ロラン・セアック

登録日:2010/07/21(水) 19:13:57
更新日:2024/04/15 Mon 01:19:13
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人は皆、人ですから…


ロラン・セアックとは仮の名であり、本名はローラ・ローラ(CV:朴ロ美)。

美しい銀の髪と緑の瞳、健康的な褐色の肌が特徴的な美少女。
髭ことホワイトドールに搭乗しディアナカウンターのMSと死闘を繰り広げる美少女パイロットである。
元々はハイム家の使用人だったが、グエン卿に目をつけられ、「地球ではこんな美少女が機械人形のパイロットなんですよ」的な計画に巻き込まれ、ホワイトドールに乗り込むことになる。

上記の通り、プロパガンダに利用されることが多々あり、月と地球の友好パーティーに出席した際に、親衛隊隊長のハリー・オード()とダンスを踊ったり、ディアナ・ソレルに謁見したりした。
慣れないコルセットをつけ、着慣れないドレスを纏う彼女はとても良い。


その正体はムーンレィス。
地球への帰還政策の先遣をつとめていた。

本来、人を騙せるような人物ではないのだが、様々な要素が作用し多くのヒ・ミ・ツを持つことになる。

しかし、地球人のムーンレィスに対する過度な差別を目の当たりにして激昂し、ヒステリーに近い形でムーンレィスであることを暴露してしまう。



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みんなー!早く地球に戻ってこーい!


実際にはローラ・ローラこそ偽名であり、本名がロラン・セアック。
白髪と褐色の肌が特徴的な『∀ガンダム』の主人公。
月の女王ディアナ・ソレルが生涯を捧げて進めてきた地球帰還作戦が愈々実行される直前に地球への入植が可能なのかを試すべく送り込まれた先行潜入降下員の一人。

男性なのだが、女装をしても変装とバレない程に中性的(女性的?)な顔立ちと細身の体格をしており、公式に同性でも惹き付ける程の美人。
元は遺伝子的に貧弱という裏設定が語られていたりもしたのだが(特徴的な髪色はそのせい)、地球の重力下で炭鉱夫として働いているうちに健康体になったとのこと。
細身なのは変わらないが、ちゃんと筋肉のある体に描かれており、劇中の様に案外とパワフルな所もある。
ムーンレィスは人工冬眠を行いつつ長い時間を生きている種族なのだが、ロランの場合は正暦2328年11月2日生まれと設定されており、物語開始時点(正暦2343年)で15歳(2年後の本編開始時点で17歳)と自己申告していた通りの年齢である。
下層民出身なので、そのまま月に居ても人工冬眠出来る立場ではなかったかもしれないが。

ちなみに女装する羽目になったのはグエン卿のせい。しかも女装前からロランをローラと呼ぶ筋金入り。
だが勘違いしてはいけない。グエン卿はバイであってホモではないのだ。
48話辺りでしつこく勧誘して瞳をウルウルさせながら「私は…私は…」とか言ってたけど気のせい。
最終回で「愛するローラが生きていれば良い」とか冗談言える空気じゃないのに言ってた気もするけど気のせいといったら気のせい。

女装主人公全裸操縦はガンダム史上二人目である。


褐色の肌に中性的な色気。更に乳首はピンク。乳輪もピンク。
他の追従を許さない程度の途轍もない「美少女(グエン卿フィルター)」故に、前述の様に

「コレで発情しない奴は人間じゃない」

レベルの「絶世の美女」に認定されている(一応、本人は性別「男の娘」だが?)

尚、当人は普通に女の子に興味を持つ健全な男子であり、富野作品らしくラッキースケベな体験(自覚あり)もしている。
幼い頃から敬愛しているのはディアナ様で、瓜二つのキエルお嬢様の様なタイプが好みのようだが、
異性としては意識していなかったソシエお嬢様が成熟してきているのを認めて赤面する等、意外以上に健全でノーマルである。諦めろグエン卿。

デザイナーのあきまん氏が受けたオーダーは「熱血クールが出たので次のガンダム主人公は 戦隊でいえばグリーン 」「男か女か見てわからないような外見」だったので
あえて肌を褐色にすることで見た者が肌に意識を取られて性別に目が向かないように意図したらしい。

ムーンレィスであることから機械いじりに強く、炭鉱でも重宝されていた。
それを買われて雇用主のハイム家で主人の運転手に取り立てられたり、ソシエに付き合わされて飛行機の訓練にも参加していた。
そして、自身が本当の地球人になれるとして密かに待ち望んでいた成人の宵越しの祭りにて月との戦闘が勃発。
そこで神像『ホワイトドール』の中から出現した謎のMSの起動に居合わせ、なし崩し的にメインパイロットとなる。

元々ロランは平和主義者で、人命を第一に考えるため、ホワイトドールこと∀ガンダムに乗っている時も、
背負い投げで撃退する、ウァッドの背骨を引きちぎるなど人命優先のために手っ取り早く相手を無力化するのに迷いが無い少年。

最悪の兵器である∀や核兵器も全て命を守るため使っている。
とあるゲームでは核を投げまくったり、ピンチになったら月光蝶を発動させたりしているが気にしない気にしない。
実際、操縦センスや戦闘センスは見た目に反してかなりあり、敗北らしい敗北も序盤にハリーのスモーに頭を殴られて思い切り凹まされた時と、
月から出ていく時にギンガナムのターンXの分離攻撃にやられて脱出した時の二回しかないのは、もっと注目されるべき。
地球降下先発組の少年少女達(ロラン、キース、フラン)は一通りの訓練は受けていただろうが、他の二人は戦闘要員にならなかったとはいえ、ここまでMS操縦や戦術、状況判断能力が巧みだったのはロランだけである。
∀の性能が本調子になっていったこともあってか、以降は悩む様子はあっても苦労した様子は殆ど見られなかった。
スーパーロボット大戦シリーズでは、こうした経歴を踏まえてか初期能力は高くなく、∀はアムロや他の宇宙世紀のエース級に任せろ等とも言われるものの、
大器晩成型で後半にかけて能力が伸び、『Z』以降では魂を覚える他、レベルアップ時に伸ばす能力をある程度任意で選択できるようになったため、存分に月光蝶特化型に成長させられる。

また、普段の戦いぶりでは不殺主義者と呼べる位だが、ターンXに敗れて∀本体を鹵獲され、コアファイターのみに搭乗していた時には、
作戦のために殺害を覚悟の上でミサイルを使用しており、そこではどう考えても相手が死んでそうなので、殺る時は殺る覚悟は持っている模様。
本編でもテレパシーと思われる能力をさりげなく発揮したりしているが、裏設定も盛り込まれた小説版等では、ハッキリとニュータイプに覚醒しているとするものもある。

ちなみに地球に帰還した理由は、あの貯金したらJAとかからもらえそうなブリキの金魚の玩具(メリーさん)を地球の川で泳がせたかったから

…なワケなく(多少はあるだろうが…)、ロランは月の下層階級の運河人に属しており、その両親は子供を産む権利がなく、
支給された赤子のロランを(肌の色の違い等もあって)邪険にしていたので家庭に居場所がない上、
望みの進路も本人に非も無く絶たれ運河人として生きていく事も体質的に難しかったため。

こんな境遇でもグレないロランはマジ天使。
これらを含んだ上での家族への想いだとか希望の象徴がちょきんぎょだったり。
ちょきんぎょは、けっして単なるモザイク役ではないのだ。

ちなみに、ロランの生い立ちはメディアによって違っており、上述した経歴はアニメでの設定である。
作品によっては孤児院の出身だったり、考古学に没頭する研究者の父親の放浪生活を見かねた叔父夫婦に引き取られたという設定だったりする。


2013年まで唯一女性声優が担当した男性のガンダム主人公であったが、『ガンダムビルドファイターズ』で主人公のイオリ・セイを小松未可子氏が演じ、
続く『ガンダムビルドファイターズトライ』でも主人公のカミキ・セカイを冨樫かずみ氏が演じているため、現在では最初ではあるが唯一ではなくなっている*1
ちなみに、演じている朴さんは初めての主演であるロラン役に思い入れがあり、禿御大が過去に口にしているリメイク版にも絶対に出演したいと明言している。
以降、声優としての凄まじいキャリアを積むことになった彼女は演じる前に御禿自らに∀のデザインを示され、このデザインは人気が無いと説明されたものの、当時はアニメの常識に疎かったので理解出来ず、
キャリアを積む中で他のガンダム作品にも出演することでそれを理解したが、それでも(普通のガンダムに出るような)格好いいロボットは本作には合わないと語っている。
ちなみに、朴さんが見出だされたのは御大の前作『ブレンパワード』だが、世界観はともかく、過去に御大とも仕事をした永野護デザインのブレンパワードや他のメカニックは設定はともかく、アニメ的に格好いいデザインであった。


当初ディアナのことは信仰に近い敬愛を抱いていたが、ともに過ごす日々のうち、「ディアナも等身大の弱さや迷い、後悔を抱えた一人の人間であり女性である」と認識。その上で共に過ごしながら関係を深め、親密になっていった。
最終的にはディアナに寄り添い、余生を見守ることを選択。
そして前述のちょきんぎょ涙目へ。

実は以外にもソシエとの絡みも恋愛的なフラグ描写も(序盤以外は)そう多くはなく、おおよそずっと世話の焼ける妹分のように接している。
一方ディアナはというとガンダムシリーズの指導者キャラとしては例外的なほど、主人公であるロランとの物理的、精神的距離が親しく親密であり最終的にそばにいることを選んだのもディアナの方である。
このことからファンの間ではよくヒロインがソシエなのかディアナなのかで議論が起こっている。
禿御大自身は著作『∀の癒し』の中で、どうしてエンディングがああなったのかの理由の一端を明かしている。
なおロランがソシエに対して抱いていた感情が男女の恋愛のそれであるかは結局明言を避けた。


ちなみに小説版ではディアナ様がグエン卿となんやかんやでランデブーしてしまったため、ソシエと結ばれている。
複数ある漫画版だとディアナとともに過ごしてフラグを重ねていくストーリーや描写が大胆に改変、削除されソシエが単独ヒロインっぽくなっている。TV版まんまの流れだとソシエとくっつきそうな余地が薄いためしょうがないっちゃしょうがないのか…

そして某ゲームではまさかのプルツー×ロランフラグがある。


また、他のガンダムシリーズとのクロスオーバーが描かれる作品では、同年代であること、「戦争を嫌って(憎んで)いる」ことなどから、
『機動戦士Ζガンダム』主人公のカミーユ・ビダンや『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』主人公のシン・アスカと仲が良い様子が度々描かれる。


■名言集

「地球はとてもいいところだ!みんな、早く戻ってこーい!」

「ユニバアアアス!ユニバアアアス!」

「これが…これがディアナ様のなさることなんですか…」

「地球の人はやることが無茶苦茶だ」

「人は皆、人ですから」

「地球は戦争するところじゃないでしょーっ!」

「皆さん、僕は…僕はね…ムーンレィスです…ムーンレィスなんですよぉぉぉ!
僕は二年前に月から来ました。けど、月の人と戦います。だけども、地球の人とも戦います。
人の命を大事にしない人とは、僕は誰とでも、戦います!」

「立ってくれ、ホワイトドール!ガンダムって呼ばれてたんだろ!」

「でも、あれ…腕だけかもしれません、お嬢さん」

「戦闘出動ではありません、洗濯出動に行かせてもらいます」

「お前な、自意識持てよ!」

「全ての罪の源が御自身にあるなどと、おっしゃらないでください」

「僕はローラでもなければ、道具でもありませんよ」

「人の英知が生み出した物なら!人を救ってみせろぉぉぉ!」

「環境を考えろーっ!」

「お前ら下がれぇーっ!」

「人がいるのに……っ、殺る!」

「馬鹿野郎が…」

「人が、安心して眠る為には…」

「月光蝶を呼ぶんじゃない!」

「あなたが戦う力を守ってこられたのは、ディアナ様をお守りするという誇りがあったからでしょう!」

「倒す…倒します!」

「自分を捨てて戦える者には!」

「また明日。ディアナ様」









だからアニヲタ民というのか……記事を追記・修正する……

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最終更新:2024年04月15日 01:19

*1 『ビルド』シリーズや『SDガンダム』シリーズを外伝作品と位置付けるならば、正統なガンダムシリーズでは2020年時点でも唯一となる。