコラボレーション

*12 このかなり多い共通点のせいで「イニストソリン」「タルキールソリン」、「君主ソリン」「訪問者ソリン」などと略しても、この2つが活躍していたそれぞれの時期で相当ソリンを使っていた・苦しめられたプレイヤーでもない限りどうしてもある程度混同してしまう

*13 他が「ケツ王がマシに見える」レベルでひどいだけ